■HP Android Slateシリーズ インプレッション
 fansfans経由で日本ヒューレット・パッカード株式会社主催の個人向けAndroid新製品の発表会に参加させていただいたので、新製品について簡単なインプレッションを書いておきたいと思います。fansfansではこういう新製品に触れられる機会を設けてくれるので感謝しています。しかしながら、今回はやや厳しめのことを書かざるを得ないと思っていますので、HPファンの方は読まれない方がよいかと思います。ということで…早速。

■HP Slate 7
 今回最も低価格で発売される7インチのWiFi対応Androidタブレット。HPダイレクトの予定価格は13680円とのこと。普及している7インチタブレット市場に低価格で参入するということで、画面解像度が1024×600に抑えられている他、CPUもTegra等のメジャー級ではなくいわゆる中華Padと同等の中身と言っていい内容。MicroSD(最大32G)が利用できるのは嬉しいところ。中華Padと異なる部分と言えば、外装がソフトタッチの塗装になっておりグリップ感があり持ちやすいとされるところと、オーディオにbeats audioを採用していることくらい。Androidバージョンも4.1ということで、正直な感想を言えば、HPとしてとりあえずラインナップに7インチはありますよと体裁は揃えてみましたという印象。低価格なのにbeats audioをわざわざ採用して差別化していますよと言っているにも関わらず、付属品にbeats audioのイヤホン・ヘッドホンはなく、別途購入しなければならない(並行輸入の一部を除いて市場ではそれだけで1万以上する)など戦略的にどうかと思うちぐはぐさ。HTCのbeats audio付属スマートフォンを持っているユーザ向けですかと皮肉のひとつも言いたくなる印象です…。もちろん中華Padと違い大手のHPだけに低価格なりにユーザ向けのサポートには期待できるところがあるかと思いますが、その辺りについてはなんら説明はなく実際に想定するユーザと必要な機能のバランスが非常に悪いと感じました。実際製品を試せる体験時間でもSlate 7のコーナーは人が少なく興味があまり持たれていないように思いました。せめてキャンペーン等を行って、並行輸入で4000円程度のbeats audio対応イヤホンを販売するなどしてほしいところです。

■HP SlateBook 10 x2
 今回発表された中では個人的に最も興味を惹かれた製品です。Android 4.2を搭載しタブレットとキーボードを分離合体して利用できるHybridタイプの端末で、デザインもHPらしいシンプルなものになっています。CPUにはTegra4 1.8GHzを採用。メモリもDDR3L 2Gを搭載しています。内蔵メモリ(eMMC)は16Gと64Gが選択可能。タブレットとキーボードを合わせたバッテリー駆動時間は約15時間(重量は1.25kg)ということで十分な性能を持っていると感じます。競合製品としてはASUSが何種類か出していますが、実際過去使い勝手も良かったので(関連記事はこちら)最新かつHPデザインの端末ということで、これはかなり期待しています。

 OSがAndroid 4.2.2(カーネルバージョン 3.4.35+ H.M@Android-Build-System #1 Sun Jun 9 00:07:10 CST 2013, ビルド番号 4.2.2-17r14-09017) 、標準でMiracast・HPePrint対応ということで使い勝手は良さそうです。プリインストールアプリもあまり余計なものは入っておらず安心です。残念なのはネットワークがWiFiのみ対応で3G/LTEの対応予定がないこと、キーボード側のSDカード対応が32GまででSDXCに対応しないことでしょうか。IPSフルHD液晶の発色も良くタッチパネルの感度も非常にいいと思いました。キーボードのキーはアイソレーションタイプとしては平均的なもので良くも悪くもない印象。タッチパッドの反応も普通かなという感じです。展示は英語キーボードのものでしたが、国内では日本語キーボードのもののみが発売されるとのことでした。こうした製品として売る以上キーボード品質は結構大切だと思うので日本語キーボードには期待したいところです。個人的にはあまり使いませんが、HDMI出力とUSB2.0端子がキーボードにあるのも使い勝手としては嬉しいですね。

 直接的な競合は製品はASUSのTF700Tシリーズになると思いますが、今回のSlateBook 10 x2は16Gで5万円くらい、64Gでも6万円台で購入できるとのことなので、CPUや価格性能比ではかなりいい勝負になるように思います。実際に商品が発売されたらキーボードと日本語入力対応状況(後述)を確認して持ち出し用に購入を検討したいところです。

■HP slate 21
 こちらは据え置き型の大画面Android端末です。フルHD21インチIPS液晶の大きな画面でAndroidがさくさくタッチ操作することが可能です。正直なところ需要あるのかな?とやや懐疑的だったのですが、昨今はPCを持たずスマホでなんでも対応してしまう世代が増えてきているということなので、Androidスマホとアプリが共有利用できる端末ということでは、今後需要が増えてくる端末なのかもしれないと思いました。残念ながら付属フルキーボードとマウスは有線接続で、本体も5kgでバッテリ無しと家の中でもあちこち持ち運んで使うというような用途は想定されていない据置端末のようですが、CPUにはTegra4(最大1.8GHz)、Andoroid4.2搭載と最新のものが採用されておりマルチユーザ端末として十分な性能が見込まれる内容になっています。ただし、内蔵メモリが8G、SDカードも16Gまでしか対応しないなど容量的には不足感が否めません。質問したところ、EthernetやUSB端子があるからそちらを活用して欲しいということでした。外付けHDDやNASをということなのでしょうが、最初から家庭内でマルチユーザを意識して作られた端末という想定なのにそれでいいのか?とは思いました。4万円程度で発売とのことだったので価格設定の問題はあるのでしょうが、少々残念に感じます。もっともフルHDで使うIPS液晶のサブ端末としてはかなり安価で利用できそうなので、個人向けよりは企業などの情報表示端末等で活躍しそうな気もします。

■HPの本気は…?
 個人向け新製品発表ということで期待していったのですが、内容的には正直残念感の方が多かったと言わざるを得ません。3種類全て既に競合他社が先行している製品の後追いでしかなく、HPとしての新しさは全く皆無と言っていいものでした。もちろんHP ePrintなど自社製品によるシナジー効果などを見込んではいるのでしょうし、HPの品質管理により安定した製品供給は期待できるかもしれませんが、ユーザにとって本当に何が必要か考えてHPが造り上げた製品ではなく、OEM供給可能なものでHP的化粧をして揃えて見ましたという印象がぬぐえません。キーボード付き製品に最も重要な要素である日本語入力プログラムは9月発売予定なのにこの発表時にまだ未定、OSのアップデートはお客様の意見を伺いながらこれから検討など、本気でAndroidに取り組む気があるのか疑わしいとしか感じられない質疑応答の内容には失望を隠せませんでした。

