■docomo Galaxy Tab 内覧会版 レビュー
 内覧会レビューの最後です。こちらもFans:Fansが募集していた「docomo 2010 Winter Collection Preview Event -新商品内覧会-」に参加して試した端末になります。有楽町のスマートフォンラウンジでももちろん展示されていて、Galaxy Tabについては本体含めて異なるバージョンの展示となっていました。Galaxy Tabについては以下のCEATEC版も参考にどうぞ。今回は前回から差分を中心にレビューをしていきます。

 docomo Galaxy Tab CEATEC版レビュー
 http://blog.isnext.net/issy/archives/419

■ハードウェア
 CEATECの時は裏面を写真撮影しなかったのでどんなハードウェアバージョンだったのか今となってはわからないのですが、1ヶ月ほど前からラウンジで展示されているGalaxy Tabは実は開発版でモデルNo.が未記入且つ技適マークはシールで貼ってあるというなかなか興味深いものでした。今回の内覧会ではハード的には既に正規のdocomo版ロゴもしっかり入ったものになっていました。そのラウンジのバージョンですが、開発版なのはともかく1ヶ月間ラウンジで展示され多くの顧客に利用されテーブルや台座に置いたりなんだりされているにも関わらず、前面ディスプレイはもちろん、背面のプラカバー部にもほとんど目立ったキズがありません(さすがに無傷ではありません)。この実績は非常にキズに強いという印象を強くしてくれました。持ち運びするデバイスなのでキズに強いのは本当に安心できます。

 内覧会の冒頭、docomoの企画の方が挨拶された際にスーツの内ポケットからGalaxy Tabを取出しそのサイズの優位性をアピールされていましたが、改めてGalaxy Tabはコンパクトであることを認識するとともに、いくらGalaxy Tabとはいえそこそこ重さはあるので生地のしっかりしたスーツでないとあの重さは支えられないよなぁ、とヘンなところに感心をしてしまいました。

■ソフトウェア
 Androidバージョンは2.2のままで2.2.1にはなっていません。内覧会のバージョンはベースバンドバージョンSC01COMJI6、ビルド番号FROYO.OMJI6、ラウンジはベースバンドSC01COMJJE、ビルド番号FROYO.OMJJE、カーネルバージョンはどちらも 2.6.32.9 root@sep-56 #1 でした。内覧会でこれがリリース版ですかと質問したところ、あともう1回アップデートする予定ということでした。UK版が9月にP1000XXJID、10月にP1000XWJJ7と来て、11月でP1000XWJK1となっていることから、おそらく日本版もSC01COMJKxというバージョンでのリリースになると推測できますね。

 操作も非常に快適で、基本的に大きく変更になっているところはなさそうですが、これはなに?って思った項目があったので質問してみました。無線とネットワークメニューにある「サーバーと同期」という項目です。開くと同期プロフィールを追加という項目があり、追加の操作をすると「プロフィール名、同期アイテム、同期方法、同期サーバー」の入力を求められます。同期できる項目は電話帳、予定、メモの3つです。Exchange同期はアカウントから設定できるし、なぜこれらの項目だけが独立してこのメニューの下にあるのか不思議に思ったので確認すると、やはりこれはExchangeサーバとの同期設定だと言うこと。アカウントで複数設定もできるのに、なぜ別に設定があるのか食い下がって質問したのですが、こちらの質問がヘタだったのか、こちらが仕組みの理解不足なのか、回答が意図と合わないので途中であきらめてしまいました。うーん…。

 Galaxy TabにもDLNA機能があるのですが、AllShareというアプリで実現されていました。こちらはT-01Cと異なり1つのアプリでクライアントとサーバの両方の機能を持っています。WiFi接続でのみ利用可能なようで、内覧会会場では起動すらできませんでした。調べてみると本体をDNLAサーバにして、Plexをクライアント(メディアレンダラー)として再生が出来た事例があるようです。クライアントしてAllShareでDLNA再生するためにはサーバ側で決まったパスにコンテンツがあることが必要条件になっているようで、AllShareの画面を見る限り固定のフォルダ表示のようなので、そもそもAllShareサーバとAllShareクライアントでの相互接続を想定しているのかもしれません。このヘンはもう少し柔軟だと嬉しいなぁと思いました。

 また、話題のテレビ出力機能についてもまだメニューにはありましたが、最終的にリリース版で残るかどうかはわからないということでした。ラウンジのバージョンでもメニューはありましたので、ぜひ有効のまま残して欲しいですね。

■まとめ
 何度見てもGalaxy Tabはちょうどいいサイズの素晴らしいタブレットだと思います。もう少し軽量だとなおいいのですが、稼働時間との引き換えになりそうなので我慢します。プリインストールアプリケーションの面白みには欠けますが、むしろ余計なものがないということでポジティブに考えましょう。英国で先行して発売され、国内にもボチボチ輸入事例があるようですが、国内ももうすぐ発売とということで、もう少し盛り上がると嬉しい…のですが…こちらも期待ほどは盛り上がってくれていないようです。価格が最大のポイントですが、できれば一括6万くらいになるといいなと思います。なにはともあれ、正式な発売を楽しみに待ちたいと思います。

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■docomo L-04C 内覧会版 レビュー
 内覧会レビューの3つめです。こちらもFans:Fansが募集していた「docomo 2010 Winter Collection Preview Event -新商品内覧会-」に参加して試した端末になります。正式名称は「Optimus chat L-04C」。名前からもチャット等メッセージングコミュニケーション重視の製品です。有楽町のスマートフォンラウンジでも展示されていて、L-04Cについては同じバージョンの展示となっていました。今回発表された機種の中では残念ながらそれほど注目されていないようで、内覧会でもあまり人が集まっておらずやや寂しい感じでしたが、個人的にはとても使いやすく評価できる端末だと思いました。グローバルモデルということで国内独自サービス対応はありませんが、ぜひとも手に取って試していただきたい端末だと思うので、そういう思いを込めてレビューしていきます。

