■AMD FX-8350のベンチマーク
 ということでAMDブロガー勉強会でいただいたFX-8350バルクとASUS SABERTOOTH 990FX R2.0を使って早速マシンを組んでみたので、たぶんあまり一般的でない方法でベンチマークをとってみたメモ。マシンの構成はこんな感じ。
FX logo
■構成パーツ
ケース
 CORSAIR Carbideシリーズ CC-9011015-WW(550D) ¥12,300
CPU
 AMD FX-8350
CPUクーラー
 ENERMAX 冷却 CPUクーラー ETS-T40-TB ¥3,000
マザー
 ASUS SABERTOOTH 990FX R2.0
ATX電源
 玄人志向 500W 80PLUS Platinum KRPW-PT500W/92+ ¥8,400
メモリー
 A-DATA〈XPG Gaming series〉DDR3-1866 AX3U1866GC4G9B-DG2 4Gx2 ¥4,400(合計8G)
SSD
 Micron C300 MTFDDAC064MAG-1G1(2.5インチ 64G)手持ち
VGA
 PowerColor Go! Green HD6750 1GB GDDR5 手持ち

合計金額 28,100円(新規購入分のみ)

■ベンチマーク手法
 SiliconPower製4G USBメモリにUbuntu 12.10をインストールし、ベンチ用にfio・orion・handbrakeを追加する。マシンをUSBメモリから起動し、C300に対してベンチマークを行う。測定結果は5回の平均値。またC300上に800MB程度のtsファイルを用意し、それをhandbrake標準のm4v HighProfile設定でエンコードし平均FPSとエンコード時間を測定する。消費電力はサンワダイレクトのワットメーター付き電源タップ 700-TP1052DWでの結果を参考として記録する。

 比較のためCore i5 2500 /ASRock H67M-ITX /CFD Elixir DDR3 SDRAM PC3-10600 4Gx2 /内蔵GPUのマシンを同じ方法でベンチマークした結果も記載する。

■ベンチマーク結果
1)fio
 FX-8350 6481 /6432 /6448 /6416 /6448 = 6445 IOPS
 i5-2500 7710 /7573 /7701 /7734 /7710 = 7685.2 IOPS

2)orion (-run simple -num_disks 1 結果の5項目)
 FX-8350 6133 /11464 /20042 /24311 /27251 = 27251 IOPS
 i5-2500 6308 /11693 /16239 /19297 /20896 = 20896 IOPS

3)orion (-run simple -num_disks 4 結果の後5項目)
 FX-8350 33179 /33280 /33338 /33376 /33402 = 33402 IOPS
 i5-2500 27197 /27438 /27663 /27853 /27956 = 27956 IOPS

4)Handbrake
 FX-8350 11分13秒 25.27FPS
 i5-2500 14分17秒 20.03FPS

5)消費電力
 FX-8350 150-172W(orion) 190-235W(Handbrake)
 i5-2500 32-37W(orion) 113-117W(Handbrake)

■まとめ
 とりあえず手持ちのCore i5 2500のマシンと比較してみたが、fioの結果がもうひとつ奮わない謎…。データベースの性能を表すorionでは同じSSDのC300に対してクロックが高いアドバンテージがちゃんと出たという感じか。実際の負荷ではどちらも最大で45%程度しか使っていなかったので、マルチコアの性能差までには至っていない感じ。Handbrakeでは存分にCPUを使っていたのでこちらの方がマルチコア差が出ているはずで、3分以上短い時間で終了していることからもエンコードの性能はかなり高いことが実感できる。クロックのベースが高いし物理コアが多いのでデータベースには有利なのではないかと思ったが、それなりの結果になったのでまぁ良かったのかな。もっとI/O性能の高いSSDを利用すると差がわかりやすく出るような気もする。ただ、各種ベンチマーク記事で見られた通りFX側はGPUがそれなりに電力を食うRADEON 6750が搭載されているとは言え、常用域ではちょっと性能比で割に合わない消費電力量かなと思ってしまう感じ。やはりFX-8350はマルチコアを活かしてガンガン使う環境で利用するかOCして楽しむためのCPUという印象。消費電力は一般用途ではかなり大きな選択基準になると思うので、Intelの有利を覆せるようAMDにはぜひがんばって欲しいと思う。


