■EMOBILE S42HW レビュー
 fansfansの「国内初!テンキー付ストレート型Androidスマートフォン EMOBILE「smart bar(S42HW)タッチ&トライ ブロガーミーティング」に参加して、イーモバイルから発売されたS42HWをじっくり触ってくることができたのでレビューを書いておきます。正直なところいろいろと惜しい部分はあるものの、非常にこだわりを感じる素晴らしい製品になっていると思いました。帰ってきて速攻で白ロムの価格を調査して購入するかどうか悩むくらい個人的にはヒットな端末でした。そういうバイアスが少しかかったレビューと思って読んでいただけると幸いですw イベント当日の様子はこちらからご確認いただけます。またイベント参加者による記事がこちらでご参照いただけます。合わせてどうぞ。

■ハードウェア
 国内初のテンキー付きストレート端末と銘打つくらい特徴がハッキリした端末です。テンキー付きはIS11SHが初物でしたがスライド式だったためストレート端末として初ということになります。個人的にはWillcom Nineやadesを長くストレート端末として使っていたので、Androidのテンキー付きストレート端末には非常に興味があり期待をしていました。液晶は3インチWVGA液晶ということでサイズは決して大きくありませんが、約310dpiと非常に高解像度になっているため精細感があって非常にキレイに感じます。機体表面から若干奥まって液晶が配置されているような感じで最初少し違和感を感じるところもありましたが、これはすぐに慣れました。液晶自体はA01HWと同じ感じで視野角があまり広くないタイプです。少しナナメから見ると白が黄色っぽく見えるのですが、そもそも画面が小さいので通常利用ではほとんど気にならないと思います。タッチの反応は非常によく感じますが、アイコン等が小さいのでタッチ中心で操作するには誤タッチが多くなりそうです。同時認識は二点までとのことですが、これもそもそも画面が小さいので十分な感じですね。

 液晶下にはタッチ式ボタンで左から戻る・メニュー・ホーム・検索と並んでいます。この位置が実に絶妙でその下に続く物理ボタンによるキー類とうまく配置されていて、片手親指の届く範囲でほとんどの操作が完結できるように設計されています。テンキー部上部はセンターボタンの回りに十字キー。その左右に2つづつボタンが並び、左側は上:メールボタン・下:アドレス帳ボタン、右側は上:ブラウザボタン・下:アプリ一覧/テザリングボタンとなっており、必要な時に液晶に表示される機能表示と合わせてガラケのように文字種変更だったり記号だったりと臨機応変に利用できるように工夫されています。テンキー部下部は15キーで構成されており、最上段は左から通話キー・Clear/マナーキー・終話キーとなっています。終話キーはホームキーとしても動作します。その下は通常の数字キーが並ぶようになります。ボタンはスペースの都合上やや小さめですが、角度がつけられていることでそれなりに使いやすくなっています。もう少し角度があると更に使いやすいと思うのですが、フラットなデザインを損なうためあまり角度を付けなかったとのことでした。キーは十分クリック感もあり操作感は悪くないと思います。

 本体側面にあるボタンや端子類は比較的シンプルで、右側面に上から赤外線・ボリュームキー・電源・シャッターボタン、左側面には上からMicroUSBフタ無し・MicroSDフタ付き、上面にはなにもなし、下面にはマイクとストラップホールがあるという感じです。ヘッドホンジャックがないのは残念。電源はボタンが小さく突起も少ないのですが、通常あまり使わなくていいような工夫が別途センターボタンによりされているため、使い勝手的には問題にならないと思います。ボリュームキーやシャッターキーは押しやすくクリック感も悪くない印象です。背面にはカメラがありますがLEDフラッシュはありません。本体側面はプラスチック系樹脂ですが安っぽい感じはありません。背面は梨子地っぽい?感じに加工された樹脂でキズはつきやすそうな印象がありますが、こちらも安っぽすぎないギリギリな感じで比較的品質は高いように感じます。軋んだりするわけではないのですが、剛性はあまり高い感じではないので、尻ポケ運用は結構危険かもしれません。

 本体重量は114gと超軽量とまではいきませんが、ストレート端末の形状ゆえか持ちやすくあまり重さを感じません。横幅もWillcom Nineに比べれば大きいですが、携帯としては一般的なサイズだと思います。サイズの制限上バッテリーが1100mAとAndroidスマートフォンとしては頼りない感じですが、CPUや液晶サイズのバランスでテザリングでも3.5時間利用できるとのことなので、とりあえず十分かなと思います。バッテリーが本体最下部に配置されていたりするので、ストレート端末ということもあり充電接点がないかと思ったのですが、その用意はなくMicroUSBで本体左上部から充電することになります…これはちょっと残念でした。充電スタンドが欲しかった…。

 動作中は本体背面のカメラ下中央辺りがほんのりと暖かくなりますが、心配になるほどではありません。カメラの動作は比較的快速でAFも素早くシャッターもラグは少ないと思いました。ただCMOSの残像感というか素早く動かした時の歪みの出方は結構大きいので、注意が必要かなと思うとともにこれは結構面白い写真が撮れそうだぞとも思いました。

 起動時間は以下のような感じです。無駄なロゴ表示とかが少なく非常に起動は早いです。
 電源長押し→8秒→EMOBILEロゴ→18秒→ロック画面(合計約26秒)

■ソフトウェア
 製品企画の方からも説明がありましたが、Android OSに対する外観的なカスタマイズは本当に最小に抑えられています。その代わりにテンキー操作についての作り込みにものすごい工夫と工数がかけられているように感じます。Android自体のバージョンは2.3.4、カーネルバージョン 2.6.35.7、ベースバンドバージョン 1.00、ビルド番号 GINGERBREAD、バージョン1.30Aとなっていました。バージョン表記の類いまでシンプルですw 日本語入力はFSKAREN Version 2.0.1 HH06007です。ASUSのTF101でも感じましたが、FSKARENは日本語入力プログラム単体として評価するとそれなりなのですが、組込みキー入力のカスタマイズ対応ソフトウェアとしては非常に優秀なのだなと改めて思いました。

 前述の通りAndroidカスタムについてはほとんどないので、あまりアプリ的に書くことはないのですが、テンキー操作の快適さは特筆するものがあります。個人的に最も興味深かったのは、十字キーの真ん中センターキーの使い方です。通常Android端末はスリープから電源キーを押して回復した後、ロックスクリーンをタッチ操作で解除するのですが、S42HWはそれをどちらもセンターキーでできるようにしています。センターキーの長押しでロックスクリーン解除できるという仕様はちょっと面白いなと思いました。またホーム画面表示の時に十字キーでウィジェットやアイコンの操作ができることはもちろん、ホーム画面の左右への移動やホームに戻る操作もキーで快適に操作できるようになっています。ブラウザのスクロールもタッチ操作ではぎこちない感じですが、十字キーではとてもいい感じに遷移してくれます。数字キーを押せば当り前のように電話画面になり、押した数字がちゃんと電話番号として入力され、本当にガラケのように操作できるようになっています。正直IS11SHの時に感じた操作の違和感が全くと言っていいほどありません!ここまでこだわって作り込んだ開発の方々には尊敬の念を抱いてしまいます。技術的にCキーに戻るボタンを割り当てることができなかったのが残念と話されていたのがとても印象的でした。このS42HWはAndroidとテンキーをうまく組み合わせた実装のリファレンスモデルと言っていいと思います。SHARPさんもぜひがんばってくださいw

 ちなみにS42HWのFSKARENの設定を変えることでテンキーでのポケベル打ちも可能になっているそうです。結構需要があるそうで、テンキー+ポケベル打ちを快適にスマートフォンでやりたい!と思っている方には最良の選択肢になっているかもしれません。こうしたテンキーの使い勝手はぜひ店頭の実機で確認して欲しいと思うのですが(男性だと物理キーが小さいと感じるかもしれませんし)、発売後ヨドバシ横浜に行った時にも店頭実機が展示されておらず、コールドモックが数点あるのみと、ちょっとA01HWと合わせて残念な扱いになっているのが気になります。EMOBILEとしては、そうした販売を推奨しているわけではなく量販店側の判断での販売方法とのことですが、どちらも地味な割にいい機種なのでぜひ大型量販店の方は販売方法を見直してあげて欲しいと思いますw

