■docomo Xperia ray SO-03C ラウンジ版 簡易レビュー
有楽町のスマートフォンラウンジでXperia rayを見てきたので簡単にレビューしておきます。この端末で気になったのはやはりその大きさと軽さ。これは実機確認しないとと思いチェックしてきました。ラウンジでは早速メイン展示機のポジションに。お盆休み真っ最中の休日だったのであまり人もおらず、説明員の方々も心なしかのんびりした雰囲気で、ゆっくり確認することができました。
持ってみた感想はやはり軽い小さい!通常のAndroid系端末の8割くらい?の大きさで100gという重量は本当にスマホ?という不思議感覚になります。スモールライトで小さくした感じ…。小さいながらも全体の品質は非常に高く塗装もキレイで、液晶の高い精細感と外装のシンプルながらもしっかりした印象が非常にいい感じです。上面に電源ボタンとイヤホンジャック、左側面上部にUSB、右側面上部にはちょっと細小さくて使いにくい感じのボリュームキー、下部にはマイクとストラップホールだけと、とてもシンプルな造りになっています。液晶下のボタンは左から戻る・ホーム・メニューの順で、ホームが物理ボタンになって一段下がっているため、ちょっと押しづらい感じでした。
タッチスクリーンの反応は上々で、フリック等の操作も非常にスムーズです。ただ10点マルチタッチサポートということでしたが、手のサイズが大きいと片手操作しようとした際に、親指の内側がかなりスクリーンに触れてしまってうまくタッチ操作ができないというケースがしばしば発生してしまいます。タッチ式ボタンも反応エリアがやや広めで思わぬ反応をしてしまうことがありました。なんとなく女性向けをアピールしている理由はこのヘンなんじゃないかと思ってみたり。本体が薄いことで指が回り込みやすいため、操作時には注意が必要そうです。
起動時間については以下のような感じです。
電源オン→11秒→ソニエリロゴ動画→7秒→docomoロゴ→6秒→ロック画面(約24秒)
正直一番驚いたのはここです。たった24秒でロック画面に!起動だけで言えばAndroidハンドセットで最速ではないでしょうか?これは先日レビューしたWindows Phone 7.5を搭載したIS12Tの26秒を上回る起動速度です。IS12TやOMNIA7を見て、しばらくAndroid端末は起動時間ではかなわないなと思っていたのですが、まさかすぐにこれほど速い端末がリリースされるとは驚きました。SO-03Cに搭載されているのは既存のMSM8255でスペック的な点では特別に優れたハード構成になっているわけではありません。それでこの起動時間が実現できるのですから、ソニエリの実装努力の賜物ということだと思います。
OSはAndroidバージョン2.3.3、カーネルバージョン 2.6.32.9-perf SEMCUser@SEMCHost #1、ベースバンドバージョン 8x55A-AAABQOAZM-20302204-41、ビルド番号 4.0.D.2.61でした。日本語入力はPOBox Touchでバージョンは4.3とのこと。中国語入力も入っていてChinese keyboardはバージョン4.0.16、CooTekという会社の製品でした。POBoxを少し試してみましたが、スクリーンが小さいため誤タッチが多くなってしまい、特に最下段の入力がちょっと厳しい感じでした。記号や顔文字は入力しやすいと思います。
アプリ面ではdocomoによるキャリア導入アプリが非常に増えていてちょっと微妙な感じ…。なんというか一時期のWindowsマシンのように使わないアプリがゴテゴテ場所を取ってしまっているんじゃないかという印象を持ってしまいます。説明員さんに確認したところ、最終決定ではないが一応これらが標準インストールになる予定とのことだったので、ちょっとゲンナリです。今回もLiveWareマネージャーがプリインストールされていましたが、LiveViewも国内発売になっていますので今回は標準導入されそうですね。説明員さんのアピールによるとrayは音質がすごくいいとのことだったのですが、いつものインナーイヤフォンを持っていなかったので、こちらは確認できませんでした。
■まとめ
カメラなど個々のアプリの動作は確かめてこなかったのですが、ハードとしての出来栄えは手のサイズさえ合えばとてもいいのではないかと感じました。起動時間含めて基本性能部分が非常に良く出来ているのではないかと感じさせます。これで価格が新規一括で43,250円、実質25,620円、MNPだと実質15,540円ということなので、非常に購入しやすい思い切った価格になっていると思います。新製品の発表から発売までが非常に短くかつ価格も安いというのは、これまでの端末リリースの実績からするとちょっと驚いてしまいます。ワンセグやFelicaなど独自機能を実装するよりも、タイムリーなリリースを優先したということで、docomoがかなり力を入れていることがわかります。独自機能がないことでどの程度販売が伸びるのかは興味深いところですが、端末としては非常に訴求ポイントが分かりやすく魅力的だと思いますので評価されるのではないかと期待します。