motorola XOOM 2 Media Edition MZ607 レビュー■motorola XOOM 2 Media Edition MZ607 レビュー
 海外でmotololaから発売されているタブレット端末XOOM 2 Media Editionが届いたのでレビューを書いておこうと思います。このクラスのタブレットサイズ的にはArchos 80 G9の4:3スクリーンが今のところベストかなと思ってはいるのですが、Galaxy Tab(GT-P1000)よりも少し画面が大きく精細度のアップしているこの製品のIPS液晶に興味があったのと、Googleとくっついたmotoloraだけにリファレンスに近いモデルなのではないかと期待して購入してみました。ここではGT-P1000やArchos 80 G9等と比較しながら書いていきたいと思います。製品の詳細リンクはこちらになります。

■ハードウェア
 まず最初に驚いたのは箱の形状でした。motorolaの最近の端末はISW11M PHOTONのように真四角から角を少し落としたような8角形をしているのですが、箱の形状がその外観とぴったり一致するサイズの8角形の化粧箱になっていました。開けるとちょうどぴったりに収まったMZ607が現れるという感じです。添付のMicroUSB充電ケーブルのコンセント形状は国内と同一で100V対応なのでそのまま使えるものでしたが、今回handtec(UK)から輸入した関係でUK用のアダプタが同梱されていました。充電ケーブルの出力は1.6Aなので通常のPCやUSBハブからの充電では出力が足りないので注意が必要です。

 8.2インチ1280×800のIPS液晶搭載で最厚部8.9mm、390gを切る重さというスペックから想像するよりも、持った感じの第一印象は重かったです。他のタブレットの多くとは異なり、背面に金属プレートがはめられており、周辺部だけ樹脂になっている構造から重量バランスの関係で重く感じたのかもしれません。防滴仕様ということもあり樹脂部分は手に持って滑りにくい素材が利用されているように感じました。本体は縦持ち前提のデザインになっていて、横幅は139mmとGT-P1000に比べ18mmほど広めですが、サイドが薄くなっている形状のため指が回り込んで無理なく片手持ちが可能になっています。樹脂部分の滑りにくさと合わせて比較的持ちやすい印象を受けました。液晶ベゼルも他機に比べて幅が狭い印象になっているので、持ちやすさへの配慮がされていることが伺えます。

 液晶自体はIPSだけあって明るく発色も良く見えますが、Galaxy Nexusのスクリーンを見慣れてしまった目にはどうしても解像度は表示される文字を見てしまうと低く粗い印象になってしまいます。ただ動画や写真の表示ではほとんど粗さを意識することはありません。タッチスクリーンは非常に反応も良く、10点のマルチタッチに対応していることが確認できました。指紋や反射はやや目立ちやすい方だと思いますので、保護フィルムで工夫する方が良さそうです。スクリーン形状が特殊なのできれいに貼ろうとすると今のところ自分でカットするしかないのが少し残念かもしれません。

 本体のボタン類は少なく、本体上面にステレオスピーカーとヘッドホンジャック、下面にスピーカーとMicroUSB・MicroHDMI端子があります。MicroSDスロットは既報のように端子カバーはあるもののスロット自体は塞がれており利用できません。3G対応モデルではSIMスロットと合わせて利用できるようになるのかもしれません。本体左右横はラウンドさせたデザインのためか端子類はなく、本体右背面に当る部分に電源ボタンとボリュームキーがあります。最初若干使いにくいと思いましたが、慣れればクリック感も結構あり位置が触感でわかりやすいためあまり気になりません。背面上部中央には500万画素のあまり画角の広くないカメラとFlashライトが設置されています。フロントにも上部中央にカメラがあります。防滴とはいえUSB/HDMI端子はむき出しなので水には注意した方がよさそうです。

 起動時間は以下のような感じです。まずまず速いかなと言う感じです。
 電源長押し→2秒→motorolaロゴ→8秒→motorolaロゴ動画→21秒→ロック画面(合計約31秒)