 ただHPがAndroid製品を国内で個人向け販売するメリットはもちろんあると思っています。PC市場が低価格帯に移行しつつあり、タブレットに市場を席巻されている状況で、HPというブランドがそこに存在しないというのは将来的にやはり致命傷になると思います。まずは製品をリリースして選択肢のひとつとしてHPブランドが検討されること。そしてCM等で認知されることはHPがこの先もコンシューマ市場で生き残るために必要な戦略であると判断したのだろうと推測します。そしてHPがAndroid製品をCMすることはAndroid製品のPC的利用法の認知向上にもつながっていくでしょうし、ここには期待したいなぁと思っています。

 ぜひHPには次期製品で独自性を発揮してもらいたいと思います。昨今高性能なデジカメがブームなので、高性能なビューワーとしてSDXCのSDカードに対応したsRGBフル表示のIPS高解像度液晶搭載の8〜10インチタブレットとかどうですかね?ハイエンドミラーレスからデジタル一眼ユーザ向けにすごく訴求できる製品になると思うんですがw(個人的にすごく欲しいです)

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■無償グループウェアaipo6をインストールしたメモ
 国産のOSSグループウェアaipo6をCentOS5.8にインストールしたメモ。多機能でシンプルなデザインになっているので若く小規模な事業体にウケそうな感じ。携帯電話やiPhone/iPadに標準で対応しているということで試してみた。インストールはVirtualBox上のWebServerとして最小構成に近いCentOS5.8。sshd以外tcpをListenしていない状態。

■インストール

# cd ~
# mkdir download
# cd download/
# wget http://aipo.googlecode.com/files/aipo6030ja_linux32.tar.gz
# tar -xvf aipo6030ja_linux32.tar.gz

説明ドキュメントが含まれるので必ず読むこと
# less ReadmeLinux.txt
インストールに必要なものをインストール
# yum install gcc make nmap zlib-devel readline-devel
アーカイブを展開
# tar -xvf aipo6030.tar.gz
/usr/localに配置する(任意)
# mv aipo /usr/local/
# cd /usr/local/aipo/bin/
# sh installer.sh

これでインストールが開始される。終了すると以下の表示。
==Aipo6.0.3.0インストール終了==
user:aipo_postgres
pass:q88as7cxxxxx
directory:/usr/local/aipo/postgres
port:5432
Aipo URL: http://192.168.0.xxx:80/aipo/

aipo組込みのPostgresのIDとパスが表示されるのでメモすること。
この状態ではaipoは起動していないので、以下で起動する。

# ./startup.sh
found temp directory
Using CATALINA_BASE: /usr/local/aipo/tomcat
Using CATALINA_HOME: /usr/local/aipo/tomcat
Using CATALINA_TMPDIR: /usr/local/aipo/tomcat/temp
Using JRE_HOME: /usr/local/aipo/jre
Using CLASSPATH: /usr/local/aipo/tomcat/bin/bootstrap.jar
Starting Aipo Version 6.0.3.0
Aipo URL: http://192.168.0.xxx:80/aipo/

この状態で上記URLにアクセスするとログイン画面が表示される。
初期のアカウントは説明ドキュメントを確認のこと。
終了は同パスで以下のコマンド

# ./shutdown.sh

■雑感

aipo自体はWebとDBを組み込んだグループウェアなので、メールサーバが別途必要。
Webメールアプリは標準ログインしたユーザ画面にはないがマイページタブの歯車アイコンをクリックし、レイアウトやアプリの設定をする画面から追加できる。残念なのはpop受信にしか対応しておらず、imapが使えないこと。ただSMTP/POPがそれぞれSSLに対応しているのは好印象。Webメールの使い勝手は微妙。メールを開く場合ブラウザ画面中央にポップアップ画面で表示するため、長文メールだとわずらわしい。しかも固定幅でリサイズが一切できない…。ヘッダ等は確認しやすい実装になっているだけに実に惜しい。

管理者が最初設定されているが、新規に管理権限を持つユーザを登録して、そのユーザで画面レイアウトなどを設定することで全ユーザに反映する画面レイアウトを構成することができるようになる。アプリケーションの追加も可能でaipo storeが専用に用意され、URLを読込むことで機能追加される面白い仕様となっている。

少し気になったことは以下のようにaipoはjavaが直接Webサーバとして動作していること、起動直後何か複数の外部アクセスを行っていること(1e100.netはGoogle管理のドメイン、www.terracottatech.comは現在www.terracottatech.orgとなってOSSのプロダクトをリリースしている)。採用しているライブラリ等の関連だと推測するがあまり気持ちいい感じはしない。少なくともインターネットからアクセス可能にする場合にはUTM配下に設置しIPSなどを有効にしておくことが必要と思われる。

[code]
# lsof -i
COMMAND PID USER FD TYPE DEVICE SIZE NODE NAME
sshd 3492 root 3u IPv6 38215 TCP *:ssh (LISTEN)
sshd 3492 root 4u IPv4 38217 TCP *:ssh (LISTEN)
sshd 3806 root 3u IPv4 38816 TCP aipo.example.com:ssh->192.168.0.63:50114 (ESTABLISHED)
sshd 3842 root 3u IPv4 44055 TCP aipo.example.com:ssh->192.168.0.63:50564 (ESTABLISHED)
postgres 17813 aipo_postgres 3u IPv6 72977 TCP *:postgres (LISTEN)
postgres 17813 aipo_postgres 4u IPv4 72978 TCP *:postgres (LISTEN)
postgres 17813 aipo_postgres 6u IPv4 72985 UDP aipo.example.com:54204->aipo.example.com:54204
postgres 17844 aipo_postgres 6u IPv4 72985 UDP aipo.example.com:54204->aipo.example.com:54204
postgres 17845 aipo_postgres 6u IPv4 72985 UDP aipo.example.com:54204->aipo.example.com:54204
postgres 17846 aipo_postgres 6u IPv4 72985 UDP aipo.example.com:54204->aipo.example.com:54204
postgres 17847 aipo_postgres 6u IPv4 72985 UDP aipo.example.com:54204->aipo.example.com:54204
java 17849 root 36u IPv6 73136 TCP *:http (LISTEN)
java 17849 root 38u IPv6 73193 TCP aipo.example.com:8005 (LISTEN)
java 17849 root 99u IPv6 73172 TCP aipo.example.com:40500->nrt19s12-in-f7.1e100.net:http (ESTABLISHED)
java 17849 root 104u IPv6 73181 TCP aipo.example.com:41698->nrt19s12-in-f16.1e100.net:http (ESTABLISHED)
java 17849 root 105u IPv6 73184 TCP aipo.example.com:40288->tx-in-f95.1e100.net:http (ESTABLISHED)
java 17849 root 106u IPv6 73192 TCP aipo.example.com:40369->www.terracottatech.com:http (ESTABLISHED)
[/code]

iPhone/iPad/Android/Androidタブレットでそれぞれ利用してみたが、iPhone/Android用のスマホ画面では利用できる機能が限定されているらしく、標準ではスケジュール・ブログ・ワークフロー・掲示板・webメール・ToDo・アドレス帳・個人設定しか表示されず、項目を追加する方法がわからなかった。iPad/AndroidタブレットではPCと同じ画面が表示された。Androidタブレットでは標準ブラウザで若干表示がもたつく場合があり、可能ならChromeを利用する方が望ましいと思われた。

