FUSION SMARTalk インプレッション

■FUSION SMARTalk インプレッション
 いつものようにfansfans経由でフュージョン・コミュニケーションズ社主催の「IP電話革命を起こせ!「SMARTalk」ブロガーイベント」に当選し参加させていただきました。SMARTalk自体は発表時から知っており興味もあったのですが、利用しないままで来ていたのでこのイベント当選を機会に登録をし利用させていただいています。その辺りの感想も踏まえて簡単ながらインプレをしていきたいと思います。

■SMARTalk
 今回はiOS版のみで試用していますのでインプレはiOS版のものになります。Android版も存在しますが、現在Android端末をメインには使っていないので後で述べる仕様上の制約と合わせて検討の上、iOS版のみを使用しているという状況です。まずは端的にポイントを書き出してみます。

【評価できる点】
・050番号が無料で手に入る(ユニバーサル料はFusionが負担)
・アプリの安定性が高い(Acrobitsを採用)
・音質はかなりよい(PHSと同等かと感じる)※ただし電波状況による
・通話録音が可能
・操作性が非常によい(特に履歴と録音確認はやりやすい)
・留守録が無料かつメールで通知とリンクが届くので便利
・留守録はスマホからでもPCからでも確認できる

【改善して欲しい点】
・SIPSに対応していない
・同一アカウントの複数デバイス同時着信呼出に対応していない
・HP等の案内で無料の範囲がわかりにくい

 このblogでもSIPアプリの検証で何度か取り上げていますが、iOS版では動作に定評のあるチェコのAcrobits社のSIPアプリを採用し、自社社員をチェコにまで送り込んで開発をしたという部分は非常に評価できるなと思いました。過去の検証でもAcrobits Softphoneは安定しており音声の遅延も少なく非常に使えるアプリだと感じていましたので、それを2chを含めて様々な情報収集の中から選び出すというところに本気度も感じましたし、実際のアプリも日本人に十分判りやすく作成されており、単なるローカライズにとどまらない使い勝手が実現されていると思います。またサーバ側設備も原則自社開発をすることでこうした低コストのサービスをできるよう努力されているということで、非常に素晴らしい姿勢だなと思いました。

 通話品質は帯域に余裕のあるWiFi接続時と3G/LTE接続時ではコーデックの切替えがされているとのことでしたが、3G/LTEでも原則64kのG711uLawを試み必要に応じて32kでSpeex等が利用されるとのことで通話品質にも十分な配慮がなされていることが伺えました。実際電波状況のよいところではPHSからの着信にほぼPHS同等の音声品質で通話ができており、快適さを実感することができました。電波状況の悪いところではやはり厳しいようですが、32k用コーデックでは通信ヘッダ込みでおよそ100k、64k用コーデックではヘッダ込みで256k程度の帯域があれば通話ができるはずとのことでしたので、昨今のプラチナバンドLTE対応のスマホであれば比較安定的に通話できるのではないかと期待します。

 サービス面においても、スマホ用IP電話ということで着信や通話の不安定性をカバーすべく、留守電録音や転送設定は無料で利用でき、通知も含めて実際の使い勝手に沿った実装がなされていると感じました。PHSから録音した限りでは十分聞取りやすい録音でしたので、実用になんの問題もないと思われました。転送については設定自体は無料なものの、実際の転送先への接続には料金がかかるケースがあるので注意が必要です。転送先が一般固定電話や携帯番号だった場合、転送電話が転送されている時間の分SMARTalkでの通話と同じ8.4円/30秒の料金がかかります。

 このようにメリットが十分に感じられるIP電話アプリではありますが、実際の使用には注意すべきことがあります。上記の改善要望点でも書いたようにSIPSプロトコルに対応していないため、無料WiFiやWEP等の脆弱な暗号設定のWiFiを利用した場合、非常に簡単に通話盗聴される可能性があります。SIPの盗聴や盗聴データの音声化はかなり容易と言っていい技術なので、通話時には3G/LTEをできるだけ使うか、WiFiで利用する場合には十分信頼できる経路か、VPN接続経由での利用をオススメしたいと思います。Acrobits社自体はSIPS対応のSIPアプリをOEMでもリリースしていたはずなので、ぜひとも選択的に利用可能にしてもらえるといいなと思います。(SIPSは暗号化の分帯域を余計に使いますので、3G/LTEでは通話品質に影響がでやすくなることと、サーバ側の負荷等から実装選択されてないのだと思いますが、必要に応じてユーザが選択的に利用可能とする分には安全な通話オプションとしてコストをかけすぎず有効なサービスになると思います。)