 組込みの赤外線ポートはアドレス帳のやり取りのみ対応とのことで、機能的には付いているけどあまり使い勝手までは手が回っていない感じでした。受信は「設定→無線とネットワーク→赤外線をONにする」で待ち受けになり、送信は「連絡先→メニューボタン→赤外線で送信」で開いている連絡先を送信できるという感じにUIがバラバラです。この辺りは折角赤外線を搭載しているので、専用アプリにするなど普通に使える容易さを実現してほしかったなぁと思います。

 CPUスペックや液晶サイズ的にアレかと思いましたが、一応動画の再生テストもしてきました。MicroSDからの再生結果は以下の通りでした。再生アプリはギャラリーアプリから標準動画プレイヤーです。やっぱりちょっと動画プレイヤーとしては厳しいですね。ただ液晶が高解像度なので表示された動画はとてもキレイに感じました。

ファイル:
  A) AVI DivX502 mp3 640×480.avi
  B) AVI H264 mp3 640×480.avi
  C) AVI Xvid Mp3 640×480.avi
  D) MKV 1280×720 x264 AAC.mkv
  E) MKV 1280×720 x264 AC3.mkv
  F) MP4 w BP3 480×270 H264 AAC.mp4
  G) MP4 w BP3.1 640×480 H264 AAC.mp4
  H) MP4 w BP3.1 1280×720 H264 AAC.mp4
  I) MP4 w BP3.1 1920×1080 H264 AAC.mp4
  J) MP4 w MP3.1 1280×720 H264 AAC.mp4
  K) MP4 w HP3 640×480 H264 AAC.mp4
  L) MP4 w HP3.1 1280×720 AAC.mp4
  M) MP4 w HP4 1920×1080 H264 AAC.mp4
  N) WMV 24fps 640×480.wmv
  O) WMV 60fps 640×480.wmv
 ※mp4の略号 BP=Baseline Profile MP=Main Profile HP= High Profile 数字はLevel

MicroSDでのローカル再生
 A,F,Gが再生可能。H,Iは音声のみ再生可能。一応全ての動画がリストにはされるもののサムネイル無しがほとんど。クリックすると再生できませんダイアログを表示。

■まとめ
 テンキー操作に開発者のこだわりを感じる素晴らしい端末だと思います。Android端末のほとんど(タッチでしかできない操作もやはりありますので)をテンキーで自在に操作できる感覚はとても新鮮で感動的でした。IS11SHで感じた僅かな違和感をも払拭し、テンキー操作ってやっぱりいいなと思わせてくれました。個人的に強く感じたのは「昔Willcom HYBRID W-ZERO3に期待した操作感覚はこれだったのか!こういう快適さが欲しかったんだ!」というものでした。MSC2011の講演でもほとんどなかったことのように扱われたWM6系最後のZERO3には本当にがっかりしたものでした。最新だから改良はされているのだろうと期待して買ったその機種は、ハードはそれほど悪くないのにWM6.5の使い勝手の悪さに辟易となり、すぐにadesに戻された悲劇のスマートフォン(当社比w)。S42HWはHYBRID W-ZERO3をストレートに変形させたような印象で(特にブラウンカラー)、OSをAndroidに変えて新たに生まれ変わったかのようなそんな感覚を感じてしまいました。S42HWにW-SIMが刺さればなぁ…とか本当に思ってしまいました…。

 ちょっと感傷的なテキストが多くなってしまいましたが、S42HWは地味ながら店頭で実機を触って確かめてみる価値のあるスマートフォンだと思います。バッテリー容量が少ないことやヘッドホンジャックがないこと、動画の再生能力が低いことなど欠点とされてしまっておかしくないことはありますが、テンキーによる快適な操作感覚は長くガラケを使ってきた方々にもきっと「おおっ!」と思ってもらえる素晴らしいポイントだと思います。ぜひお近くの量販店等で展示実機はないのかとプッシュして一度体験してみていただければと思いますw

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■Androidでの個人情報漏えい対策3(TaintDroidその後)

 以前以下の記事で紹介した、Androidで通信している内容をダンプしてチェックし不正な通信をするアプリを特定することを可能にするTaintDroidだが、今年の8/30に更新されておりAndroid2.3.4に対応したソースコードも公開されていた。

 Androidでの個人情報漏えい対策2(TaintDroid)
 http://blog.isnext.net/issy/archives/429

 公開された記事ではNexusOneとNexusS向けのTaintDroid入りカスタムROMの作成方法が紹介されており、実際に試してみることができるように配慮されている。(紹介されているのはLinuxでの作成手順と思われる)

 TaintDroid
 http://appanalysis.org/index.html
 http://appanalysis.org/download.html

 TaintDroidはカスタムKernelと通知用のアプリTaintDroid UIの2つから構成されることになり、Ext2でフォーマットされたMicroSDにダンプデータを書き出せるようになっているようだ。これを使うことで、従来難しかった3G通信時に端末が行っているインターネット通信をtcpdumpレベルでキャプチャして確認することができるようになる。実際にマルウェア等の発見で利用されたこともあるようだ。

 この手順に従った実際のカスタムROM作成の再現はいずれ別記事にするとして、ここまで情報が公開されているので、TaintDroidが搭載されているカスタムROMがリリースされているのではないかとXDA等を検索して確認してみたが、TaintDroidを使っていることを明示しているものは見つけることができなかった。LeeDroid向け等いくらかTaintDroidを搭載して欲しいという要望は見かけるのだが、カスタムROMの作者には今のところヒットしていないようだ。

 しかし、1つだけ少し前のバージョンではあるがOptionでTaintDroidに対応しているツールを発見することができた。なんと2010年の10月の時点で、Galaxy S向けのUniversal Lagfixでtweak karnelとしてTaintDroidを導入することが可能になっていた。

 [KERNEL][101111] Universal lagfix [EXT4,JFS] and tweak kernel [BLN2.2] {0.3}
 http://forum.xda-developers.com/showthread.php?p=8760115

 GalaxyシリーズのModに詳しいGagdet is not Gadget.さんの同lagfixの紹介記事「[Galaxy S] 複数のLagFixに対応したUniversal lagfix」でも触れられていなかったので当時全く気付いていなかった。(同blogには個人的に読者としてGalaxyTabのMod情報で大変お世話になっています。ありがとうございます。)Galaxy Sのユーザなら比較的簡単にTaintDroidを利用できる可能性があるので、試してみてもいいかもしれない。

 より具体的なカスタムROM実装方法が公開されたことで今後のカスタムROMで対応してくるものが増え、必要なチェックが容易にできるようになることを期待したい。WhisperCoreにはぜひ取り込んで欲しい機能だと思う。個人的にもTaintDroid ROMを手順に沿ってビルドしてみようと思うが、インストールできる環境が限定されているので、WhisperCore含めた継続的な実験のためにもNexusシリーズを追加入手したいところではある。リソースの検討をしつつ近いうちに記事にできるようにしたい。

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■docomo GalaxyTab 10.1 LTE SC-01D ラウンジ版 感想…
 有楽町のドコモスマーフォンラウンジでGalaxyTab 10.1 LTE (SC-01D)も見てきたので、簡単に感想を書いておこうと思います。GalaxyTab 10.1 LTEはちょっと表記が長いのでこちらはSC-01Dで記述します。ラウンジに展示されていたSC-01Dは、本当に開発途中という感じで正直不具合っぽいものがたくさん散見されて、評価するようなレベルではないと思いました。当然開発途中なので今後どんどんアップデートされて良くなっていくと思います。ここでは極簡単に実機を見た感想を並べていきます。

 ハードウェアの第一印象は持ってみて「軽い!」ということでした。iPad2もとても軽くなって印象的でしたが、SC-01Dはそれを上回る軽さを印象づけてくれました。薄くて軽い、ものすごくシンプルだけどとっても印象に残ります。薄くて軽いとなると剛性が心配ですが、全然軋んだり撓んだりする感じはなく、正に板という感じでした。液晶はとても発色が良く、Samsungの原色に近いカラフルな色をちりばめたホーム画面の配色と合わせて、とってもポップでキレイに見えます。フォントはやや太字のゴシック系でデザインにもマッチして視認性もいい感じです。Samsungのカスタムホーム画面は配色や機能デザインがとてもうまくまとまっていて一見するとキレイに見えるのですが、使い続けていると少し疲れてしまうので、個人的にはあまり好みではありません。慣れの問題だとは思いますが、Androidの標準UIの方が落ち着いた感じでいいかなと思ってしまいます。タッチの反応は極めて良さそうなのですが…いい時とぎこちない時の差が結構あるように感じます。これはまだ調整が終了していないからだと思います。

