■Android用DLNAクライアント動画再生比較検証2

最新の記事はこちら↓
 Android用DLNAクライアント動画再生比較検証3
 http://blog.isnext.net/issy/archives/826
 Android用DLNAクライアント動画再生比較検証4
 http://blog.isnext.net/issy/archives/939
 Android用DLNAクライアント動画再生比較検証5
 http://blog.isnext.net/issy/archives/1077

 Androidマーケットで利用可能なDLNAアプリが少し増えてきたようなので無償利用可能なアプリをいくつか検証してみた。以前テストしたものもバージョンが変わっているので再度検証してみようと思ったが、有償のものはAndroidマーケットの返品条件が変わっていることや、再購入時には返品できないことなどからパス。また今回検証によりAndroid端末により再生可能結果が違うこともわかったので、比較のためNexusOne(Froyo FRF91)とGalaxyTab((Froyo XXJK5)の結果を併記することにした。今回検証したアプリは以下。DLNAサーバはMacOSX上のPS3 Media Server。

 ・AndroMote Remote Control
  http://www.appbrain.com/app/andromote-remote-control/de.czesla.android.remote
 ・Eyecon
  http://www.appbrain.com/app/eyecon/com.eyecon.cloud
 ・Skifta beta
  http://www.appbrain.com/app/skifta-beta/com.skifta.android.app
 ・Twonky Mobile – FREE
  http://www.appbrain.com/app/twonky-mobile-free/com.pv.twonkyremote
 ・UPnPlay
  http://www.appbrain.com/app/upnplay/cx.hoohol.silanoid

 再生検証に利用したファイルは以下。前回テストで使用したファイルに追加して、iPhone用にエンコードしたmp4ファイルを入れておいた。Hは1280×720、Iは640×480の元ファイルをPermuteのiPhone設定でエンコードしたもの。

 A) 1280×720 H.264 AAC mp4
 B) 1920×1080 H.264 AAC mp4
 C) 640×480 H.264 mp3 avi
 D) 640×480 WMV9 WMA2 wmv
 E) 640×480 DivX mp3 avi
 F) 640×480 Xvid mp3 avi
 G) 1280×720 x264 AAC mkv
 H) 480×272 H.264 AAC mp4
 I) 426×320 H.264 AAC mp4

■ローカル再生
 まずはテストファイルをMicroSDに入れて端末の動画プレイヤーで再生する。使用するプレイヤーは端末標準のもので、3rdパーティ製のプレイヤーはインストールしていない状態。NexusOneはH,Iのみ再生可能、GalaxyTabは全て再生可能とのっけから再生性能の差が明らかに出ている。各種エラーの経験上NexusOneでは480×320のサイズを超える動画はプレイヤーが再生できない制約があるようだ。

■AndroMote Remote Control
 名前の通りDLNAコントローラとして動作するものだが、レンダラーとしてLocalPlayerを選択することでクライアントとしても動作可能。ただし再生はストリーミングでなく、指定したファイルをダウンロードして全て読込んだ後で再生が始まるという方式。そのため大きなファイルの再生には向かないと思われる。NexusOneはH,Iのみ再生可能、GalaxyTabは全て再生できず。

■Eyecon
 DLNAコントローラっぽい使い方をする動画再生アプリ。横画面のみ対応。登録が必要に見えるが、DLNA再生にはguestでログインしてやればOK。ログイン後SearchのLocalMediaを選択するとDLNAサーバがリストされる。DLNAサーバを選択するとresultsにファイルの一覧が表示され、選択するとファイルの詳細画面が表示され再生可能になる。若干クセのある動作だが慣れれば詳細画面の表示は便利だと思われる。NexusOneはH,Iのみ再生可能、GalaxyTabはA,Bのみ再生可能。

■Skifta beta
 今年のMWCでQualcommが展示して話題になったDLNACertifiedがウリなアプリ。起動時に毎回updateチェックが入るのがちょっと煩わしいが、インターフェースデザインが美しく使い勝手もよい。DLNAコントローラ、クライアント、サーバの全ての機能を実装されているっぽい。操作系は縦画面のみ対応(動画再生は横画面になる)。NexusOneはH,Iのみ再生可能、GalaxyTabはA,Bのみ再生可能。

■Twonky Mobile – FREE
 前回と少し結果が違ったので再度紹介。DLNAクライアントとサーバが1つのアプリになっている。Skiftaがリリースされた現状ではこのアプリも御役御免かなと思ってみたり。操作系は縦画面のみ対応(動画再生は横画面になる)。前回試験同様、動画再生時にメニューバーが残存し、残りエリアいっぱいに画面伸長表示するため4:3系のコンテンツには向かない。NexusOneはH,Iのみ再生可能、GalaxyTabはA,Bのみ再生可能。

■UPnPlay
 操作画面などデザインはいまいちだが、DLNAクライアントとして細かい設定もいろいろできるアプリ。若干クセのある操作感だが慣れれば問題なし。プレイリストを作れるところは便利。NexusOneはH,Iのみ再生可能、GalaxyTabはA,Bのみ再生可能。

■まとめ
 ということで、前回の結果と異なり今回はある程度まともに再生ができる状況が出来ている。SkiftaはとてもオススメできるDLNAアプリだと思う。Twonky Mobile – FREEを除いて全てのアプリが動画再生を標準の動画プレイヤーアプリに任せるため、アスペクト比も適切に再生されるし、メニューバーもちゃんと非表示になっている。ただし再生可能なサイズとフォーマットが端末スペックに依存することになるため、本来トランスコードなどで再生できそうな場合でも再生できないという状況になっていた。また、今回GalaxyTabでは本来ローカル再生で問題ないはずのファイルも再生できないケースがあり、この原因がよくわからない。

 どうやらAndroid環境では端末やアプリの実装に依存して、同じDLNAサーバの同じファイルで、同じDLNA対応アプリを使用しても再生できたりできなかったりということが当然のように起こるようなので、とにかく実機で動作確認をするしか確実に再生できるか判断する術はないようだ。iPhoneやiPadが単一実装なのと比べて多様性がウリのAndroidとは言え、さすがにこれはどうかと思う…。

 とは言え、多少再生環境が向上したことは嬉しい。もうすぐTegra搭載のAndroidタブレットがたくさんリリースされてくるが、いくつか購入の予定をしているので、入手したらまたDLNA周りの検証を再度行ってみようと思う。

, ,
とりあえず付けておく無駄ではなかったなまぁまぁ読めたちょっと役に立ったかなかなり良かったかも (4 投票, 平均値/最大値: 4.75 / 5)
Loading...