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■AMDブロガー勉強会に参加した
 11月21日に日本AMDオフィスで行われたブロガー勉強会に参加してきたので、勉強会の感想などを書いておきます。FX-8350などのベンチマークなどはこの後の別記事で。ここでは勉強会そのものについて初参加の視点で簡潔にまとめておこうと思います。
FX logo

 このところずっとIntel CPUを使い付けてきた自分が今回AMDの勉強会に応募した動機は極単純で、Core iシリーズが市場で優勢と思われる中メディアのベンチマーク記事を見ても消費電力面などであまり評価が芳しくないと感じられるAMDの最新のプロセッサVisheraでどんな戦略を持っているのか興味を持ったから。勉強会って書いているけどきっと緩いファンイベントみたいな感じかもしれないから期待はできないかもしれないな…などと、AMDブロガー勉強会について不勉強極まるスタンスでの応募でした。これは後で後悔することになりますw

 一応応募はしてみたけれど、このblogは主にソフトウェア面の記事が多く自作ネタもあることはあるけど比率としては著しく低いし、どちらかと言えば低消費電力高CPの自宅サーバを構築する感じの内容なので、ちょっと今回のAMDのターゲットとは違うだろうから、まぁ抽選で落ちるだろうなと考えていました。そして案の定11月19日に落選通知のメールが。やっぱりかーとがっくりしていたところ、20日になってキャンセルが出たための繰り上げ当選のお知らせが!喜び勇んでiPhoneから参加の意思表明をさせていただきました。繰り上げに選んでいただいて感謝です。そこから改めてFX系の発表記事やアーキテキチャ・ベンチマーク関連の記事を読みまくり(PCwatchやASCIIがとっても参考になりました これとかことか)一夜漬けのテスト勉強の様相で当日を迎えました。

 会場は東京駅のほど近く、新しい綺麗なビルで会場もとってもいい感じでした。勉強会開始ギリギリでの到着だったので、既に大勢の方が入られていて賑わった状況でした。テーブルにはお弁当と飲み物、そしてお土産のマザボとCPUの入った大きな袋が置いてありました。前の方にも空き席はありましたが初心者なので会場の後ろ側に席を取り勉強会の最中はおとなしくしていましたw(というか質問のレベルが高くて発言できるような余地がなかったw)

 勉強会の写真は撮影していないのでざっくりと内容だけ説明すると、始めに日本AMDの稲川さんからのご挨拶があり、今回が4回目のブロガー勉強会であること、AMDの現在のシェア、今回の勉強会などを通じてVishera登場直後の様に盛り上げをしていきたいことなどのお話をされました。AMDのシェアはTrinityの前で9〜10%前後だったところ、TrinityやVishera登場直後は一時的に販売で35%もの数字が上がったこともあるそうで、ボーナス商戦を前にそうした盛り上げを再度期待したいということなのだと理解しました。通常であれば広告を打ち値引きをするのがわかりやすい販売戦略なのでしょうが、日本AMDがブロガーのパワーを信じてこうした企画を実施するのは、広告やメディアの記事などでは伝わらないハードウェアスペック以外の重要な情報=AMDファンの気持ちや実体験を伝えることが重要であると位置づけていることの現れなのだと思いました。