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■docomo GalaxyNote SC-05D SGNBN版レビュー
 28日に行われたSAMSUNG GALAXY BLOGGERS NIGHT IN TOKYO (SGNBN)に参加してきたので、GalaxyNote SC-05Dのレビューを書いておこうと思います。イベントでは展示機が多数用意され、SC-05Dの特徴であるペン入力を存分に試すことができるようになっており、多数のプロの似顔絵描きの方々が参加者の似顔絵を描いてくれる等の製品アドバンテージを活かしたプレゼンがされるなどとても的確な演出がされていたと思います。詳しい様子はTwitterのハッシュタグ #SGNBN で検索していただくと写真なども多数掲載されていて盛り上がり具合がわかっていただけると思います。既に海外で500万台以上販売されており、レビューも続々と登場するでしょうから、ここではいつもどおり気になったポイントに絞って書いていこうと思います。

■ハードウェア
 白カラーのボディのみが発売されるという珍しいパターンですが、実機を最初に確認した印象では大きさよりもまず、白が非常にクリアでツヤがあり思った以上にキレイだなと感じました。ケース背面の白は樹脂パーツですが初代GalaxyTab SC-01Cと同様に安っぽさをあまり感じさせない上品な印象の素材なので、所謂中華Padの白ケースとは趣が異なります。SC-04Dと同様パキパキ外すことができるくらい薄い素材なのに…Samsungのコーティング技術は結構すごいなと思いました。手に持った感じも特に滑りやすいわけでもなく、サイドが丸みを帯びていることで手に馴染みしっかりホールドできていい感じです。人によっては薄く巨大になったiPhone3GS白という印象を持つかもしれませんw サイズが一般的なスマートフォンに比べ大きめであることは確かですが、ペンを使った両手持ちでの操作を前提と考えれば、常に持ち歩いてすぐに使えるメモサイズということでとても納得できる大きさだと思います。大きさに合わせてバッテリーは2500mAhということで大きめです。LTEに対応していることで、これでも十分と言えるかは微妙なところかなと思いますが、流石にF-05Dのように夕方になると残量を心配しなくてはいけないということはなさそうなので少し安心でしょうか。

 ディスプレイは5.3インチのHD SUPER AMOLED、解像度は1280×800ということで1280×720のSC-04Dより少し大きめ広めになっています。画面の精細感が多少落ちるかとも思ったのですが、全くそのような印象はなく非常にキレイで精細感のある美しいディスプレイだと感じました。特筆すべきはその圧倒的な輝度で、イベント会場の強烈なライトアップにも全く怯まずGalaxyNexusやGalaxyTab7.7の最大輝度と比較しても、70%程度の設定で同等の明るさを実現していました。展示用に特別な設定がされていたのでなければ、GalaxyNexus以上に日中の太陽光の下でも美しい表示を実現できる明るさになっているのではないかと思われます。ただ液晶下左右にあるタッチ式ボタン2つはイルミネートして表示されるのですが、白地に白で輝くため室内でもやや目立ちにくく太陽光の下ではほとんど見えないのではないかと心配になりました。

 タッチスクリーンは非常に快適で反応は非常に素晴らしいと思いました。ペン入力が可能ということで一般的なデジタイザを想像するとタッチスクリーンの美しさにはびっくりするかもしれません。見た目は普通のスマートフォンのスクリーンと全く変わらない画面に、ペンによって書き込みが可能になっています。しかも128段階の筆圧感知対応ということで本当にこれには驚かされました。iPad向けEN309iなど静電式タッチパネルで効果的なペン入力を可能にするツールをレビューしていたり、静電式パネル対応スタイラスや古くはWACOMのペンタブやTabletPCもいくつか試したことはありますが、Galaxy Noteはそのいずれとも異なる次元の快適な入力が可能になっています。リニアに非常に滑らかな線が引かれますが、描画しながらベクタライズを行っているので0.1秒未満程度とはいえわずかなタイムラグはどうしても感じます。それでもおそらく容易に入手可能な製品では最高レベルのペン入力が実現されているのではないかと素直に感動しました。Sペンという本体添付のペンは一見任天堂DS用のよくあるタッチペンぽい印象ですが、ボタン操作と組み合わせることでGalaxyNoteで様々な操作も可能になるなど、非常によく設計されており唸らされます。イベントの中で「GalaxyNoteは体験型の商品」という表現をされていたのですが、まさにその通りでこれはぜひ量販店等で他のペン入力機器と比較して欲しいと思います

 カメラも必要十分なものが付いていると思いますが、どうも少し熱に弱いようでカメラ設定画面を撮影していたら急に「温度上昇を検知したため、カメラを終了します。」とダイアログが表示され強制終了してしまいました。GalaxyNoteの本体は全体にほんのり暖かい程度で、SC-04D同様ややカメラ下部付近が熱くなる傾向があるようですが、そのダイアログが表示された時点ではカメラ周りも他部位よりは暖かいと思うものの熱いというほどではなく、この程度で強制終了?とちょっと意外に思ってしまう感じでした。場合によってはケースなどを選ぶ際に放熱は意識した方がいいのかもしれません。展示機ということで連続充電や照明等の外的要因もあるのかと思いますが、製品版ではカメラ付近の発熱が改善されていることを期待したいと思います。

■ソフトウェア
 Androidバージョンは2.3.6、カーネルバージョン 2.6.35.11-SC05DCMLCE-CL1049364 se.infra@SEP-51 #2、ベースバンドバージョン SC05DOMLCE、ビルド番号 GINGERBREAD.OMLCEとなっていました。UIはTouchWIZですが、ディスプレイの影響かややすっきりした印象になっています。当然のようにプリインストールアプリてんこ盛りで75個も入っています。再起動直後に動作しているプロセスも少し多く26で、メモリも229M使用と使用可能メモリ654Mの35%程度が使われてしまっていました。相変わらずdocomoプリインアプリが起動するので、マチキャラとかiチャネルとか地図ナビとかどうでもいいものはすぐに消した方がいいかもしれません…。特筆すべきは日本語手描き入力として7note with mazec-Tがプリインストールされていることです。個人的にはあまり手描き入力に興味がなかったのですが、今回試用してみてSペンの仕組みと合わせて非常に面白く感じられました。相当ラフに書いてみても判別してくれます。一筆で草書のようにしてもそれなりに合ってるなど、なかなかがんばってくれるなぁというのを実感できました。おそらくGalaxyNote用にうまく調整されているのだと思いますが、他機ではうまく認識されない悪筆な方でも一度試してみてもいいのではないかと思います。

