■au IS06 製品版 簡易レビュー
発売から数日経ちますが、やっと本日IS06の製品版を試すことができたので簡単にレビューしておこうと思います。10/19のデザイニングスタジオでのレビューからずいぶん発売まで時間がかかりましたが、しっかりと最新のAndroid2.2.1にアップデートされての登場でした。やはりPantechのAndroidの開発部隊の仕事は早いですね。国内メーカーもがんばって欲しいところです。ちなみに前レビューはこちら。
au IS06 KDDIデザイニングスタジオ版 レビュー
http://blog.isnext.net/issy/archives/447
製品版のバージョンは Android 2.2.1、カーネルバージョン 2.6.32.9-pref P12405@BS154 #1、ビルド番号 FRG83、ボードとソフトウェアの表示は 8×50 V01.01.00、ベースバンドバージョンはTJMASKAP01.01.00でした。前レビューと比較してカーネル以外が更新されています。前回のものではベースバンドバージョンを表示していませんでしたが、TJMASKAW00.02.00となっていました。Androidは確実に最新化されているのがわかるのですが、他の数値は一見下がっているようにも見えて微妙な感じ。更新ルールがわからないのでなんともいえませんが。
動作の方は期待通りサクサクです。Pantech製のカスタムホームアプリは非常にレスポンスよく動作しますし、Widgetも快適に動いてくれます。今回初めて気付いたのですが、Pantechの独自3DWidgetは重ねることができるんですね。アイコンとしても重ねて置けますし、カレンダーなどは一回クリックすると日付表示から月間表示にサイズを変えて大きく見せてくれます。この時他のWidgetは下側に回って隠れる状態になります。AndroidのWidgetは重ねておけないという印象が強かったのでちょっとびっくりしました。意外なところで使いやすいです。もちろんアプリアイコンの邪魔はしないように、アプリアイコンと重なった場合には、アプリアイコンの方が前面にあってちゃんとタップできるように配慮もされています。ホームボタンの長押しではアプリのリストが表示されます。一瞬タスクマネージャーかと思いましたが、実は最近使ったアプリのリスト一覧(最近実行一覧という名前になってます)で、ランチャーとして機能するだけで、入れ替えやタスク終了などはできないようです。ただこの機能は他の端末では見かけないのでちょっと面白かったです。
ホームやPantechカスタムのデザイン(特に色使い)がぱっとしないのは変わらずですが、この辺は好みの問題でもあるのでPOPな感じのアイコンを識別に便利と考えることもできそうです。SAMSUNGのGalaxyシリーズもそうですが、こういう感じのアイコン背景に色を敷くデザインが韓国のトレンドなのでしょうか。個人的には背景に色がない方が好みですが、視認性や操作感はOcean UIよりはずっとマシと思います。動作自体は本当に快適なので、デザインに不満がなければIS06の標準ホームで使うので全然問題ないと思います。むしろAndroid標準ホームよりも楽しい印象でいいのかもしれません。
本体は軽量で液晶もキレイ。背面の手触りもさらりとマットな感じで好感触です。現時点でこれだけ軽くてスマートにできるのだから、大容量バッテリーを出せば、それほど大きく重くならずに超長時間駆動のAndroid端末が出来てしまいそうなので、そういう3rdパーティ製品が出てくるのを期待したいと思います。
IS06は発表当初より完成度が高く非常に好印象な端末だったのですが、auの販売戦略によってやや不遇な印象を受けます。国内独自機能がない分速やかにリリースできたであろうところ、発売自体をIS03待ちにされたり、ezwebメールやSkype対応が後回しにされたり、レスポンスやバージョンが劣るIS03やIS04を優先的に販売するためとしか思えない扱いを受けているのがやや残念です。今期登場した各社のAndroid端末を見てきて、ベスト3に入る端末だと思います。国内独自機能が必須だと真っ先に選択肢から外れてしまうのですが、Pantechの組み込んだカスタマイズ機能は携帯端末として非常に面白いものも多く、Android端末としての面白さではNo.1と言ってもいいかもしれません。auの販売方法がSoftBankの月月割方式でなく、docomoの端末購入サポート方式だったら、初期負担が少ないので一括で購入していたかもしれないところです。(実家がauメインなので実はまだ迷っていますが…)
auがAndroidでユーザを増やそうと思うなら本来価格も抑えて提供できるでしょうし、最も期待されて然るべき端末だと思うのですが、国内メーカーへの配慮でできないのかなぁと邪推してしまいます。国内メーカーへの配慮が過ぎると他キャリアの攻勢で機を失い兼ねないと思うので、ほどほどがいいと思いますが難しいんでしょうね…。