■docomo GalaxyNote SC-05D SGNBN版レビュー
28日に行われたSAMSUNG GALAXY BLOGGERS NIGHT IN TOKYO (SGNBN)に参加してきたので、GalaxyNote SC-05Dのレビューを書いておこうと思います。イベントでは展示機が多数用意され、SC-05Dの特徴であるペン入力を存分に試すことができるようになっており、多数のプロの似顔絵描きの方々が参加者の似顔絵を描いてくれる等の製品アドバンテージを活かしたプレゼンがされるなどとても的確な演出がされていたと思います。詳しい様子はTwitterのハッシュタグ #SGNBN で検索していただくと写真なども多数掲載されていて盛り上がり具合がわかっていただけると思います。既に海外で500万台以上販売されており、レビューも続々と登場するでしょうから、ここではいつもどおり気になったポイントに絞って書いていこうと思います。
■ハードウェア
白カラーのボディのみが発売されるという珍しいパターンですが、実機を最初に確認した印象では大きさよりもまず、白が非常にクリアでツヤがあり思った以上にキレイだなと感じました。ケース背面の白は樹脂パーツですが初代GalaxyTab SC-01Cと同様に安っぽさをあまり感じさせない上品な印象の素材なので、所謂中華Padの白ケースとは趣が異なります。SC-04Dと同様パキパキ外すことができるくらい薄い素材なのに…Samsungのコーティング技術は結構すごいなと思いました。手に持った感じも特に滑りやすいわけでもなく、サイドが丸みを帯びていることで手に馴染みしっかりホールドできていい感じです。人によっては薄く巨大になったiPhone3GS白という印象を持つかもしれませんw サイズが一般的なスマートフォンに比べ大きめであることは確かですが、ペンを使った両手持ちでの操作を前提と考えれば、常に持ち歩いてすぐに使えるメモサイズということでとても納得できる大きさだと思います。大きさに合わせてバッテリーは2500mAhということで大きめです。LTEに対応していることで、これでも十分と言えるかは微妙なところかなと思いますが、流石にF-05Dのように夕方になると残量を心配しなくてはいけないということはなさそうなので少し安心でしょうか。
ディスプレイは5.3インチのHD SUPER AMOLED、解像度は1280×800ということで1280×720のSC-04Dより少し大きめ広めになっています。画面の精細感が多少落ちるかとも思ったのですが、全くそのような印象はなく非常にキレイで精細感のある美しいディスプレイだと感じました。特筆すべきはその圧倒的な輝度で、イベント会場の強烈なライトアップにも全く怯まずGalaxyNexusやGalaxyTab7.7の最大輝度と比較しても、70%程度の設定で同等の明るさを実現していました。展示用に特別な設定がされていたのでなければ、GalaxyNexus以上に日中の太陽光の下でも美しい表示を実現できる明るさになっているのではないかと思われます。ただ液晶下左右にあるタッチ式ボタン2つはイルミネートして表示されるのですが、白地に白で輝くため室内でもやや目立ちにくく太陽光の下ではほとんど見えないのではないかと心配になりました。
タッチスクリーンは非常に快適で反応は非常に素晴らしいと思いました。ペン入力が可能ということで一般的なデジタイザを想像するとタッチスクリーンの美しさにはびっくりするかもしれません。見た目は普通のスマートフォンのスクリーンと全く変わらない画面に、ペンによって書き込みが可能になっています。しかも128段階の筆圧感知対応ということで本当にこれには驚かされました。iPad向けEN309iなど静電式タッチパネルで効果的なペン入力を可能にするツールをレビューしていたり、静電式パネル対応スタイラスや古くはWACOMのペンタブやTabletPCもいくつか試したことはありますが、Galaxy Noteはそのいずれとも異なる次元の快適な入力が可能になっています。リニアに非常に滑らかな線が引かれますが、描画しながらベクタライズを行っているので0.1秒未満程度とはいえわずかなタイムラグはどうしても感じます。それでもおそらく容易に入手可能な製品では最高レベルのペン入力が実現されているのではないかと素直に感動しました。Sペンという本体添付のペンは一見任天堂DS用のよくあるタッチペンぽい印象ですが、ボタン操作と組み合わせることでGalaxyNoteで様々な操作も可能になるなど、非常によく設計されており唸らされます。イベントの中で「GalaxyNoteは体験型の商品」という表現をされていたのですが、まさにその通りでこれはぜひ量販店等で他のペン入力機器と比較して欲しいと思います。
カメラも必要十分なものが付いていると思いますが、どうも少し熱に弱いようでカメラ設定画面を撮影していたら急に「温度上昇を検知したため、カメラを終了します。」とダイアログが表示され強制終了してしまいました。GalaxyNoteの本体は全体にほんのり暖かい程度で、SC-04D同様ややカメラ下部付近が熱くなる傾向があるようですが、そのダイアログが表示された時点ではカメラ周りも他部位よりは暖かいと思うものの熱いというほどではなく、この程度で強制終了?とちょっと意外に思ってしまう感じでした。場合によってはケースなどを選ぶ際に放熱は意識した方がいいのかもしれません。展示機ということで連続充電や照明等の外的要因もあるのかと思いますが、製品版ではカメラ付近の発熱が改善されていることを期待したいと思います。
■ソフトウェア