■SoftBank 005SH 簡易レビュー
 ヨドバシ秋葉原店にてキーボード付きAndroid端末005SHのホットモックを触ってきたので簡単にレビューしておこうと思います。全体的な印象は003SHより少しマシ、でもやっぱりちょっと購買意欲はわかないかな…という感じでした。既に5台以上が展示されており、3種類の色全てが実機展示されていますので、キーボードの触感を含めて確認したい方はゆっくり触って確かめることができると思います。

 展示機のAndroidバージョンは2.2.1、カーネルバージョンは2.6.32.9-pref sharp@TG440903 #1、ビルド番号S0500、ベースバンドバージョンは00.00.00でした。003SHからの更新数字は僅かで、全体的な動作の印象もあまり変わった感じは受けません。再起動直後など多少スムーズさが向上しているような気はしますが、在る程度の稼働時間が経過しているものは、タスクマネージャーでアプリを全て終了しても、動作が緩慢だったりするので、本質的に改善が図られているという印象はもてませんでした。標準ホームのフリックの追従度合いも2.2端末としてはもう一息と思ってしまいます。003SHに対して発売時期が遅れたことのアドバンテージをあまり感じられない印象でした。

 ハードの一番の特徴であるキーボードについては、WillcomのW-ZERO3シリーズと比較しても非常に良好で、ショートストロークですが心地よいクリック感のある押しやすいキーだと感じました。キー自体に少し角度を付けてある具合が操作するのによい感覚をもたらしてくれているようです。カーソルキーと戻る&ホームは左端にレイアウトされているのですが、個人的にはdocomoのL-04Cの配列の方が使いやすいと感じました。これは慣れもあると思うので、使い込むと評価は変わるかもしれません。どちらかというとキー配列そのものより、例えばブラウザ画面でカーソルキー操作しようとした時に、直感的に動作してくれないというか、思ったフィールドを選択するのに、なんとなく期待するのと違う動作をすることが多く、とても違和感を感じてしまいました。日本語入力時にも変換範囲選択と変換文字指定の操作がうまく行かず、ちょっと慣れが必要だなと思ってしまうなど、やや直感性に欠ける印象を強く持ちました。L-04Cではあまりこの辺が気にならなかったので、(もう具体的にどう違うのかまで思い出せないのですが)005SHをキーボード付きということで購入しようとしている方は、日本語入力についてはよく確認された方がいいのではないかと思いました。日本語入力は例によってiWnn IME – SH editionになっていますので、設定等の工夫も必要なのかもしれません。また「言語とキーボードの設定」メニューには「端末内蔵キーボード」という項目があるので、この辺りも必要に応じて変更してみるといいかもしれません。

 本体はキーボードが付いていることで、003SHよりも背面がふっくら丸く厚みのある感じになっていますが、丸みがホールド感をよくしてくれているようで、縦持ちはしやすいと思いました。横持ちの時ちょっと気になったのは、充電用USB端子がキーボード側面右下に位置することで、充電しながら横持ち操作がとてもしにくいと感じられたことです。指をかける位置がやや苦しい感じで、HDMI端子になっている右上にしてくれたらいいのにと思いました。HDMI端子よりUSB端子の方が使用頻度が高いと思うので、個人的にはこの設計はとても残念に感じます。003SHに比べて本体前面のメニュー・ホーム・戻るボタンの大きさが小さくなっていますが、操作感はあまり変わりませんでした。見かけの印象を変えるための大きさ変更なのかもしれませんが、個人的にはこのくらいのサイズでいいなと思いました。液晶等は003SHとあまり大きく印象は変わりません。3D表示は個人的には不要なので2Dで見る限り発色も悪くなく十分な品質だと思います。

 003SHの印象があまりよくなかったので、005SHの印象もややそれに影響されている感はありますが、むしろ改善されて良くなっていると感じられない品質の方が問題なのではないかと思います…。今期SHARPからリリースされた端末では、正直なところauのIS03が(ホームアプリを入れ替えるのが前提ですが)一番マシな端末なのではないかと感じています。SoftBankはマーケティング的には魅力のある端末に見えましたが、実際にリリースされた内容ではやや残念な印象がぬぐえませんでした。もう少しハードとソフトの統合度合いのバランスを取ってくれていたらと思います。ぜひとも2.3か2.4へのアップデートを提供してより機敏で安定した端末へと向上してくれることを期待したいと思います。

, ,
とりあえず付けておく無駄ではなかったなまぁまぁ読めたちょっと役に立ったかなかなり良かったかも (3 投票, 平均値/最大値: 2.33 / 5)
Loading...