 また、ひとつの050番号のアカウントを複数のスマホ端末で利用することはアプリのインストールとアカウントの設定で可能は可能とのことなのですが、発信では問題なくても、着信時にそのいずれか一台にしか着信できない(SIP的には全てのデバイスを鳴らすことは可能なのですが、サーバ側の負担等の制約から、最も直近でSIPレジストした端末だけに着信するように制限をかけているとのことでした)ため、取り逃ししないように注意が必要になります。不在になった場合でも不在通知のお知らせは届きますので気付くことはできるのですが、複数デバイスで利用するとリアルタイムの着信を逃すリスクがあることは常に覚悟しておく必要があります。

 個人的にはこのサービスは非常に嬉しい内容になっていると思いますし、着信メインで使用しつつ発信でも低コストで利用できるので、このまま050番号をしばらくメイン番号と併用してみようと思っています。フュージョン・コミュニケーションズ社は常に非常に意欲的なサービスを展開されているので、ぜひこのままどんな会社の傘下になろうとも、わくわくするようなサービスを続けていってもらいたいと思います。


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EPSON EP-976A3 インプレッション

■EPSON EP-976A3 インプレッション
 fansfans経由でエプソン販売株式会社主催の「カラリオ・プリンター 新フラッグシップモデル新商品体験+モニターイベント」に当選し参加させていただきました。モニター製品の到着は9月下旬とのことなので、先行してイベントで体験したフラッグシップモデル EP-976A3 を中心にインプレッションを書いておきたいと思います。プリンタのイベントは正直初めての参加でしたが、実際に複数のハイエンドプリンタ用紙で自撮影の写真を印刷して比べられるというのはとても面白いですね。量販店でも印刷を試させてくれるケースはあるようですが、紙を比べたりは容易ではないですしとても嬉しいイベント体験だなと思いました。この辺りのイベントの様子については最後にもまた触れたいと思います。ということでまずはフラッグシップのインプレを書いていきます。

■EP-976A3
 エプソンでは主に写真用途に向いた顔料インクを使うプロセレクションシリーズが存在していますが、今回はフラッグシップと言っても染料インクを使うカラリオシリーズの方のフラッグシップモデルということになります。ターゲットが一般家庭ということで、プレゼンテーションの中でも、今回の新製品シリーズでは一層の小型化・スマホと連携する・リビング等で手軽に楽しめるなどが主な訴求ポイントになっていました。印刷品質やヘッドなどはほぼ前シリーズと同じで、ソフトウェア的な改善はあるものの、抜本的に見直しされたということではないようです。それでもEP-976A3にはインプレッションとして取り上げたくなる大きな魅力が感じられました。それは二代前のEP-804系(A4対応プリンタ)とほぼ同じ程度の大きさなのにA3印刷対応(手挿しのみ)しているということです。

 現在写真用にプロセレクションシリーズからA4対応のPX-G930を購入して使用しているのですが、通常のサンプルとしてはA4で十分なものの稀にA3での出力をしたくなることがあり、時々悩ましいと感じます。PX-5V/7VのA3対応機はやはり少し大きくてたまに使う用途のために購入するのは躊躇してしまうのですが、EP-976A3のようにA4プリンタの大きさでA3まで対応可能というのは、スペース的にもコスト的にも非常に魅力的に感じられました。惜しむらくは染料インクという部分なのですが、PX-G930もほぼ同型の染料インクを使ったCシリーズからの派生モデル?なので、きっと顔料インク対応モデルが出てくれると信じたいところですw

 この小型でA3対応という部分はもちろんなのですが、他にも使い勝手に優れたポイントがいくつかあります。
・A3印刷のスピードが速い(1枚約3分)
・スキャナトップのフタが一部折れるようになっていて位置確認がしやすい
・余白だけでなく余黒のフチ指定が可能(フチ設定)
・SD/CF/MSに対応しておりメモリカードからExif付きサムネイル出力が可能(撮影情報付印刷)
・プリンタ上で写真の色味変更を一覧でチェックできるサムネイル出力が可能(色補正一覧印刷)
・スマホやタブレットからEPSON iPrintを使うことで直接印刷指定が可能(LINEやfacebookにも対応)