■ハードウェア
 廉価機として発売されるためのラインナップでもあり、軽量コンパクトで液晶も小さく外装もちょっと安い感じのシルバーでまとめられています。丸っこい外装は手に握ってちょうどいいラウンドになっていて、なんとなく安心感があります。最大の特徴はなんと言っても国内初のキーボード付きAndroid携帯という点でしょう。コンパクトサイズなのでキーボードが使いにくいのではないかと思ったのですが、予想は良い方向に裏切られました。

 初代W-ZERO3、EM-ONE、Advanced/W-ZERO3[es]とキーボード付きWM端末を使ってきた経験から実はあまり期待していなかったのが良かったのかもしれません。Androidとキーボードがこれほどうまくマッチングするとは正直意外でした。キーは決して大きくなく取り立てて素晴らしいハードウェアというわけではありません。長期間使った時の耐久性には若干の不安はあります。しかし、実際に入力をしてみると実にスムーズに使えることに気付くと思います。その理由はAndroid特有の「戻る、メニュー、ホーム」の各キーが、本体前面ディスプレイ下だけでなく、キーボード最下段左端に3つ仲良く独立キーで並んでいること、かつカーソルキーが右下段に存在すること、これらのおかげでキーボードから手を離さないままほぼ全ての操作が可能になっているからです。

 上記の3つのWM端末を使ったことがある方だとすぐにピンと来てくれると思いますが、WM端末の多くはディスプレイ側のキーを使ったり、そうでなくともFnキーとの同時押しでメニューキーなどを代替する実装が多く、キーボード操作の連続性がしばしば阻害されることがありました。しかしL-04CではAndroidのほぼ全ての通常操作に必要なキーが揃っており、キーボードに集中できるのです。そのため、小さめのキーには慣れは必要なものの、操作自体に集中できるため、すぐにキーボードで思い通りの操作をすることができるようになります。また、一番使用頻度の多い戻るキーが一番左端にあり使いやすいのも非常にポイントが高いところです。

 スライドのギミックもしっかり出来ており、ガタツキや壊れそうな不安感というものはほとんど感じませんでした。スライド感触も悪くなく、本体のラウンド形状のおかげかホールド感にも不安はありません。本当に気軽に利用できる印象です。

 液晶ディスプレイは3.2インチハーフVGA(320×480)ということで、ドット感もあり決して品質の高いディスプレイとは言えませんが、独自のホーム画面やメニューを用意することで使い勝手を向上させています。この独自ホームにも若干の不安があったのですが、液晶サイズにマッチしていて操作性もAndroid2.2だけあってフリック等の操作も非常に快適で、こちらも良い方向で裏切られました。日本の携帯メニュー画面を模したアイコン選択画面は確かに初心者にわかりやすく、画面の小ささをうまくカバーしていると思います。LGの担当者の方もメニューには力が入っているとのことでしたが、本当にがんばった成果がうまく出ていると感じました。

 液晶下の操作ボタン類はAndroid端末には珍しく2段構成になっています。液晶下上段はタッチ式で左から「メニュー、戻る、検索」、下段はボタン式で本体が丸くカーブしているところにあり左から「通話、ホーム、電源」となっています。こちらもSH-03Cと同じように電源が本体正面にあるのですが、戻るキーとは列が別で且つ角度も異なる位置にあるので押しミスは起きないですし、横にあるホームキーは物理的に異なる形状且つホームキーの方が少し出ていることで、こちらもミスしにくいうまいハード設計になっていると思います。

■ソフトウェア
 グローバルモデルだけあって当然のようにAndroid2.2を搭載しています。ビルド番号はFRF91、カーネルバージョンは2.6.32.9 lg-electronics@lge-android #1、ソフトウェアバージョンがL-04C-v08c_NOV_01_2010となっていました。設定メニューにもいくらか独自の修正が入っているようで、当然のようにテザリングメニューはなし、代わりに「On-Screen Phone設定」が追加されています。On-Screen PhoneはPC画面上でAndroid携帯を操作できる機能ですが、内覧会会場ではデモはしていませんでした。ネットワークサービスメニューには「簡単メッセージ」という機能があり、「今電話出来ません/すぐに連絡します/すみません、今会議中です/すみません、今手が離せません/SMSを送ってください」という定型文をメッセージできる機能が用意されていました。日本語入力はiWnnが標準搭載されています。Shimejiなど他の日本語入力プログラムも導入は可能だと思いますが、キーボードがフルに利用できるのか聞くのを忘れてしまいました。

 メニューの中で気になったのが「SDカードと端末容量の設定」というところで、端末内部メモリが空き容量 616MBになっていたことです。ここが小さい端末が多い中で、システム標準状態とは言え616MBは非常に大きな値であり、ちょっとびっくりしてしまいました。SDカードは当然別途利用可能なのですが、内部メモリが大きいというのは嬉しいですね。

 設定メニュー内に独自部分は意外と少なく、後はハードウェアキーボードの設定があるのとDivXの登録情報があるくらいで、比較的Android2.2標準構成に近いものとなっています。

 アプリで気になったのはソフトウェアアップデートのアイコンが用意されていること、ThinkFreeOfficeが用意されていることくらいでしょうか。ThinkFreeOfficeは大変便利なアプリだとは思いますが、ディスプレイサイズがサイズだけに、緊急時にやろうと思えば見られるくらいに考えておくのがいいと思います。

こちらのブラウザのUser-Agnetヘッダは以下にようになっていました。
ヘッダを見る限り2.2のアップデートがされているようですね。
[code]User-Agent: Mozilla/5.0 (Linux; U; Android 2.2-update1; en-us; L-04C; Build/Froyo) AppleWebKit/530.17 (KHTML, like Gecko) Version/4.0 Mobile Safari/530.17[/code]