 その後Visheraの概要説明・アピールポイント・比較などの説明があり、更にエンジニアの方によるアーキテクチャの改良点の詳細な解説、ASUSの方による製品の説明へと続きます。Visheraの概要説明では公式ではなかなか出ないIntelとの比較がブロガー勉強会だからと出してもらえたり(ベンチ比較とかもありました)、アーキテクチャの解説においてはPCwatchの後藤弘茂さんの記事を読んでいるかのような詳細な説明と質疑応答(会場参加者には常連さんも多いようで説明されているエンジニアの方とレベルの高い内容を当り前のようにやりとりされていました。勉強会の名に恥じないすごい内容だなと本当に感心しました。メモもとったのですがちゃんと理解できていないので、これを記事に書く勇気はありませんw)がされていました。ASUSの製品説明は営業サイドの方のようでお話もうまく、技術者ではないと前置きされながらも製品技術についてもしっかり把握されていたので、ASUSのファンをガッツリと増やしていましたw 私自身はもとよりASUSのファンでマザボはまずASUSから選択肢を探す方ですが、改めてASUSの製品はいいなぁと感じるくらい魅力的なお話をされる方でした。個人的にはASUSの日本での知名度も上がってきているので、グローバルな製品保証体制のため代理店モデルから直販モデルへとそろそろ移行して欲しいなと思っています。がんばってほしいですw 最後にゲーム関連でイベントのためにPCを良く持ち運ぶという事例での面白いお話をされた方がいらしたのですが、イベント終了までに出されたお弁当を食べてしまわなければと焦っていたので、ちゃんとメモしていませんでした。ごめんなさい。

 ということで枕が長い割に、イベント内容は薄いという記事になってしまいましたがw、勉強会を通じて面白かったキーワードを最後に並べておきたいと思います。勉強会自体は非常にレベルが高く技術者の方とも直接お話できる希有な機会だったので、個人的には昔PowerPCを追いかけていた頃のようにちゃんと勉強して臨めばもっと得られるものは多かっただろうと思うと、もったいないことをしてしまったと感じます。イベント後談笑する企画側の方々を見て、こうした機会を設けてくれる日本AMDはいい会社なんだなと思いました。AMD製品ではCPUよりもGPUの方がファン度が高い(RADEON主義者なのでw)ので、ぜひまたそうした機会があれば応募したいと思いました。

■面白かったキーワード
・FXだけにハイリスクハイリターン
・パイルドライバーはプロレス技だけじゃなく杭打ち機
・社内ではK10と言わずグレイハウンド
・ASUSのOC向けマザーなのに初心者向けAUTO設定機能(対応メモリ挿すと設定自動で変わるとか)
・ブロガー向け勉強会を先にやると叩かれない(えw
・ASUSはTCOを推進しています
・12/8に秋葉原
・OC世界一を目指す!(翌日記録が報道されました!)


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■ASUS Eee Pad TF101 Transformer 簡易レビュー3
 ASUS Eee Pad TF101 TransformerがAndroid 3.2.1になったので変更点などを少しレビューしておこうと思います。もう少しすると後継機Transformer Primeも出るということのようですが、TF101にもAndroid 4.0が提供されると報道されましたので、新機種が出ても悔しくないもん!という感じですw それにしてもASUSは意外なほどにアップデートに努力してくれていて、本当に嬉しい限りです。買って良かった!

■Android 3.2.1の変更点
 公式な変更点のアナウンスはこちらにありますので参照してください。ここではその使い勝手について書いていきます。まず一番驚いたのはマウスカーソルがデフォルトで矢印ポインタから、ジェスチャーモードのサークルポインタに変更されたことです。これに伴ってキーボード接続時のタッチパッド操作の方向感が、画面タッチ時と違和感なく使えるようになり操作感が非常に向上しました。個人的にこれは非常に嬉しかったです。ピンチ操作や2本指スクロールなども、画面にサークルや軌跡が表示され今どこに何をしようとしているのか非常に判りやすくなりました。ノートPCの延長で使いたい人には違和感があるかもしれませんが、タブレットの延長でキーボードを使う感覚の人には非常に嬉しい変更です。

 またタブレット対応していないアプリケーションのための画面拡大表示機能も追加されています。アプリケーションによって自動判定で、アクションバーにアイコンが表示され任意で画面を切り替えることが可能です。全画面表示(Stretch to fill screen)と拡大表示(Zoom to fill screen)の2つの表示が選べるようになっています。ただアプリケーション側がこれに対応できていないこともあるようで、FireFoxではこの機能が働くのですが、Zoom選択した瞬間画面がブラックアウトして、Stretchを選択して元に戻しても適切な画面に戻すことができなくなりますので注意が必要です。アプリを強制終了するか端末を再起動しないと戻せません。また拡大表示した画面はフォントがボケボケに感じられるので、決して見やすいとは言えずあまり実用的な印象はありません。画面サイズの都合で使えないアプリが使えるかもしれないという程度だと思った方がよさそうです。Polaris Officeもバージョンアップされ表示互換性が増したということですが、この辺りは使ってないのでよくわかりません。