 個人的にカメラの設定がいろいろできるところがちょっと面白かったので紹介しておきます。最大撮影サイズは3264×2448です。シーン撮影の選択項目が非常に豊富に用意されており「なし・ポートレイト・風景・夜景・スポーツ・パーティー/室内・ビーチ/スキー場・夕焼け・夜明け・紅葉・花火・テキスト・キャンドルライト・逆光」とすごく盛り盛りです。夕焼けと夜明けとかどうパラメータが違うのか興味深いところです。撮影モードも「通常撮影・スマイル撮影・美肌モード・パノラマ・アクション撮影・マンガ調」などが用意されていました。美肌モードはSペンで操作するメイクアップアプリ(イベントで紹介されてましたがちゃんとメモとらなかった…)などと連携して利用できると思いますので女性にはうれしいかもしれません。ちょっと気になったのはISO設定で100〜800までの範囲にとどまり、シーンが重視されているなど他オプションが豊富な割に選択肢が少なくなんとなく物足りないかもという感じがしました。

 MicroSDにテストファイルを入れて持って行ってたので、動画の再生テストも試させていただけました。さすがにDLNAまではやりませんでしたが、ローカル再生は以下のような感じです。再生はギャラリーアプリから動画を選択して再生しています。(docomo製メディアプレイヤーは試していません)

ファイル:
  A) AVI DivX502 mp3 640×480.avi
  B) AVI H264 mp3 640×480.avi
  C) AVI Xvid Mp3 640×480.avi
  D) MKV 1280×720 x264 AAC.mkv
  E) MKV 1280×720 x264 AC3.mkv
  F) MP4 w BP3 480×270 H264 AAC.mp4
  G) MP4 w BP3.1 640×480 H264 AAC.mp4
  H) MP4 w BP3.1 1280×720 H264 AAC.mp4
  I) MP4 w BP3.1 1920×1080 H264 AAC.mp4
  J) MP4 w MP3.1 1280×720 H264 AAC.mp4
  K) MP4 w HP3 640×480 H264 AAC.mp4
  L) MP4 w HP3.1 1280×720 AAC.mp4
  M) MP4 w HP4 1920×1080 H264 AAC.mp4
  N) WMV 24fps 640×480.wmv
  O) WMV 60fps 640×480.wmv
  P) MP4 60fps w BP3.1 1280×720 H264 AAC.mp4
  Q) MP4 60fps w BP3.1 1920×1080 H264 AAC.mp4
 ※mp4の略号 BP=Baseline Profile MP=Main Profile HP= High Profile 数字はLevel

ローカル再生
 全ファイル再生可。ただしQのみ映像出ず。
 ほぼ全てのファイルがスムーズに再生された。

 さすがGalaxyシリーズという感じで、1080p60fpsのQだけは映像がうまく出ませんでしたが、それ以外は全てスムーズに再生してくれました。GalaxyTab7.7同様flv動画も再生出来ました。5インチで画面も大きく精細感のある表示なので、動画のビューワーにもバッチリな感じです。この点だけで言えばSC-04Dが格安で入手できる状況ではそれほどの大きなポイントにはならないかもしれませんがw

■まとめ
 革新的とまでは言わないまでもこれまでのどの製品よりも使いやすいと思われるレベルのペン入力と、その対応アプリを装備したことでGalaxyNoteは現状ほぼ並ぶもののない最強メモデバイスになっていると感じました。ペンタブでは当り前になっている筆圧検知をこれほど見直しさせられるとは思っていませんでした。もっと改善できると思う操作ポイントはないわけではありませんが、これまでのペン入力にがっかりさせられた方でも一度試してみる価値はあると思います。韓国では相当に売れているようですが、おそらく国内でもかなり売れるのではないかと思いました。Samsungは発売に合わせて全国でGalaxyNoteが体験できるイベントを用意されるようなので、ぜひ実感されることをオススメします。噂では若干高めの価格になるようですが、きっと入手しやすくするキャンペーンなども用意されるのではないかと思っています。個人的にも入手してみたいと思うのですが、経済的理由で安価になるのを待たざるを得ないかなと思っています…。

 このデバイスは単にスマートフォンにペンを足しただけではない可能性をもたらしてくれるような気がします。Android4.0のアップデート対応はSamsungとしては積極的であるとのことなので、やるかどうかはdocomo次第になりそうです。更なる進化を見てみたいと思わせるデバイスなので、購入される方はぜひdocomoにアップデート要望をしていただきたいなと思いますw

以下Twitterでポストした写真のリンクです。(抜粋)
(注 Twiple廃止のためリンクを削除しました)

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■Archos 80 G9 ICSアップデート レビュー
 Archos 80 G9に待望のAndroid4.0 ICSアップデートが来たので早速アップデートしてみました。当然ながらハード的には変わっていないので、ソフトウェア的な部分について簡単にレビューしておこうと思います。前回のレビューについては以下からどうぞ。

 Archos 80 G9 タブレット レビュー
 http://blog.isnext.net/issy/archives/1686

■ソフトウェア
 Androidバージョンは4.0.3です。ファームウェアバージョン 4.0.4 ボードバージョン A80S-V5、OMAPバージョン OMAP4430 ES2.2、ブートバージョン 不明/5.05.000003-C0x00、ビルド番号 MR1.20120227.111632となっていました。ビルド番号の発番ルールが大きく変更されています。詳細な変更点についてはこちらから確認できます(ICSになったことでChangelogのURLが変更されたようです)。日本語入力はデフォルトでやはりオムロンのJapanese IME Ver.1.3.5が導入されています。

 アップデートファームウェアのダウンロードには少し時間がかかりましたが、アップデート自体はマイナーアップデートとほぼ変わらないくらいの時間で終了します。アップデート後は初期設定画面の言語選択から始まりますが、Googleアカウントやメディアデータなどはそのまま残っていますので一応安心です。ただ変更が結構大きいためか、設定終了後にいくつかのアプリでエラーが出たりしたため、一度フルリセットして設定をし直しました。再設定後は安定して使えています。ICSでは壁紙がシックなものに変更されており、ホーム画面のアイコンが少し大きく表示されるようになりました。LCD Densityの設定が少し変更されているような気がします(詳細は未確認)。日本語フォントは少しキレイに表示されているように思いますが、やはりモトヤでなくCJKフォントのままでした。