■Acer 10インチAndroidタブレット試作機 簡易レビュー
 本日秋葉原で開催されたダイワボウ情報システム社主催の「DiSxAndroid展2011」でAcer社の10インチAndroidタブレットの試作機が展示されていたので、触らせていただきました。担当者さんに確認の上、写真撮影してblog記事にしても大丈夫ということだったので、簡単なレビューで紹介したいと思います。とはいえ、このblogは画像を置かないことにしているので、端末画像についてはEngadgetの以下の記事をご参照いただければと思います。トップの写真及び「ギャラリー: Acer Android Tablets」と題されている写真の機種がそれになります。

 Acer のAndroid タブレットは7型・10型デュアルコア、来年4月出荷
 http://japanese.engadget.com/2010/11/23/acer-10-7-android-4/

 試作機のOSはAndroid2.2、カーネルバジョン 2.6.32.9-g0c9a381 jackstar@jackstar-laptop #1、ビルド番号 Acer_Picasso_0.017.01_EMEA_GEN1_CES02、ベースバンドバージョンはUnknownとなっていました。Engadgetの記事でも2.2となっていますので、ほぼ同じものだと思われますが、Acer独自UIはアンインストールされているそうで、インターフェースはほぼアンドロイド標準となっていました。正確な名前はまだないとのことでしたが、ビルド番号からはPicassoというのが10インチの開発コードのように見えます。

 試作機のハードウェアはAcerのAspire Timelineシリーズ同様、背面にヘアライン加工したアルミニウム天板?のような素材となっていて非常にメカっぽい質実剛健さと高級感があります。重さはiPad程度ということでしたが、持った感触ではややiPadより軽いように感じました。液晶の解像度の確認は忘れてしまったのですが、Engadget記事と同じとすると1280 x 800だと思われます。発色は悪くなく、ナナメ方向の視野にも強い液晶でGalaxyTabと同等クラスかそれ以上の液晶ではないかと感じました。同じTegra250搭載Androidタブレットで、マウスコンピュータのLuvPadやONKYOのTA117C1/3と比べても液晶自体は高品質だと感じました。(会場ではTA117C1/3がデモ機用にたくさん展示されていました。LuvPadと中身はほぼ同じらしいということで、こちらはあまり触りませんでした)

 基本は横向きで使う前提となっており、下部にドック接続用のコネクタがあります。上部には音量ボタンとmuteスイッチ?そしてMicroSDスロットが1つ、その横にも同じサイズのスペースがあったのでバリエーションによってダブルでSDスロットが使えるようになるのかもしれません。左側面に電源ボタン、イヤホン、HDMI出力。右側面にAC電源、USBなどが用意されています。たぶんフロントカメラだと思われるものが液晶左面上側に、背面のカメラは裏面右上にあります。面白いのはフロント面には一切のスイッチ類(タッチ式含む)がないこと。ほとんどのAndroidタブレットが液晶の側にタッチ式か物理ボタンを用意しているのに、Acerのタブレットにはそれがありません。どうやって戻るとかホームの操作をするのかと思ったら、液晶右下を画面外から画面内向きにフリックすると「戻る、ホーム、メニュー」の順に上から並んだパネルがするりと画面出てきます。そのパネルのアイコンをタッチすることで操作をするようになっているのですがこれがまた曲者で、エラー等でアラートのダイアログなどが出続けてしまうような状態になると、事実上操作不能に陥ることがありました。会場で実際そのような状態になってしまったため、早急に解決策を検討するとおっしゃっていました。

 動作自体は非常に軽快で、フリック等の追従性応答性は非常に高いレベルになっています。正直上記のような問題はあるものの、それさえ解決されれば2.2タブレットとしてこの状態で製品として販売しても十分いけるのではないかと思われました。Acerとしては現状は今年の6月〜9月の間にかけての販売を計画しているとのことで、その時にAndroidのバージョンがどれになるのかは現時点では確定していないとのことでした。また今回10インチを展示していたものの、国内でどのサイズのタブレットが販売されるかについても未確定で、展示機にはいろいろアプリもインストールされていたのですが、何がインストールされるかも当然未確定ということでした。Android関連についてはスマートフォンでもやや後発となってしまったこともあり、Acerとしては独自性を打ち出すためにも非常に慎重に取り組んでいるように感じられます。Engadgetの記事では3.0(Honeycomb)をターゲットにしているようでしたが、発売時期を考えても、ぜひとも国内向けに最速で3.0タブレットを導入して欲しいと思います。

 国内ではAspireシリーズのNetbookで知名度を上げたAcerですが、時期的にコストパフォーマンスが突出した端末をリリースすることが多く非常に期待感のあるメーカーだと思っています。個人的にもUL20AのオーナーだったりTimelineシリーズのファンだったりしたので、AcerのAndroidタブレットリリースには期待したいと思っています。

画像をTwitpicに上げたのでリンクを紹介。

前面
http://twitpic.com/3tajnw
背面
http://twitpic.com/3tak1i
操作ボタンパネル
http://twitpic.com/3takm8

,
とりあえず付けておく無駄ではなかったなまぁまぁ読めたちょっと役に立ったかなかなり良かったかも (まだ評価されていません)
Loading...

■CyanogenMod 7 Nightly 動作検証メモ
 NexusOneにCyanogenMod 7 #9を入れて、CommuniGate Pro 5.3.11とSIP/AirSync利用の動作検証をしたメモ。

■システム情報
・Androidバージョン 2.3.1
・ベースバンドバージョン 32.36.00.28U_4.06.00.12_7
・カーネルバージョン 2.6.37-cyanogenmod+ shade@toxygene #1
・Modバージョン CyanogenMod-7-01202011-NIGHTLY-N1
・ビルド番号 GRH78

■SIP設定
・通話設定>インターネット通話の設定
・アカウント>アカウントを追加
 必要項目入力、オプション設定はなし
・着信を受ける場合には、着信を受けるにチェック
・インターネット通話を使用>データネットワーク接続時は全ての通話
 WiFiで通話するためにはこの設定が必要

・Nexus One (WiFi) →CommuniGate Pro →RV-230SE(ひかり電話) →WillcomPHSで通話可能
 標準でG.711 uLawに対応している模様 遅延大きく1秒程度有り
・メールアドレス形式では入力ができないため、番号が必須
 sip:// でも発信不可

■AirSync(Exchange同期互換)設定
・アカウントと同期の設定>アカウントを追加>コーポレート
・同期動作
 メール同期送受信OK
 コンタクト同期OK
 カレンダー受信OK 送信NG(サーバ側に繰り返し登録される)
・リモートワイプ動作
 ワイプ不可 (AirPing request多発)
・基本的に2.2.1までと動作変わらず

, , ,
とりあえず付けておく無駄ではなかったなまぁまぁ読めたちょっと役に立ったかなかなり良かったかも (まだ評価されていません)
Loading...