 更新されたAndroidバージョンは3.2.1、カーネルバージョン 2.6.36.3 android@Mercury #1、ビルド番号 HTK75.JP_epad-8.6.5.13-20110925でした。MobileドックバージョンもEP101-0231になっています。FSKARENもVer1.4.5HAS01002と最後の数字が僅かに上がっています。システム全体の動作は僅かにレスポンスが向上した感じがしますし、なんとなく液晶表示自体がキレイになっているような感じがします(フォントのレンダリング精度?)。

 一応例によってテストファイルを使って動画の再生試験をしてみました。DLNAサーバはMacOSX上のPlayback1.8.8。再生アプリはローカル再生はギャラリーアプリから標準動画プレイヤー、DLNA再生はTF101標準で導入されているDLNAアプリ「MyNet v8.1.1」での再生となります。mp4は全てWebOptimizedなファイルです。

ファイル:
  A) AVI DivX502 mp3 640×480.avi
  B) AVI H264 mp3 640×480.avi
  C) AVI Xvid Mp3 640×480.avi
  D) MKV 1280×720 x264 AAC.mkv
  E) MKV 1280×720 x264 AC3.mkv
  F) MP4 w BP3 480×270 H264 AAC.mp4
  G) MP4 w BP3.1 640×480 H264 AAC.mp4
  H) MP4 w BP3.1 1280×720 H264 AAC.mp4
  I) MP4 w BP3.1 1920×1080 H264 AAC.mp4
  J) MP4 w MP3.1 1280×720 H264 AAC.mp4
  K) MP4 w HP3 640×480 H264 AAC.mp4
  L) MP4 w HP3.1 1280×720 AAC.mp4
  M) MP4 w HP4 1920×1080 H264 AAC.mp4
  N) WMV 24fps 640×480.wmv
  O) WMV 60fps 640×480.wmv
  P) MP4 60fps w BP3.1 1280×720 H264 AAC.mp4
  Q) MP4 60fps w BP3.1 1920×1080 H264 AAC.mp4
 ※mp4の略号 BP=Baseline Profile MP=Main Profile HP= High Profile 数字はLevel

MicroSDでのローカル再生
 D,E,F,G,H,I,J,K,L,N,O,P,Qは再生可能。
 Qはコマ落ち激しいがMicroSD次第で改善可能かも。(←OMAP4460でもNGなので無理そう)
 Mは再生不可。D,Eが再生可能になっているがEは音声出ず。aviは全て不可。

DLNA再生
 D,E,F,G,H,I,J,K,L,N,O,Pは再生可能。Pはバッファリングが頻繁で実用にならず。
 M,Qは再生不可。D,Eが再生可能になっているがEは音声出ず。aviは全て不可。

 今回MKVが再生可能になっていることが確認されました。AC3の音声は再生できませんが、AACなら問題ないようです。また追加でmp4 60fpsの動画も確認してみました。720pならローカル再生可能、1080pも再生自体は可能そうなのですが、残念ながら転送データ量の問題で60fpsの再生には限界があるようです。おそらくMicroSDやネットワーク接続の速度が速ければ1080p 60fpsでも再生は可能になりそうです。 OMAP4460でも1080p 60fpsは適切に再生できないので、高速なMicroSDでもTegra2ではちょっと無理そうな感じです(高速なMicroSDを持っていないので確認できていませんが…)。