 設定アプリのメニューはGalaxyNexusとほぼ同等になっており、「開発者向けオプション」も存在しています。Archos独自の「3G stick」「Repair&formatting」項目も顕在です。Archos独自関連では「無線とネットワーク」に「Shared folders settings」「Remote Control settings」、ディスプレイに「Animation」「Overscan」、電池に「Deep Sleep」、言語と入力に「Archos Remote IME」「External Keyboard Layout」などが追加されているのがわかります。Remote関連はArchos Remote関連のものだと推測できます。今回はどうもIMEだけリモートのものを使ったり、USBの外部キーボードを使う際のキーボードレイアウトを指定できたり(日本語も設定できます!たぶんJIS配列対応)と、入力周りに一工夫がされているようです。日本語キーボードに対応してくれているのは嬉しいですが、それならフォントも何とかして欲しいところですね。

 全体的な動作は快適ですが、タッチでボタンを押す際などに稀に反応しないことがあるように思いました。おっ?と思ってやり直すことがあったのですが、これは3.xの頃にはほとんど感じなかったので少し気になります。いくつかアプリの動作確認をしたのですが、デフォルトブラウザがとても快適になっている感じがします。ページのロードも速く一旦ロードしたページではスクロールの動作がとてもスムーズです。一方Chromeをインストールして試したところ、ページをロードしきってからの動作は快適なのですが、ロード時間がデフォルトブラウザよりも遅いため、ロード中にスクロールした際のフォント表示がかなりもっさりに感じられてしまうことがしばしばありました。ICSというよりもChrome betaの問題だとは思いますが、80 G9のメモリが少ないことが影響している可能性もありそうなのでChromeを利用する際には一応気にしておいた方がいいかもしれません。ICSアップデート直後にマーケットがPlayストアに更新されましたが、こちらも問題なく利用できています。

 ICSになって動画再生も更に向上しているかと期待して確認してみましたが、こちらは前回レビューと結果は全く変わらずということで変化なしでした。元々の動画再生性能が高いのでこれ以上の改善は難しいのかもしれません。ただ、ヘッドフォンジャックからの音声出力が改善されているようで、いつものVictorのHA-FXC71-Bでの再生では音場がやや広くなり低音が増強されて、かなり良くなった感じがしました。全体的に柔らかい音の印象になっていますが、低音不足が改善されたことでより動画や音楽が楽しめるのではないかと思います。

■まとめ
 まだ短い時間しか利用していないので連続稼働の安定性などについては評価できませんが、当初心配された512Mしかメモリがないことが大きなデメリットになっているようには感じませんでした。むしろICSになったことで全体のスムーズさが増し使いやすくなったような印象の方が大きいと思います。少なくともArchos謹製のVideoアプリについては今のところ3.xの時よりも安定してくれているようなので、個人的には嬉しい感じです。あとこれも個人的な印象だけかもしれませんが、3.xの時よりも液晶の発色がキレイに見えるようなチューニングがされているように感じます。動画再生している時のシャープさや階調表示がキレイになっているような…。ともかく、できればフルリセットしてからご利用される方がいいと思いますが、Archos 80 G9のICSアップデートは(ICS非対応のアプリをメインでお使いでない限り)非常にオススメできるアップデートではないかと思います。またしばらく使ってみて気付いたことがあれば追記しようと思います。

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■docomo NOTTV対応 SH-06D/N-06D 気になったことメモ
 雪の中、有楽町の東京国際フォーラムでやっていた「スマートフォン&タブレット2012春」に行ってきたので、帰りにスマホラウンジに寄っていくつか新製品を見てきたのでメモの続き。今回はNOTTV対応で話題の2機種。どちらもたまたま?06Dが付いている。NOTTV自体はまだ放送開始していないのでパスワードで保護がかかっていてアプリは使えない状態になっていた。とりあえずここではハードウェア面中心に気になったことをメモ。

■AQUOS PHONE SH-06D
・Androidバージョン 2.3.5
 ベースバンドバージョン 1.00
 カーネルバージョン 2.6.35.7+ build@Sharp #1
 ビルド番号 00.01.05.R2200 release-keys
・ファームが既にリリースバージョンになってる!
・SH-01D/102SHの系統っぽい OMAPは4460
・展示色は白だけだったような…
・ちょっと背面がゴツイ印象(女性ウケしなさそう)
・ゴツイのにボタン類は小さい…使いにくくね?
・質感はやや重みはあるもののプラスチッキーな感じ
・戻るやホームボタンが本体の一番下端なのでちょっと持ちにくい
・ただその位置に合わせて電源やボリュームが配置されているので下持ちに慣れれば平気かも
・LTE対応じゃないのはバッテリーの関係?
・展示にクレードルはなし 接点がたくさん並んで武骨な感じ
・液晶は4.5インチだけど大きく感じない SHARPらしくキレイ
・背面デザインはデジカメ意識してそうだけど物理シャッターボタンはない
・NOTTVのウィジェットはバッテリー食いそうな印象…
・エンタメタブにはNOTTVやBeeTVやワンセグやら…なにを見せたいのか…
・SH SHOWアプリも用意されていた(メーカーアプリって名前で微妙…)
・MediaJetという3rdパーティアプリでPCとWi-Fiでコンテンツ同期できるらしい
・しかしMediaJetはWindows用しかない上に最低要件は2GHz以上のCPU…
・NOTTV以外にSH-01Dを超えるメリットはあるのだろうか…

■NEC MEDIAS Tab N-06D
・Androidバージョン 2.3.6
 ベースバンドバージョン M0005131
 カーネルバージョン 2.6.35.11-pref ncmc@ncmc #3
・端末色 Sliverってモデル番号表示の下にあるんだけど別色出るのかな?
・横置き前提のデザイン…ディスプレイ枠とか奇をてらってる…?
・背面はシンプル…高級感はないな…
・重さはあまり感じないけど、軽いという印象でもない不思議
・本体上面にボタン類が集中配置されていてわかりやすい
・上部右上のアンテナ出しにくい
・モバキャス設定に「外付けアンテナを使用する」ってあるけどどこに接続?
・液晶画面はまぁキレイ 壁紙が安っぽい印象…
・Xi対応で電話もかけられるけど、これで通話するのか?
・あんしん遠隔サポートに対応(N-05D以降は入るらしい)
・独自のMEDIAS NAVIの画面はなんか寂しい感じ…
・Felica搭載&ICカードリーダー搭載でタグの読み取りが可能
 読込みアプリの画面もう少し工夫してほしいなorz
・Felicaを使う時には端末をスリープかロック画面にしろと注意が…
 これで改札通る人いるのかしら…
・ケーブル接続中や充電中はFelica機能は利用できないとのこと
・主にデザインが微妙でタブレットとしての魅力はあまり感じられない…
・防水やクレードルがあるから台所用サブTV兼用って感じ?
・それにしても女性ウケするデザインでもないなぁ…
・7インチDTCP-IP対応という部分がある程度の購買理由にはなるかな?
・購買ターゲットがよくわからない
・すぐに値段下がるような気がするw