 SC-01Dもスイッチ類は最小になっており、横持ちで上面に左から電源・ボリュームキー・ヘッドホンジャック・SIM、左右面にはスピーカーのみ、下面には独自コネクタがあるだけです。背面上部中央にはカメラがあります。SIMはLTE用ですがサイズは通常のものになっています。MicroSDスロットはなく、使用する場合には独自コネクタにアダプタを付けて利用することになるとのことでした。ラウンジにはそのアダプタはなく実物は確認できませんでした。非常にシンプルで好感が持てますが、使用頻度が比較的多いのでMicroSD利用にアダプタが必要というのはちょっと残念です。

 起動時間やファームバージョンもチェックしてはあるのですが、ほとんど参考にならないと思うので割愛します。正直展示に出していいのかなぁ?と疑問に思うような状態なので、結構な台数展示しているのですが、むしろGalaxy Tabのブランドの評判を落としてしまうことにならないか心配になります。今の時点で見に行くのであれば、ハードウェアの大きさ重さ、画面デザインの感じを掴むくらいにしておくのがいいかもしれません。スペック的には非常に期待の大きいタブレット端末なので、早く安定したアップデートが提供されることを期待したいと思います。今回はしばらく触ってみてちょっと残念な感じだったので、9月の末頃にでも再度行って改めてレビューができればと思います。

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■docomo Arrows Tab LTE F-01D ラウンジ版 簡易レビュー
 有楽町のドコモスマーフォンラウンジにArrows Tab LTE (F-01D)を見に行ってきたので、簡単にレビューしておこうと思います。ラウンジの展示は既にLTEタブレット2機種がメインになっており、Xperia Rayですら隅っこに追いやられているような状態でした。LTEタブレットへの力の入れようが感じられます。発表直後の日曜日ということで混み合うかと思ったのですが、朝イチに行ったのでまだ来客も少なくゆっくり見ることができました。

 富士通製の初物ということと、防水・ワンセグ・DTCP-IP対応とタブレットとしては初搭載の機能を搭載しているため、個人的にとても興味深く感じていたのですが、展示された実機を見て少々期待が大きすぎたかもと意気消沈してしまいました。ラウンジの展示はOptimusPadやGalaxyTab同様ただ単に展示台に乗せてあるだけで、ワンセグはもちろん受信して表示できるものの、折角の防水機能や他のタブレットと一線を画すDTCP-IP対応DLNA機能を実感できる展示方法になっていませんでした。なんというもったいない。一番アピールできる部分が全く活かされない展示をするなんて、フラッグシップ店舗としてどうなんでしょう…。防水展示はビルの管理規則とかもありそうなんで難しいにしてもDTCP-IPのデモはdocomoスポンサーの番組やCMなどを使えば簡単に準備できると思うのに、なぜやらないのか残念でなりません。説明員さんによるとデモはないが発売前後に各社のTVやBDレコーダーとの互換表みたいな情報が公開される予定なのでそれをご覧くださいとのこと。いや、実際に動いてこう使えるこう見えるというのを展示に期待しているんですけど…。

 ともあれ、極々普通に展示されていたArrows Tab LTEですが、第一印象はプラスチックだな…という感じでした。プラスチック面が多く材質感がやや中華パッドぽい印象です。液晶の品質は非常に良く視野角も広い感じです。タッチ反応は非常に良くサクサク動作していると思いました。液晶の周りはベゼルとその外周が黒の網目になったプラスチック部品で覆われていますが、これは網目にすることで濡れた手で触った際にすべって落としたりすることを避ける目的だと思われ、非常にいい工夫がされているなと思いました。背面も梨子地など滑りにくい加工にしたらいいのにと思いましたが、その辺りはコストとの兼ね合いなのかもしれません。手に持った感覚は「重くない」でした。「軽い!」とまでは思わなかったのですが、視覚的にやや厚ぼったく見える見た目と比較すると軽めに感じるという感覚です。親指をかける辺りが網目になっていてもあまり違和感なく具合良くホールドできます。

 横持ち前提の設計で、本体左側面に上からヘッドホンジャック・MicroUSB・MicroSD・MicroSIMが並びます。それら以外に側面にはコネクタ類はありません。底面の2つ穴はクレードル用の位置固定用のようです。電源やボリュームキー・充電接点などは背面にあります。残念ながら背面ボタン類は小さめであまり操作し安くありません。特にボリューム操作は微妙な位置&感じです。スピーカーはベゼル周辺の網目部分に組み込まれているようです。

 起動時間は以下のような感じです。表示するロゴ大杉…。
 電源長押し→8秒→docomoロゴ→6秒→画面暗転→20秒→Xiロゴ→3秒→
 防水警告画面→4秒→Arrows Tab LTEロゴ→6秒→Fujitsuロゴ→8秒→ロック画面(合計約55秒)

 Androidのバージョンは周知の通り3.2で、展示機はカーネルバージョン 2.6.35.7、ベースバンドバージョン C_L1_034、ビルド番号V12R11Fとなっていました。日本語入力は NX!input powered by ATOK ver.1.0.0となっていました。まだ開発途中で今度どんどんアップデートされるということでしたが、一緒に展示されていたGalaxy Tab 10.1 LTEよりは完成度は高い感じで、あまり大きな不具合は操作していても感じることはありませんでした。Arrows Tab LTEはAndroid OS自体に積極的な改変を行うというよりも、カスタマイズ機能を追加アプリで実現する方向で実装されたようで、標準状態で様々なダウンロードアプリがインストールされており、ホーム画面のカスタマイズ専用の「スタイル変更」や節電用「Ecoモード」アプリなど多種多様なアプリが用意されていました。特にスタイル変更は6種類のカスタムスキンが用意されており、簡単にホーム画面のデザインを変えタブレットの印象を変えられるので面白いと思いました。個人的にはロハスというデザインが好みでした。

 注目のDTCP-IP対応はDiXiM Playerというアプリで実現されるのですが、Arrows Tab LTEにはDiXiM Serverもインストールされていることから、もしServerもDTCP-IP対応ならば地デジの録画番組をタブレットにコピーして直接持ち運ぶことも可能になります。残念ながらそれが可能かは確認できなかったのですが、興味深いポイントになりそうです(商品説明ではDTCP-IP対応コンテンツがストリーミングで見られるとなっているので、コピーできる可能性は低そうですが…)。DLNAを試す環境も用意されていなかったため、地デジ録画番組を見ることができるという確認もできていません。ぜひフラッグシップ店舗であるスマホラウンジではデモを用意して欲しいと思います。(ちなみにMicroSDに入れた動画再生も確認したいとお願いしてみたのですが、展示機での動作確認はNGということでできませんでした)

 さすがにブラウザやマップは高速に動作しますしサクサクと言っていいかと思います。時々ぎこちないケースもあるのですが、操作の滑らかさはアップデートで修正される予定とのことでしたので、まだまだ改良されるようです。フォントは丸ゴシック系が標準のようで見やすく違和感を感じないキレイな表示でした。ワンセグは受信感度がかなりいいようでGalaxy S IIで受信できない場所でもArrows Tab LTEなら問題なく受信できたということでした。解像度の問題からワンセグは画面の粗さが目立ちますが、あったらやはり便利かなとは思いました。

 Arrows Tab LTEではLTE用のMicroSIMが採用されていますが、ハード的には通常のFOMAハイスピード等3G通信もサポートされているので3GのMicroSIMを差し替えても動作するのか聞いてみました。説明員さんの話によると現時点の展示機はLTEのMicroSIMでしか動作しないようになっているそうですが、実際に販売される時点で同じ制限がかかったままになるかはわからないとのことでした。とりあえず日本通信さんがLTE対応のサービスを開始してくれないと低コスト運用ができる可能性は低そうですw