■まとめ
 ASUSが着実にアップデートを提供してくれるので、TF101を使っていて本当に良かったと思います。用途が主に出張時に限られるのであまり頻繁に使っているわけではないのですが、もうちょっとメインに近く使ってみてもいいかなと思うようになってきました。次期Transformer Primeも非常に期待できそうでわくわくします。TF101より更に軽く軽量になっている上に4コア Tegra 3にはちょっと魅力がありますね。さすがに1080p HPも再生できるようになっているでしょうし早く見てみたいと思います。キーボードの品質次第では買い替えてしまうかも…。ASUSがAndroidタブレットを出すと聞いた時にはアップデートの心配をしたのですが、こうして非常に積極的に更新してくれるので、安心感信頼感が非常に高くなってきました。そういう観点でASUS製品はお勧めできそうです。TF101に満足していたので、SL101はまだ実機を見てもいないのですが、こちらもその内見てこようかと思います。

【追記】1080p 60fps mp4動画についてOMAP4460でも適切に再生できないようなので、Tegra2で期待させるような記述部分を修正


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■ASUS Eee Pad TF101 Transformer 簡易レビュー2
 ちょっと間が空きましたがASUS Eee Pad TF101 Transformerのキーボードを装着した場合のレビューをしておこうと思います。Androidバージョンも3.1にアップデートされているのでその辺りも軽く触れておきます。TF101としてのメディアレビューでは個人的にはこちらのPCWatchのレビューが詳細でお勧めです。前回のレビューは以下になります。

ASUS Eee Pad TF101 Transformer 簡易レビュー1
 http://blog.isnext.net/issy/archives/1224

■キーボードの感想
 Android3.0タブレットのリファレンス端末であるXOOMでなくTF101を購入したのは、何よりこのドッキング形式のバッテリー内蔵キーボードが存在するからでした。Android端末はBlueTooth経由でキーボードが使えるのですが、Android専用キーのついた一体設計や拡張バッテリーとして利用できるよう設計され長時間稼働を可能にする工夫など、TF101には通常のキーボードの組み合わせでは得られない魅力がありました。画面タッチで長文書くのはどうしても慣れなくて個人的にはそれなりの長さの文章書くならキーボードは外せない要素なのです。キーボードの品質自体は各所でレビューされているようにネットブックと同程度で、特別に秀でたところはないかと思います。ノートPCと変わらない一体感というのがポイントで、ASUSのUL20Aを持っていますがそれを使っているのとあまり変わらない感覚で利用できるというのが、なかなか面白い感じです。個人的にはAndroid専用キーである「戻る・ホーム・メニュー・検索」の各ボタンの位置が好みの配置で、方向キーも十分使いやすくできているところを非常に気に入っています。長文を入力するのも(日本語変換をATOKにすれば)とても快適に利用できます。実際出張の際に実験してみましたが、UbuntuのノートPCを使う際よりも長時間稼働してくれ、文書作成効率のいいATOKのおかげで長文テキスト作成もより快適に利用することができました。昼間出かけて外で少しネット、夜2〜3時間テキスト作成に使うという感じで4日間無充電で使えていました。それでもバッテリー警告が出るところまで行かなかったのでちょっとびっくりしてしまいました。

 以前タブレットで使う場合にはFSKARENは常用に堪えないと書きましたが、キーボード入力の場合には一転して評価は変わります。キー割当を含めて完全に動作するよう設計されているため、非常に快適に利用することができます。変換候補の表示も非常に高速で、キー入力に合わせて選択肢がリアルタイムに変わっていく様は気持ちいいくらいです。キーボードでATOKを利用することももちろん可能ですが、漢字キーやひらがなキーなどファンクション部分が機能しないため、必要に応じて画面タッチで操作せざるをえず快適さは大きくダウンしてしまいます。それでも日本語変換性能に限ればATOKの方が意図した候補が選出される確率が高く修正が少なくてすむため、長文を作成する場合には選択するメリットは十分あると感じました。

 キーボードの物理接続部分は比較的しっかりしていると思いますし、通常の取付け操作であまり不安はありません。カッチリはまっているのかと気になることもないわけではありませんが、不具合というほどのことではないと感じます。Android3.0だった際には時々スリープ状態から戻った時にキーボードが認識されていない(取り外して再度接続するまで使えない)ことがありましたが、3.1になってからはまだそうした問題は起きていません。

