■SHARP GALAPAGOS CEATEC版レビュー
CEATECでは何度もSHARPブースに足を運んだのですが、IS03だけでなく当然のように展示のメインを張っているのはGALAPAGOSでした。製品としては2種類、5.5インチと10.8インチが用意されていたのですが、主に5.5インチの製品を見てきたので、簡単にレビューをしておこうと思います。
5.5インチということでIS03やGalaxy Sと比較しても一回り大きい本体ですが、7インチのGalaxy Tabを触っていたこともあり、特に大きいとは思いませんでした。むしろ文庫サイズの本を読むならこれくらいの液晶がいいかなという印象です。コミックを読むにはギリギリ、ちょっと小さいかもしれません。液晶の解像度が1024×600で解像度が高いので非常に高精細な画面なのですが、文庫サイズコミックのようにはいかないのではないかと思いました。
実際に操作してみると本を開いてフリックでめくる操作はそこそこ快適です。しかし書籍の一覧表示や設定画面などの遷移をする場合には、タッチ操作かボタン操作かに関わらず常にコンマ3秒ほど遅れて反応しているような遅延感が強く出て、決して快適な操作とは言えませんでした。個体差かと思って他の展示機も使ってみましたが、あまり変わらないので、現時点での性能ということかもしれません。まだチューニングの余地は大きいようなので、発売までの改善に期待です。個人的にはトラックボールがついていて嬉しかったのですが、これももうちょっと使い勝手がよくなるといいなと思いました。起動時間も約50秒、変化に乏しいこともあってちょっと長く感じます。
Androidベースということですが、操作系の反応を見ていると1.6系なのではないか?と思ってしまいました。2.1ならもうちょっとマシな気がする…というだけの根拠ですが…。設定画面などは完全に独自の実装になっていてAndroidらしいところと言えばポップアップしてくるダイアログ画面くらいかなと思います。ブラウザや別アプリはほとんど使っていないのですが、全体的にAndroidっぽさは意図的に消されている気がします。ちょっとAndroidファンには物足りないかもしれません。
個人的には本を読むためにこのデバイスを買うかというとNOだなと思いました。相当安い価格であれば考慮に入るかもしれませんが、電子デバイスの購入動機としては「いろいろできるけど、特に読書もしやすい」から読書利用するのであって、「読書に便利だけど、他のこともできる」というベクトルでは購入動機につながっていかないと思います。Amazonなどは3G通信を価格に含めて、自社の書籍販売のためのデバイスとして販売したから成功したけど、SHARPさんはどのヘンに勝機を見いだしているのか気になります。ただデバイスの素性は悪くなさそうなので、Androidのバージョンを上げて操作感を向上させ、通常のAndroidデバイス+読書アプリにした方が結果的に幅広く売れるのではないかと思いました。
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