■まとめ
 2時間の内覧会の後半になるとL-04Cブースにはほとんど人がいなくなり担当者さんらがポツンと寂しそうになっていました。おかげでLGの方々とじっくりお話をすることができ、日本市場とAndroidにとても力を入れていることを実感することができました。端末デザインのLGというアピールをしてらしたのですが、Optimusシリーズもがんばっているのはわかりますが、現時点ではSAMSUNGの方が上だと思いますので、そこはもうちょっとがんばりましょうw

 確かに国内独自サービスはないけれど、IS06同様グローバルモデルの方がAndroid端末として実質で良い点が非常に多くあると思うのですが、評価されないことが残念でなりません。少なくともタッチ操作だけでは不安という方や、まずは安くAndroidを始めてみたいという方、W-ZERO3みたいな端末が欲しかったという方などにはオススメですので、ぜひラウンジや量販店等でL-04Cを触れる機会ができたら試してみて欲しいと思います。相当安い価格で販売されるようでLGの方も「すごい安いですよ!」と強くアピールされていました。「安い=使えない」ではないことを実感できると思います。見た目安い印象はしかたありません、実利で勝負できる端末だと思います。

 最後にひとつ注意事項があります。キーボード付きということでTerminalプログラムを使う端末としての利用を検討されている方々に残念なお知らせです。LGの方に質問してがく然としたのですが、現時点でこの端末からCtrlキーとESCキーを利用する操作はできないそうです…。入力する方法がありません…。ですのでviとか使えませんorz
 LGの方には強く強く要望しておきました…が、対応できるかどうかもわかりません…。なんて残念なんだ…。キーコンビネーションでの入力でいいから、いつかファームアップで対応して欲しいと切に願います。

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■docomo T-01C 内覧会版 レビュー
 こちらもFans:Fansが募集していた「docomo 2010 Winter Collection Preview Event -新商品内覧会-」に参加して試した端末になります。有楽町のスマートフォンラウンジでも展示されていて、T-01Cについてはほぼ同じバージョンの展示となっていました。auのIS04の兄弟機と言っていいと思いますが、IS04はまだレビューしたことがなく、実際に始めて触る東芝のAndroid携帯になりますので、こちらは少し長めにレビューを書いて行こうと思います。

■ハードウェア
 4インチスクリーンを搭載したやや縦長の印象がある機体ですが、厚みをそれほど感じないことと、重さも他機種よりは重いもののバランスがいいのかそれほど重いという印象はありませんでした。むしろ防水というスマートフォンには貴重なアドバンテージが、しっかりしたハードウェアであるという印象を与えてくれます。防水ということで下面中央にあるUSB電源部のフタが大きく、外部バッテリー利用でのUSB接続時に結構目立ってしまうのは仕方ありませんが、フタの劣化の心配の少ないよう、専用充電端子が本体左側面にあるのがとても嬉しい仕様です。最近のスマートフォンはUSB充電だけのものが多く、専用クレードルなども減りつつあるところに、T-01Cは(ワンセグの面からも)クレードルが利用可能になっていて、日本のケータイユーザには馴染みやすい使い方ができるところは素晴らしいと思います。

 液晶の発色は明瞭で、REGZAエンジンの効果は正直よくわかりませんが(いろんなコンテンツを比較したらわかるのかも…)、輝度も高く十分な品質だと思います。そのかなり大きな液晶の下に3つの物理ボタンがあり、左からメニュー、ホーム、戻るボタンとなっています。ボタン自体の操作感はしっかり押せていい感じなのですが、Xperiaほどではないにしろかなり下に位置するため、片手ホールドで操作しようとすると、手の小さな方だと微妙に操作しずらいのではないかと思いました。また電源ボタンが本体右側面中央やや下にあり、ボタンが小さいためちょっと使いにくいと感じました。通常はクレードルで横置きが前提なので、アンテナ配置と合わせてこの位置になっているようですが、縦持ちの時には非常に微妙な位置だと思います。同じ場所にボリュームキーもあるのですが、こちらも小さく使い勝手は微妙…。本体が大きめな分、側面ボタンの小ささが気になってしまいます。カメラについては他所でいろいろレビューが出ると思いますので、ここでは取り上げません。

 起動時間については以下のような感じです。
 電源オン→着信ランプ消灯→1秒→着信ランプ点灯赤→1秒→
 着信ランプ点灯緑→5秒→防水警告→2秒→REGZAロゴ→7秒→
 docomoロゴ→13秒→ロック画面(約30秒)

 起動は非常に速いと思います。最初画面が一切変化せず、着信ランプでの状況変化しかないので、電源投入ちゃんとできているか心配な感じですが、一旦ロゴが出た後はすぐにロック画面になるように感じます。この辺は東芝だけに白芝という代名詞を持つ高速SDHCカードのように、高速な読み出しを可能にするフラッシュメモリ技術が遺憾なく発揮されているのではないかと思います。

■ソフトウェア(OS
 内覧会でもラウンジでもおよそ同じバージョンでした。Android2.1-update1。カーネルバージョン 2.6.29-rel tsb-android@toshiba #2、ビルド番号 TER018。ベースバンドバージョンが若干違ってラウンジは5011.1906.29、内覧会は5011.1906.27でした。ベースバンドの差は含まれるアプリケーション構成などの差だそうで、最終リリース版は末尾33くらいになるだろうとのことでした。T-01Cはチューニング等は終わりもうほぼ完成状態で、最後にアプリ等の調整をするだけと説明されたので、ラウンジの展示機でもほぼリリース版の操作感を確認することができるということになります。

