■au IS06 製品版 簡易レビュー
 発売から数日経ちますが、やっと本日IS06の製品版を試すことができたので簡単にレビューしておこうと思います。10/19のデザイニングスタジオでのレビューからずいぶん発売まで時間がかかりましたが、しっかりと最新のAndroid2.2.1にアップデートされての登場でした。やはりPantechのAndroidの開発部隊の仕事は早いですね。国内メーカーもがんばって欲しいところです。ちなみに前レビューはこちら。

 au IS06 KDDIデザイニングスタジオ版 レビュー
 http://blog.isnext.net/issy/archives/447

 製品版のバージョンは Android 2.2.1、カーネルバージョン 2.6.32.9-pref P12405@BS154 #1、ビルド番号 FRG83、ボードとソフトウェアの表示は 8×50 V01.01.00、ベースバンドバージョンはTJMASKAP01.01.00でした。前レビューと比較してカーネル以外が更新されています。前回のものではベースバンドバージョンを表示していませんでしたが、TJMASKAW00.02.00となっていました。Androidは確実に最新化されているのがわかるのですが、他の数値は一見下がっているようにも見えて微妙な感じ。更新ルールがわからないのでなんともいえませんが。

 動作の方は期待通りサクサクです。Pantech製のカスタムホームアプリは非常にレスポンスよく動作しますし、Widgetも快適に動いてくれます。今回初めて気付いたのですが、Pantechの独自3DWidgetは重ねることができるんですね。アイコンとしても重ねて置けますし、カレンダーなどは一回クリックすると日付表示から月間表示にサイズを変えて大きく見せてくれます。この時他のWidgetは下側に回って隠れる状態になります。AndroidのWidgetは重ねておけないという印象が強かったのでちょっとびっくりしました。意外なところで使いやすいです。もちろんアプリアイコンの邪魔はしないように、アプリアイコンと重なった場合には、アプリアイコンの方が前面にあってちゃんとタップできるように配慮もされています。ホームボタンの長押しではアプリのリストが表示されます。一瞬タスクマネージャーかと思いましたが、実は最近使ったアプリのリスト一覧(最近実行一覧という名前になってます)で、ランチャーとして機能するだけで、入れ替えやタスク終了などはできないようです。ただこの機能は他の端末では見かけないのでちょっと面白かったです。

 ホームやPantechカスタムのデザイン(特に色使い)がぱっとしないのは変わらずですが、この辺は好みの問題でもあるのでPOPな感じのアイコンを識別に便利と考えることもできそうです。SAMSUNGのGalaxyシリーズもそうですが、こういう感じのアイコン背景に色を敷くデザインが韓国のトレンドなのでしょうか。個人的には背景に色がない方が好みですが、視認性や操作感はOcean UIよりはずっとマシと思います。動作自体は本当に快適なので、デザインに不満がなければIS06の標準ホームで使うので全然問題ないと思います。むしろAndroid標準ホームよりも楽しい印象でいいのかもしれません。

 本体は軽量で液晶もキレイ。背面の手触りもさらりとマットな感じで好感触です。現時点でこれだけ軽くてスマートにできるのだから、大容量バッテリーを出せば、それほど大きく重くならずに超長時間駆動のAndroid端末が出来てしまいそうなので、そういう3rdパーティ製品が出てくるのを期待したいと思います。

 IS06は発表当初より完成度が高く非常に好印象な端末だったのですが、auの販売戦略によってやや不遇な印象を受けます。国内独自機能がない分速やかにリリースできたであろうところ、発売自体をIS03待ちにされたり、ezwebメールやSkype対応が後回しにされたり、レスポンスやバージョンが劣るIS03やIS04を優先的に販売するためとしか思えない扱いを受けているのがやや残念です。今期登場した各社のAndroid端末を見てきて、ベスト3に入る端末だと思います。国内独自機能が必須だと真っ先に選択肢から外れてしまうのですが、Pantechの組み込んだカスタマイズ機能は携帯端末として非常に面白いものも多く、Android端末としての面白さではNo.1と言ってもいいかもしれません。auの販売方法がSoftBankの月月割方式でなく、docomoの端末購入サポート方式だったら、初期負担が少ないので一括で購入していたかもしれないところです。(実家がauメインなので実はまだ迷っていますが…)

 auがAndroidでユーザを増やそうと思うなら本来価格も抑えて提供できるでしょうし、最も期待されて然るべき端末だと思うのですが、国内メーカーへの配慮でできないのかなぁと邪推してしまいます。国内メーカーへの配慮が過ぎると他キャリアの攻勢で機を失い兼ねないと思うので、ほどほどがいいと思いますが難しいんでしょうね…。
 

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■Viber 暗号化対応を示唆 CEOが表明
 Viberの通信が平文である懸念に対して、結論から言えば暗号化オプションは2011Q1末までに対応されるようです。前Viber関連記事の後該当blogにいくつか興味深いコメントが追加され、Aborn氏がこのblogのリンクを直接紹介してくださったこともあり、奮起してViber社のCEO Talmon Marco氏に直接要望を書きこんで見ました。結果サンタクロースが素晴らしいプレゼントを運んでくれることになったようです。簡単なまとめと所感、その後で、氏の発言の意訳とこちらの提示した案、そしてそれに対する返信を紹介します。英語が得意なわけではないので意訳となりますが、ご了承ください。以下前記事と該当blogのリンクを再掲。

 最新の記事
 Viber 2.1遂に連絡先平文送信を変更
 http://blog.isnext.net/issy/archives/1610

【12/31追記】Viberの修正について一部リリース時期が明らかにされました。
 Viber社 CEOからの追加伝言
 http://blog.isnext.net/issy/archives/649

 Viberが送信する情報のメモ
 http://blog.isnext.net/issy/archives/571
 Agmon Dot Com / Privacy 101 or Why You Should Not Use iPhone App Viber
 http://blog.agmon.com/2010/12/04/why-i-will-not-install-viber/

■要点まとめ(Viberの変更について)
 ・暗号化オプションは2011年3月末までに実現する
 ・アドレス帳アクセス時のメッセージ内容は変更するかもしれない
 ・アプリからプライバシーポリシーへのリンクを追加する
 ・将来的にアプリからアカウントデータ削除できる機能を追加する(現在サポート経由でのみ可能)