 ざっと使ってみましたが、Arrows Tab LTE自体は堅実に使える感じのいいタブレットなのではないかと思いました。東芝製Android端末は過去の経緯から微妙と思っているのですが、説明員さんの話ではスマホの「富士通東芝」とは違って、こちらは純粋に「富士通」製だということだったので(ホントかなぁ…)、東芝製Android端末にトラウマをお持ちの方も一度触ってみられることをオススメします。個人的には白ロム4.5万くらいなら欲しいかなぁと思いました。Tweetでも書きましたが、防水タブレットは諸島部など塩害の多い地域にも通常端末より長持ちすることになると思うのでいいかもしれません。ぜひ諸島部のIT化地域活性などで役立ってくれることを期待したいと思います。

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■EMOBILE A01HW タブレット レビュー
 ビックカメラ有楽町店でEMOBILEの7インチタブレット A01HW の展示が始まっており、ゆっくり試させてもらったのでレビューをしておきます。展示機はちょうど昨日9/10の夜に入荷して本日が初展示だったとのこと。EMOBILE的にはA01SHがイチオシのようでA01HWはネットにすら繋がっていない状態で隅っこにひっそり?展示されていました。個人的には4:3の7インチXGAというサイズに非常に興味があったので実機を確認できてラッキーでした。

■ハードウェア
 廉価設定で販売されるタブレットということで外観の品質がちょっと心配でしたが、トータルでは思ったよりも高級感を感じ意外な印象でした。液晶の品質は高いとは言えずTN液晶で視野角は狭い感じですが、輝度と精細感は十分にあり実用に耐えるものでした。タッチパネルの反応はいいのですが、操作感という点ではサクサクとまではいきません。側面は中華パッドっぽいプラスチックな印象ですが、背面が黒のアルミヘアライン加工に見えるデザインになっており、ここが外観を引き締めています。背面下部にあるEMOBILEのロゴがとてもかっこよく映えて印象的でした。縦持ち前提のデザインになっており、上面には左からヘッドホンジャック・マイク・電源、下面には左からUSB・MicroUSB・スピーカー、右側面に上から画面回転ロック・ボリューム・MicroSDとなっています。左側面にはなにもありません。電源やボリュームキーはクリック感が浅いものの操作性は悪くありません。SDカードはフタ付きになりますが使いやすい印象でした。

 手に持った感覚は大きさに対してちょっと重いかな?という感じ。約500gということで他の7インチタブレットに比較すると100gほど重くなっているのが原因だと思います。本体に在る程度厚みがあるので持ちにくいという感じはしません。縦持ちでも横持ちでも偏った重さは感じなかったので、重量バランスはうまくとれているようです。画面が4:3比率のため縦持ちでも本体幅が13.3cmとなり、他の7インチタブレットのように片手で背面から両端を鷲掴みという持ち方にはならず、片手で片側を持って使うという感じになります。このホールド感について好みがわかれる点かもしれません。バッテリーは4800mAhで、7時間動作と表示されていました。充電はMicroUSB端子で行います。カメラも少し使ってみましたが、動作はややもっさりな印象です。撮影時のUIは使いやすい感じでした。(画質に関してはカバーフィルムが付いていたので未確認です)

 起動時間は以下のようになっています。起動は極めて速いです。
 電源長押し→4秒→EMOBILEロゴ→11秒→Androidロゴ→9秒→ロック画面(合計約24秒)

■ソフトウェア
 既報の通りAndroidのバージョンは2.3.4、カーネルバージョン 2.6.35.7、ビルド番号 HuaweiS7-901w、バージョン 1.26bと表示されていました。認証情報も画面上で確認できるようになっています。日本語入力はFSKARENが採用されており、バージョンは2.0.2HH05001でした。内部メモリは4Gで初期状態で2.95G空いていました。通常の利用であれば十分な空き容量だと思います。全体にAndroid標準をそのまま利用していてカスタマイズはほとんどされていないように思いました。Androidバージョンが2.3.4なのでもうちょっとスクロール等がスムーズでもいいような気がするのですが、全般的にぎこちない動作になっておりチューニングが足りていない感じでそこは少し残念です。

 プリインストールアプリも数が少なく、AdobeReader・BookLive! Reader for EM・ハンゲーム・プチセイムパズル・芸能ニュースの5つが標準でインストールされてくるそうです。芸能ニュースというアプリ名はちょっと意外でしたが、一応EMOBILEの説明員さんが最初から入ってきますと説明されていたので、そういうことなんだろうと思います。

 説明員さんにネット設定をお願いして、MAPやブラウザを利用してみましたがシングルコアS5PV210AA0(1GHz)ということで、動作速度はそれなりという感じです。Tegra2のサクサク度合いに慣れてしまうと、やはりちょっと遅いかなと感じてしまいますが、実用上では十分な早さで動作していると思います。ここでも画面スクロールでぎこちなさが出てしまうのですが、メモリが512Mと今となっては少ないことが影響しているように感じます。しかし4:3の画面比率のおかげである程度情報が読みやすく、縦持ちでも画面ズームしないである程度ブラウジングすることが可能です。フォントがゴシック系標準になっており、それなりに視認性はいいようです。

 実機で見てみて、個人的にはやはり7インチは4:3の画面の方が情報のブラウズという観点ではメリットが大きいのではないかと感じました。また同時にAppleが7インチのiPadを出さなかった理由もなんとなくわかりました。7インチでブラウザを利用するとやはり字が小さくて一見して見にくいという印象を受けるからです。16:10の7インチタブレットでは縦持ちで3ペインのWebサイトを表示しても字が小さすぎてそのまま見る気力はありませんが、4:3の7インチ画面なら慣れれば大丈夫かなという感じです。この差は結構大きいように感じました。これでスクロールが快適ならいい感じだったのに…。

 EMOBILEの説明員さんに手持ちのMicroSDを挿入して動画の再生確認をしたいとお願いしてみたところ、快諾いただけたのでMicroSDでの動画再生結果を書いておきます。再生アプリはギャラリーアプリから標準動画プレイヤーです。驚いたことに1080p HP4のmp4を難なく再生してくれました。コマ落ち感もほとんどなくmp4の再生性能は非常に高いことが確認できました。ヘッドホンジャックの音質も特別にいいわけではありませんが、ヘンに軽かったり低音ブーストしたりしていない、バランスの取れた聞きやすい音質でした。

ファイル:
  A) AVI DivX502 mp3 640×480.avi
  B) AVI H264 mp3 640×480.avi
  C) AVI Xvid Mp3 640×480.avi
  D) MKV 1280×720 x264 AAC.mkv
  E) MKV 1280×720 x264 AC3.mkv
  F) MP4 w BP3 480×270 H264 AAC.mp4
  G) MP4 w BP3.1 640×480 H264 AAC.mp4
  H) MP4 w BP3.1 1280×720 H264 AAC.mp4
  I) MP4 w BP3.1 1920×1080 H264 AAC.mp4
  J) MP4 w MP3.1 1280×720 H264 AAC.mp4
  K) MP4 w HP3 640×480 H264 AAC.mp4
  L) MP4 w HP3.1 1280×720 AAC.mp4
  M) MP4 w HP4 1920×1080 H264 AAC.mp4
  N) WMV 24fps 640×480.wmv
  O) WMV 60fps 640×480.wmv
 ※mp4の略号 BP=Baseline Profile MP=Main Profile HP= High Profile 数字はLevel

MicroSDでのローカル再生
 D,F,G,H,I,J,K,L,Mが再生可能。Eは動画は再生するが音が出ず。D,Eはややコマ落ち感あり。aviとwmvはリストに表示すらされず。