 スキャナトップ以外は今シリーズ共通の特徴ということなので、EP-806系でも同じものが利用できます。EP-976A3とEP-806ではプリンタヘッドなどは共通ということなので、A4のみでいいからよりコンパクトなプリンタが必要な場合は EP-806 を選択されるとよいと思います。正直なところパソコンでiPhotoやPhotoshop Elementsなどを使ってデジカメ写真をされている場合には撮影情報付印刷・色補正一覧印刷・スマホ対応等はあまり活用する意味がないような気もしますが、余黒フチ指定ができる部分は実際にサンプル印刷させてもらってかなり使えるなと感じました。額装する場合には写真の周りを黒で〆るというのが容易なのですがややコストもかかりますし、余黒設定をすることでアクリルスタンド等でも簡単に黒で引き締まった写真が見せられるというのは、ちょっといいなと実感しました。

 メモリカードからダイレクトに出力できるということで色空間への対応の件を質問したところ、sRGBでもAdobe RGBでも写真のExif情報から必要な色空間を読み出し自動で対応するとのことでした。出力時には紙指定などももちろんできるようになっており、それぞれ設定に合わせてAuto Fineによる最適な出力が得られるようになっているということです。このAuto Fineが若干曲者な感じはしましたが(サンプルの出力結果で若干色合いがあれ?という感じのものが…)、sRGBのものでは概ねきれいな出力結果が得られたので通常用途ではあまり問題ないかなと思いました。Adobe RGBのサンプルを持っていかなかったのは失敗でしたが、こちらはモニター機が届いたら試してみたいと思います。

 少し気になったのは、スマホ・タブレット対応で、実際にiPadに読込んだ30MくらいのNikon D600で撮影した高画質のjpag画像をEPSON iPrintからA4印刷指定してみた時に非常に時間がかかったことと、転送しながら同時に印刷も進んでいくので途中転送に失敗したりバッテリ不足になったりした場合など問題が発生しやすそうだなということでした。基本的にはスマホやタブレットで直接撮影したあまりデータ容量の大きくない画像を想定しているようなので、実際に問題になることはあまり多くないのかもしれません…。

■EP-806
 こちらはA4まで対応の普及機ということになりますが、ほぼ機能的にはEP-976A3と同じでサイズが非常にコンパクトになっています。横幅と手挿し部分のパーツを除いてほぼEP-976A3と同等なので、置き場所を重視の方はこちらを選んでもよいかと思いました。最近のエプソンの小型化への取り組みは前シリーズの製品でも理解しているつもりでいましたが、本シリーズでは更に小さくなっておりちょっとびっくりしました。ただ、小型化に伴ってインクカートリッジも小さくなる傾向でちょっとこの辺りはコスト的なところも含めて気になってしまいますね。

■イベントまとめ
 エプソン販売さんの会議室をお借りしてのイベントでしたが、地味ながら体験型のよいイベントだったかと思います。会場にBGMがながれておらずすごく静かな印象だったのと、写真を撮影するにはちょっと暗かった感じではありましたが、これは会議室ということで仕方ないかなと思いました。イベントの進行はスムーズでしたし、プレゼンも安定しており内容も分かりやすく良かったです。プリント体験では1人づつ1台(EP-976A3とEP-806の2種類のどちらか)が利用できるように準備されている上に、各テーブル(4名)に1名以上のサポート担当の方が付いてくださり、使い方やサンプル印刷のフォローをしてくださっていました。この辺りの行き届いた配慮は日本企業らしいなと思いました。しかし、それでも用紙指定ミスやインク切れ・ノズル詰りなどの小イベントが次々に起きてしまうところが、イベントの難しさというか面白さというかですね…。真摯に対応してくださったエプソンの皆さんにはとても感謝しております。

 ということで一端インプレは終了とさせていただき、後はモニター機が届いた後にPX-G930との比較などをまた記事にしたいと思います。


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