 そのチューニング済みとされるT-01Cのホーム画面の操作感ですが、フリックの追従はやや遅く少し残念な印象です。使い勝手に重きを置いているようで、画面最下部左のアイコンでマイパレットを呼び出し、ホーム画面にあるウィジェットに簡単にアクセスできるようになっていたり、最初からホームが7面も用意されていたりと、画面印象を大きく変えずに工夫をしている点はいいのですが、レスポンスはもうちょっとなんとかして欲しかったところです。また、東芝製ホーム以外にAndroid標準のLauncherとの切替えを可能にするアプリも用意されているのですが、切り替えてもフリックの追従具合はあまり変わらないため、もうちょっとチューニングの余地があるように感じました…。

 設定メニューの中では東芝独自項目として「マルチメディア設定」があり、ここで「REGZA設定」として高画質化エンジンの使用のON/OFFが出来たり、日本語入力エンジンとしてATOKが採用されているので、「言語とキーボードの設定」からATOKの設定が可能になっています。あとは面白いなと思ったのが、電源オフの時の選択肢が「マナーモード、公共モード、機内モード、電源を切る」となっていて、「公共」を意識した日本らしいカスタマイズが好印象でした。

■ソフトウェア(アプリ)
 T-01Cでアプリ面で最も特徴的なのはATOKによる日本語入力もさることながら、個人的にはDLNAクライアント/サーバが個別アプリで導入されていることだと思っています。DLNAクライアントとしてはデジオン社のDiXiM for Androidのクライアント製品であるDiXiM Playerが、サーバとしてはDiXiM Serverが導入されています。DiXiM for Androidは今回T-01Cが初搭載だそうで、いずれマーケット経由で他のAndroid端末にも導入できるようになるのではないかと言うことでした。

 ブースの説明員の方もDiXiM Playerの詳細な再生可能フォーマットについてはわからないということでしたが、DTCP-IPに対応しているので最近のREGZAテレビ(Z7000等)で録画した番組はDLNA経由で見られるようです。DiXiM Playerはコントローラにもなるので、ネットワーク内のDLNAサーバを検索して、DLNAレンダラー(TVなど)を指定して再生をさせることが可能です。DiXiM Serverもクリックして起動チェックを入れるだけで簡単に起動することができるので、サーバを起動して自端末内のコンテンツをREGZAテレビで再生するというような使い方も可能になっています。日本語のパスやファイル名をサポートしているかどうかはわからないということでした。

【12/22追記】
 T-01CのDLNAアプリはDTCP-IP非対応のようです。内覧会場でDLNAに関して質問したいんですけど、とお願いして担当してくれた説明員さん(たしか東芝の名札を付けていたように記憶していますが…)から聞いたのですが、またガセ情報になってしまいました。自宅でZ7000を使っているので一番に確認したかったことだったため、少なくとも聞き間違いとかはしていないと思います…。ガセを流してすいません。

 他のアプリはあまり試さなかったのですが、ワンセグでなく「テレビ」というアイコンがあったり、REGZAとの連携を意識した作りになっているというのはいろいろな面で感じます。せっかく赤外線があるのにTVリモコンにはならないのですか?と聞いたところ、現在アプリ開発中とのこと。T-01Cのリリースには間に合わず、おそらくマーケットからのダウンロードになるのではないかということでした。T-01Cは背面カメラ横に赤外線ポートがあるので、リモコンとしては使いにくそうですが、DLNAプレイヤーとの連携で音量操作も手元で出来れば、これはよいアドバンテージになるので、ぜひリリースして欲しいと思いました。

こちらのブラウザのUser-Agentヘッダは以下のようでした。
[code]User-Agent: Mozilla/5.0 (Linux; U; Android 2.1-update1; ja-jp; T-01C Build/TER018) AppleWebKit/530.17 (KHTML, like Gecko) Version/4.0 Mobile Safari/530.17[/code]

■まとめ
 T-01Cの印象はやはり防水を前面に出したしっかりしたハードウェアという部分が強いのですが、正直なところdynabook AZとFolio 100のレビュー前例がある通り、東芝製Android端末についてはソフトウェア部分(特にデバイスドライバ)にトラウマのような不安感があり、ホーム画面のチューニング精度を見ても十分とは思えず、その不安感は払拭されることはありませんでした。リリース後十分な期間を置いて各所評価を吟味した上で、初めて購入検討の俎上に載るという感じでしょうか。初めてAndroid端末を購入する方には現時点で個人的にはお勧めできません…。自宅がREGZAシリーズで揃えられていて、DLNA等の特徴的な機能を十分活かせる方ならよい選択肢になることは否定できないと思うのですが…。機能的には魅力があるので、早期のAndroid2.2化や継続的なアップデートを実施することで信頼度を高めてくれることを期待したいと思います。

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■docomo SH-03C 内覧会版 レビュー
 抽選モノにはめったに当選したことがないのですが、Fans:Fansが募集していた「docomo 2010 Winter Collection Preview Event -新商品内覧会-」に応募したら当選することができたので、いそいそと参加してdocomoのAndroidスマートフォンを触ってきました。約2時間の間でしたが開発者を含めた各製品関係者からいろいろとお話を伺うことができたので、楽しい時間となりました。有楽町のスマートフォンラウンジでも既に各種製品が展示されていたので、両方合わせた情報をレビューとして書いていこうと思います。ちなみにイベントは以下のページで募集されていたものです。

 11月13日(土)開催★100名様特別ご招待!
 docomo 2010 Winter Collection Preview Event -新商品内覧会-
 http://fansfans.jp/campaigns/detail/103
 今回のイベント参加者の記事が以下で読めるようです
 http://review.fansfans.jp/campaigns/review/103/review_252_0.html