■まとめ
 質感が高いとは言えないものの、十分な実力を持ったタブレットだと思いました。3.5万円という価格は実に微妙なところだなと思いますが、2.8万くらいになれば結構売れるんじゃないかなと思いました。元々A01HWは法人向けを想定して設計されていたそうで、EMOBILEの説明員さんの話によると個人向けにも店頭在庫を持たずに受注納品で販売するそうです。店頭で発注して2日くらいで届くという感じになるのではないかとのことでした。法人では書類等の表示に4:3の画面が便利ということなのでしょう。A01SHのように展示機をバンバン出してアピールすることはない模様です。それでひっそり展示だったことに合点がいきました。

 mp4動画プレーヤーとしての性能が高い上に電車でも使いやすいサイズ、デジタル書籍と相性のいい画面比率ということで、A01SHと比べてもそれなりに需要はありそうな気がします。店頭在庫しないという販売戦略は見直した方がいいのではないかと感じました。SHARPイチオシなのはやむを得ないとして、折角ラインナップとして持っている貴重なサイズのタブレットなので、もうちょっとアピールしてもいいのではないかと思います。大型量販点ならひっそり展示されている確率が高いと思うので、興味の在る方はぜひ探し出して試してみていただければと思います。個人的には4:3の小型タブレットはやはりいいと思ったので、Archos 80 G9にもちょっと期待しつつ、購入に悩んでみようかなと思います。

【9/27追記】本日S42HWのイベントでEMOBILEの方に伺ったところ、A01HWの背面パネルは日本製なのだそうです。いろいろ材料を選ぶ中で背面パネルの質感にこだわった結果の選択とのこと。妙に質感が高くてかっこいいのに合点がいきましたw

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■WhisperCore 0.5.5 アップデートメモ
 セキュア環境を目指すAndroidカスタムROM,WhisperCoreが0.5.4から0.5.5にアップデートしているので内容のメモ。

 WhisperCore
 http://www.whispersys.com/whispercore.html
 WhisperCore 0.5.4アップデートメモ
 http://blog.isnext.net/issy/archives/1370
 WhisperCore 0.5アップデートメモ
 http://blog.isnext.net/issy/archives/1272
 WhisperCore 0.4アップデートメモ
 http://blog.isnext.net/issy/archives/1173
 NexusOneにWhisperCoreをインストールしたメモ
 http://blog.isnext.net/issy/archives/1094

■WhisperCore 0.5.5の改良点
・cacerts.bks untrusted.bks 2つの証明書DBを追加
・全アプリケーションのSSL通信でuntrusted.bksにマッチした接続を拒否

 今回は以下の問題への追加対応。アプリケーション毎に異なるSSL証明書の取扱に対して(Firefoxなどは自前でtrusted DBを持っていたりする)、Androidフレームワークを独自拡張することで、全てのアプリケーションでSSL接続の成立プロセスの中でuntrustedな証明書かどうかuntrusted.bksのデータと比較して確認し、もしuntrusted.bksとマッチする場合にはSSL接続を拒否するという仕組みを導入。これによりアプリケーション毎に必要だった対応を不要としデバイスの安全を確保した。

 認証局が不正なSSL証明書を発行、Googleユーザーを狙う攻撃が発生
 http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1108/31/news017.html

■アップデート
 既にWhisperCoreをインストールしている場合は アプリ一覧から
 WhisperCoreUpdaterを開き、Check for Updatesボタンを押すだけ
 新規インストールはこちらから(Nexusシリーズのみ対応)

 Android OSのアプリケーション任せだった部分をシステム全体で担保するというWhisperCoreの実装は非常にリーズナブルであると思う。DigiNotarのRoot CA証明書を削除したという対応は多く見られたが、DigiNotarの中間証明書が及ぼす影響まで含めて対応を検討し実装を行うというのは非常に素晴らしい試みだと思う。海外ではTwitter等でもそれなりに話題になっているWhisperCoreだが、国内では残念ながらほとんどtweetやblog記事を見かけないのは残念に感じる。もうちょっと注目してもらえるといいのになぁ…

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■法人向けAndroid端末管理(MDM)ソリューションメモ
 企業がAndroid端末を導入しようとする際に、アンチウイルス等のセキュリティ製品に加えて検討すべき、アプリ制御等の構成管理機能を含んだMDMソリューションを調べてみたのでメモ。紹介順に大意なし。製品詳細は各リンク先参照。

SPPM for Android
http://www.axseed.co.jp/
http://www.axseed.co.jp/?page_id=1149

CLOMO
http://www.i3-systems.com/
http://www.i3-systems.com/cloud_mobile_management.html

Optimal Biz
http://www.optimalandroid.jp/
http://www.optimalandroid.jp/biz.html

ConnectOne
http://www.connectone.co.jp/
http://www.connectone.co.jp/product/android.html

AirWatch
http://www.datacontrol.co.jp/
http://www.datacontrol.co.jp/products/airwatch/index.html

VECTANT セキュアデバイスマネージメント
https://www.marubeni-access.com/
https://www.marubeni-access.com/topics/20110907-16.html

Trend Micro Mobile Security(TMMS) 7.0
http://jp.trendmicro.com/jp/home/
http://jp.trendmicro.com/jp/about/news/pr/article/20110706102858.html

KDDI 3LM Security
http://www.kddi.com/business/
http://www.kddi.com/business/3lm_security/index.html

ビジネス便利パック for Android
http://www.kddi.com/business/
http://www.kddi.com/business/benri_android/index.html

スマートフォン遠隔制御サービス
http://www.docomo.biz/
http://www.docomo.biz/html/service/remotecontrol/

ISM CloudOne
http://www.quality.co.jp/
http://www.quality.co.jp/company/newsrelease/news_20110906.html

Sophos Mobile Control
http://www.sophos.co.jp/
http://www.sophos.co.jp/products/enterprise/encryption/mobile-control/

SKYSEA Client View for Android
http://www.skygroup.jp/
http://www.skygroup.jp/news/110711_2/

McAfee Enterprise Mobility Management(EMM)
http://www.mcafee.com/japan/
http://www.mcafee.com/japan/products/enterprise-mobility-management.asp

ComputraceMobile for Android
http://www.absolute.com/ja-JP/
http://www.absolute.com/ja-JP/products/computrace/cm-overview/features.aspx

Android Biz Suite
http://www.sunmoretec.co.jp/
http://www.sunmoretec.co.jp/news/2009/press_20091001.html

mdport MDM for Android
http://www.t-gaia.co.jp/
(製品ページ無し?CEATECで確認、開発元がAXSEEDなのでSPPM for Androidと同じか?)

意外と国産ソフトウェアががんばっていて驚いた。MDMにおいては技術的手法よりも、端末調達からキッティング・配布・運用・修理交換・回線廃止まで総合的な運用サイクルをきっちり想定してから何を利用すべきか判断すべきと思う。またその過程で自社に必要なセキュリティ要件を定義できていないと製品選択もできないし、使わない余計な機能のためのライセンスコストを払い続けることになりかねないため、事前の要件設定が最も肝心なポイントになる。そういう観点ではキャリアが直接提供するサービスは企業規模が大きいほど運用面コスト面でのメリットが大きくなるかもしれない(調達から廃止までワンストップで構築できる可能性がある)。マルチキャリア・マルチデバイスの場合には技術的対応を重視する方がメリットが高いかもしれない。

昨今コストダウンのため法人名義で端末を貸与するのでなく、従業員の私物を社用で利用するケースを容認する事例が増えているようで、少々心配になる。スマートフォンの場合には、個人情報などが含まれる確率が極めて高く扱えるデータの範囲が広く自由度が高い分、利用者個人の意志に関わらず必要な時点で必要な対処ができるよう、法人が第一優先で管理権(データの消去権としてもいい)を持てるようできる限り貸与による運用を行うことが望ましいと考える。従業員との間でトラブルを起こさないためにも実はかなり大きなポイントになると思う。

上記の製品を調べる過程でKDDIがAndroid向けに相当本気で取り組んでいることを改めて実感した。自身で複数のサービスを提供するのみならず、他製品を作成している会社の取引先等にも名前を連ねていたりして、当該サービスを実現するまでにいろいろと努力があったことを伺わせる。docomoも同様と思うがあまり注目されていないのは、サービス名が「遠隔制御サービス」という管理っぽくない名称のせいのような気がする。SoftBankについてはアンチウイルスやワイプ等の基本サービスはあるが、アプリ制御などの法人として欲しい部分がないので独自にMDMの仕組みを構築することが必須になる。

個人的にはWhisperCoreのような本質的にセキュアを実現しようとする試みと連携できるMDM製品が出てきてくれることに期待したい。

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■DTCP-IP対応Android端末メモ(2012/11版)
 DTCP-IPに対応したAndroid端末のメモ。新しいものが追加されたら追記の上、更新月を変更で対応中。