■要点まとめ(Viberの情報管理について)
 ・アカウント情報のうちID(電話番号)とUDID(端末識別)はデータベースで保持
 ・データベースのバックアップは30日分
 ・アドレス帳情報(名前、電話番号、着信音設定)は揮発性メモリ(RAM Disk?)で保持
 ・アカウントが30〜45日活動がなければアドレス帳情報は消去、バックアップ無し
 ・アカウントが削除されればデータは消去
 ・将来提供するSMSは14日サーバ保存、バックアップも最長で30日分
 ・通話内容は記録していない
 ・通話ログは現時点は無期限で保存
 ・通話ログで残しているのは誰が誰とどのくらいの時間話したかと技術的なパラメータのみ
 ・ネットワークの解析や向上、デバッグなどで利用するため
 ・第3者と情報を共有するというのは、認証SMS送信サービスやサーバのあるAmazonのこと
 ・現在は他にパートナーはいない
 ・近く音声での認証のためパートナーを増やす予定がある
 ・会社を売却することがあってもプライバシーポリシーを守ってくれる相手にする
 ・情報を売りません。それを取引しません。悪用しません。

■所感
 今のところViber社のCEOはblogのコメントに対しても非常に誠実に回答していると思われます。彼らが宣言していることは、第3者の監査がない限り客観的には証明され得ないので、今は彼らの動向やユーザへの対応を注意して見ていくことが必要だと思います。ソフトウェアの暗号化改修を待って使うのもいいですし、連絡先に入れておく人数を最小限にしてViberを使う了解をもらった上でリスクを受け入れるのもいいと思います。個人的には暗号化非対応なのは、同じ通信帯域であれば平文で送信の方がより帯域が広く使える(暗号化するとデータ量が増える)ことと、iPhoneのCPUを暗号解読に使うより、通話品質確保に回す方がよい音声通話が実現できるからなのかと思っていました。iMeshを作成した人たちだけあって、自分たちのリスクヘッジのためとは、少々意外というか、言われてみればそうですよね、というか…。

 少なくとも極東の1bloggerの提案も真摯に回答してくれて、提案や批判はどんどん受け入れると門戸を開いてくれているのだから、Viberをより便利に安心して利用したい人は、コンタクトしてみてもいいかもしれません。暗号化やデータ消去リンクが実現されたら、再度使ってみようと思います。

続きに意訳を掲載します。

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■AGEphone for iPhoneでAsahiネット IP電話Cを利用する
 AGEphone for iPhoneを利用してWiFi環境下でAsahiネット IP電話Cを利用する設定のテスト。日本通信がb-mobileで利用可能な050番号が使えるAndroid端末 Huawei IDEOSを発表したことに釣られて、050番号のIP電話の検証をやってみた。結果的に発着信はできているのだが、最初は音声通話できていたのに、何かのきっかけでAGEPhoneからマイクとスピーカが使えなくなってしまったらしく、通話できない状態になってしまった。着信音やダイアル時のタッチ音が出ないとか、保留音だけが相手に届くという状況からマイクとスピーカが使えていないと判断したのだが、正確な原因は不明。以下一応は使えていた時の設定方法。Willcom電話番号との間で発信着信ができることは確認。AGEphoneのバージョンは1.2、iOSは4.2.1、iPhone3GSでの検証。AGEphone for iPhone自体のマニュアルはこちら(pdf)

■IP電話Cの設定値確認
 1)https://bbb.asahi-net.or.jp/bbb/apply/comcp へアクセスしてユーザ認証する
 2)「IP電話C窓口 ->」ボタンを押す
 3)ご利用方法にある以下の値を確認する

 IP電話C登録情報
  IP電話Cサーバー名(VoIPサーバー名) :voip02.nc.asahi-net.or.jp
  IP電話Cサービスドメイン(サービスドメイン):asahi-net.or.jp
  IP電話CユーザーID(VoIPユーザーID) :IP電話CユーザID
  IP電話Cユーザーパスワード(VoIPユーザーパスワード) :IP電話Cパスワード
  IP電話C電話番号(VoIP電話番号) :IP電話番号

■AGEphoneに設定を行う
 1)AGEphoneを起動して設定をタップ
 2)「詳細」をタップ
 3)プライマリSIPアカウントをタップして以下を入力

 ユーザID:IP電話番号 ←ここがポイント
 表示名:IP電話番号
 認証ID:IP電話CユーザID
 パスワード:IP電話Cパスワード
 ドメイン:asahi-net.or.jp
 プロキシー:voip02.nc.asahi-net.or.jp ←ここがポイント
 レジストラ:voip02.nc.asahi-net.or.jp
 レジスター間隔(秒):600
 タイマー有効:オフ
 タイマー間隔(秒):180
 TCP接続:オフ

 ダイヤルプレフィックス:なし
 リモートウェイクアップ:オフ

 4)左上「詳細」をタップして戻り「NAT超え設定」をタップ
 5)NAT超え設定をタップしてSTUNを選択
 6)STUNサーバに stun.xten.comを入力
 7)高度な設定はいじらない
 8)「ダイアル」アイコンをタップしてダイアラー表示に切替
 9)「ダイアルできます」表示になっていることを確認

 通話が可能だった時点では遅延も少なく音質もそれほど悪くはなかった。iPhoneのハードスイッチでミュート状態にしていたまま、高度な設定やスピーカーホン切替をいじっていた後?いつの間にか発着信はできるのに相手側にだけ聴こえる保留音以外音が出なくなっていた…。そのうちバージョンアップしたら再インストール等再検証するつもり。

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■LiveView 動作検証メモ2
 juggly.cnさんのこちらの記事でLiveViewのファームウェアアップデートがあると言うことだったので、GalaxyTabとの相性が改善しているか試してみることに。検証したGalaxyTabのファームはP1000XXJK5。一緒に現在利用可能そうなプラグインもいくつかインストールしてみて、どこまで動作するかも確認したメモ。ちなみに同時に利用可能なプラグインは最大6コ。前回の記事は以下。

 LiveView 動作検証メモ
 http://blog.isnext.net/issy/archives/533

・LiveView本体 ○
 本体上でファームのバージョン等が確認できないため変化状態わからず。何も変わっていないような気がする…。

・LiveView Application ○
 バージョン1.0.A.0.13。正しく動作しているように見える。6コ目を超えたプラグインはインストールされていてもリストに出てこない。先に認識されているプラグインをアンインストールした後に、別のプラグインをインストールし直さないとリスト内容が入れ替わらないので注意。
 