■ソフトウェア
 Androidバージョンは3.2になっています。カーネルバージョン 2.6.35.7-g3086f79 w20269@zch68Inxdroid04 #1、ビルド番号 1.6.0_218.3-MZ607、Firmware configration version GAS_EMEA_UCATBLT1WIRTCOREEU_P004となっています。システムの初期設定時から日本語は選択可能で日本語で設定等を行うことは可能ですが、IMEは組み込まれていませんし、フォントもCJKフォントになっています。設定では独自項目として「printer setting」「ホルダー」が追加されており、MOTOPRINTに対応したプリンタより出力ができるようになっています。MOTOPRINTはWindows用のアプリケーションも用意されておりこちらからダウンロードや詳細確認が可能です(英文)。ホルダーはドック接続時の動作を設定する項目です。MZ607はUSBホスト機能にも対応しているため、USBマスストレージやUSB Ethernetが利用できるようになっているようです。ストレージ設定に8コまでのUSBストレージの項目があり、無線とネットワーク設定にEthernet設定があります。音の出力ではスピーカーとヘッドホンジャックで別々にエフェクト設定が可能になっています。この辺の追加機能は嬉しいところです。

 標準のブラウザやホームの動作は十分快適と言えるレベルだと思います。OMAP4430搭載ということですが、Archos 80 G9よりもメモリが多いことで安定してより快適な操作ができているように感じます。MZ607にはプリインストールアプリも各種あるのですが、主にビジネス向けと思われる用途のソフトが多いことが特徴でしょうか。EvernoteやQuickOfficeとはじめ、CitrixやFUSE Meeting, GotoMeeitngなどオンラインで端末操作や会議ができるアプリが組み込まれています。それでも標準アプリも含めて全部で29コと昨今の国内キャリア端末に比べるとプリインストールはそれほど多くないなぁと思ってしまいます。

 動画に強いOMAP4430搭載ということで、動画再生試験もやってみました。とりあえず再生してみて驚いたのは、MZ607ではスピーカーが前述のように縦持ち上面左右に1つつずつ、下面に1つの合計3コ付いていることで、縦持ちでも横持ちでも左右位置になるスピーカーが鳴ることでステレオ効果をしっかり出してくれる設計になっていることでした。動画再生はギャラリーで通常行いますが、再生途中で画面の向きを変えてもちゃんと再生スピーカーが切り替わりステレオ効果を出してくれます。これは非常に素晴らしい設計だと思いました。DLNAアプリについてはTwonkeyがプリインストールでアイコン設定されていますが、これはトライアル版のダウンロード用で実際のアプリはインストールされていません。今回はskiftaをダウンロードし標準の環境で再生してみました。ローカル再生については後述します。DLNAサーバはMacOSX上のPlayback1.8.8。mp4は全てWebOptimizedなファイルです。

ファイル:
  A) AVI DivX502 mp3 640×480.avi
  B) AVI H264 mp3 640×480.avi
  C) AVI Xvid Mp3 640×480.avi
  D) MKV 1280×720 x264 AAC.mkv
  E) MKV 1280×720 x264 AC3.mkv
  F) MP4 w BP3 480×270 H264 AAC.mp4
  G) MP4 w BP3.1 640×480 H264 AAC.mp4
  H) MP4 w BP3.1 1280×720 H264 AAC.mp4
  I) MP4 w BP3.1 1920×1080 H264 AAC.mp4
  J) MP4 w MP3.1 1280×720 H264 AAC.mp4
  K) MP4 w HP3 640×480 H264 AAC.mp4
  L) MP4 w HP3.1 1280×720 AAC.mp4
  M) MP4 w HP4 1920×1080 H264 AAC.mp4
  N) WMV 24fps 640×480.wmv
  O) WMV 60fps 640×480.wmv
  P) MP4 60fps w BP3.1 1280×720 H264 AAC.mp4
  Q) MP4 60fps w BP3.1 1920×1080 H264 AAC.mp4
 ※mp4の略号 BP=Baseline Profile MP=Main Profile HP= High Profile 数字はLevel