■EMOBILE Pocket WiFi S (S31HW) 簡易レビュー
 Pocket WiFi SことS31HWが発売になったということで、ヨドバシ秋葉原店で触ってきました。ハード的には先にレビューした日本通信のIDEOSとほぼ同じで、通信対応方式の違いなどはいろいろなところで紹介されているので、ここではソフト的な違いの部分などを簡単にレビューしたいと思います。日本通信のIDEOSのレビューは以下をどうぞ。

 b-mobile IDEOS 簡易レビュー
 http://blog.isnext.net/issy/archives/655

 S31HWのAndroidバージョンは2.2、カーネルバージョン 2.6.32.9-pref huawei@server-1 #1、ベースバンドバージョン 22201003、ビルド番号 U8150V100R001C26B830でした。ホームなどはカスタマイズは最小らしく、ほぼAndroid標準でIDEOSとあまり変わりません。最も違うのは日本語関連部分で、S31HWは日本語入力プラグラムとしてFSKAREN Version 1.0.1H01101が導入されており、フォントも日本語が正しく表示できるようになっています。日本通信のIDEOSは標準では日本語入力プログラムは無く(TouchPad選択でひらがな入力はできるが漢字変換できない)、OpenWnnなど別途マーケットから対応アプリをインストールする必要がある上、フォントはCJKフォントのため一部中国簡体字で表示されてしまいます。この部分は正式にローカライズされているS31HWの優位なところですね。ただ実際には液晶画素が粗いため、若干S31HWの方がフォントが丸っこいかな?というくらいで、あまり大きな違いとして意識されることはありません。中国漢字については違和感を感じることもあるかもしれませんが、小さい表示ではこちらもあまり気になりません。(NexusOneで慣れただけかも…)そのフォントにしてもIDEOSをroot化して変更する方法はあるので、圧倒的な優位とまでは言えません。

 正直なところEMOBILEのテザリング対応なAndroid端末としてはHTC Ariaの方が、メールやWebを日常使用するものとしては圧倒的によい端末だと思います。S31HWはベーシックでも19800円という低価格は魅力的なので、テザリングメインで使うか、低い維持コストで電話番号をもうひとつ持ちたいというニーズには合っていると思います。ただテザリングメインということであれば、現状ではWiMAXを利用する方が規制もなく速度も十分出るので、敢えて規制の強いEMOBILEを選択する必要はないのではないかと思ってしまいます。WiMAXの場合電話番号が持てないことになりますが、コヴィアネットワークスが提供するFleaLine Lightのような月400円から利用できる050番号のIP電話をSipdroidで利用するという方法もありますので、これなら日本通信のIDEOSとU300の組み合わせで使えるIP電話サービスと同様の利用形態になると思います。

 コヴィアネットワークス FleaLine Light
 http://www.covia.jp/net/flealine-light01.html

 非常に微妙なところですが、個人的には低価格以外の魅力を感じられませんでした…。使い続けられる魅力はあまりないように思います。とても主観的で申し訳ないのですが、Android端末としていろいろ使ってみたいと思ってS31HWをご検討の方にはHTC Ariaのご検討をぜひともオススメしたいと思います。

, , , ,
とりあえず付けておく無駄ではなかったなまぁまぁ読めたちょっと役に立ったかなかなり良かったかも (まだ評価されていません)
Loading...

■au SMT-i9100 タブレット 簡易レビュー
 KDDIデザイニングスタジオで、実機がひっそり展示されていたので触ってきました。こちらも2月後半発売予定ということですが、2Fの隅っこにひっそり置いてあって、IS06と合わせてデザイニングスタジオでの国産端末以外の扱いはなんかひどい感じです…。それはさておき、7インチのWifi対応Androidタブレットということで、GalaxyTabの兄弟機に当るわけですが、実際にはGalaxyTabより横幅が大きくてちょっと重くなっています。画面の質感は非常に高くGalaxyTabと同等と言えると思います。ベゼルが太く見え、厚みもあるのでスマートさには欠けますが、持った時の安心感はあります。基本は横置きで使うことが想定されているらしく、クレードルも横置きのみ、Ocean UIのホーム画面も横画面にしか対応していません(アプリは縦表示もできます)。クレードルには置きやすく充電接点も面倒なく接触してくれます。ハード自体は安っぽさをあまり感じない白モノ家電っぽい印象なので、バッテリー容量を考えてもさっと調べ物をするとかリビング等宅内で活用するには悪くないと思いました。

 Androidバージョンは2.2、カーネルバージョン 2.6.32.9 i9100@ytopia #7、ビルド番号 FROYO.DL09。ベースバンドの表示はありません。ホームはOcean UIで操作感は悪くはないのですが、GalaxyTabに比べるといまひとつと感じてしまいます。アプリ等の起動は快適です。タスクマネージャー他GalaxyTabと同じUI デザインがあちこちに見えます。購入したらやはりホームアプリは変更した方がいいと思いました。

 起動時間は以下のような感じです。
 電源オン→5秒→アンドロイド君表示→14秒→アンドロイドロゴ→17秒→ロック画面(約36秒)