 まずはauのIS03,SoftBankの003SHと並び評価されざるを得ないSHARP SH-03Cからになります。Felicaやワンセグ等の国内独自サービスや3D液晶搭載且つ同時期に発売ということで、どうしても比較されてしまうわけですが、スペック的なものは他所でも散々比較されていると思うので、あまり他のレビューではなさそうなことを書くようにしたいと思います。

■ハードウェア
 IS03に近い印象です。と書くと身も蓋もないのですが、003SHと比較するとやはりIS03に近い外形と持ち具合です。スクリーン自体はIS03よりやや大きく003SHと同じ3D液晶なのですが、製品の全体印象は他の2つよりもやや安っぽい印象です…。おそらく前面パネルの透明感ある加工が周辺部でプラスチッキーな感じになってしまっていることが原因だと思います。ハードキーが前面下部に4つ並んでいるのですが、左からメニュー、ホーム、戻る、電源キーとなっており、なんと電源キーが前面になっています。ブースの方の説明では。「通常の携帯電話は側面に電源がないのでこちらの方がわかりやすい」ということでしたが、使用頻度の多いであろう戻るキーの真横は、操作ミスで画面を暗転してしまう可能性が高くなり、使用上の不安が少しあります。多少強めに押さないと反応しないようですが、機体によってはなかなか電源が入らないというくらい鈍くなっていて(ラウンジの機体がそうでした)、正直ボタン部分は微妙な印象です。

 左サイド中央やや上にUSB電源…これもIS03と同様に外部バッテリーをつないで使おうとするとやや微妙…。右サイド中央やや下にボリュームキーとカメラボタンなどが配置されているのですが、これも位置的にはちょっと下過ぎるのではないかと思いました。ブラウザ等をボリュームキーでスクロールする時など少し操作しずらい位置のような気がします。

 起動時間はラウンジの端末で測定し以下のような感じです。
 電源オン→?秒→docomoロゴ→16秒→LYNX 3D アニメロゴ→13秒
 →PINロック画面(合計約30秒?)

電源ボタンの反応がよくわからないため、どこで入ったのかよくわかりませんでした…。おそらく反応したら2秒くらいのような気がしますが、押していた時間は10秒くらい、あれ?あれ?という感じに迷って力の入れ加減を変えていました。なんとなくすっきりしません…。ラウンジではPINロックがかけられているので、再起動時には説明員の方にロック解除を依頼する必要がありますので、ご注意ください。

■ソフトウェア(OS)
 当然Android2.1-update1なのですが、内覧会とラウンジでビルド番号とカーネルバージョンが違っていました。内覧会のビルド番号はDA273.00.01.04、ラウンジはPA275.00.01.05。カーネルバージョンは内覧会が2.6.29-pref build@sharp #2、ラウンジが2.6.29-pref build@Sharp #4でした。ベースバンドバージョンはどちらも1.00です。ブースの方の説明ではラウンジの方がちょっと新しいということでした。この辺がリリース版ですかと質問すると「まだまだ調整が入ります」と即答されていたので、開発が続いていることがわかります。

 設定メニューの構成はほぼIS03/003SHと同じでした。実質的には外形デザインと液晶部分が差異になっていて、基本的なところはほぼ共通と見ていいのかもしれません。ホーム画面のデザインもややカスタマズが入っていますが、左にアプリ一覧、右にタスク管理のアイコンが来る構成は似ています。docomo版のホームもレスポンスはイマイチで、ADW.Launcherをインストールさせてもらって試したのですが、ADW.Launcherを使う方が圧倒的に追従性も応答性も高くなっていいと思いました。SH-03Cを購入される方はまずはホームアプリを変更することをお勧めします。

■ソフトウェア(アプリ)
 こちらもIS03/003SHと共通のアプリが多かったです。開発コスト考えると妥当なのですが、比較する観点からはあまり面白みがないというか…。もちろんdocomoのサービスに紐付いたアプリ類はありますので、全てが同じということではありません。SH-03Cで一番驚いたのは「内蔵3D」というアプリで3D液晶用のデモ動画がインストールされているのですが、それに初音ミクのDIVA動画がプリインストールされていること、その動画類は内蔵ROMに収められていて削除も入れ替えもユーザはできないというものでした。デモ動画なのに貴重な内蔵ストレージを消費して、しかも削除できないとか…。3Dコンテンツを楽しめるようにデモをプリインストールというのはわかりますが、削除させないってどういう意味があるのでしょう…。003SHにも3D動画がプリインストールされるようですが、同じようになっているのでしょうか。

 SH-03Cはアプリ等をユーザがインストールした際には全てSDカード側にインストールされるということでした。そのためSDカード選びは結構動作速度のポイントになりそうです。その時はふむふむと聞いていたのですが、SDカード交換したら動作どうなっちゃうんでしょう…。こちらはラウンジにまた寄ることがあったら確認してみたいと思います。アプリがコピーで移植できるなら、他人のSDカードにコピーすることもできてしまいそうな気もします。少なくとも設定などは移せそうですし、いろいろなことが起きそうな予感が…。何かしら対策はされているのか気になりますね。

こちらのブラウザのUser-Agentヘッダは以下のようなものでした。
[code]User-Agent: Mozilla/5.0 (Linux; U; Android 2.1-update1; ja-jp; SH-03C Build/PA275) Apple WebKit/530.17 (KHTML, like Gecko) Version/4.0 Mobile Safari/530.17[/code]

■まとめ
 正直光るものは感じませんでした。SHARP3機種のうち発表順が最後になってしまったこともありますが、先行2社からのいいとこ取りにもなっていませんし、厳しいようですがdocomoの回線であることが必要でない限り積極的に選ぶ理由は見つかりません。Lバッテリーと対応カバーをすぐに発売して差別化をした方がいいのではないかと思いました。もちろんハードウェアの品質が低いということはありませんし、先行2社の同系機がなければ十分魅力のある内容になっていると思います。発売タイミングが残念という感じでしょうか。