 2012年6月よりマーケットで無償配布されているアプリTwonky BeamがDTCP-IP対応となったため、Android4.0以上を搭載したAndroid端末であればDTCP-IPコンテンツを再生出来る可能性があります。(東芝REGZA Z7000で外付けUSBディスクに録画したデータをRECBOXにムーブしたコンテンツを再生しようとしたところ、音声のみ再生され画像を表示することができませんでした。録画品質により再生できるかどうかの検証が個別に必要かもしれません。2012年11月にiOS版もリリースされていますがZ7000の録画は再生できずで同じでしたorz)

■DTCP-IP対応端末(端末組込み:カッコ内は対応アプリ)
・docomo
 SH-12C(スマートファミリンク対応アップデート有り)
 SH-13C(スマートファミリンク)
 SH-01D(おそらくスマートファミリンクと思われる)
 SH-02D(おそらくスマートファミリンクと思われる)
 SH-04D(おそらくスマートファミリンクと思われる)
 SH-06D(スマートファミリンク)
 SH-07D(おそらくスマートファミリンクと思われる)
 SH-01E(スマートファミリンク)Vivienne Westwood含む
 SH-09D(Twonky Beam)
 SH-10D(Twonky Beam)
 SO-04D(Twonky Beam)
 SO-05D(不明)
 F-01D(DiXiM Player)
 F-05D(DiXiM Player)
 F-07D(DiXiM Player)
 F-08D(DiXiM Player)
 F-10D(DiXiM Player & Twonky Beam)
 T-01D(DiXiM Player)
 T-02D(おそらくDiXiM Playerと思われる)
 N-04D(DiXiM Player)
 N-05D(DiXiM Player)
 N-06D(DiXiM Player)
 N-07D(おそらくDiXiM Playerと思われる)
 N-08D(DiXiM Player)
 P-02D(DLNA アルファシステムズ社製)
 P-05D(おそらくアルファシステムズ社製と思われる)
 P-06D(おそらくアルファシステムズ社製と思われる)
 P-07D(Twonky Beam)
 P-08D(Twonky Beam)
 HW-01E(アプリ不明)

・au
 IS11SH(スマートファミリンク)
 IS12SH(スマートファミリンク)
 IS13SH(スマートファミリンク)
 IS14SH(スマートファミリンク)
 IS15SH(スマートファミリンク)
 ISW16SH(スマートファミリンク)
 IS17SH(おそらくスマートファミリンクと思われる)
 INFOBAR A01(スマートファミリンク)
 INFOBAR C01(スマートファミリンク)
 IS11T(DiXiM Player)
 ISW11F(DiXiM Player)
 IS12F(DiXiM Player)
 ISW13F(おそらくDiXiM Playerと思われる)
 AT500/26F(不明)

・softbank
 006SH(スマートファミリンク)
 007SH(スマートファミリンク)
 009SH(スマートファミリンク)
 101SH(スマートファミリンク)
 102SH(スマートファミリンク)
 102SHII(スマートファミリンク)
 103SH(スマートファミリンク)
 104SH(スマートファミリンク:対応予定)
 106SH(スマートファミリンク)
 107SH(スマートファミリンク)
 101P(おそらくアルファシステムズ社製と思われる)
 101F(おそらくDiXiM Playerと思われる)

・他(ノンキャリア/単体販売)
 SV-MV100/Panasonic(アプリ名不明)
 SV-ME1000/Panasonic(アプリ名不明)
 UN-MT300/Panasonic(アプリ名不明)
 UN-W700/Panasonic(アプリ名不明)
 AT700/Toshiba(sMedio True Link+)
 AT3S0/Toshiba(sMedio True Link+)
 AT830/Toshiba(不明)(注1
 AT700/Toshiba(不明)(注1:2012/05/14発表モデル
 AT570/Toshiba(不明)(注1
 AT500/Toshiba(不明)(注1
 SonyTablet S/P(RECOPLA Android4.0updateで対応)
 FAR70A/Fujitsu(DiXiM Player)
 FAR75A/Fujitsu(DiXiM Player)
 LifTouch L/NEC(DiXiM Player)
 Xperia Tablet S/SONY(RECOPLA)

・DTCP-IP対応の可能性のある機種及びアプリ
 P-04D(おそらくアルファシステムズ社製と思われる)(注1
 102P(おそらくアルファシステムズ社製と思われる)(注1
 ビエラリモート2.0(対応の可能性有り。但し機種限定?)(注1

 (注1 公式にはDTCP-IPの記載無し。ただし機能的にDTCP-IP対応で実現されていると思われる内容が確認できる。
→ パナソニックhttp://panasonic.jp/viera/products/vt5/p_link.html
→ 東芝http://www.toshiba.co.jp/about/press/2012_05/pr_j1401.htm
 DTCP-IP対応サーバ接続での動作を確認された方の情報をお待ちします。

■DTCP-IP対応アプリ
 マーケット対応アプリ
 Twonky Beam(無償配布 Android4.0以上必須)
 RECOPLA(DTCP-IPについてはSONY Tablet専用)
 PowerDVD for Android(対応予定未発売)
 AwoX MediaCTRL(対応予定?)
 メーカープリインストールアプリ
 スマートファミリンク(SHARP専用非売アプリ)
 DiXiM Player/Server(非売アプリ)
 DLNA(非売アプリ アルファシステムズ社製)
 sMedio True Link+(非売アプリ Android3.0+)
 sMedio True Link+ for Mobile(開発中 非売アプリ)

※間違いや追加があればコメント欄へお願いします。
こちらのページでは主に再生用途を前提としてリスト作成しています。DTCP-IP対応サーバ機能などより詳細についてはよくコメントをくださるshigeorgさんのページもご確認ください。

 でじたるなくらし:各製品の DTCP-IP 対応状況一覧 (その3)
 http://shigeorg.web.fc2.com/dtcp-ip-3.html#table7

DiXiM PlayerはDTCP-IP対応版と非対応版があるので注意。IS04とT-01CにもDiXiM Playerが搭載されているが、DTCP-IP対応しているのは現在のところ上記記載分のみ。DiXiM Server含めて搭載機種と対応機能の詳細な記述がHPで公開されているので参照をオススメ。

AwoX MediaCTRLが株式会社グレープシステムのHPの説明によるとDTCP-IP対応済みのように記載されているので、Androidマーケットから購入(325円)しレグザからRECBOXにコピーしたTV番組で再生確認してみたが、エラーになり再生することができなかった。PS3からは適切に再生できるので、やはり現状(Ver.1.10)ではDTCP-IPには対応していない模様。

DTCP-IP対応アプリが非売アプリばかりでがっかりされた方へ。マーケットで販売されていなかった理由を知りたい時には以下の記事にその理由が紹介されていますのでよろしければどうぞ。※現在はTwonky BeamがAndroid版 iOS版ともにリリースされたので状況は変わっておりますのでご注意ください。

 CEATEC: DTCP-IP対応アプリ sMedio True Link+
 http://blog.isnext.net/issy/archives/1538