 電源オフ時にはSAMSUNGロゴが表示されますが、起動時にはアンドロイド君とロゴだけでした。なんとなく不思議な感じ。でも起動が速いのはありがたいですね。ロック解除後メディアスキャンが入りますが、概ね快適に操作可能です。auの独自アプリがいくつか入っていましたが、興味深かったのはNorton Securityがインストールされていたことです。標準アプリなのかわかりませんでしたが、ISシリーズには導入されていないので、もし標準で導入されるのであればこれは画期的かもしれません。またWiFiオンリーモデルですがマーケットアプリはインストールされていました。日本語はSamsung日本語キーボードが導入され、入力することができるようになっています。マーケットがインストールされているので、他の日本語入力プログラムの導入も容易だと思われます。

 実際に触った印象はホームを除けば、ちょっと重くて持ちにくいけどGalaxyTabそのものです。操作感もいいのでGalaxyTabよりも購入しやすい条件が出れば、それなりにヒットするかもしれません。WiMAX契約済みでWM3500Rなどをご利用中の場合には外でも活用できそうです。最終的には値段次第だと思いますが、正直GalaxyTabが一括0円購入できる現状ではかなり販売戦略は厳しく、単体で3.5万程度でないとほとんど売れないだろうと思います。データ通信系とセット割引などでdocomo同様0円に近づけないと、GalaxyTabに比べて魅力的に思える要素が現状ではあまりありません。次期iPadも噂されている時期に発売するのは、なかなか大変だと思います。そういう意味では価格が下がりやすく、狙い目の端末になるかもしれません。

 auのAndroidマーケティング戦略はどうにも国産機を優先しすぎて失敗しているように感じます。IS06やSMT-i9100を低価格で早めに発売してベースユーザを増やして、Android上のソフトウェアサービスで稼げる土壌を構築する方が適切だったのではないかと思ってしまいます。Felica等の国内独自サービスにこだわった結果世界の周回遅れになったのに、追いつけそうな土俵の上でまた同じことを繰り返すのでは残念でなりません。Android auの看板にふさわしい魅力的な最新端末を国産にこだわらずにどんどん投入して、シェアを回復して元気になって、更に素晴らしいサービスを提供してもらいたいと思います。

, , ,
とりあえず付けておく無駄ではなかったなまぁまぁ読めたちょっと役に立ったかなかなり良かったかも (3 投票, 平均値/最大値: 3.67 / 5)
Loading...

■au IS04 KDDIデザイニングスタジオ版 レビュー
 KDDIデザイニングスタジオでIS04の実機とIS05のモックが展示されたという話を聞いて、早速確認に行ってきました。IS04の展示にはIS03の時同様かなり力が入っていて、1Fと2Fで合計14台が展示されており十分な人数が同時に触れるようになっていました。IS05も2Fにモックが3台色違いで3色が展示されていました。この辺りはauの力の入れ具合が良くわかります。今回レビューするIS04は先行して発売されたdocomoのT-01Cと兄弟機となり、ハードウェアの仕様はほぼ共通で違いはクレードル対応しているかどうかくらいなので、ハード面についてはT-01Cのレビューも参考になると思います。実際触ってみてケース背面の質感(黒はマット、白はつるつる)やクレードル充電端子の有無くらいしか違いはわかりませんでした。そのためOSやソフト面について確認した部分を中心にレビューしたいと思います。

 docomo T-01C 内覧会版 レビュー
 http://blog.isnext.net/issy/archives/495

■ハードウェア
 起動時間の測定をしているので書いておきます。
  電源オン→2秒→電源ランプ点灯緑→6秒→Android auロゴ→14秒→防水警告→8秒→
  REGZAロゴ→9秒→ICカード読み込み表示→5秒→ロック画面(約45秒)

 T-01Cに比べてロック画面表示までの時間が若干長いようです。防水警告が長いのがちょっと意外でした。ただし、起動後は(メディアの読込み除けば)比較的スムーズに利用できるので、それほど気にはならないと思います。

■ソフトウェア(OS)
 ファームウェアバージョン 2.1-update1、カーネルバージョン 2.6.29-rel ftml-android@ftml #4、ベースバンドバージョン 5011.1907.18、ビルド番号FEK100。T-01Cではカーネルにtoshibaの文字列が入っていましたが、こちらは富士通東芝モバイルコミュニケーションズの略称であるftmlに変わっています。docomoもT-01CのTVCMでT型番なのに東芝の名前をいっさい出さず富士通としか表示しなかったので、理由は不明ですが東芝色を消してしまいたいようですね。(東芝のノート型やタブレット型Android端末が不評なのを受けて影響を回避するためかもしれませんが…)

 ホームにはauのOcean UIの他にオリジナルのNX! UI(IS04オリジナルと表示されます)も導入されており、起動時にはOcean UIが標準で動作しますが、ホーム切替アプリでNX! UIに切替ができるようになっています。NX! UIはT-01Cよりチューニングが進んだのか、Android2.1としては十分快適に操作できるレベルで仕上がっています。2.2の俊敏さまでは感じませんが追従性も良くフリックやタッチに非常に快適に反応してくれます。ただし画面全面のWidgetを表示する時には若干反応が落ちますので、使うWidgetは選んだ方がいいかもしれません。こちらのNX! UIならホームアプリはそのまま使ってもいいのではないかと思いました。アプリケーションの起動も十分快適です。如何にOcean UIが操作感をスポイルしているか実際利用されると実感できると思いますが、auはUIの戦略を早々に見直して2.2アップデートで方向転換を行うべきだと感じました。