・LiveWare マネージャー ×
 バージョン1.0.8。ペアリングされたLiveViewが確認できず、ペアリングされた機器がないというアラートが出て使えない。このため実質プラグイン管理ができず、上記のようにLiveView Applicationでプラグインの認識をさせるためにインストールとアンインストールを駆使するハメになる。

・LiveView PowerAMP Plugin ○
 PowerAMPのアプリケーションが必須。再生・停止、ボリュームコントロール、トラック先送り後戻しの操作が可能。曲名は表示設定するも表示されず。

・Gmail for Liveview ○
 受信時にバイブで通知。受信内容の一部表示(表示量設定可能)、受信内容をTab本体で表示が可能。

・LiveView ContactCall Plugin ×
 コンタクト本人とそのアイコン表示のみ可能。他に入っている情報は見られなかった。電話発信もできず。

・Fake Call for LiveView ○
 疑似SMSメッセージを受信、そのメッセージからTab本体のコール鳴動・停止が制御可能。着信音やバイブの設定が可能。

・LiveView Mode plugin ○
 Tab本体のバイブ設定や、各種音量設定が可能。

・LiveView Weather Plugin ○
 現在位置の天気予報を表示可能。受信に少し時間がかかる。

・Where Am I LivePlugin ○
 現在位置のMAPを表示可能。受信に少し時間がかかる&受信失敗多い。

・Launcher plug-in ○
 Tab本体にインストールされたアプリをアイコンリストで表示。指定したアプリを本体側で起動可能。

・Calender plugin ○
 LiveViewのカレンダーが2.2系に対応しないため、こちらを導入する必要あり。カレンダーの表示可能。月単位で一覧表示。とても見やすい。

・ぺしぺし Ikina for LiveView ○
 上タッチでデコピン?右タッチではにかみ。他に何か機能あるのか不明…。

 前回の記事でも指摘した高負荷になる問題は現バージョンでも発生する。発生頻度は下がっているように感じるが、一旦発生するとGalaxyTab本体を電源長押しで再起動するまで元に戻らないようなので致命的。GmailとCalender、PowerAMPプラグインのおかげでそこそこGalaxyTabでも実用的に利用できそうな状況があるのに残念。

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■IS01のbcc漏えいバグをIS03で検証する
 巷でauの対応が話題騒然となっているIS01のbcc漏えいバグ(docomoのSH-10Bにも有り)について、IS01は所有していないので実機検証することができないのだが、(au,docomoの両機種で発現していることから)SHARPカスタマイズのPCメールアプリバグであろうと推測し、IS03のPCメールでは問題がないかどうか念のため検証をしてみることにした。

 検証したIS03のビルドは01.00.01。IS01には簡単に言うと3種類のメール設定実装があり、ひとつはau独自のCメールとEメール(ezweb.ne.jpアドレスを利用)が使えるもの、ひとつはアカウント設定から追加可能なExchangeもしくはGoogle同期用メール、最後のひとつはPCメールアプリから設定するPOP/IMAP対応(Exchange設定も可)のメールとなっている。今回はgigazineで紹介されている記事と同様にYahooメールでbcc漏えいの確認をしてみた。また念のためSMTP通信の内容を確認できるよう手元のCommunigate Proサーバにて同様の実験をしてdumpした送信データの中にbccヘッダがないか確認を行った。利用したPCメールアプリのバージョンは7。

 検証結果
 1)Yahooメールでのbcc発露無し
 2)CommuniGate Pro上のdumpログのSMTP DATA部内にbccヘッダ記述無し

 少なくともIS03では同様の問題がないことは確認できた。IS03のPCアプリはバージョンが7とはなっているが、インターフェースを見る限りAndroid標準メールソフトをベースに「PCメール専用」っぽく見えるようにカスタマイズされただけのように見え、SHARPが独自実装したものではなさそうなので結果としては順当ということかもしれない。他所でも解説されたところがあったが、通常メールクライアントソフトはbccで送信する場合、bccヘッダというものをメールサーバに送信する必要はなく、宛先をRCPT TOとしてサーバに渡すだけで良い。メールヘッダとして「敢えて」bccをDATA内に記述するとなると、サーバ側でbccヘッダ行を削除する実装がない限りその内容はメールとして送信されてしまう可能性は高い。メールクライアントがbccヘッダを付けたメール情報をサーバに送信するのに正当な理由があるとすれば、自分が送信したメールの送信控えをサーバの送信済みメールボックスにIMAPやActiveSync等で書き込む時だけだと思われる。

 bcc漏えいについては古くからしばしばメールソフトの欠陥として話題になっており、検索してすぐに見つかるのは2004年のOutlook Express6の漏えい事件になる。この問題は現在でもMicrosoftのサポート情報で確認できる。当時利用者も多く当然のようにビジネスで利用されていたであろうMS製メーラの問題が発生条件含めて適切に情報開示がなされていたというのに、auやdocomoは何を持ってbcc漏えいバグの公表を行わないのか理解に苦しむ。利用者が送信を秘匿する目的で能動的にbcc利用しなければ発生しえない問題を公表することが、どのように第3者から悪用可能になるというのか想像力が足りないようで適当な事例が思いつかない。過去に送信していた利用者が問題を知って混乱を来すとか、bccヘッダ探しが始まって問題が顕在化してしまうことで結果的に利用者が困難な状況に置かれうる、ということを心配するならまだわかる。だが、これは本人が知ろうと知るまいと問題が発覚した以上公表を控える理由にはならない。むしろこの件を公表することでキャリア自身にクレームが大量に向けられる(特に悪意を持ってクレームされる)ことを恐れていると捕えられても仕方ないように思う。

 auがAndroidに本気で未来を賭けるつもりであるなら、今まさに信頼を獲得するチャンスであるはずなのだが、IS01の2.x系対応を「不可能」と言ってしまったり、不具合の隠蔽ともとれる対応をしてしまったりすることは、真逆の方向を向いており大変残念に思う。LYNXとIS01の関係性において実質的にauがdocomoのスケープゴートになってしまっていることも残念に思う。ユーザがAndroidスマートフォンに期待しているのは、OSの継続的なアップデートだけなく、その努力をする姿勢まで含めたものだと思う。海外ではソニエリがXperiaを2.2やマルチタッチに対応させようと努力する方向性を打ち出したり、HTCはスペックの劣る端末にも2.x系アップデートを提供したり、SAMSUNGは可能な限り最新のOSに対応させていくと表明したりと、企業の姿勢がとても強く打ち出されているのにも関わらず、端末メーカーの前に立って本気でAndroidをやるとしているauがこのような対応をしていたのでは、ますます世界との差が開いていくだけになってしまうのではないかと強く危惧する。折角Androidをマーケティング上重要戦略と位置づけてau復活を打ち出しているのだから、国内サービスを利用可能な端末を使うことが、インターネットを利用するには時代遅れで不適切な端末を使うことになってしまわないよう、何をもって顧客サービスとするのか、Androidマーケットにおいて在るべき姿は何か、ぜひとも信頼回復のため見直してもらいたいと思う。