 どちらも正直ハードウェアとしての訴求力はあまり感じない仕上がりだった。NOTTV以外のメリットがあまりアピールできていないような気がするので、NOTTVともども苦戦を強いられると思われる…。最近のdocomoの戦略は利用者にとってあまりメリットがない方向に行っているような気がして仕方ないなぁ…。

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とりあえず付けておく無駄ではなかったなまぁまぁ読めたちょっと役に立ったかなかなり良かったかも (まだ評価されていません)
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■update後F-05Dのバッテリー耐久が向上したメモ
 2月末のF-05Dのアップデートでバッテリー消費が大幅に向上したことが確認されたのでメモ。1回目にF-05Dがあまりに酷い結果だったのでバッテリー持ち対策をして試し追検証をした際に多少の向上は見られたが、update後に試した今回はバッテリー耐久が大幅に改善されたことが確認された。アップデート後のファームバージョンはV16R24C。以下テスト条件と結果を簡単に。

 これまでの経緯
 iOS/Android/WP7.5のバッテリー耐久テストをしたメモ
 http://blog.isnext.net/issy/archives/1968
 iOS/Android/WP7.5のバッテリー耐久テストをしたメモ2
 http://blog.isnext.net/issy/archives/1976

■追検証機種とバッテリー容量
1)ARROWS X LTE F-05D Android 2.3.5(V16R24C) 1400mAh
2)NexusOne Android 2.3.6 1400mAh

■評価条件
・初期化(データリセット)を最初に行う
・同じWi-Fi設定を行う
・同じGmailアカウントをPush設定で作成する
・同じExchangeアカウント(CommuniGate Proを使用)をPush設定で作成する
・3Gの影響を受けないようフライトモードに設定し、Wi-Fiのみ有効にする
・マーケットを起動してBattery Mixをインストールする(自動更新アプリは更新される)
・設定後再起動して標準タスクのみが動作している状況にする
・バッテリー残量表示の出る画面を表示(設定アプリ内の端末の状態の画面)
・表示を確認したらすぐにスクリーンオフ
・途中何度かテストメールを送り受信状況を確認する
・準備ができたら端末をフル充電状態にしてスタート

※基本的には前回と同じように、update後のF-05Dを端末初期化後デフォルトホームをランチャーに変更するなど簡易的なバッテリー持ち対策をし、どちらにも今回はバッテリー使用状況を詳細に確認できるようBattery Mixを追加して評価した。

■バッテリー残量経過
スタート
 Update&対策済みF-05D/100% NexusOne/100%
3時間経過
 Update&対策済みF-05D/95% NexusOne/99%
8時間経過
 Update&対策済みF-05D/91% NexusOne/98%
15.5時間経過
 Update&対策済みF-05D/87% NexusOne/96%
24時間経過
 Update&対策済みF-05D/82% NexusOne/89%

■結果
消費度合い
 Update&対策済みF-05D/18% NexusOne/11%
一時間当りのバッテリ消費
 Update&対策済みF-05D/0.75% NexusOne/0.46%

■まとめ
 今回は24時間の測定を行った。途中でも十分改善されている様子が判断できそうだったが、一応初回と比較する意味で同じだけやってみることに。結果としてupdate+簡易バッテリー持ち対策を行ったことでF-05Dの1時間当りのバッテリー消費は何もしない場合の3%から0.75%へと1/3以下に抑えられていることが確認できた。実質的にバッテリーが3倍長持ちすることになる。Battery Mixでは電池消費の98%がAndroidシステムとなっており、そこに含まれているどのプロセスが一番消費しているのかはわからず。ただ、アイドル状態の消費は1%となっており、NexusOneがアイドル状態の消費が63%になっていることを考えると、改善されたとはいえまだまだプリインストールアプリが主にバッテリーを消費していることに間違いはないよう。NexusOneのバッテリー消費量が前回の0.22%から0.46%に増えているのはBattery Mixのインストールによるものと思われ、稼働プロセス表示で一番上にきておりCPUタスクの24%程度を占めていたことからもそのように推測できる。ちなみにF-05Dでは20%程度となっているがやはり一番上になっていた。

 簡易バッテリー持ち対策で行った内容は前回と全く同じなため、今回の改善効果のほとんどは2月末に行われたF-05Dのアップデートであると推測される。サーバへのアクセスログからもスリープ後すぐに通信がなくなっていることが確認でき、Wi-FiのOFF条件は変わっておらず通信そのものはバッテリー消費に大きな影響を与えていないことがわかる。正確な稼働プロセスを取得していなかったので、何が減ったかなどバッテリー改善に影響を与えた要素を特定することができないが、こうした改善は非常に歓迎できる。

 バッテリーが大きな課題だったF-05Dも今回の検証で大きく改善されたことが確認できた。あくまでもフライトモード+Wi-Fiに関してということだが、安定した検証環境と時間が用意できれば3Gも含めた確認をしてみたいと思う。(自宅検証環境はdocomoのアンテナが圏外になりまくりなので適さない…)

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■docomo Xperia NX/Acro HD 気になったことメモ
 雪の中、有楽町の東京国際フォーラムでやっていた「スマートフォン&タブレット2012春」に行ってきたので、帰りにスマホラウンジに寄っていくつか新製品を見てきたのでメモ。

■Xperia NX SO-02D
・展示は白黒それぞれ1台ずつ
・スマートで厚みを感じさせないデザイン
・マットな塗装の質感が非常にいい
・上質な印象はあるが高級感ではない
・Xperiaシリーズの液晶はきれいだと寒い感じがする…
・フローティングプリズムはデザインはいいけど誤タッチしやすい
・アイコンのあるところをタッチしたくなる…
・カメラの操作は快適でシャッターボタンも使いやすいと思う
・タッチシャッターが気持ちいい
・ボタンよりタッチシャッターの方が撮影ラグが少ないような…
・ボタン類も操作している感じが上質な印象がする
・印象が地味になりかねない…経年劣化した時塗装の印象が心配
・Arcが安く流通してきたからNX苦戦するかも…

■Xperia Acro HD SC-03D
・展示はブルーとピンク
・ブルーはマット塗装(レイアウトのマットケースみたい)だがピンクはツヤテカ
・ブルーの色の印象が個人的には非常に良い感じ
・持った感じはちょっと厚みがあってホールドしやすい
・物理ボタン類はNXの方が使いやすい印象
au版のAcro HDよりもボタンは改良されてる?
・タッチボタンは位置がハッキリしているのでNXよりこちらが使いやすい
・こちらもカメラが快速で心地よい
・やはりタッチシャッターが速くてオススメ
・液晶は精細感あるがやはりどこか寒い印象
・充電がフタ付きなところはちょっと微妙だけど…
・これはかなり人気出るような気がする
・ブルーちょっと欲しいかも…白ROM出たら検討w