 日本語入力にはこちらもATOKを採用、Ver.1.0.0が導入されています。T-01Cと違っていたのは、電源オフ時に「公共モード」がなくなっていたこと。機内モードやマナーモードとは別に用意されているところが面白いなと感じたのですが、メーカーによる独自カスタマイズかと思ったのですが、どうやらdocomo仕様のカスタマイズだったようです。また、同期できるアカウントの設定がかなり増えていて、mixiプリセット、twitterプリセット、twitter、Facebookプリセット、コーポレート(Exchange)、YouTubeプリセット、Picasaプリセット、Flickrプリセット、Google(gmail)と、大盤振る舞いになっていました。

■ソフトウェア(アプリ)
 展示機にはskypeやjibe、au one関連アプリがある程度入っていたので、この展示機はリリース版ですか?と説明員さんに確認したところ、やはりまだ開発途中でこれから修正が入る可能性があるとのことでした。実際auのイチオシであるはずのLISMOアプリが見当たらないので、LISMOアプリは入るんですよね?と軽く確認したつもりが、バックヤードに問い合わせされた上で、IS04の印刷物を持ってきてその画面上にLISMOアイコンがあるので入ると思いますがリリースまでわかりませんと説明されてしまいました…。auの最新アンテナショップとして、それはどうだろうかと…。

 今回はカメラアプリも少し見てみたのですが、詳細設定に「グリッド線を表示」「デジタル補正」「自動タグ」「手振れ補正」など興味深い機能がありました。撮影音が結構大きくてびっくりしたので、こうした機能をいろいろ試すことはしませんでしたが、うまく機能すれば便利そうなものが多かったので、カメラアプリにはかなり力が入っていることを確認できました。また画質という観点で、興味のあったワンセグ表示でのREGZAエンジンのON/OFF時の表示品質の差を比べてみました。実際にONにすると確かにノイズが減って平坦な見やすい表示にはなるのですが、静止画面ではかなり有効ですが動きのある画面ではあまり意味を感じませんでした。正直…高画質というのはちょっと微妙な表現かなと思いました。

 こちらにもDLNAアプリとしてデジオン社のDiXiM for Androidのクライアント製品であるDiXiM Playerが、サーバとしてはDiXiM Serverが導入されています。DTCP-IPに対応していないのが残念ですが、DiXiMブランドはiPhoneやアイオーデータ向け製品でDTCP-IP対応をしているので、ぜひREGZA TVとの連携のためにもアップデートで対応してもらいたいと思います。

 ちょっと面白いと思ったのが「履歴消しゴム」というアプリで、通話履歴、連絡先、ブラウザ、Googleアプリ、その他、一括削除とメニューがあり履歴を個別アプリではなく、このアプリで一気に消してくれるようになっています。これはなかなか便利そうなので、ぜひ他機種でもマネしてもらいたいですね。

■まとめ
 IS04は発売が遅くなった分、十分なチューニングをされているように感じます。もちろんT-01Cのフィードバックのおかげもあると思います。2.1端末として今発売されること自体は、Android開発における日本メーカーの周回遅れの実態を痛感せざるを得ないのですが、比較的良い完成度でリリースされると思いますので、IS04待ちの方はあまり失望されることはないのではないかと思います。
 ただauのAndroidに対する本気度は今回少しばかり疑念を感じざるを得ませんでした。デザイニングスタジオの展示台数は多いもののメイン展示が1Fから2Fに移動しており、主力の展示とは感じられませんでした。実機を熱心に触っているお客さんも主にIS03を見ている人で、あまりIS04を長く触っている人はいなかったようです。またIS05のモックを確認する人もほとんどおらずで、たまたまそういうタイミングだったのかもしれませんが、IS03展示の時の熱狂ぶりに比べるとIS04/IS05に対してはずいぶん冷めた印象を持たざるを得ませんでした。IS06に至っては展示数も少ない上に他の機体が適切にWiFi設定されて快適なブラウジングを体験できるようにしてあるところ、WiFi設定がされていなかったりしました。一番残念なのは上記の例のように説明員さんの習熟度合もまだまだのようでIS04の質問に対して満足な解答はあまり得られないという状態でした。デザイニングスタジオはマーケティング目的の場所なので、技術に詳しくなくても仕方ない面はあるかと思いますが、何でも質問してくださいと言われて質問すると、その度バックヤードに問い合わせしやや要領を得ない回答をされるのでは、質問する側の気も失せるというものです…。最先端のマーケティングスポットがこのような状態ではやはり本気度が疑われても仕方ないのではないでしょうか…。IS04の販売予定時期は2月中旬以降ということでしたが、発売後のアップデートも含めてぜひとも国産ブランドの端末を安心して購入できるよう、auの本気を見せ続けてもらいたいと思います。

 ちなみにIS05のモックですが、とてもコンパクトで手の収まりが良く、片手親指でほぼスクリーン全体に容易にタッチができそうな印象でした。早くホットモックを使ってみたいと思わせるサイズと形でした。噂通りCPUがアップグレードされるとなると、最強売れ筋端末になるのではないかと思います。こちらにも期待したいと思います。

, ,
とりあえず付けておく無駄ではなかったなまぁまぁ読めたちょっと役に立ったかなかなり良かったかも (まだ評価されていません)
Loading...