【9/26】auの新機種発表を受けてISW11Fを追記。ケータイWatchの記事でDiXiM Playerを確認。
【9/29】Softbankの新機種発表を受けて101SH・102SH・103SH・104SHを追記。
【10/4】CEATECにてAT700/AT3S0を確認したので追記。
【10/6】見落としていたIS13SHを追記。SonyTablet S/Pが対応予定のみ発表したため追記。
【10/7】av watchの記事により101Pを追記。
【10/18】docomoの新機種発表を受けてSH-01D,SH-02D,SH-04D,F-05D,F-07D,T-01D,N-04D,P-02Dを追記。
【11/9】P-02DのDLNAアプリ(アプリ名がDLNA、プロセス名はMediaServerService)がサービス確認の画面でjp.co.alpha.dlna.dmsと記載されていたことから、DTCP-IP対応はアルファシステムズ社のSDKと特定できたため追記。
【12/6】auの新機種発表を受けてIS12Fを追記。
【12/19】auの新機種発表を受けてIS14SHを追記。
【1/6】IS12FのDiXiM Player記述を確定。
【1/12】富士通 ARROWS Tab Wi-Fiの発表を受けてFAR70AとFAR75Aを追記。
【1/21】INFOBAR C01のスマートファミリンク対応を確認したので追記。
【1/28】NEC N-05Dを追加とN-04DのDTCP-IP対応アプリ名を確認したので追記。
【2/2】docomoの新機種発表を受けてF-08DとP-05Dを追記。
【2/16】docomoの新機種発表を受けてSH-06DとN-06Dを追記。
【3/22】より詳細な情報を必要とする方のためshigeorgさんのblogへのリンクを追記。
【3/23】P-04D,102P,ビエラリモート2.0をDTCP-IP対応可能性有りということで注記付きで記載。
【3/28】DTCP-IP対応アプリの詳細へのリンクを追加、一部レイアウトを修正
【5/14】Toshibaの新製品発表によりAndroid4.0搭載AT830/AT700/AT570/AT500を注記付きで追記
【5/15】auの新製品発表によりISW13F/IS15SH/ISW16SH/IS17SH/AT500をAVWatchの記事に基づき追記
【5/16】docomoの新製品発表によりSH-07D/SH-09D/SH-10D/SO-04D/SO-05D/N-07D/P-06D/P-08DをケータイWatchの5/16 12:24の記事を参考に追記(今回公式資料よりDTCP-IP表記が省略されたため)
【5/17】DLNAアプリTwonky BeamがDTCP-IP対応&無償配布を発表したため追記。またshigeorgさんのコメント及びTwonky Beam搭載情報等からF-10D/T-02D/P-07Dを追記。
【5/30】Softbankの新製品発表により101F/102SHII/106SH/107SHを追記。SonyTabletのDTCP-IP対応及び対応アプリについて追記。
【5/31】Panasonicの新製品発表によりSV-ME1000/UN-MT300/UN-W700をAVWatchの記事を参考に追記。
【6/14】Twonky BeamがDTCP-IP対応版になり無償配布が始まったので記述を修正
【6/27】NEC LifeTouch Lの発表を受けて追記
【8/31】docomoの新製品発表によりN-08D/SH-01E/HW-01Eを追記
【9/6】SONYの新製品発表によりXperia Tablet Sを追記
【11/29】リンクの修正及びTwonky Beam iOS版リリースに伴い記事に注記を挿入

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■Sony Tablet S/P 9/1版 簡易レビュー
 本日国内正式発表され銀座ソニーショールームで展示が開始されたSony Tablet S/Pの両機種を早速見に行ってきたので、簡単にレビューしておきたいと思います。両機種の詳細はこちら( Sony Tablet S)こちら(Sony Tablet P)が詳しいのでご参照ください。どちらもソニーショールームの中2階で展示されており、Sは十数台、Pも4台ほど?自由に触れるようになっていました。説明員さんも十分に配置されており、気軽に質問できるようになっていますが、さすがに発表即展示ということで詳細な部分についてはわからないことも多かったようです。

■Sony Tablet S
 9.4インチの比較的一般的なタイプのタブレット。楔形という独自形状ですがこの形のおかげかホールド感は悪くなく、iPadやTF101に比べるとかなりコンパクトで軽く感じます。液晶画面は非常にきれいで発色もいいのですが、如何せんAnti-reflectionや防指紋処理も何もされていないが如く反射しまくる&指紋つきまくるため、ちょっと画面を見ているのがしんどい感じがしました。おそらくショールームならではの照明配置のせいではないかと思いますが、タブレットのコーナーの照明は見直しした方がいいのではないかと思いました。液晶自体は説明員さんに確認してもわからなかったのですが、PC WatchによるとIPS液晶ということのようです。Sについてはリビングで家族一緒に利用することを想定しているため視野角の広い液晶になっているとのことでした。タッチスクリーンの反応は上々で非常に快適快速に動作します。画面が広いこともあり、文字入力でもあまり誤タッチをすることはありませんでした。

 本体が楔形という独自形状のため、主なコネクタ類は横向きの左右に振り分けられています。本体左側面には上(太い方)からヘッドホンジャック・USB・スピーカー・ストラップホール。本体右側面には上から電源・ボリュームキー・リセットホール・スピーカーとなっています。本体下面にはクレードル接続や電源接続につかう独自コネクタがあります。背面上部中央にカメラ、液晶上部中央にインカメラがあります。タブレットでストラップホール(実はセキュリティロック用?)があるのは嬉しいですね。ちょっと驚いたのはハードリセットに使うリセットスイッチ(穴にピンを挿して使うらしい)が用意されていることです。説明員さんの話では端末を初期化するのではなく、本体がフリーズした際にリセットするためのものということなので、一般的なPCで言うところのリセットスイッチで間違いないようです。えーと…要するにリセットスイッチが必要なくらい…ということ?うーむ。

 楔形の形状は思ったほど違和感はありませんでしたが、特別に持ちやすいかというとそれほどとは思いませんでした。むしろ重量配分で軽く感じさせる効果の方が重視されているように思います。ソニーとしてはソファに座って低めのリビングテーブルに置いて使うという感じの想定をしているようで、角度が付いているメリットを強調していましたが、タッチパネルでのキーボード入力に便利なほどの角度ではないように思いました。どちらかと言えばリモコンやDLNAコントローラとして操作する際に便利かなという感じです。

 本体と同時発売になるクレードルも展示されていましたが、横置きするタイプでちょっと場所を取るなぁという印象です。クレードルとの接続は比較的容易で、接点は緩い感じでガッチリした感覚を期待するとがっかりすると思います。同じ接点に充電ケーブルを接続することもできるのですが、このL型コネクタがやや大きめで付けた時もグラグラしてしまうのでちょっと気になります。ケーブル取付け部もちょっと細身で断線とか接点不良が心配な感じでした。クレードルと一緒に利用するであろうAndroid専用のアイソレーションキータイプのキーボードも展示されており、英語キー配列のみの販売となる代わりAndroid汎用に設計されていて他のAndroidタブレットでも利用できるとのことでした。通常の英語配列(ASCII配列)の並びでファンクションキーはありません。Android特有の独自キーはキーボード本体左上に左から「戻る・ホーム・起動アプリ一覧・メニュー・検索」と並んでいます。通常のアイソレーションキーと違い、大きさも小さくキーボード本体平面から押し込むタイプのボタンのため、ちょっと使いにくい感じがしました。独自キーとしてはもうひとつスペースキーの右altキーの右横に□にAと書かれたキーが設定されており、このキーで文字入力中の英語/日本語入力切替をできるようになっていました。最初何に使うキーかわからなかったのですが、使ってみるとスムーズに入力切替ができかなり便利だと思いました。残念なのはキーボードで入力した内容が本体に反映されるのに1秒強の時間がかかるため、長文入力などであまり実用的と思えないことです。この点はぜひとも改善して欲しいと思いました。

 SのOSはAndroid3.1ということで、カーネルバージョンが2.6.36.3 integ-build@build10 #1、ビルド番号は1.00.001100022でした。ほぼ製品版ということで、ファーム自体には変更は入らないが、搭載されるアプリはまだ変更があるかもしれないと説明がありました。今回のSony Tabletは他社のようにAndroid OS自体に手をあまり入れない代わりに独自アプリを入れてくる手法ではなく、Android OS標準のアプリに改修を加える選択をしてしまったようで、ホーム画面やアプリ一覧・標準キーボード・動画プレイヤー・標準ブラウザなど大小様々なカスタマイズが施されていました。ホーム画面では画面左上のGoogle音声検索のマイクアイコンの横に4つまでアプリが登録可能な小ラウンチャーが用意されています。ここはホーム画面を左右に遷移しても変わらず表示されるので便利ということなのでしょう。アプリ一覧はデザインが独自のものになっており、上下にスクロールする際に3Dっぽいエフェクトがかかるなど見た目に工夫されています。標準キーボードは日本語がデフォルト入力可能になっており、シフトやaltキーなどの入力状態が一目でわかる青いバーが表示されるようになっています。動画プレイヤーについては通常動画再生時にはアクションバーは表示されたままか、消えても操作アイコン位置がわかるドットが表示されるようになっているのですが、こちらは完全に消えるようになっていました。標準ブラウザでは大きなデータのロードを待たずに素早く表示できるよう小さいデータを優先してレンダリングする独自技術が組み込まれているそうです。リンク先ページの先読みのようなデータトラフィックの無駄使いではない表示の高速化技術ということで、これはなかなか面白いと思いました。気付いたことだけ書いていますが、これら以外にもいろいろと工夫されているところがあるようなのですが、OSに近いところを改修してしまうとアップデートの不安が発生してしまうので、やはりちょっと気になってしまいました。アップデートの質問をした際に説明員さんが苦笑いしながら答えてくれたのですが、一応SについてはPの発売と同時期にAndroid3.2へのアップデートを予定しているらしいとのことだが本当にアップデートされるかはわからないと言っていました。4.0に至っては完全に未定とのことでした。