 IS03の改善の例を見るとSHARPの開発の方々が非常に努力を続けていらっしゃることがわかります。SH-03CもAndroidのバージョンアップを含めてもちろんどんどん改善されていくと思いますので、正式なリリースまでに標準ホームの基本動作の見直しと、docomoのマーケティングのなんらかの対策を期待したいと思います。

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■au IS03 更新ビルド2種 レビュー
 ありがたいことに前回のレビューの後、IS03の更新されたビルドを試す機会があったので、OSの部分のみ主にレスポンス面についてレビューを追加しておこうと思います。もうすぐ発売になるということもあり、Android2.1でどこまで勝負できるか気になっている方も多いと思いますが、SHARPは本当にがんばってくれたんだなと実感できる出来上がりになっていると思います。先のレビューは以下から読めます。

au IS03 CEATEC版レビュー【10/17追記】
http://blog.isnext.net/issy/archives/406

au IS03 KDDIデザイニングスタジオ版 検証追加レビュー
http://blog.isnext.net/issy/archives/435

■更新版ビルド RA125.00.02.00
 ヨドバシ秋葉原店で店員さんに「動くIS03を見たいんですけど」と聞くと奥から出してきてくれる1台しかないらしいホットモックのバージョン。店員さんによるとリリース版に非常に近いバージョンとのこと。Androidバージョンはもちろん2.1-update1、カーネル 2.6.29-pref nbproj@TG712205 #1。ビルド番号のルールがCEATEC版のD9156から大きく変わっている模様。いろいろなアプリを導入して検証しているようで、たくさんの3rdパーティアプリが導入されており、出された当初ホームがADWLauncherになっててUIが変わったのかと思ってびっくりしました。店員さんもよくわかっていなかったみたいで「標準ですよ」と言ってましたが、知らない人が見たら本当に誤解するからもうちょっと勉強して欲しいと思います…。Ocean UIに切り替えて動作を確認すると、やはり左右フリックはややもたつく感じ。標準ホームアプリ自体は残念ながらこのビルドではあまり改良された感じはしませんでした。ただADWLauncherで利用する限り、フリックの追従性も良くAndroid2.1としては十分に快適な操作が可能であることが確認できました。この時点ではIS03を購入された方はホームアプリを変更することを強くお勧めすると思いました。

 起動時間の測定結果はCEATEC版より悪くなっています。
 電源オン→1秒→Android auロゴ→50秒→ローディングアニメ→16秒→メモリ液晶表示
 →5秒→au ICカード読み込み表示→5秒→ロック画面(合計約77秒)

 30秒近く起動が遅くなっていますが、ロック画面解除後の動作はスムーズでした。それでも起動が長くなったのはちょっと残念な印象でした。

■更新版ビルド 01.00.00
 出所が明示できなくて申し訳ないのですが、NDAではないと確認したので、こちらのビルドについてもレビューをします(数日後この部分が消えていたらすいません)。Androidバージョンはこちらももちろん2.1-update1、カーネル 2.6.29-pref nbproj@TG721404 #1。カーネルはCEATECと同じバージョンのようですが、ビルド番号ルール?がこちらも違っており、なんとなくキレイな数字になっています。

 こちらは起動時間から見てみます。
 電源オン→1秒→Android auロゴ→31秒→ローディングアニメ→7秒→メモリ液晶表示
 →5秒→au ICカード読み込み表示→2秒→ロック画面(合計約46秒)

 CEATEC版と遜色ない速度で起動していて、ロック解除後の動作もスムーズでした。標準ホームでのフリック操作も少し遅れ気味に見える動きではあるものの、それはOcean UIの視覚効果の問題でタッチ自体のレスポンスは非常に良いように感じました。こちらのビルドにはau独自アプリがほとんど入っていなかったため、それが快適な理由になっている可能性は否定できないのですが、もしこちらのビルドがよりリリース版に近いものだとすれば、標準ホームでも十分快適さを感じることができるのではないかと思いました。もちろんADWLauncherにホームを変更すればもっと快適になると思います。ブラウザやワンセグも快適に動作し、若干縦横切り替えが遅い印象はありますが、非常に安定しており十分欲しいと思わせる完成度だと感じました。

 ブラウザのピンチズーム操作も非常に快適だったのですが、Flashが多かったりテーブルネスト構造が複雑なページだったりすると、ピンチズームがカクカクになることも確認しました。サイト側の作り方に大きく影響を受けるということのようです。アンテナの受信感度のそれほどいい場所ではなかったのですが(2〜3本表示)、ページによっては非常に速い速度で表示できたりしていたので、auのパケットは比較的余裕があるのかもしれません。

 こちらについては3G経由proxy無しSSL接続時のサーバ側受信ヘッダがフルに取れたのでそれも紹介しておきます。

[code]GET / HTTP/1.1
Host: cgpadmin.isnext.net:9100
Accept-Encoding: gzip
Accept-Language: ja-JP, en-US
Accept: application/xml,application/xhtml+xml,text/html;q=0.9,text/plain;q=0.8,image/png,*/*;q=0.5
User-Agent: Mozilla/5.0 (Linux; U; Android 2.1-update1; ja-jp; IS03 Build/SA300) AppleWebKit/530.17 (KHTML, like Gecko) Version/4.0 Mobile Safari/530.17
Accept-Charset: utf-8, iso-8859-1, utf-16, *;q=0.7[/code]

 ネットワークアドレスは以下からでした。
 inetnum: 111.236.17.0 – 111.236.17.255
 netname: KDDI-NET
 descr: KDDI CORPORATION