■SIPS(SIP/TLS)対応アプリのメモ
 意外と対応しているアプリや機器が少ないのだが、ある程度まとまっているURLを見つけたのでメモ。互換性の問題があるので選定のためには実機検証。

 FreeSWITCHのWikiより(ページ内をTLSで検索をお勧め)
 http://wiki.freeswitch.org/wiki/Interop_List

■iPhone用
 以下の3つしか見つけられなかった。GroundwireはAcrobit製なので安定していそう。本家にないTLSをサポートしているせいか値段が1200円と高め。PrivateGSMはマニュアル設定で汎用SIPプロバイダを設定可能。
 
 Groundwire – Business Caliber SIP Phone
 http://itunes.apple.com/jp/app/groundwire-business-caliber/id378503081?mt=8
 PrivateGSM
 http://itunes.apple.com/jp/app/privategsm/id380086048?mt=8
 PrivateGSM-Enterprise
 http://itunes.apple.com/jp/app/privategsm-enterprise/id410825598?mt=8

■Android用
 こちらは2つ。uMobilityはコンシューマ向けでないと宣言されているので注意。

 Voip By Antisip
 http://www.appbrain.com/app/voip-by-antisip/com.antisip.vbyantisip
 uMobility Android Client
 http://www.appbrain.com/app/umobility-android-client/com.varaha.umobility

■CommuniGate Proでの設定
 SIPサーバとしてCommuniGate Proを利用する場合、標準でSIPS対応のためTCP5061を外部から接続許可するだけでOK。

, , , ,
とりあえず付けておく無駄ではなかったなまぁまぁ読めたちょっと役に立ったかなかなり良かったかも (まだ評価されていません)
Loading...

■b-mobile IDEOS 簡易レビュー
 ということで年末に日本通信公式Twitterアカウントで、3が日はヨドバシ秋葉原店で担当さんがいてIDEOS(BM-SWU300)実機が見られるということだったので、行って見てきました。場所的にはWillcomブースの辺りでそこに間借りしている感じ。Willcomブースも若干縮小された感もあり、ちょっと寂しい扱いだなぁと思ってしまいました。夕方17時過ぎだったのですが、カウンター棚にはIDEOSの箱がたくさん並んでいて、女性担当者が1名で対応されていました。今回IDEOSの注目度は高いらしく、b-mobile自体をよく知らない人から、明らかにblogネタ取材に来ている人(自分以外にも)まで、少なくとも切れ目無くお客さんがいて、最大4名くらい待ちになっていました。昼間の様子がわからないのでなんともですが、並ぶのを諦めてしまうお客さんも多く、1名で対応するのは少々厳しい感じだったので、夕方以降は応援を入れた方が良かったのではないかと思いました。4日以降は担当さんがいるかいないか確認が必要ということですが、この注目度を見る限り早々に実機を展示するようにするか、夕方以降は説明員を配置した方が販促的にはいいのではないかと感じました。そんな状況の中、夕食を取ったり他所を回りながら比較的空いているタイミングを狙って何度か訪れてみたのですが、どうにも人が引かないので、やむなく並んで短時間ですが試させていただきました。

 まずはいつも通りシステム情報から。Androidバージョン2.2.1、カーネルバージョン、2.6.32.9-pref huawei@product #1、ビルド番号U8150V100R001C126B831SP01、モデル番号 Ideosでした。2.2.1らしく、CPUの割には動作は思ったほどもっさりではありません。ホーム画面もカスタマイズが少ないことが功を奏してかキビキビとまではいきませんが、追従性良く気持ちよく操作できます。タッチ関係やアプリの起動も反応は悪くなく、CPU性能が低いことをあまり意識しないで利用できそうです。ただし、起動から起動直後などはやはりCPUの弱さが出ており、ロック解除後すぐには使い物にならないくらい反応が悪いことがありました。

 端末の起動時間は以下のようになっています。
 電源オン→即→IDEOSロゴ表示→29秒→IDEOSアニメロゴ→34秒→ロック画面(約1分3秒)

 起動はやはり長め、ただ電源オンの反応が非常に早いのは好感触でした。ロック画面表示直後はタッチがうまく反応せず(別のタスクでCPUが忙しいのでしょう)、少し間をおかないとホーム画面に行けません。起動して落ち着いてしまえば、悪くない操作感が戻ってきます。あまり再起動を繰り返すようなことはないと思いますが、再起動には余裕を持った操作が必要だと思います。

 ハードの大きさは非常にコンパクト。ラウンドフォルムがとても持ちやすく、手にしっくり馴染む形になっています。ディスプレイは液晶の品質も悪くはありませんが、QVGAのためHTC Ariaに比べてもドットが非常に目立つ印象で、小さい文字などは正直見やすいとは言えません。メール等は支障ないと思いますがブラウザを多用する用途にはあまりお勧めできません。液晶下にはタッチ式で左から戻る、メニュー、ホーム、検索の各ボタンが並んでいて、反応は十分よいと思いました。IDEOSの特徴として、タッチ式ボタンの下に更にハード式ボタンがあって、左から通話ボタン、カーソルリング+決定ボタン、終話ボタンとなっています。これが意外と使いやすく、通話ボタンは通常時電話アプリを開き、終話ボタンは戻るボタンとして機能します。カーソルリングは方向キーとして使うのですが、なかなか使いやすく便利です。コンタクトに相手が登録してある場合、これらのボタンの連携だけで通話から終話が完全に対応でき、レスポンスも悪くないため、電話機として活用するのにぴったりな操作系になっていると思いました。

 残念ながら肝心のIP電話機能はまだインストールされておらず、遅延や音声の具合を確認することはできませんでした。IP電話アプリはIDEOS以外に対応するかどうかはまだ未定ということでしたが、「アプリを抜いて他機種でインストールした場合、動作は保証できない」という説明があったので、apkを抜かれたりすることは想定されているようで、IDEOSのハードとはチューニング的な相性はあっても、IDEOSでなければ動かないというハード的な縛りは実装されていないようです。IP電話のため何かOSのカスタマイズをされているのか確認したところ、日本通信としてdocomoプラスエリアに対応するよう800MHz対応に関するカスタマイズはしているが、それ以外はほとんどしていないということでした。ということは、IDEOSと同じような素のAndroidに近いものが動作している機種(NexusOneとか)であれば、チューニング的な部分はともかくIP電話アプリが動作する可能性は高いと思われます。そしてダイアラーやコンタクトが独自実装に見えるGalaxy系などでは動作しない可能性が高そうです。カスタマイズ範囲が限定されているようなので、日本通信のIDEOSのmodem.binが入手でき他のSIMフリーIDEOSにインストールする手段が提供されれば、プラスエリア対応に変更することもできそうな気がしますね。