 キーボードを付けて約1.3kgというのは決して超軽量級というわけではありませんが、レスポンスや液晶品質の良さと稼働時間の長さ、そして価格を考えると非常にリーズナブルなマシンだと思います。アプリケーションが必要用途に足るのであれば、業務で利用しても素晴らしいコストパフォーマンスを発揮してくれると思います。

 ちなみに実際にsshでキーボードを使って気になったことがあった関連記事もあるのでこちらもどうぞ。

Android3.0タブレットで公開鍵を使ってssh
 http://blog.isnext.net/issy/archives/1234

■Android3.1の感想
 更新されたAndroidバージョンは3.1、カーネルバージョン 2.6.36.3-00007-gd357ac7 android@Maple #1、ビルド番号 HMJ37.JP_epad-8.4.4.12-20110715でした。FSKAREN Ver1.4.5HAS01001へ更新されています。相変わらずFSKARENは標準で利用チェックが入っており外すことはできません。Android3.1でUI的な部分ですごく変わったと実感するようなところはあまりないのですが、問題だったFlashの動画再生も確かに改善されており、ニコニコ動画でもコマ落ち感はずいぶんマシになりました(なくなってはいない)。またギャラリーの動画再生についても改善は確認できました。ということでローカル及びDLNA動画再生について変化を確認してみます。

 例によってテストファイルを使って動画の再生試験をします。DLNAサーバはMacOSX上のPlayback1.7.8。再生アプリはローカル再生はギャラリーアプリから標準動画プレイヤー、DLNA再生はTF101標準で導入されているDLNAアプリ「MyNet」での再生となります。mp4は全てWebOptimizedなファイルです。

ファイル:
  A) AVI DivX502 mp3 640×480.avi
  B) AVI H264 mp3 640×480.avi
  C) AVI Xvid Mp3 640×480.avi
  D) MKV 1280×720 x264 AAC.mkv
  E) MKV 1280×720 x264 AC3.mkv
  F) MP4 w BP3 480×270 H264 AAC.mp4
  G) MP4 w BP3.1 640×480 H264 AAC.mp4
  H) MP4 w BP3.1 1280×720 H264 AAC.mp4
  I) MP4 w BP3.1 1920×1080 H264 AAC.mp4
  J) MP4 w MP3.1 1280×720 H264 AAC.mp4
  K) MP4 w HP3 640×480 H264 AAC.mp4
  L) MP4 w HP3.1 1280×720 AAC.mp4
  M) MP4 w HP4 1920×1080 H264 AAC.mp4
  N) WMV 24fps 640×480.wmv
  O) WMV 60fps 640×480.wmv
 ※mp4の略号 BP=Baseline Profile MP=Main Profile HP= High Profile 数字はLevel

MicroSDでのローカル再生
 F,G,H,I,J,K,L,N,Oは再生可能。Mはコマ落ち激しい。
 Dは再生不可だが、Eは映像のみ再生可能。aviは全て不可。

DLNA再生
 F,G,H,I,J,K,L,N,Oは再生可能。Mは再生不可。
 Dは再生不可だが、Eは映像のみ再生可能。aviは全て不可。

 3.0であったボリューム関連の問題はなくなっていました。aviやmkvの再生ができないのは変わらず。特にmkvではMyNetがフリーズ状態になるケースがあり。wmvは再生できなかったものが再生できるように。しかも再生品質がとても高く見やすく感じました。mp4はほとんど再生できましたがフルHDでHPのものはコマ落ちあり。約4M/sのビットレートの問題?ともかく再生対象ファイルが増えたのは歓迎できます。aviやmkvはVPlayerなど当面は別アプリが必要ですね。

■まとめ
 個人的にはキーボードを付けたTF101は、使う用途次第でネットブックやCULVノートを凌駕してしまう存在だと感じます。価格とスペックのバランスはとても素晴らしいと思いますし、これからの出張には欠かさずお供に連れていくことになるだろうと思っています。しばらくMacbook Airを購入しようか悩んだ時期がありましたが、とりあえずこれがあれば不要かなと思えるくらい。ネットが使えて長文テキストが効率良く書ければいいので、本当に十分という感じです。WiMAXルータのWM3500Rとセットでとても活躍してくれています。3GのSIMスロットが付いてくれればb-mobileのSIM入れて使うというのも魅力的だと思います。WindowsやMacでこのアプリが動かないと困るという限定的な目的がある方は難しいと思いますが、ブラウザやTwitterなどのネットアプリをメインで使っている方で、キーボードが必要でノートPCを選択している場合には積極的にTF101を検討してみてもいいのではないかと思います。