■設定項目等
 気になった設定項目を書いておきます。ここで紹介する項目は上のどちらのビルドにもありました。まずは「センサー感度補正」。SoftBankの003SHで確認した時に気付いた項目だったのですが、IS03にも同様に存在しました。「テキスト読み上げ」という項目も今回気付いたのですが、設定アイコンをクリックした最初の項目一覧の中に並んでいました。Froyo標準では「音声入出力」の下の階層だったと思うので、少し優先順位が上がっているようです。「フォント切替」ではモリサワ新ゴR、LC明朝、SHクリスタルタッチ、DroidSansの4つのフォントに変更可能になっています。また本体での簡易留守録として「音声・伝言メモ」という項目があります。003SHでは「簡易留守録設定」なのにIS03では「伝言メモ」になっています。ヨドバシの店員さんに伺ったところ本体で設定できる留守録で間違いないということなので、名称だけが異なっているようです。

■まとめ
 ISフラットや月々割など非常に魅力的なプランが用意されたことでISシリーズの購入がぐっと魅力的になってきました。純粋にレスポンスを求める向きには今もIS06を強くお勧めしますが、ワンセグを始めとする国内独自サービスを存分に使いたい場合にはIS03は非常に心強い選択肢になったと思います。CEATEC版ではもっさり感の強かった動作状況も、かなりチューニングが進み十分快適(Ocean UI除く)と言える状況になってきているようです。iPhone4やAndroid2.2のDesireを当り前に触っている人たちがビルド01.00.00のIS03を使って「これはぜひ欲しい」と悩み始める様子を見ていて非常に興味深かったです。

 本当のリリース版がどういう状態で出てくるのかは知る由もありませんが、今回レビューしたビルドの状況と利用者の反応を見る限り非常に期待できるものになっているのではないかとワクワクします。バッテリー容量やメモリ量など不安要素がないわけではありませんが、Android2.1端末としては非常にがんばったものになっていると思います。正式な価格発表と発売を楽しみに待ちたいと思います。

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■SoftBank 003SH ヨドバシ秋葉原版 レビュー
 昨日SoftBankから発表された国産Android端末 SHARP 003SHのホットモックが既にいくつかの大手量販店にあるらしいという噂を聞いて、仕事帰りにヨドバシカメラ秋葉原店に寄ってみました。そこには既に3台の003SHが展示されて店員さんの立ち会い?の元で触れるようになっていたので、少々並んで試させてもらいました。じっくり触れたわけではないのと後述するトラブルがあったため暫定かつ簡易レビューということで製品リリース前にまたレビューする機会がもてればと思っています。

■ハードウェア
 SHARP製ということもあり、IS03と同じような印象かと思いきや、むしろ持った感じはあまり薄くないGalaxy Sでした。3.8インチのスクリーンは結構大きく感じフラットな印象。裸眼3D液晶は確かに3D画像を表示すると立体感のあるように見えるのですが、解像度が低く感じあまりキレイには見えませんでした。壁紙が3D対応のものだと、アイコンが2Dままなためとても違和感のある画面になってしまい、個人的には使用に耐えません…。2Dの表示のままであればそこそこ精細感のあるSHARPらしい液晶だと思います。タッチパネルのフリック操作は比較的快適でホームでの操作感は十分追従感のあるものでした。この辺はAndroid2.2の効果が出ていそうです。

 スクリーン下部にある3つの物理ボタンは厚ぼったい感じで、押下しにくいことはないのですが、一番右が使用頻度の多い「戻る」ボタンなので、比較的大きめな画面に対して右手片手持ち親指で操作しようとした時には、バランス的にやや使いにくいと感じてしまいました。IS03と異なり充電も兼ねたUSB端子は端末の下部中央にあるため、外部バッテリーを付けた状態でも使いやすそうでいい感じ。

■ソフトウェア(OS)
 展示のOSバージョンはAndroid2.2、カーネル 2.6.32.9-pref sharp@TG470902 #1、ビルド番号 EU275となっていました。店員さんからは「開発の最初の段階のバージョンで、改善前なのでいろいろとまだまだなところはあります」とお話がありました。最終版にはかなり遠いバージョンということが前提ですが、一応気になったところは書いておこうと思います。

 一番重要なホーム画面はIS03とは異なりAndroid標準にかなり近い印象で、操作感も悪くありませんでした。2D/3D切り替えアイコンがあったり最初から8面あったりと、独自カスタマイズはされていますが、特殊な印象はありません。メニューバーは(おそらく不具合だと思いますが)時間以外は一切表示されていませんでしたので、確認できませんでした。

 設定メニュー類ですが、IS03のように静電容量式なのに「タッチパネル補正」機能があり、更に「センサー感度補正」機能(モーションセンサー、地磁気センサーの補正可能)が用意されていました。テザリングメニューはもちろん無し。代わりにそこに「DLNAサーバー設定」が追加されています。3D液晶に関しては「ペールビュー」「3D表示の飛び出し度」が設定できるようになっていました。通話設定には「簡易留守録設定」があり本体で数十秒くらいの留守録が設定可能になっています。日本語入力はIS03と同じ「iWnn IME – SH edition」でした。

■ソフトウェア(アプリ)
 あまり試せなかったのですが、かなりいろいろなものがホームに追加されていました。気になったのは「コンテンツマネージャー」「名刺リーダー」「情報リーダー」「テキストリーダー」「スライドビデオ」「HDMI」「撮る家計簿Photoマ」「ラクラク瞬漢/瞬英ルーペ」などなど。なんとなく想像はできますが、いろんな意味で楽しみな感じです。SHARPはどうやらAndroidアプリで機能を使うという概念でなく、個々の機能を切り出してアプリとして配置しているような印象ですね。本来のアプリと機能名が混在していてちょっとUI的にどうだろうと思ってしまいました。