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■NEC WM3500R WiMAXルータ 簡易レビュー
 YAMADAでWiMAXのキャンペーンをやっていてとても好条件だと聞いたので、仕事帰りにYAMADA新橋店でWiMAXルータWM3500Rで契約をしてきました。評判通り、1年縛りのYAMADA Flat 年間パスポート月額3880円を申し込むことで NEC WM3500Rが2800円、更に今は同時購入した商品(なんでも!)から3150円を値引きということで、実質的にただ同然で入手することができました。YAMADA Flat 年間パスポートは30日以内の解約なら解約無料もちゃんと説明があり、解約日まで使用した分は日数案分での支払いになるということで、実際日常利用するエリアでWiMAXが使いにくかった場合でも、リスクの少ない非常にリーズナブルな契約内容になっていると感じました。

 実際の購入にかかった費用は以下の通りです。
 WM3500R 本体2800円
 WiMAX登録料 2835円(初回利用料と同時請求)
 同時購入割引 -3150円
 実質費用   2485円

 同時購入には普段ほとんど割引のないApple製品で気になっていたAppleTVを選びました。DLNAで既にネットワークがあるので必要不可欠ではないと思っていたのですが、値引きを使わないテはないと思ったので買ってしまいました。まんまとYAMADAの戦略にハマっています。

 YAMADA新橋店で最終的に購入の決め手になったのは、実際に自分の手持ち端末をWiMAXルータ経由でWiFi接続して速度を体感させてくれたことによります。普段家庭内WiFi経由かSoftBank 3G経由で使っているAndroid端末がWiMAXでどんな感じで動作するのか、日常動作と比較することでその速さと快適さが実感できたのがとても大きかったです。比較的重い企業HPやMAPがさくさく読み込まれる様は非常に感動的でした。もちろん目の前にWiMAXルータがあり自分で設定を確認しながら入力したので、(アンテナが有利に配置されている可能性はあるかもしれませんが)端末やソフトに仕掛けなども一切ないとわかっています。Willcom 3GやSoftBank 3Gのレスポンスで持っていた、まぁまぁこんなもんかという感覚が吹き飛びました。WiMAX本当に速いですね!

 もちろん、重要なのはYAMADAの店舗で速いことでなく、日常使う可能性の高いところでどうかということです。帰宅してすぐに設定をいろいろ変更して使ってみました。結果だけ先に書くと以下のような感じです。

 WM3500R ファーム 1.0.2
 iPad 3.2.2 SpeedTest X HD
 測定時間 20:50~21:00ごろ

 1)仕事部屋(ワンセグ受信不可 SoftBank 3G アンテナ1〜2)
  アンテナ2本表示
  Download 774.07Kbps
  Upload 1626.38 Kbps

 2)リビング(ワンセグ受信可 SoftBank 3G アンテナ時々フル)
  アンテナ3本表示
  Download 815.85Kbps
  Upload 1878.95 Kbps

 自宅は横浜ですが、マンションのため構造上電波的には不利な位置になっており、ワンセグはリビング窓側でないと受信できないとか、SoftBank 3Gもアンテナが不安定だとか割と残念な場所なのですが、WiMAXはワンセグが受信できない仕事部屋でもアンテナ2本、十分な速度で動作してくれました。むしろ受信状態が良さそうなリビングでも速度が大幅に変わらないということで、比較的に電波条件が悪くなかったことにびっくりしました。WiMAXとしては必ずしも良い数値ではないのでしょうが、ブラウザのレスポンスはテキスト主体のページなら自宅無線LAN(フレッツ光に接続)と遜色なく、マップも一拍遅れる感はあるものの十分実用的な速度で表示がついてきます。電波状態がよくないかもと思っていましたが、嬉しい誤算です。

 WM3500Rの設定はiPadからWiFi接続の上で http://web.setup/ にアクセスすることで簡単にすることができました。ファームは現在の最新版1.0.2です。NECの機器らしく設定は即時反映すれども「保存」ボタンを押さない限り設定保存されず、設定保存すると必ず再起動というパターンです。WM3500Rは本体にSSIDとWAPのキーが記載されてしまっているので、まずは管理者パスの変更とこれらの無線関連設定を変更します。ファームの更新もWebブラウザから可能ですが、なぜか最新版をチェックすると1.0.0が最新と出てきてしまい、うまくチェックが働いていないようでした。

 年末年始に向けて移動することも多くなると思うので、当面あちこちでWiMAXの接続性や速度を試してみようと思います。バッテリーの持ちや電車等での移動時の利用などについても確認したいですし、現ファームでも切断等の問題があるなど指摘されているWM3500Rですが、その辺りも自身の利用環境で確認できればと思っています。とりあえず、現在のモバイル接続よりもかなり速度アップになりそうですので、iPhoneやAndroid端末が更に快適に利用できることを期待してしばらく楽しんでみたいと思います。

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■Galaxy Tab 専用レザーケース 2種 レビュー
 Galaxy Tab用にPDairとMelkcoのレザーケースを購入したので簡単にレビュー。本来のこのblogの主旨的にも微妙だし、画像はおかないと決めているので紹介度合いもうまく伝えられるか微妙ですが、どちらもよい製品だと思ったので紹介しておこうと思いました。海外製品のため個人輸入したのですが、今後は国内の販売店で入手できるようになるといいなぁと思っています。

■PDair Leather Case for Samsung Galaxy Tab GT-P1000/SGH-T849
 Book Type (Black)

 PDair http://www.pdair.com/
 製品へのリンク

 国内でもビザビなどが扱っているのでガジェット好きには割とお馴染PDair製のGalaxyTab用ソフトレザーケース。残念ながらビザビでは現在GalaxyTab用にはNoreveのケースのみ扱っているようで、ラインナップには入っていないようです。