DLNA再生
 F,G,H,I,J,K,L,M,N,O,Pが再生可能。avi,mkvは再生不可。Qはロードするも再生始まらず。
 Pは再生したもののネットワーク状態にかなり依存しそう。

 aviとmkvは全く再生できずで、mp4もWiFiの状況に左右されやすい印象を受けました。受信感度が著しく悪いという感じではないのですが、特に720p以下の動画でも再生の一番始めだけ若干コマ落ちするケースがランダムに発生していたため、バッファの確保と再生開始までのタイミングなどで何か問題があるのかもしれないと感じました。

 さて、動画のローカル再生についてですがMZ607にはMicroSDがついていないことで、本来Android3.xの端末としてはAndroid File Transferで動画転送などを行うのがデフォルトの仕様になると推測されるのですが、MZ607はMacのAndroid File Transferから認識されませんでした。よくわかってないBlogさんの記事によるとWindows7のexplorerからは内部ストレージが確認できるらしいので、MTPは有効になっているのではないかと推測するのですが、マスストレージ設定もないためMacではそのままで内部ストレージを参照することができません。motorolaは専用のアプリMotoCast USBを用意しているため、こちらでテストファイルを転送しようと思ったのですが、Windows Phone 7 connectorのように一部動画を変換転送してしまう仕様のようなので、そのままテストができませんでした。そのためこの試験については後日追記したいと思います。

 ちなみにMotoCastアプリの利用をすることで、MacやWindows上のメディアを端末に同期することができるようになるのですが、デフォルトではMotoCast Wirelessの設定に誘導されアカウント登録が必須と言われてしまいます。USB経由でのメディア同期のみ実現したい場合には、MotoCastアプリを一旦起動した直後にアカウント登録などを行わないままアプリを終了し、その後USBでMZ607をMacに繋いだところMotoCast USBが単体起動しアカウント登録不要で、iTunesのコンテンツを同期する設定を行うことができました。MotoCast Wirelessはインターネットを経由してPC内のコンテンツをモバイル端末で利用できるようにする機能であり、動画のストリーミングがサポートされているなどOrb等に近い仕組みと言えます。デフォルトでPC内のドキュメントなどを共有可能にする設定がされているので使用には注意が必要です。個人的にはUSBで同期する機能とごっちゃにすることなく、安全管理面から個別のアプリとして欲しいなと思いました。うっかりするとよくわからないままPC内のデータをネット上から(アカウント認証はもちろんあるものの)参照可能にしたままにしてしまうことになるので、あまり望ましいものではないなと感じました。

■まとめ
 個人的にはMZ607の大きさや重さ、ハードウェアの作りなどはなかなかいい感じだと思いました。初めてタブレットを使う方にもあまり不満なく使える性能を持ったデバイスではないかと思います。少なくとも現在入手可能なタブレット端末としては最高レベルであると言えると思います。しかしながらディスプレイの解像度はやや物足りないと感じてしまいました。ハンドセットのスクリーン解像度がHD化することで、タブレットが粗く見えてしまう状況はこれからどんどん増えてくるのだと思います。高解像度の液晶にするか、解像感の高い有機ELで圧倒的な輝度でキレイに見せるか、タブレット端末はスクリーンのブレイクスルーが必要とされてくるように感じました。もうすぐ有機EL plusを搭載したGalaxy Tab 7.7が出てくると言われているので、個人的にはこちらにも期待したいと思いました。

 現状ではGalaxy Tab 7.0 Plusが直接比較対象になる機種だと思いますが、個人的にはMZ607の方がハードウェアとしては魅力的だなと思いました。ただ価格的には手放しで褒められるほど安いわけではないので、もう少し攻めな価格設定を期待したいところです。XOOMのリリース経緯からMZ607が発売される可能性があるとすればauからなのでしょうが、iPadの販売を計画しているという噂もありますので、正直なところ国内一般販売の見込みは販売戦略上厳しいと感じてしまいます。プリインストールアプリを見ても法人向け等の限定したマーケットであればあり得るかもしれませんが、いずれにしても一般的には入手が難しいということになりそうな気がします。初代XOOMのようなリファレンス的存在でもないということのようなので、サイズ的にどうしてもこれがいいということでない限り、敢えて輸入してまで入手する必要がある端末ではないかもしれませんね…。