 独自アプリケーションもサービスと連動していくつか搭載されており、プレイステーションのゲームが遊べるなど期待されている機能もデモで遊べるようになっていました。ただ、Sの発売時に搭載されるアプリでもサービス側の整備が間に合わず、本格的なサービス開始がPの発売時期まで遅れるものがいくつかあるとのことでした。プレイステーションのゲームもその一つで初期の30タイトルほどが揃うのは10月末くらいになるそうで、それまでは限定的な利用になるかもしれないということでした。そういう意味ではSについては、あまり買い急ぐ必要はないかもしれません。

■Sony Tablet P
 2つ折りという独自形状が印象的なタブレットです。発売がちょっと先ということもあり、展示機はSと違って台数も少なく、まだまだ今後大幅な変更があるかもしれないのでファームのバージョンなど詳細はblog等に書かないでくださいと明示的に説明がありました。他のblogさんもご注意を。公式発表でAndroid3.2となっている通り展示機も3.2ではありましたが、いろいろ操作してみるとSと同様な点や大きく異なる点(画面の使い方など)があり、表示の仕方を見てもまだまだ開発途中なんだなということがよくわかる感じではありました。また今日の時点で既にシステムアップデートの通知がアクションバーに出ていましたので、まだ頻繁にアップデートが繰り返されていることがよくわかります。ですので、とりあえずハード面で感じたことだけ簡単に紹介するに留めようと思います。

 1024×480の液晶を2つ搭載しているのですが、どちらも視認性は非常にいいと思いました。任天堂DSのように2つの液晶に差異はありません。本体を開くとちょうど180度、平面になるところでピタリと止まるようになっているので、平面タブレットのような感じで使うことも可能です。画面が下画面から上画面にスムーズにスクロールしていく様を見るのはなかなか楽しいと思いました。液晶はパーソナル利用を想定しているためSのようなIPS液晶ではなく、やや視野角の狭い液晶に変更されているとのことでした。実際使ってみている限りでは視野角の狭さを実感することはなかったのですが、S同様Anti-reflectionや防指紋処理も何もされていないが如く反射しまくる&指紋つきまくる(しかもS以上に!)ので角度によっては反射で非常に見にくく、神経質な方はちょっと使っていられないんじゃないかと思いました…。低反射フィルムは必須だと思います。

 本体の大きさはあまり大きいとは思わなかったのですが気持ち重めに感じます。閉じた本体はおっきなアルミ製筆箱という印象でした。ヒンジ部分の艶のある黒パーツがなんとなく安い感じがして残念ですが、全体の質感は悪くありません。P用のハードシェルケースも展示されていましたが、なんとなく付けない方がいいんじゃないかなぁと思ってしまいました。本体自体が結構発熱するようで、下画面側の本体が手に持っていると汗をかくくらいあったかく感じました。Pは下画面両手持ちで使うのが一般的なスタイルになると思うので、この点は気になります。実際プレイステーションのゲームを起動すると上画面にゲーム画面、下画面に十字キー等の操作部が表示されるのでまるでDS熱中すると相当手に汗をかくことになりそうです。

 タブレットとしての利用想定からすると使いどころが実に微妙な感じがする製品ではありますが、ガジェット好きにはギミック含めて非常に興味をそそる存在であることは間違いないと思います。使い勝手とかよりも所有欲をかき立てられる、そんな端末だと思います。

■3G対応について
 既に既報の通りSony Tablet S/Pの両機種はdocomoからも発売されるそうです。docomoから発売されたものもスマホ同様SIMロック解除はできるとのことでした。しかし3G SIMロックフリーの端末も国内で発売を予定しているそうで、SonyStyle限定モデルとして提供されるのではないかとのことでした。価格の方はおよその想定価格は出ているようですが、blogには書かないで欲しいということなので残念ながらご紹介できません…。SIMロックフリーでもし発売されるなら、国内メーカー初事例になると思うので期待したいところです。日本通信さんが好条件で販売できるようになるといいなぁと思いますね。

週アス+の記事ではSonyStyleで販売される3GモデルもdocomoのSIMロックがかかっているとされていますね。またSの3Gモデルの価格が53000円と明示されていました。うーん、SIMロックありだとするとちょっと残念です。

■まとめ
 まだ展示初日ということもあり、説明員さんがお客さんの感想や意見を一生懸命メモされていて、製品改良のためのフィードバックをしようと努力されている様子がよく伝わってきました。SONYブランドで出す初タブレットということで国内の期待も高いようで、展示初日平日お昼過ぎに行ったにも関わらず非常に多くの方が展示を見に来ていました。正直なところWi-Fiオンリーモデルの価格設定は競争力という点で微妙な感じはしますが、SIMロックフリー3G端末であれば当面キャリア以外から購入可能な国内唯一の存在と言うことになると思うので、非常に存在感を出していけるのはないかと思います。実勢価格など今後の動向が気になりますが、ぜひともヒットして欲しい端末(特に個人的にはSが)だと思いました。当面情報をウォッチしていきたいと思います。

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■WhisperCore 0.5.4アップデートメモ
 セキュア環境を目指すAndroidカスタムROM,WhisperCoreが0.5.2から0.5.4にアップデートしているので内容のメモ。

 WhisperCore
 http://www.whispersys.com/whispercore.html
 WhisperCore 0.5アップデートメモ
 http://blog.isnext.net/issy/archives/1272
 WhisperCore 0.4アップデートメモ
 http://blog.isnext.net/issy/archives/1173
 NexusOneにWhisperCoreをインストールしたメモ
 http://blog.isnext.net/issy/archives/1094

■WhisperCore 0.5.4までの改良点
・Android 2.3.5アップデート (0.5.3)
・各種バグ修正 (0.5.3)
・DigiNotar Root CA証明書を削除 (0.5.4)

 CA証明書の削除は以下の問題への対応。セキュリティを看板にするカスタムROMの対処が迅速なのは好感が持てる。

 認証局が不正なSSL証明書を発行、Googleユーザーを狙う攻撃が発生
 http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1108/31/news017.html

■アップデート
 既にWhisperCoreをインストールしている場合は アプリ一覧から
 WhisperCoreUpdaterを開き、Check for Updatesボタンを押すだけ
 新規インストールはこちらから(Nexusシリーズのみ対応)

■SDK
 見過ごしてしまっていたが6月にWhisperCoreのAPIを利用可能なSDKがリリースされていた。現状はアプリケーションからroot権限無しにiptablesとpermission設定を行える部分が提供されているらしい。オンラインドキュメントも提供されている。興味の在る方は以下からどうぞ。
 http://www.whispersys.com/sdk.html

■WhisperCoreでカレログ対策
 ちょうどプライバシー関連で話題になっているカレログの対策としてWhisperCoreは有効な対処が実装されている。電源投入時のパスフレーズ入力とトラップによる強力な保護や、通信時にアプリ毎に通信先を制御できる機能、0.4で実装された指の軌跡によるロック破り対策、0.5で実装されたselective permissionsによるプライバシー情報へのアクセス禁止など、勝手に何かされてしまうということに対して非常に有効な対応が組み込まれている。

 Android環境においてはMDMによる構成管理など無断でのアプリ導入などを禁止する方法は他にもあるが、多くは法人向けに提供されているため個人で気軽に利用するのは難しいように思われる。WhisperCoreはNexusシリーズでしか動作しないという問題はあるが、カレログ対策には非常に有効なカスタムROMであることに間違いないと思う。非常に面白い実装だと思うので今回の件で少し注目されると嬉しい。

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