■ASUS Eee Pad TF101 Transformer 簡易レビュー1
本日予約しておいたASUS Eee Pad TF101 Transformerが届いたので簡単なレビューを書いておきます。とはいえ、ハードウェア自体は事前のメディアレビューでほとんど語られてしまっているので、DLNA関連と個人的な感想を中心に。TF101としてのメディアレビューでは個人的にはこちらのPCWatchのレビューが詳細でお勧めです。こちらのレビュー1は主にタブレット部分のレビューです。キーボード付きにした状態のレビューはレビュー2でお届けする予定です。(7/30追記 レビュー2は以下)
ASUS Eee Pad TF101 Transformer 簡易レビュー2
http://blog.isnext.net/issy/archives/1255
■ハードウェアの感想
タブレット部はスペックで見るとそこそこ大きく初代iPadくらいに重いのですが、実機を持ってみると厚みもほどよくそれほど重い感じを受けないことに驚きました。普段使っているiPad2より気持ち重いかなと思いますが、重量配分や背面の加工のおかけで持ちやすいためかあまり負担感がありません。特に縦持ちの際のバランス感はiPad2よりも持ちやすい印象です。液晶はIPSだけあって非常に見やすく美しいと思いました。iPadと比べても悪くない印象です。タッチスクリーンの反応も悪くないしホームもさくさく動作するのですが、ガラス表面がやや指がすべりにくいようで、少し引っ掛かりを感じるのが残念です。保護フィルムなどで工夫をした方がいいかもしれません。スイッチやコネクタ類も十分使いやすいのですが、MicroSDスロットについては少し深めになっていて出し入れが少し不便に感じました。あまり取り出し等をしない前提の設計になっているようです。画面両サイドにあるステレオスピーカは高音はそれなりにキレイに出ていると思いますが、中低音がやはり厳しく非常に軽い音になってしまっています。セリフ等は比較的聞きとりやすいとは思いますが、長時間の動画視聴では少し疲れるかもしれません。スピーカが両側面下部にあるため、手持ちするとスピーカを手で覆ってしまうことになりやすいのが残念と言えば残念です。
■ソフトウェアの感想
Androidバージョンは3.0.1、カーネルバージョン 2.6.36.3-00004-g069b8b5 android@Mercury #1、ビルド番号 HRI66.JP_epad-8.2.3.13-20110511でした。WiFiモデルなのでベースパンドバージョンの項目はありません。OSのカスタマイズは比較的少ないようですが、XOOM等に比べて戻るボタン等のデザインが変更されているなど細かいところでいろいろと手が入っているようです。ホームを含めた全体の動作感はXOOMと同等という感じです。日本語入力は標準でFSKAREN Ver1.4.2HAS01003が導入されており、組込みのため標準の設定画面では無効にすることができません。個人的にはタブレットとして利用した場合FSKARENのソフトキーボード画面は数字や記号への遷移がとても使いにくく(もちろん慣れの問題はあると思いますが)常用に堪えないと感じてしまいました。キーボードを付けた場合にはまた評価が違ってくるかと思いますが、タブレット中心で利用を想定する場合には別のIMEが必須だと感じました。
ブラウザ等のレスポンスも良く、通常のブラウジングは非常に快適に操作できると思います。フォントも丸ゴシック系のものが採用されており、比較的見やすいと感じました。当然のようにFlash対応しているのでニコニコ動画も再生は可能ですが、コマ落ちが多く再生品質も決して高くありません。ここを期待している方は注意した方がよいと思います。縦持ちでブラウザを利用する場合、液晶比率が16:10のためやや横幅が狭く感じ字も小さくなるため年齢の高い方には少し辛いと思われる場合がありそうです。この辺りは4:3比率になっているiPadの方がバランスがいいと感じます。
■ローカル及びDLNA動画再生について
例によってテストファイルを使って動画の再生試験をしてみました。DLNAサーバはMacOSX上のPlayback1.7.5。再生アプリはローカル再生はギャラリーアプリから標準動画プレイヤー、DLNA再生はTF101標準で導入されているDLNAアプリ「MyNet」での再生となります。mp4は全てWebOptimizedなファイルです。
ファイル:
A) AVI DivX502 mp3 640×480.avi
B) AVI H264 mp3 640×480.avi
C) AVI Xvid Mp3 640×480.avi
D) MKV 1280×720 x264 AAC.mkv
E) MKV 1280×720 x264 AC3.mkv
F) MP4 w BP3 480×270 H264 AAC.mp4
G) MP4 w BP3.1 640×480 H264 AAC.mp4
H) MP4 w BP3.1 1280×720 H264 AAC.mp4
I) MP4 w BP3.1 1920×1080 H264 AAC.mp4
J) MP4 w MP3.1 1280×720 H264 AAC.mp4
K) MP4 w HP3 640×480 H264 AAC.mp4
L) MP4 w HP3.1 1280×720 AAC.mp4
M) MP4 w HP4 1920×1080 H264 AAC.mp4
N) WMV 24fps 640×480.wmv
O) WMV 60fps 640×480.wmv
※mp4の略号 BP=Baseline Profile MP=Main Profile HP= High Profile 数字はLevel
MicroSDでのローカル再生
F,G,H,Iは適切に再生可能。K,L,Mは再生可能だがコマ落ち激しい。他は再生不可
何故かmp4なのにJのファイルは読込み不可になった MainProfileがダメ?
D,E,N,Oを再生しようとした後はボリューム操作が不能になる
DLNA再生
F,G,H,Iは適切に再生可能。J,K,L,Mは再生可能だがコマ落ち激しい。他は再生不可
D,E,N,Oを再生しようとした後は他の再生がうまくいかなかったりボリューム操作が不能になる
フルHDでもBaseline Profileなら確かに再生は可能だったので一安心。ただアクションバーがある関係でローカル/DLNAどちらも液晶画面全画面での再生とならないことが残念です。またちょっと驚いたのがaviやmkvを再生しようとした後にほぼ100%の再現性でボリューム操作が事実上不能になることでした。最大音量でfixされてしまうようでボリュームボタンでオフになるまで下げるしかなく、現在のところ元に戻すには端末自体を再起動するしかないようです。サポートされていない動画ファイルとはいえ、ちょっとこのバグはどうかなと思いました。せっかくの大画面タブレットなので動画再生可能フォーマットの拡大はぜひお願いしたいところです。
■まとめ
動画再生面で若干の不満はあるものの、全般的なレスポンスは良く比較的使いやすいデザインになっていると思います。今回はタブレットのみでレビューしましたが、次回はキーボードを付けた状態でのいくつかの想定シチュエーションを前提にしたレビューをお届けしたいと思います。日本ではキーボード付きのパッケージのみ販売ということでXOOMはともかく、Acerのタブレットに対して価格面で若干不利な状況になっているようですが、個人的にASUSはノートPCやマザーボードやビデオカードなどでよくお世話になっているので、ぜひ国内でがんばっていただきたいと思っています。
※しばらくの間随時追記します
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