 元々発表時はNX狙いだったのですが、しばらく前に実機を見てちょっと思い直してみたり。むしろAcro HDの方が個人的には好みな感じ。ちょうどMWCでXperiaの最新シリーズが発表されたばかりですが、いろいろと思い入れがあって個人的にはXperia Pのシルバーを購入決定かなと思っているので国内版は見送り。そんなこんなであまり真剣にチェックできなかったのでメモということで…。

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■iOS/Android/WP7.5のバッテリー耐久テストをしたメモ2
 スマホのバッテリー消費がおよそ同条件でほんとはどれくらい違うのかを試してみたメモ。1回目にF-05Dがあまりに酷い結果だったのでバッテリー持ち対策をして試した追検証結果。以下テスト条件と結果を簡単に。

 最新の記事はこちら
 update後F-05Dのバッテリー耐久が向上したメモ
 http://blog.isnext.net/issy/archives/1990

■追検証機種とバッテリー容量
1)ARROWS X LTE F-05D Android 2.3.5 1400mAh
2)NexusOne Android 2.3.6 1400mAh

■評価条件
・初期化(データリセット)を最初に行う
・標準設定のまま追加アプリはインストールしない
・同じWi-Fi設定を行う
・同じGmailアカウントをPush設定で作成する
・同じExchangeアカウント(CommuniGate Proを使用)をPush設定で作成する
・3Gの影響を受けないようフライトモードに設定し、Wi-Fiのみ有効にする
・設定後再起動して標準タスクのみが動作している状況にする
・バッテリー残量表示の出る画面を表示(設定アプリ内の端末の状態の画面)
・表示を確認したらすぐにスクリーンオフ
・途中何度かテストメールを送り受信状況を確認する
・準備ができたら端末をフル充電状態にしてスタート

※基本的には前回と同じだが、F-05Dは端末初期化後デフォルトホームをランチャーに変更するなど簡易的なバッテリー持ち対策をして評価した。

■バッテリー残量経過
スタート
 対策済みF-05D/100% NexusOne/100%
4.5時間経過
 対策済みF-05D/89% NexusOne/99%
6.5時間経過
 対策済みF-05D/86% NexusOne/98%
8時間経過
 対策済みF-05D/83% NexusOne/98%
13.5時間経過
 対策済みF-05D/77% NexusOne/97%

■結果
消費度合い
 対策済みF-05D/23% NexusOne/3%
一時間当りのバッテリ消費
 対策済みF-05D/1.7% NexusOne/0.22%

■まとめ
 今回は仕事の都合で半分の時間での計測となったが、F-05Dのバッテリー持ち対策は一定の効果は見られたようで、前回の1時間当りバッテリー消費が3%から1.7%に減少していることが確認できた。それでも実用レベルとしては微妙なところ。ちょうど本日F-05Dのアップデートが行われたので、少し条件は変わるが念のため再計測してみたいと思う。

 今回メール受信件数とサーバ通信回数を省いたのは、Android2.3.x系は3Gが無効の場合、Wi-Fi接続では一定時間でスリープになることが両機でログから確認できたため。F-05DではスクリーンをOFFにした時点でWi-FiがOFFに、NexusOneではスクリーンOFFから15分後にスリープでWi-FiがOFFになる(それまでは2分おきに接続する)ようだ。実質的に通信量がバッテリーに与える影響は無視できると考えた。3Gを有効にすれば継続的な動作確認は可能になるが、検証のためにはキャリアとAPNを揃える必要があり、その条件を満たせないため3Gでの検証は見送り。いずれ条件が整えばまた試してみたい。

 残念ながら多少の改善は見られたものの、簡易的なバッテリー持ち対策では多くのアンインストールできないキャリア組込みの各種プロセスが動作してしまっているため、やはりF-05Dのバッテリーの耐久度合は他機に比べて著しく低いと言わざるを得ないようだ。バッテリー容量も等しくリファレンス端末であるNexusOneとの比較においてこれほどの差があることは、(プロセッサのコア数や世代等ハードが大きく違うとは言え)非常に残念なことだと思う。アップデート後の再計測で多少改善されていることを期待したい。

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■iOS/Android/WP7.5のバッテリー耐久テストをしたメモ
 スマホのバッテリー消費がおよそ同条件でほんとはどれくらい違うのかを試してみたメモ。結論から言うとGalaxyNexusのバッテリー耐久度はすごい。以下テスト条件と結果を簡単に。

■評価機種とバッテリー容量
1)GalaxyNexus Android 4.0.2 1750mAh
2)ARROWS X LTE F-05D Android 2.3.5 1400mAh
3)HTC Radar WindowsPhone 7.5 1520mAh
4)iPhone4 iOS 5.0.1 1420mAh

■評価条件
・初期化(データリセット)を最初に行う
・標準設定のまま追加アプリはインストールしない
・同じWi-Fi設定を行う
・同じGmailアカウントをPush設定で作成する
・同じExchangeアカウント(CommuniGate Proを使用)をPush設定で作成する
・3Gの影響を受けないようフライトモードに設定し、Wi-Fiのみ有効にする
・設定後再起動して標準タスクのみが動作している状況にする
・バッテリー残量表示の出る画面を表示
 Androidは設定アプリ内の電池か端末の状態の画面
 WP7.5はSettingからBattery Saverの画面
 iOSは一般>使用状況>バッテリー残量表示on
・表示を確認したらすぐにスクリーンオフ
・途中何度かテストメールを送り受信状況を確認する
・準備ができたら端末をフル充電状態にしてスタート

※F-05Dは端末初期化後デフォルトホームがPaletteUIでウィジェットもデフォルトで動作していたためそのままの設定状態で評価した。

■バッテリー残量経過
スタート
 GalaxyNexus/100%, F-05D/100%, HTCRadar/100%, iPhone4/100%
3.5時間経過
 GalaxyNexus/99% , F-05D/90% , HTCRadar/100% , iPhone4/100%
6時間経過
 GalaxyNexus/97% , F-05D/83% , HTCRadar/100% , iPhone4/100%
13時間経過
 GalaxyNexus/93% , F-05D/64% , HTCRadar/100% , iPhone4/99%
17.5時間経過
 GalaxyNexus/90% , F-05D/45% , HTCRadar/100% , iPhone4/98%
19.5時間経過
 GalaxyNexus/88% , F-05D/40% , HTCRadar/100% , iPhone4/98%
24時間経過
 GalaxyNexus/85% , F-05D/28% , HTCRadar/100% , iPhone4/97%