 現時点でも国内発売されているAndroid3.xタブレット自体としてはXOOMがオススメなのは変わりませんが、上記のようなキーボードが重要な要素になる方にはTF101はとてもオススメできると思います。日本のアップデート提供はやや遅れ気味ですが、ASUS自体は非常に積極的にバージョンアップに取り組んでくれていますので、そういう観点からも安心して選択してもらえる製品ではないかと思います。


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■ASUS Eee Pad TF101 Transformer 簡易レビュー1
 本日予約しておいたASUS Eee Pad TF101 Transformerが届いたので簡単なレビューを書いておきます。とはいえ、ハードウェア自体は事前のメディアレビューでほとんど語られてしまっているので、DLNA関連と個人的な感想を中心に。TF101としてのメディアレビューでは個人的にはこちらのPCWatchのレビューが詳細でお勧めです。こちらのレビュー1は主にタブレット部分のレビューです。キーボード付きにした状態のレビューはレビュー2でお届けする予定です。(7/30追記 レビュー2は以下)

ASUS Eee Pad TF101 Transformer 簡易レビュー2
 http://blog.isnext.net/issy/archives/1255

■ハードウェアの感想
 タブレット部はスペックで見るとそこそこ大きく初代iPadくらいに重いのですが、実機を持ってみると厚みもほどよくそれほど重い感じを受けないことに驚きました。普段使っているiPad2より気持ち重いかなと思いますが、重量配分や背面の加工のおかけで持ちやすいためかあまり負担感がありません。特に縦持ちの際のバランス感はiPad2よりも持ちやすい印象です。液晶はIPSだけあって非常に見やすく美しいと思いました。iPadと比べても悪くない印象です。タッチスクリーンの反応も悪くないしホームもさくさく動作するのですが、ガラス表面がやや指がすべりにくいようで、少し引っ掛かりを感じるのが残念です。保護フィルムなどで工夫をした方がいいかもしれません。スイッチやコネクタ類も十分使いやすいのですが、MicroSDスロットについては少し深めになっていて出し入れが少し不便に感じました。あまり取り出し等をしない前提の設計になっているようです。画面両サイドにあるステレオスピーカは高音はそれなりにキレイに出ていると思いますが、中低音がやはり厳しく非常に軽い音になってしまっています。セリフ等は比較的聞きとりやすいとは思いますが、長時間の動画視聴では少し疲れるかもしれません。スピーカが両側面下部にあるため、手持ちするとスピーカを手で覆ってしまうことになりやすいのが残念と言えば残念です。

■ソフトウェアの感想
 Androidバージョンは3.0.1、カーネルバージョン 2.6.36.3-00004-g069b8b5 android@Mercury #1、ビルド番号 HRI66.JP_epad-8.2.3.13-20110511でした。WiFiモデルなのでベースパンドバージョンの項目はありません。OSのカスタマイズは比較的少ないようですが、XOOM等に比べて戻るボタン等のデザインが変更されているなど細かいところでいろいろと手が入っているようです。ホームを含めた全体の動作感はXOOMと同等という感じです。日本語入力は標準でFSKAREN Ver1.4.2HAS01003が導入されており、組込みのため標準の設定画面では無効にすることができません。個人的にはタブレットとして利用した場合FSKARENのソフトキーボード画面は数字や記号への遷移がとても使いにくく(もちろん慣れの問題はあると思いますが)常用に堪えないと感じてしまいました。キーボードを付けた場合にはまた評価が違ってくるかと思いますが、タブレット中心で利用を想定する場合には別のIMEが必須だと感じました。