【追記】ローカルストレージでの動画再生試験について
 Windows7環境でMotoCastをインストールすることでExplorerからMZ607の内部ストレージにアクセスできるようになったので、ローカルストレージでの動画再生結果について書いておきます。Widnows7ではMZ607をUSBケーブルで接続すると少し間を空けてCDドライブとしてMotoCastのインストール領域が自動でマウントされてきます。ここからMotoCastのインストーラを起動してアプリをインストールするのですが、javaが必要らしくインストールされていない場合は先にjavaがインストールされます。MotoCastのインストール過程でUSBドライバがインストールされることで、インストール完了後にExplorerから内部ストレージが参照できるようになります

 今回は内部ストレージのVideoフォルダにテストファイルをコピーして再生しました。MotoCast USBと違って勝手に変換操作はされませんが、コピー動作の際に「再生できないかもしれないがコピーするか」という趣旨のダイアログが表示されるので無視してコピーを続行します。転送したファイルは上記のA〜Qの全ファイルです。実際の再生はギャラリーアプリから行います。MZ607ではギャラリーと名前の付くアプリがAndroid標準のものとMotoCast用の2つ存在するので、MotoCast IDを要求してこない方のギャラリーアプリを利用します。以下が再生結果でした。

ローカル再生
 Bを除いて全て再生可能。Bは音声のみで映像は黒画面まま。
 Qは再生可能なもののコマ落ちかなり有り。実用は厳しい感じ。

 驚いたのはDLNA経由では再生できなかったファイルもローカルコピーしてしまえば再生できてしまったことです。これまでの事例ではおよそDLNAとローカルで再生可能ファイルタイプに大きな差異が出ることが少なかったのですが、結構顕著なのでびっくりしました。ひょっとしてskiftaとの相性でDLNA再生できなかったのかと思い他のuPnPlay等も試してみましたが、結果は変わりませんでしたので、どうもMZ607ではDLNA経由とローカルファイルではビデオファイルの取扱いが異なっているようです。とりあえず1080p 60fpsのような高画質ファイルでなければ、ローカルに転送さえしてしまえばかなり快適に再生可能なので安心しました。ただ、こうなると内部ストレージにアクセスする手段がわからないMacでの使い勝手が残念に思えてきます。標準手段として用意されているはずのAndroid File Transferでアクセスできるようになることを期待したいと思います。

 ついでにMac側でMotoCast USBで転送した音楽をいつものVictorのHA-FXC71-Bで再生して音質も確認してみました。MZ607ではヘッドホンジャックの出力に標準で3D Stereoエフェクトがかけられているので、まずはこちらを設定>音>Enable audio effectからチェックを外しオフにします。その上で試聴したところ、MZ607ではかなり中低音にウェイトが置かれているようで密度感があり重心の低めな比較的柔い印象の再生という感じでした。やや高音域が物足りない感じでトゲトゲ感はないものの抜けや伸びやかさに欠け曲によっては少しこもった感じに聴こえてしまいました。中低域を重視して全体的に柔らかな印象があるので映画やアニメを連続視聴しても聴き疲れしないようなチューニングなのかもしれません。Media Editionという名前にもちょっと納得できる印象です。ローカル転送して再生をする限りかなり動画視聴に向いた製品と言えそうですね。


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とりあえず付けておく無駄ではなかったなまぁまぁ読めたちょっと役に立ったかなかなり良かったかも (まだ評価されていません)
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6 comments untill now

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  2. 中島竜馬 @ 2011-12-19 19:44

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  5. #newsmemo

  6. motorola XOOM 2 Media Edition MZ607 レビュー http://t.co/EiDIKEcu 動画再生試験の結果を追記しました #motorola #XOOM #androidjp