 PDairのソフトレザーは手触り良く安っぽい感じは少なく、持った時に心地よくしっくりくるのでオススメできます。PDairのこのケースの特徴はGalaxyTab用に電源ボタンやボリュームボタン、MicroSDとSIMの抜き差し穴、インカメラ・アウトカメラ、スピーカ穴やコネクタ穴がちゃんと利用できるようになっていることはもちろんですが、前面背面にしっかりした芯地が入っていて、スクリーンや本体背面の圧迫からしっかり保護してくれる構造部分だと思います。本体はケース上から挿し込むようにして入れるのですが、前面ホールドする部分がZENUS等のケースと違ってやや厚手の革でスクリーンのふちを全体で覆うようになっているため、前面フタとスクリーンの間に少し空間を作ることで、前面からの圧迫があってもすぐに圧力がスクリーンに伝わらない構造になっています。このため満員電車でGalaxyTabを入れたカバンへの圧力がかかっても多少安心していられます。

 GalaxyTabをレザーケースに入れて利用される場合BTヘッドセットと組み合わせて通話するケースも多いと思いますが、このPDairのケースの場合、前面と背面の折りの部分のつなぎが下半分だけになっていることで、本体左側面にあるMIC穴が通常状態でも外に開放されていますので、ケースを閉じたままスピーカホンとして利用することが可能です。これは他のレザーケースではあまり見られない特徴ですね。

 ケースふたはマグネットで止めるタイプなので場合によっては電子コンパスのキャリブレーションに本体を取り出す必要があるかもしれません。マグネット部の使い勝手自体は悪くありません。ケース背面にはスタンドとして使えるパーツが用意されていますが、こちらはホックで止めるようになっています。スタンドも角度があれば十分安定しますが、本体を横にしてキーボード入力に便利なような角度で利用することはできません。上から挿し込む構造上、ケースに入れたまま充電のためコネクタを下から接続しようとすると上に本体が抜けズレることがしばしばあります。手に持って運ぶ時にはうっかり逆さにして本体を落とすことのないよう注意が必要です。

 スクリーンふちがやや厚めの革でホールドされることで得られる安心感と引き換えに、その厚さから通知バーを引き出す操作の時に若干の煩わしさを感じることもあります。指がどうしても革部分に当るため、通知バーがうまく引き出せないことがしばしばあるからです。また革が厚手になることで、GalaxyTabを入れた時に全体の印象が少し大きめ厚めのシステム手帳という感じになります。レザーケースなので仕方がないところではありますが、ややスマートさには欠ける感じです。

 ケース自体の重さは実測で182g、GalaxyTabを入れた場合GalaxyTabが実測387g(ミヤビックスのOverLay Plus for GALAXY Tab SC-01Cを貼っています)で、合計569gとなります。決して重すぎるわけではありませんが、その厚さも手伝ってコートやスーツのポケットには入れておくという感じにはなりません。

 このケースはGalaxyTabをビジネス用途でお使いで、カバンに入れて毎日満員電車に乗って持ち歩いている方にはお勧めできると思います。操作部分は慣れですし、本体の出し入れも上から簡単にできますので、プレゼンの時は取り出してというのも容易です。入手は上記PDairのホームページからPaypal決済で購入可能です。値段は送料込みですが、国際書留になりますので香港で発送されてから5〜7日到着までかかることになります。PDairのカスタマーサービスのメール返信は(英語で問い合わせる必要があります)非常に速いのでその点は安心です。

■Melkco Leather Case for Samsung Galaxy Tab
 Limited Edition Book Type (Black Fiber / Black LC)

 CarryMobile http://www.carrymobile.com/
 製品へのリンク

 こちらは国内ではあまりみかけないMelkcoというブランドのレザーケースです。GalaxyTabのレザーケースを探していた時にYouTubeの動画で見かけて気に入ってPre-Orderに申込み入手しました。言葉で説明するよりその動画を見てもらう方が早いと思うのでリンクを紹介します。

 http://www.youtube.com/watch?v=GF0-1Vi5Tyw

 実際に届いた製品の質感は悪くありませんでした。本体の大半がスウェード調に加工されており、背に当る折り部分と内面がスムース革になっています。スウェードっぽいので若干汚れ等付くことが気になるかもしれません。前面背面の芯地はやや弱め。前面は折り返してキーボード入力に適した角度になるよう工夫されているため、芯地も2つに分割された状態になっています。こちらもケースに入れた際本体スクリーンのふち全体をカバーするような構造になっているのですが、PDairのケースと異なりカバーする部分が薄いスウェード調の革になっているため、前面ふたとの間に空間はできず、通知バーの操作の邪魔になることはありません。また上からの差し込みでなくケース中央部分から右に挿し込んでいく作りで、GalaxyTab全体をホールドする仕組みのため、抜けたりすることがなく非常に安心感があります。

 キーボード入力用スタイルで実際使ってみましたが、カバー部分も邪魔にならず角度もいい感じで、それなりに使える仕様だと思いました。仕事用のメモである程度長い文章を作成する場合、このケースはなかなか使えると思います。GalaxyTabをケースに入れた場合でもPDairのケースに比べて厚みが少なく手に持った感覚では2割くらい薄いのではないかと思うくらいです。これならコートのポケットくらいはOKかなと思えました。ただ、PDairに比べて薄い分、液晶面にふた部分が当っている実感もあり満員電車等では少し恐い感じも残ります。

 前面ふたはGalaxyTab本体右上カドと右下カドに当る部分に付けられた弱いマグネットで閉まるようになっています。個人的にはマグネットがなさそうという期待をしていたのですが、しっかり付いていました。非常に弱い磁力なので今のところ電子コンパスの邪魔はしていないようですが、もしキャリブレーションが必要になった場合、本体を取り出すに少々手間がかかるのが気になります。

 こちらのケースも当然のように電源ボタンやボリュームボタン、MicroSDとSIMの抜き差し穴、インカメラ・アウトカメラ、スピーカ穴やコネクタ穴がちゃんと利用できるようになっているのですが、どうも品質管理はまだまだのようで、スピーカ穴の開け位置がズレているor上下逆に裁縫したのか小さい穴の半分くらいしかスピーカが見えていません。またスクリーン上部のカバー部分に余裕が足りないらしく突っ張ってカバーの一部がやや浮き上がってしまう状態でした。革なので突っ張ってる部分はしばらく使えば馴染むと思いますし実用上支障はないのですが、残念と言えば残念です。