 ブラウザ等のレスポンスも良く、通常のブラウジングは非常に快適に操作できると思います。フォントも丸ゴシック系のものが採用されており、比較的見やすいと感じました。当然のようにFlash対応しているのでニコニコ動画も再生は可能ですが、コマ落ちが多く再生品質も決して高くありません。ここを期待している方は注意した方がよいと思います。縦持ちでブラウザを利用する場合、液晶比率が16:10のためやや横幅が狭く感じ字も小さくなるため年齢の高い方には少し辛いと思われる場合がありそうです。この辺りは4:3比率になっているiPadの方がバランスがいいと感じます。

■ローカル及びDLNA動画再生について
 例によってテストファイルを使って動画の再生試験をしてみました。DLNAサーバはMacOSX上のPlayback1.7.5。再生アプリはローカル再生はギャラリーアプリから標準動画プレイヤー、DLNA再生はTF101標準で導入されているDLNAアプリ「MyNet」での再生となります。mp4は全てWebOptimizedなファイルです。

ファイル:
  A) AVI DivX502 mp3 640×480.avi
  B) AVI H264 mp3 640×480.avi
  C) AVI Xvid Mp3 640×480.avi
  D) MKV 1280×720 x264 AAC.mkv
  E) MKV 1280×720 x264 AC3.mkv
  F) MP4 w BP3 480×270 H264 AAC.mp4
  G) MP4 w BP3.1 640×480 H264 AAC.mp4
  H) MP4 w BP3.1 1280×720 H264 AAC.mp4
  I) MP4 w BP3.1 1920×1080 H264 AAC.mp4
  J) MP4 w MP3.1 1280×720 H264 AAC.mp4
  K) MP4 w HP3 640×480 H264 AAC.mp4
  L) MP4 w HP3.1 1280×720 AAC.mp4
  M) MP4 w HP4 1920×1080 H264 AAC.mp4
  N) WMV 24fps 640×480.wmv
  O) WMV 60fps 640×480.wmv
 ※mp4の略号 BP=Baseline Profile MP=Main Profile HP= High Profile 数字はLevel

MicroSDでのローカル再生
 F,G,H,Iは適切に再生可能。K,L,Mは再生可能だがコマ落ち激しい。他は再生不可
 何故かmp4なのにJのファイルは読込み不可になった MainProfileがダメ?
 D,E,N,Oを再生しようとした後はボリューム操作が不能になる

DLNA再生
 F,G,H,Iは適切に再生可能。J,K,L,Mは再生可能だがコマ落ち激しい。他は再生不可
 D,E,N,Oを再生しようとした後は他の再生がうまくいかなかったりボリューム操作が不能になる

 フルHDでもBaseline Profileなら確かに再生は可能だったので一安心。ただアクションバーがある関係でローカル/DLNAどちらも液晶画面全画面での再生とならないことが残念です。またちょっと驚いたのがaviやmkvを再生しようとした後にほぼ100%の再現性でボリューム操作が事実上不能になることでした。最大音量でfixされてしまうようでボリュームボタンでオフになるまで下げるしかなく、現在のところ元に戻すには端末自体を再起動するしかないようです。サポートされていない動画ファイルとはいえ、ちょっとこのバグはどうかなと思いました。せっかくの大画面タブレットなので動画再生可能フォーマットの拡大はぜひお願いしたいところです。

■まとめ
 動画再生面で若干の不満はあるものの、全般的なレスポンスは良く比較的使いやすいデザインになっていると思います。今回はタブレットのみでレビューしましたが、次回はキーボードを付けた状態でのいくつかの想定シチュエーションを前提にしたレビューをお届けしたいと思います。日本ではキーボード付きのパッケージのみ販売ということでXOOMはともかく、Acerのタブレットに対して価格面で若干不利な状況になっているようですが、個人的にASUSはノートPCやマザーボードやビデオカードなどでよくお世話になっているので、ぜひ国内でがんばっていただきたいと思っています。

※しばらくの間随時追記します


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とりあえず付けておく無駄ではなかったなまぁまぁ読めたちょっと役に立ったかなかなり良かったかも (2 投票, 平均値/最大値: 5.00 / 5)
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