■iOS/Android/WP7.5のバッテリー耐久テストをしたメモ
スマホのバッテリー消費がおよそ同条件でほんとはどれくらい違うのかを試してみたメモ。結論から言うとGalaxyNexusのバッテリー耐久度はすごい。以下テスト条件と結果を簡単に。
■評価機種とバッテリー容量
1)GalaxyNexus Android 4.0.2 1750mAh
2)ARROWS X LTE F-05D Android 2.3.5 1400mAh
3)HTC Radar WindowsPhone 7.5 1520mAh
4)iPhone4 iOS 5.0.1 1420mAh
■評価条件
・初期化(データリセット)を最初に行う
・標準設定のまま追加アプリはインストールしない
・同じWi-Fi設定を行う
・同じGmailアカウントをPush設定で作成する
・同じExchangeアカウント(CommuniGate Proを使用)をPush設定で作成する
・3Gの影響を受けないようフライトモードに設定し、Wi-Fiのみ有効にする
・設定後再起動して標準タスクのみが動作している状況にする
・バッテリー残量表示の出る画面を表示
Androidは設定アプリ内の電池か端末の状態の画面
WP7.5はSettingからBattery Saverの画面
iOSは一般>使用状況>バッテリー残量表示on
・表示を確認したらすぐにスクリーンオフ
・途中何度かテストメールを送り受信状況を確認する
・準備ができたら端末をフル充電状態にしてスタート
※F-05Dは端末初期化後デフォルトホームがPaletteUIでウィジェットもデフォルトで動作していたためそのままの設定状態で評価した。
■バッテリー残量経過
スタート
GalaxyNexus/100%, F-05D/100%, HTCRadar/100%, iPhone4/100%
3.5時間経過
GalaxyNexus/99% , F-05D/90% , HTCRadar/100% , iPhone4/100%
6時間経過
GalaxyNexus/97% , F-05D/83% , HTCRadar/100% , iPhone4/100%
13時間経過
GalaxyNexus/93% , F-05D/64% , HTCRadar/100% , iPhone4/99%
17.5時間経過
GalaxyNexus/90% , F-05D/45% , HTCRadar/100% , iPhone4/98%
19.5時間経過
GalaxyNexus/88% , F-05D/40% , HTCRadar/100% , iPhone4/98%
24時間経過
GalaxyNexus/85% , F-05D/28% , HTCRadar/100% , iPhone4/97%
■結果
消費度合い
GalaxyNexus/15% , F-05D/72% , HTCRadar/0% , iPhone4/3%
一時間当りのバッテリ消費
GalaxyNexus/0.625% , F-05D/3% , HTCRadar/0% , iPhone4/0.125%
メール受信件数
GalaxyNexus/9件 , F-05D/9件 , HTCRadar/9件 , iPhone4/9件
サーバ通信回数(CommuniGate Proサーバとの同期接続回数)
GalaxyNexus/839回 , F-05D/77回 , HTCRadar/48回 , iPhone4/100回
■まとめ
非常に各OSの特徴の出るテスト結果となった。バッテリーの消費度合ではWP7.5を搭載するHTCRadarの圧勝に見えるが、実際にはHTCRadarは原則2時間に一回しかネット接続しておらず、メールはリアルタイムには受信していなかった。操作した時点でメール受信を試み、その後2時間おきにアクセスをし、メールがあれば受信するという仕掛けで、スリープ時にはWi-Fi接続自体を切っているため、長時間稼働はできるもののExchangeアカウントでメールをタイムリーに受信するという目的には向かないことが明らかになった。
次点となるiOS搭載のiPhone4では原則15分おきにサーバにアクセスしており、通信を行っているもののこちらはメールがあっても自動受信はしておらず、届いているメールはロック解除して端末操作をした際に始めて受信動作し、実際にはタイムリーな受信にはなっていなかった。iOSでは以前テストした際には最もタイムリーにメール受信できていたはずなので、何か仕様が変更されたのかもしれない。時間があれば追検証したいところ。
3位となったGalaxyNexusではPush同期のため2分おきにサーバにアクセスして、最もタイムリーにメールを受信していることが明らかになった。ExchangeアカウントでPush設定をした場合2分おきの接続はAndroid端末としては標準的な仕様となる。通信回数の多さにも現れているが、これだけの回数の接続を行いメールをほぼタイムリーに受信して、24時間で15%のバッテリー消費というのはなかなか素晴らしいと思われる。単純なバッテリー残量ではHTCRadarとiPhone4が上回るが、メールを非常にタイムリーに受信した上でこれだけの残量を残しているのだから、実質的にはGalaxyNexusが最も優秀と言えると思う。
最もバッテリー消費の早かったF-05DにおいてはGalaxyNexus同様の設定を行っているにも関わらず、Androidの標準仕様を無視し一切の定期接続をせず、端末を操作した時のみメールの受信を行うという動作結果だった。それにも関わらずバッテリーが著しく消耗するのはやはり標準状態で無駄なタスクがバッテリーを消費していることにほかならない。試験後も放置していたところ27時間40分で端末が自動終了して電源が落ちた。メールの自動受信設定しかしておらず、その設定もまともに機能していないのにこれほど短い時間でバッテリーを使い尽くすというのは信じがたい実装である。カタログスペック上3Gの待受時間が490時間となっているが、どのような条件下で測定したのか明示してもらいたいくらいだ。
各OSによってバッテリー耐久時間を延ばすために、メールの同期タイミングで工夫がされていることが確認できた。今回Wi-FiでテストしたためかWP7.5とiOS5でPushでのメール受信がうまくいっていないが、他所事例で3G接続している状態ではPush動作に問題がないようなので、この辺りは条件を合わせていずれ検証をしてみたいと思う。
※F-05Dの結果があまりにひどいので、バッテリー持ち対策したパターンでの追検証を検討中。比較のため同じAndroid2.3系のNexusOneも準備中。→追加しました。
iOS/Android/WP7.5のバッテリー耐久テストをしたメモ2
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