 ケース自体の重さは116gとPDairのものより65gほど軽く、GalaxyTab本体を入れても503gということで、厚さも減っていることで持った感触はずいぶん異なります。日常持ちならこちらの方が持ちやすい印象です。電子ブックリーダーとして利用する場合に適しているように思います。GalaxyTab本体のホールドもいいので自宅内や満員電車に圧迫されることがない状況であれば、十分安心して使えると思います。入手は上記CarryMobileのホームページからPaypal決済で購入可能です。こちらも値段は送料込みで、国際書留になりますので香港で発送されてから5〜7日到着までかかることになります。CarryMobileのカスタマーサービスのメール返信は(英語で問い合わせる必要があります)若干遅いし回答がラフな感じがしますが、問い合わせにはちゃんと応えてくれるので、めげずに丁寧に対応しましょう。ちなみにMelkcoの商品パッケージには「ウルトラスリム」という日本語のコピーがあったので、ひょっとすると日本でも販売される予定があるのかもしれません。

■まとめ
 どちらも特徴がありオススメできると思います。個人的にはしばらくMelkcoのケースを使うつもりです。仕事でメモを入力するのに便利に使えそうだからです。満員電車に乗ることはありますが、そこはカバンの方でカバーすることにして、普段手に馴染んでくれる使い勝手を期待したいと思っています。Melkcoのケースが届くまでPDairを使っていましたが、これはこれで便利なのでE7001で使えないかと試してみたのですが、コネクタ類はうまく使えそうだったのですが、メニュースイッチにちょうど前面と背面をつなぐ革部分が当ってしまうので流用はちょっとムリでした。もったいないので、時々交換して使うなど考えておこうと思います。

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■SoftBank 001DL Streak レビュー
 もう明日発売ということで、遅くなってしまいましたが例によってヨドバシ秋葉原店で001DL Streakを触ってきたので、レビューを書いておこうと思います。展示機は1台、003SHに比べてあまり人気がないようで夕方の混雑時間だというのに誰も使っていなかったのですぐに試すことができました。

■ハードウェア
 5インチTFT液晶が最大のポイントになるのですが、もともとが両手横持ちを意識してデザインされている筐体のため、横持ちで使いやすいようスクリーンの左右に余裕のある持ち手部分があることで、スクリーンサイズの割には大きめな印象になっています。ただ厚みはあまりないので、重さはそれほどに感じません。両サイドがカーブしたデザインなので実際両手横持ちでしっくりくる感じです。電源ボタンやカメラシャッターボタン、音量ボタンが側面にあるのですが、どれも横持ちを前提とした位置になっているので、縦持ちの際には微妙な場所かなと思いました。もっとも縦持ちでも片手で操作するにはやや厳しいため、結局両手で操作することになればボタン位置はあまり気にならないかもしれません。

 液晶自体の品質は悪くないという程度。800×480で5インチだとドットが粗く感じるかと思いましたがそんなことはなく、十分にキレイに見えると思いました。若干輝度や鮮明度が他のものに比べるとやや低めの印象という感じ。屋外では少し見にくい場合があるかもしれませんが、室内での通常利用には問題ないと思います。スクリーンの右(横持ち時)にあるタッチスイッチは上から戻る・メニュー・ホームの順番に並んでいます。最初メニューのアイコンデザインがピンとこなくて、これなんの機能だろうと思ってしまいました。

 起動時間は以下のような感じです。
 電源オン→0秒→SoftBankロゴ→20秒→デルロゴ→11秒→ロック画面(約31秒)

 非常に高速に起動します。ロック画面までは本当に速いのですが、ロック解除後、ホーム画面の表示で少しもたつく印象がありました。デル独自のWidgetが表示が遅れる原因になっているように見えました。

■ソフトウェア
 OSバージョンはAndroid 2.2、カーネルバージョン 2.6.32.9-perf、ビルド番号 10688、ベースバンドバージョン GAUSB1A130512-US、OEMバージョン GAUSB1A130512。OEMバージョンが明示されているのは珍しいと思いました。ベースバンドにUSという文字がありモデルナンバーもDell Streakとなっていたので、展示機は日本向けの001DLではなかったのかもしれません。SoftBank 3Gには接続していたようですが、画面左上のキャリア表示はVodafonになっていました。もしこのまま発売されてしまうようなら、それはそれでびっくりです。

 展示機のOS部分は非常に素のAndroid2.2に近く余計なカスタマイズはほとんど入っていないように思いました。ホーム自体も2.2の標準のもののように見えます。ただデルのStage WidgetsというカスタムのWidgetが設定されており、このWidgetがホーム1面を丸々使う巨大サイズのためか、これを表示するのに時間がかかっているようでレスポンスの体感は今一つでした。正直あまり意味のないWidgetだと思うので、使わなくていいのではないかと思います。追加アプリとしては面白いなと思ったのが SIM Managerアプリが入っていたこと。本来Streakの2.2版では削除されているはずのアプリなので、この機体が前バージョンからアップデートされたものであることがわかります。まさかリリース版に残っていることはないと思いますが…。

■まとめ
 起動直後は全体的にカクカクすることもありましたが、2.2らしく基本的に非常にタッチレスポンスもよくサクサク機敏に動作してくれます。展示機はおそらく日本仕様ではないものと推測しますが、日本用にチューニングされたものは、更に快適になっているものと期待したいと思います。この端末の場合、大きさが評価の分かれるポイントだと思いますが、普段GalaxyTabを使っている感覚から見ると、5インチもいいじゃないかと好印象でした。GalaxyTabはスーツの内ポケットにも入るという話はありますが、それはケースなしの前提であって、ケースを付けると一回り大きく重くなってしまうのでさすがにポケットは厳しくなります。001DLならケースを付けてポケットに収められるなぁとちょっと魅力的に感じてしまいました。

 少しキワモノ感があったサイズだったのですが、ひょっとすると40代以降くらいの小さいディスプレイは目が疲れると感じているビジネスマン用スマートフォンとしては、意外とヒットするかもしれません。GalaxyTabよりも機動性は高いと思うので、興味を持たれたらぜひホットモックを触って実感されることをオススメします。意外と面白いサイズだと思います。