 IP電話のサービスそのものを他のSIPアプリで利用可能にするようなサービスは検討されていないのか質問してみましたが、今のところ検討はされていないようです。Windows環境に提供しているIP電話サービスを例に、他のSIPアプリから使えるようにしていないので、たぶんやらないのではないかということでした。IDEOSに提供されるIP電話アプリそのものは他機種への対応も検討要素にはなっているようなので、適用機種が広がっていくことの期待はしたいと思います。

 IDEOS自体は、国内のdocomo,softbank,EMOBILEの3キャリアのSIMをどれでも使える上に、プラスエリア対応というアドバンテージを持ち、テザリングもOKな低価格SIMフリー端末ということで、魅力的な一面を持つ端末ではあるのですが、低価格ゆえにCPUや液晶スペックに制約があり、正直なところ通話&メール用途を中心でいいという場合以外はオススメしにくいなぁと感じました。軽量コンパクトさを活かしていざという時の予備機という印象が強いのですが、IP電話サービスが十分な品質で提供されるようであれば、業務用の追加番号向けなどで活用できそうな気もします。個人的にはAndroid端末本体がそれなりに魅力的なHTC…はムリでも、LGやAcerのミドルクラス以上をこういう仕様で日本通信が提供してくれると嬉しいなぁと思います。SIMフリーの魅力が活かせるのは、低価格という側面よりも、国内仕様に縛られない最新のOSやスペックが提供されることを期待する側面の方が大きいと思いますので、日本語対応とロットが大きく取りにくいという壁はあると思いますが、ぜひ今後とも日本通信にはがんばってよい端末を選択して国内に提供し続けてもらいたいと思います。

, ,
とりあえず付けておく無駄ではなかったなまぁまぁ読めたちょっと役に立ったかなかなり良かったかも (まだ評価されていません)
Loading...

■EMOBILE HTC Aria S31HT 簡易レビュー
 発売から間がありますが、こちらもやっと実機を試すことができたので簡単にレビューしておこうと思います。国内では数少ないテザリング対応機種ということで、ヨドバシ横浜店でかなりプッシュしていたため、展示機をじっくり試させていただきました。EMOBILEでは機種コードS31HTよりはHTC Ariaというブランドを中心にセールス展開しているようで、展示もAria表記メイン、店員さんも普通に「アリア」と説明していました。

 本体は非常にコンパクトで、デザインも良く特徴的な背面ケース部分はマットでスウェードっぽい手触り。触り心地は好き嫌いがあるかもしれませんが、個人的には好感触で心地いいと思いました。交換も容易なので別のケースは必要なさそうに思います。手に持った時軽く小さく収まる感じも安心感があります。スクリーンは小さめ3.2インチHVGAで480×320になりますが、輝度も高く発色がとてもキレイで、それほど粗さを感じることなく利用可能です。低価格帯で競合になるだろうL-04Cや003Zと比較しても、こちらの液晶品質は段違いに高いと思いました。さすがHTCというか、Sense UIの配色の巧さと合わせて非常に好印象です。

 システムはAndroid2.2.1、カーネルバージョン 2.6.32.21-g771416e htc-kernel@and18-2 #1 Tue Nov 23 02:10:08 CST 2010、ビルド番号 2.15.881.1 CL291883 release-keys、ベースバンドバージョン 47.60.35.21U_7.14.35.11。HTCの独自項目としてソフトウェアの番号 2.15.881.1、ブラウザバージョン WebKit3.1と表示されていました。なんというかリリースソフトにここまで細かい表示を入れるHTCはすごいというかなんというか…。細かい管理が行き届いているんだろうなと感心させられます。実際CPUが非力なQualcomm MSM7227 600MHzにも関わらず、同じCPUと搭載した003Zに比べて、こちらはとても快適に動作するように感じられます。一瞬これ800MHzか1GHzだったっけ?とスペック確認してしまうくらいの応答性でした。HTCのSense UIのインテグレーションが優れていることがとても実感できます。

 こちらも起動時間を測ったのですがCPUの非力さは出ています。
 電源長押し→8秒→EMOBILEロゴ→16秒→HTCロゴ→35秒→ロック画面(合計約59秒)

 Sense UI部分のためかロック画面までが結構長いのが判ります。また電源が実際どこで入っているのかわかりにくく、すごく長く押しているような感覚でした。またロック解除後も15秒ほどホーム表示まで待たされることになります。ただ起動してしまえば、やはりこちらも快適に操作できますので、あまりCPUの非力さは感じなくて済むと思います。ボタン類はタッチ式で、左からホーム、メニュー、戻る、検索となっています。スクリーンが小さい分、指の行きやすい場所にボタンがあるので操作はしやすいと思いました。ボタン類の一段下中央に光学ポインタもあるのですが、こちらの反応も悪くありません。ただ基本的にポインタはあまり使う必要がないと思います。

 全般的に端末品質は高く非常に優れたパッケージングだと感じました。EMOBILE回線が電話として不安のない地域で利用される分には1台目としてもメールやblogサイト中心の運用なら十分活用できる端末だと思います。低価格帯では一番のオススメ端末と言っていいと思いました。EMOBILEが発表した際にはいいところ持ってくるなぁと思いましたが、やはりHTCは堅い選択でしたね。自宅ではEMOBILEが入らないので(EM-ONEで実証済み…orz)、個人的には日本通信さんがIDEOSのようにAriaを販売してくれるといいなぁと期待しています。

, ,
とりあえず付けておく無駄ではなかったなまぁまぁ読めたちょっと役に立ったかなかなり良かったかも (まだ評価されていません)
Loading...