■結果
消費度合い
 GalaxyNexus/15% , F-05D/72% , HTCRadar/0% , iPhone4/3%
一時間当りのバッテリ消費
 GalaxyNexus/0.625% , F-05D/3% , HTCRadar/0% , iPhone4/0.125%
メール受信件数
 GalaxyNexus/9件 , F-05D/9件 , HTCRadar/9件 , iPhone4/9件
サーバ通信回数(CommuniGate Proサーバとの同期接続回数)
 GalaxyNexus/839回 , F-05D/77回 , HTCRadar/48回 , iPhone4/100回

■まとめ
 非常に各OSの特徴の出るテスト結果となった。バッテリーの消費度合ではWP7.5を搭載するHTCRadarの圧勝に見えるが、実際にはHTCRadarは原則2時間に一回しかネット接続しておらず、メールはリアルタイムには受信していなかった。操作した時点でメール受信を試み、その後2時間おきにアクセスをし、メールがあれば受信するという仕掛けで、スリープ時にはWi-Fi接続自体を切っているため、長時間稼働はできるもののExchangeアカウントでメールをタイムリーに受信するという目的には向かないことが明らかになった。

 次点となるiOS搭載のiPhone4では原則15分おきにサーバにアクセスしており、通信を行っているもののこちらはメールがあっても自動受信はしておらず、届いているメールはロック解除して端末操作をした際に始めて受信動作し、実際にはタイムリーな受信にはなっていなかった。iOSでは以前テストした際には最もタイムリーにメール受信できていたはずなので、何か仕様が変更されたのかもしれない。時間があれば追検証したいところ。

 3位となったGalaxyNexusではPush同期のため2分おきにサーバにアクセスして、最もタイムリーにメールを受信していることが明らかになった。ExchangeアカウントでPush設定をした場合2分おきの接続はAndroid端末としては標準的な仕様となる。通信回数の多さにも現れているが、これだけの回数の接続を行いメールをほぼタイムリーに受信して、24時間で15%のバッテリー消費というのはなかなか素晴らしいと思われる。単純なバッテリー残量ではHTCRadarとiPhone4が上回るが、メールを非常にタイムリーに受信した上でこれだけの残量を残しているのだから、実質的にはGalaxyNexusが最も優秀と言えると思う。

 最もバッテリー消費の早かったF-05DにおいてはGalaxyNexus同様の設定を行っているにも関わらず、Androidの標準仕様を無視し一切の定期接続をせず、端末を操作した時のみメールの受信を行うという動作結果だった。それにも関わらずバッテリーが著しく消耗するのはやはり標準状態で無駄なタスクがバッテリーを消費していることにほかならない。試験後も放置していたところ27時間40分で端末が自動終了して電源が落ちた。メールの自動受信設定しかしておらず、その設定もまともに機能していないのにこれほど短い時間でバッテリーを使い尽くすというのは信じがたい実装である。カタログスペック上3Gの待受時間が490時間となっているが、どのような条件下で測定したのか明示してもらいたいくらいだ。

 各OSによってバッテリー耐久時間を延ばすために、メールの同期タイミングで工夫がされていることが確認できた。今回Wi-FiでテストしたためかWP7.5とiOS5でPushでのメール受信がうまくいっていないが、他所事例で3G接続している状態ではPush動作に問題がないようなので、この辺りは条件を合わせていずれ検証をしてみたいと思う。

※F-05Dの結果があまりにひどいので、バッテリー持ち対策したパターンでの追検証を検討中。比較のため同じAndroid2.3系のNexusOneも準備中。→追加しました。

 iOS/Android/WP7.5のバッテリー耐久テストをしたメモ2
 http://blog.isnext.net/issy/archives/1976

 最新の記事はこちら
 update後F-05Dのバッテリー耐久が向上したメモ
 http://blog.isnext.net/issy/archives/1990

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■softbank 104SH 気になったことメモ
 ヨドバシ横浜店で104SHが展示されていたのを触って気になったことをメモ。いつもなら簡易レビューとか書くところだけどなんとなくメモにしておく。disるつもりとかないです、むしろ端末としては好印象。

・個人的にはこれまでのSHARP端末で最も購買意欲をそそられた。
・外観のデザインはシンプルで好み。
・RISING SUNは赤胴で作られたマグを思い出した。高級感あり。
・スクリーンは発色もよく美しい。エコ設定すると輝度がすごく落ちる…。
・ボタン類は極少。電源もボリュームキーも小さい。
・防水なのにヘッドホンジャックがフタ付きでないのがすごく嬉しい。
・Android 4.0.3。タッチ式ボタンは2.x系に慣れた人には嬉しいかも。
・4.0のアクションバー無しだけど4.0向けアプリの画面表示互換性はどうなんだろう?
・ホームアプリや設定など相当カスタマイズされている。
・設定の並び順すら相当にカスタムされててちょっと驚いた。
・動作は快適そのもの。GalaxyNexusを十分凌駕してる。
・ロックスクリーンからカメラ画面(起動済み)に遷移するスピードが速い!
(GalaxyNexusはこの時にたまに落ちる…)
・カメラのシャッター速度速い!
・カメラのシーン設定アイコンに画像が…w 逆光設定がHDRなのかな?
・LEDフラッシュがないのは惜しいかも…
・ブラウザも速いけど、モリサワ新ゴはなんだか重いな。
・ホームはSHARP製1つのみ。ランチャーとか初期は導入されておらず選択できない。
・ガラスマ機能取っ払ったらSHARPはここまでやれるのか!
・キャリアのプリインストールアプリなかったらもっと快適になるんじゃね?
(実際メディアサーバがかなりバッテリー消費してたし)
・むしろSIMフリーにして余計なアプリ無くして国内海外問わず単品発売すべき!
・この機種ならHTCやSamsungと戦える!(バッテリー除くw)
・Sony(旧ソニエリ)やLGのグローバルモデルは超えたんじゃね?(バッテリー除くw)
・次のリファレンス端末はSHARPに声が掛かってもいいかもだ!
・やっぱり国内向けの機能が結局国内メーカーの足かせになってしまっているような…
・それにしてもこんなにカスタマイズして今後のバージョンアップ大丈夫なのか…?
・SHARPのハイエンド端末は4.0でみんなこんな感じのUIに統一されるのだろうか…
(auはOceanUIだし、docomoはPaletteUI押しだからsoftbankだけがSHARP謹製標準かも)
・やっぱ単機で判断するのはまだ危険だよな…
・SHARPのアップデート展開の様子を見てから考えるべきか。
・予約はやめておこう。

※適宜追記するかも

てな感じ。ヨドバシ横浜に2台あったくらいなので思ったよりデモ機は出回った様。実機を確認することをオススメ。ヨドバシ横浜ではsoftbankジャケットを着た店員さんでなく、SHARPジャケットを着た店員さん(ヘルプかな?)が自信に満ちた声を張り上げて展示アピール。確かに自信持って見てくださいって言える製品だと思う。SHARP端末への評価が変わるかも。

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