【12/16追記】
 発売日直前ということでYAMADA新橋店にてホットモックを確認。モデル番号001DL,Androidバージョン2.2、ベースバンドバージョンGAUSB1A131312-US、カーネルバージョン2.6.32.9-pref、OEMバージョンGAUSB1A131312、ビルド番号12186となっていました。モデル番号もSB用に、ビルド番号もかなり更新された数字になっています。ベースバンドは相変わらずUSが付いていましたが、この時点で付いているということは国表記とは異なるのかもしれません。動作に特に大きな違いはみられませんでしたが、ホームのWidgetが重かった印象はずいぶんマシになっていました。SIM Managerもなくなっていたので、残っていたのはヨドバシ秋葉原店やITmediaのレビューで使われたホットモックのビルドの問題だったようです。

 GalaxyTabのキャンペーンによる実質的な値下げが発表されているので、割高感のある001DLがどれほど販売を伸ばせるのか微妙な感じはしますが、電話として著しく不自然でない掛け方ができ、スーツでもポケット等に入れて常に持ち歩き可能な最大サイズのAndroid端末になると思いますので、ビジネス関係でAndroid端末を検討されている30代以上の方にはとても魅力的な選択肢になるだろうと改めて感じました。画面が大きいのはやはりいいですね。SoftBankがもう少し魅力的な価格設定をしてくれたらと残念に思います。

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■Viberが送信する情報のメモ
 Viberが利用者のアドレス帳情報をサーバに送信して保管するということなので、具体的にどんな内容が送信されているのか、登録から全てパケットキャプチャして確認してみた。暗号化されていたらわからないなと思っていたが、昨日の記事で電話番号が平文で送信されていたのでひょっとしたらと予想した通り、Viberは登録時にほぼ全ての情報をhttpで平文のまま流通させていた。せっかく素晴らしいソフトなのに残念なことだと思う。

 ※こちらの記事はガジェット通信に転載いただきました。

 最新の記事
 Viber 2.1遂に連絡先平文送信を変更
 http://blog.isnext.net/issy/archives/1610

3/15 地震関連でViber検索の結果こちらにたどり着かれる方が多いようなので一部再編集しました。Viber関連は可能な限り以下のリンクを全てご確認いただき、使用するかどうか判断材料としていただければと思います。4/2 暗号化検証記事を追加しました。5/8 他記事を読まずにミスリードされる方がいるので必要と思われる注記を追記しました。

 ・Viber 暗号化対応を示唆 CEOが表明【12/31追記】
  Viber社の情報取扱いの詳細に言及しています
 ・Viber 5つの誓い
  Viber社が会社として守るべきと定めた誓約を紹介しています
 ・Viber v1.1の現状とv2.0のリリース予定
  Viberの問題点の現状と次期リリース版について言及しています
 ・Viber 2.0の暗号化対応は限定的
  Viber 2.0の暗号化対応について検証しました

■キャプチャで判明したこと
・登録で通信するサーバはwa.viber.com
・NYのミッドタウンセンターにあるNetVision社のIP
・Webサーバはngnix Webアプリはphp
・User-Agent: Viber/1.0.95906 CFNetwork/485.12.7 Darwin/10.4.0
・登録時にクライアントから送信される項目
 RegisterUserRequest
 PhoneNumber
 PushToken
 CountryIDDCode
 UDID
 DeviceType
 SystemVersion
 ViberVersion
・アクティベートがOKになるとアドレス帳が送信される
 送信はTCP4244宛て平文
 送信先はAmazon EC2上にあるサーバ
 送信内容は連絡先アプリ内の登録情報全員分
 送信項目は 「姓、名、携帯番号、着信音設定値」
 他の入力項目は送信されていないように見える

 ※当初送信項目を「性、名、携帯番号、着信音設定値」としていましたが、漢字の変換ミスです。iPhoneの連絡先の登録項目には標準では性(性別)という項目はありません。

■所感
 3G接続を前提にしているとはいえ、せめてSSLは利用してもらいたいと思う。アドレス帳を項目は限定されているとは言え、全てネット上に平文で送信するのはどうかと思う。たしかにアプリの設定時にアドレス帳へのアクセスは許可しているが、通常それはアプリケーションがローカルでアクセスすることを想定し、情報がネット上にアップロードされることを許可しているつもりまではないと思われる。仕様上必須なのであれば「アドレス帳のデータをViberサーバにコピーするが構わないか?」という問いかけで許可を得るのが適切だと思う。Viberのサイト上のポリシーにはサーバ上にコピーする旨が明記されているが、アプリをダウンロードして設定するまでの間に、それに気付く機会がないのでは片手落ちだと思われる。Viber自体は非常に優れたアプリケーションだと思うので、告知内容の見直しや、登録時や架電時の通信内容の暗号化はぜひとも対応してもらいたい(※v2.0のリリースにより3月中に暗号化対応される予定)。

 Viberはユーザの意図しないところで、アドレス帳情報を外部送信していると見られても仕方ない状況だと感じる(※v1.1で通知内容が改善されたことで一応の対処はされている)。一般の人は個々の判断でViberをどのように利用するか判断すればいいと思うが、少なくともアドレス帳に入っている友人知人の情報(一部)が、TRUSTe等の比較的信頼のある個人情報保護体制認定プログラムを取得していると明示されていない外国企業に流れていることは自覚しておく必要がある。もしPマーク等の個人情報保護体制認定プログラムの適用事業者に勤務している場合には、業務上利用しているiPhoneにViberはインストールしてはいけない。アドレス帳に取引先や従業員情報が入っていた場合、法人としてViber社と適切な契約状況になければ情報漏えいに該当すると判断される可能性が否定できない。おそらくEU辺りからViber社はいろいろ突っ込みをもらうことになるのではないかと推測する。その改善後には安心して利用できるようになるかもしれないと思う。

Viber社
http://www.viber.com/
Viber社プライバシーポリシー
http://www.viber.com/privacypolicy.html

【12/23追記】
 Viberの情報の取扱いについて以下のblogが12/04に懸念を表明したところViber社のCEO Talmon Marco氏から12/10 16:02のコメントで回答があった。その一部に気になる発言があったのでメモしておく。

 Agmon Dot Com / Privacy 101 or Why You Should Not Use iPhone App Viber
 http://blog.agmon.com/2010/12/04/why-i-will-not-install-viber/

 アドレス帳を送信していることについては、アドレス帳でなく名前と電話番号のみだ(we actually do not send the entire address book, we only send names and phone numbers)と回答している。blogではアドレス帳の全ての詳細が送信されているとしている(They now know practically every detail of your phone book.)ことからこの反論は妥当と思う。正確には着信音設定も送信されているのだが、プライバシー項目に相当しないという観点から述べられていない可能性がある。電話番号と名前をセットで送信している理由としては、Push通知する時に電話番号だけではない方がいいと判断しているから(We send the names associated with the numbers because otherwise we won’t know what to write in the push notification and will have to send something like +12125551212 is calling you. Not good.)だそうだ。これはある程度理解できるが、だとすれば事前告知で適切に説明すべきと思う。