Androidバージョンは2.3.6、カーネルバージョン 2.6.35.11-SC05DCMLCE-CL1049364 se.infra@SEP-51 #2、ベースバンドバージョン SC05DOMLCE、ビルド番号 GINGERBREAD.OMLCEとなっていました。UIはTouchWIZですが、ディスプレイの影響かややすっきりした印象になっています。当然のようにプリインストールアプリてんこ盛りで75個も入っています。再起動直後に動作しているプロセスも少し多く26で、メモリも229M使用と使用可能メモリ654Mの35%程度が使われてしまっていました。相変わらずdocomoプリインアプリが起動するので、マチキャラとかiチャネルとか地図ナビとかどうでもいいものはすぐに消した方がいいかもしれません…。特筆すべきは日本語手描き入力として7note with mazec-Tがプリインストールされていることです。個人的にはあまり手描き入力に興味がなかったのですが、今回試用してみてSペンの仕組みと合わせて非常に面白く感じられました。相当ラフに書いてみても判別してくれます。一筆で草書のようにしてもそれなりに合ってるなど、なかなかがんばってくれるなぁというのを実感できました。おそらくGalaxyNote用にうまく調整されているのだと思いますが、他機ではうまく認識されない悪筆な方でも一度試してみてもいいのではないかと思います。
個人的にカメラの設定がいろいろできるところがちょっと面白かったので紹介しておきます。最大撮影サイズは3264×2448です。シーン撮影の選択項目が非常に豊富に用意されており「なし・ポートレイト・風景・夜景・スポーツ・パーティー/室内・ビーチ/スキー場・夕焼け・夜明け・紅葉・花火・テキスト・キャンドルライト・逆光」とすごく盛り盛りです。夕焼けと夜明けとかどうパラメータが違うのか興味深いところです。撮影モードも「通常撮影・スマイル撮影・美肌モード・パノラマ・アクション撮影・マンガ調」などが用意されていました。美肌モードはSペンで操作するメイクアップアプリ(イベントで紹介されてましたがちゃんとメモとらなかった…)などと連携して利用できると思いますので女性にはうれしいかもしれません。ちょっと気になったのはISO設定で100〜800までの範囲にとどまり、シーンが重視されているなど他オプションが豊富な割に選択肢が少なくなんとなく物足りないかもという感じがしました。
MicroSDにテストファイルを入れて持って行ってたので、動画の再生テストも試させていただけました。さすがにDLNAまではやりませんでしたが、ローカル再生は以下のような感じです。再生はギャラリーアプリから動画を選択して再生しています。(docomo製メディアプレイヤーは試していません)
ファイル:
A) AVI DivX502 mp3 640×480.avi
B) AVI H264 mp3 640×480.avi
C) AVI Xvid Mp3 640×480.avi
D) MKV 1280×720 x264 AAC.mkv
E) MKV 1280×720 x264 AC3.mkv
F) MP4 w BP3 480×270 H264 AAC.mp4
G) MP4 w BP3.1 640×480 H264 AAC.mp4
H) MP4 w BP3.1 1280×720 H264 AAC.mp4
I) MP4 w BP3.1 1920×1080 H264 AAC.mp4
J) MP4 w MP3.1 1280×720 H264 AAC.mp4
K) MP4 w HP3 640×480 H264 AAC.mp4
L) MP4 w HP3.1 1280×720 AAC.mp4
M) MP4 w HP4 1920×1080 H264 AAC.mp4
N) WMV 24fps 640×480.wmv
O) WMV 60fps 640×480.wmv
P) MP4 60fps w BP3.1 1280×720 H264 AAC.mp4
Q) MP4 60fps w BP3.1 1920×1080 H264 AAC.mp4
※mp4の略号 BP=Baseline Profile MP=Main Profile HP= High Profile 数字はLevel
ローカル再生
全ファイル再生可。ただしQのみ映像出ず。
ほぼ全てのファイルがスムーズに再生された。
さすがGalaxyシリーズという感じで、1080p60fpsのQだけは映像がうまく出ませんでしたが、それ以外は全てスムーズに再生してくれました。GalaxyTab7.7同様flv動画も再生出来ました。5インチで画面も大きく精細感のある表示なので、動画のビューワーにもバッチリな感じです。この点だけで言えばSC-04Dが格安で入手できる状況ではそれほどの大きなポイントにはならないかもしれませんがw
■まとめ
革新的とまでは言わないまでもこれまでのどの製品よりも使いやすいと思われるレベルのペン入力と、その対応アプリを装備したことでGalaxyNoteは現状ほぼ並ぶもののない最強メモデバイスになっていると感じました。ペンタブでは当り前になっている筆圧検知をこれほど見直しさせられるとは思っていませんでした。もっと改善できると思う操作ポイントはないわけではありませんが、これまでのペン入力にがっかりさせられた方でも一度試してみる価値はあると思います。韓国では相当に売れているようですが、おそらく国内でもかなり売れるのではないかと思いました。Samsungは発売に合わせて全国でGalaxyNoteが体験できるイベントを用意されるようなので、ぜひ実感されることをオススメします。噂では若干高めの価格になるようですが、きっと入手しやすくするキャンペーンなども用意されるのではないかと思っています。個人的にも入手してみたいと思うのですが、経済的理由で安価になるのを待たざるを得ないかなと思っています…。
このデバイスは単にスマートフォンにペンを足しただけではない可能性をもたらしてくれるような気がします。Android4.0のアップデート対応はSamsungとしては積極的であるとのことなので、やるかどうかはdocomo次第になりそうです。更なる進化を見てみたいと思わせるデバイスなので、購入される方はぜひdocomoにアップデート要望をしていただきたいなと思いますw
以下Twitterでポストした写真のリンクです。(抜粋)
(注 Twiple廃止のためリンクを削除しました)
android, docomo, LTE, review
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