 個人情報が第3者に提供されることについては、パートナーと共有する可能性があること(Yes, we may share information with partners in order to provide the service.)を明確にしているが、例示としてSMS配送会社との共有を出しており(For example, we share your phone number with an SMS delivery company in order to send you a text message.)、規約を修正して明示する(I do believe that we can make this clause clearer. We will fix it.)としている。規約へのより適切な明示は歓迎すべきところではあるが、例示されたSMS配送会社への共有というのは、やや不安感を伴うものであり、Viber社がどのような信頼性評価をするのかわからないが、今後SMS配送会社経由でSMSスパムが送信されてくるかもしれない懸念を感じざるを得ない。第3者提供の可否について個別のオプトアウトを可能にしてもらいたいと思う。(※こちらの後日記事情報が共有される範囲はサービス提供上妥当な範囲であることが確認されています

 通話記録を残していること(their privacy agreement states that they collect and log all your phone calls)については、特別な言及はなかった。ViberではP2Pでの通信が前提なのでiPhoneで3G回線同士で通話する限り通話内容をViberサーバに残すことはできない。サーバに残るのはプライバシーポリシーにはViber ID, phone number, 端末識別コードUDIDとなっている(hese logs contain your internal Viber identification which is a combination of your account identification (i.e., your phone number) and Apple Unique Device Identification (“UDID”) or Android Device ID.)ので、通信事業者?としては妥当なものだと思われる。ただ保存目的や保存期間の明示がないのは残念だと思う。(※こちらの後日記事で保存期間等についても明示されています)

 コメントの最後に、ポジティブなレビューと同じくらい製品とポリシーの改善に役立つから批評について歓迎する(Anyway, we welcome the critiques – they help us improve our product and our policies as much as we are happy about the positive reviews we get.)と書いてある。CEOが直接個人blogにコメント返信するなど、今ではあまり驚くことでもないかもしれないが、真摯に回答がされることはやはり素晴らしいと思う。

 一方、自分で記事を書いてやはり暗号化されてないことが非常に気になったので、12/18にViber社のサポートに暗号化のリクエストを出してみたのだが、受付された旨の表示にはなっているものの12/23現在全く進捗がない。12/17に投稿されている別人からの暗号化通話のリクエストにも何も進展がないように見える。(なぜ自分のリクエスト投稿は公開されていないのか不明、カテゴリが違うのか?)年末が近くもしかしたら既にクリスマス休暇で稼働していない可能性もあるが、CEOの対応はなかなか興味深いのに、通常あるべきサポートのレスポンスが残念に見えてしまう。リクエストへのレスポンスがあったら、またこちらに追記していこうと思う。(※その後Viber社のCEOとコンタクトする機会があり、直接要望を行い対応してもらうことができた。サポートも解決済みステータスに移行した。)

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■Viberを使ってみたメモ
 iPhone用のVoIPアプリViberを使ってみたメモ。どういう動きをしているのか大変興味深いので、いろいろ試してみた。気になるところがあったので、最後に少し書いておく。

 【12/9追記】更に調査したので、こちらもどうぞ。
 Viberが送信する情報のメモ
 http://blog.isnext.net/issy/archives/571

■試験環境
 ユーザA
  iPhone 3GS SoftBank回線から接続
 ユーザB
  iPhone 3GS WiFi接続 SIM抜き
  iPad WiFi接続 3G無し
 ネットワーク
  WiFiは、BフレッツでAsahi-netに接続している宅内LANに
  Ethernetで接続しているiMacのAirMacインターネット共有。
  iMac上でCocoaPacketAnalyzerでAirMac I/Fをdump調査。

■通話試験でわかったこと
・ViberはSMSでパスコードさえ受け取ればWiFiオンリーでも利用可能
・同じ電話番号は常にひとつのデバイスでしか利用できない
 ひとつ登録した後で、別のデバイスで同じ番号を登録すると先の登録は無効に
・しばしばコールを受け取れず不在着信だけ残ることがある
・コールをフックした後音声が出ないまま切れることもしばしば発生する
・まともに着信しても音声が出るまでに数秒間がある
・最初はバッファ時間を調整しているのか遅延が0.5〜1秒ほどある
・通話している内に遅延が短くなって0.1〜0.2秒程度になっていく
・通話品質は3Gのアンテナの弱いところでも3G通話程度
・アンテナが良好な場合はPHSより少し下くらい?良い音に感じる
・iPhoneはもちろん、iPadでも利用できた

■dumpしてわかったこと
・ユーザ登録情報を管理しているサーバはAmazon EC2上にあるらしい
・日本のViber用サーバが「使えるネット」のVPS上にあるらしい
・認証関連はTCP 4244でEC2サーバに接続
・ダイアル発信時にはUDP 5243でViber用VPSサーバに接続
・3G接続側はVPSサーバに音声データ接続するらしい
 3G接続側のデータはVPSサーバ経由でWiFi側に到達している
・WiFi接続側は3G接続側のIPに直接データを送っている
・そのため通話初期の短時間を除いて上りと下りの経路が違う状態となる
・認証サーバとの通信途中で通話先の電話番号が平文で送受信されている

■通話中の通信状態

上り
 ユーザA(3G)→ VPSサーバ:UDP5243→ユーザB:UDP51618(WiFi)
下り
 ユーザA(3G):UDP49242←ユーザB:UDP51618(WiFi)

■まとめ
 EC2やVPSを活用したサービスであることがよくわかる。Viber用サーバの置き場所がこのようなクラウドサービスだとすると、その環境のネットワークやVPS利用者等のセキュリティ管理が若干心配。通信内容から電話番号が平文で拾えるということは、クラウドサービス内の環境が安全でなければ、Viberで利用可能な電話番号を比較的容易に収集できてしまうのではないかと心配になる。数回試した限りでは現状認証関連はEC2上のサーバにしかアクセスしていないので、EC2の環境次第ということか…。うーむ。
 ダイアル時の認証自体は最初の12シーケンスだけなので、ぜひとも暗号化をしてもらいたいと思う…。少なくとも利用者側でできる自衛手段としては、オープンなWiFiにつないでViberで電話をかけない方がいいということか。

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