■まとめ
 ここまでほとんど項目の紹介レベルで来てしまいましたが、今回の端末の印象は正直SHARP(というかSoftBankかな?)大丈夫か?というものでした。いくら開発初期バージョンとはいえ、店頭で一般ユーザが利用する前提で出荷した以上は、それを以て製品のインプレッションを得てくださいということです。今回の端末はちょっと難がありすぎると感じました。

 試用機の順番が回ってきた時、その端末は起動後約1時間経過しており、各種設定メニューの写真を急ぎ撮った後、いざいろいろ使ってみようとするとホーム画面の操作は問題がなくても、アプリでのスクロールはカクカク、ビデオ系アプリは画面が白くなったまま起動しない、戻るボタンを押してもなかなか画面が変わらないと、かなり酷い状況でした。店員さんがいることを確認して、端末電源をオフするもののなかなか終了しない。終了したと思ったら電源オン後、SoftBankロゴを表示したままフリーズする…。店員さん曰く「ハードがショートしているみたいなんですよ」ということで、ショートの意味はよくわからなかったのですが実は今回以前にも何度もトラブっていた様子。よくよく考えると隣の端末もしょっちゅう別の店員さんがケアをされていました。裏ぶたを開けてバッテリーを取り外したり充電ケーブルを抜いて完全オフにして再起動を試すも一向にSBロゴから進まず。何度もチャレンジしてくださったのですが、「今回のバージョンはリセット機能がない」ということで元に戻すことができませんでした。店員さんに謝辞を伝えて日を改めてまた来ますということで今日は帰ってきました。

 改善前と店員さんも注釈していたので、すぐに改善されたホットモックに置き換わるのだと思いますが、それまでは003SHの評価はしない方がいいと思われました。これから展示機を試そうという方はビルド番号に注意して見ていただければと思います。発表直後に実機を試せることは非常に嬉しいのですが、相応の完成度でないとむしろマイナスに働いてしまいかねません。技術者的な視点から考えるとSHARPの開発者の方々がこのビルドで出したいと思うことはないと思うので、SoftBankからの要請だったのではないかと推測することになります。マーケティング的なインパクトは確かに大切だと思いますが、もう少し慎重な方がいいのではないかと思いました…。

 ハードウェア全体や、搭載機能(アプリ含む)はとても魅力的(3D以外w)な端末なので、個人的にはリリース版のファームに期待をしたいと思います。

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■au IS06 KDDIデザイニングスタジオ版 レビュー
 今日からIS06がKDDIデザイニングスタジオで触れるということだったので、たまたま出先の仕事が早めに終わったこともあり、帰りに寄って触ってきました。展示はホットモック黒1台とコールドモック白1台だけ。1FのIS03の展示台の中に紛れての展示となっていました。18:30過ぎだったので昨日の発表の直後ということもあり会社帰りの人たちで人だかりになっているかと思いきや、待ち人数も少なく比較的余裕で試せるくらいの感じでちょっと拍子抜けでした。

【12/27追記】製品版のレビューを追加しました
 au IS06 製品版 簡易レビュー
 http://blog.isnext.net/issy/archives/642

■ハードウェア
 もう既にあちこちで取り上げられているようにPantechは韓国のメーカー、数年前の資料では携帯でSamsung、LGに続くシェアを持っていたそうです。今回のIS06はSIRIUSαという名前がついていますが、韓国で今年8月ごろからAndroid2.1端末として発売されているVEGA IM-A650SをベースにW-CDMAや独自コネクタを廃止し、本体右側上方にMicroUSBコネクタを加えたau仕様のハードウェアになっています。手に取って最初に感じたのは軽いという印象。サイズがほぼ近似したNexusOneより約20g軽いため、おおっと思いました。手に持った感じは軽いけどとても落ち着いていて良い、という好感触。写真よりも実物の印象の方が見た目もスッキリクリアでいい感じです。

 VEGA IM-A650Sは韓国の方のblogを読む限り、Android2.1端末としてはNexusOne相当のスペックでありながら、それを超える非常にレスポンスのよい端末として高評価を得ていたようです。実際に以下の動画を見ると2.1とは思えないレスポンスの良さにびっくりします。

 Pantech Sky IM-A650S UI Navigation Test by LAZION.com
 http://www.youtube.com/watch?v=LHHQQy2RcAg

 ということで2.2になって更に快適になっているのかワクワクしながらの操作だったのですが、実際期待通りのサクサク感を味わうことができました。上記の動画とほぼ変わらないくらいの追従性の良さは、2.2になったNexusOneよりも更に軽快で素晴らしいと実感しました。タッチ操作の応答性は現時点ではGalaxy Sと双璧という感じです。フリック操作のみならず標準で導入されるPantechオリジナルの3D Widget類も非常にレスポンスよく動作します。以下の動画の0:41ごろに登場する地球のWidgetもとても快適にくるくるしてくれます。

 5.洗練されたデザインIS06
 http://www.youtube.com/watch?v=IKvvkuqsCGU

 上の動画のタイトルに文句を付けるわけではありませんが、比較的シンプルですっきりしたハードウェアデザインに対して、PantechカスタムのソフトウェアのデザインはPOPを狙ったけどやや野暮ったいという印象。液晶自体は明るく十分な品質だと思いますが、うまく表現できないのですが発色が野暮ったいというか、ソフトウェアのカラーマネージメントが野暮ったいというのか、全体的にスッキリしない印象が残ってしまいました。ホームアプリや壁紙を変えたら印象が変わるかもしれません。

 起動時間も測定してみました。
 電源オン→1秒→Android auロゴ→33秒→SIRIUSロゴ→9秒
 →au ICカード読み込み表示→3秒→ロック画面(合計約46秒)

 Android auロゴがやや長く感じますが、ロック解除後の動作はすぐに快適に動作しますので、あまりストレスにはならないと思います。電源ボタンもそうですが、ボタン類はややストロークが浅い感じで個人的にはもうちょっとしっかり押せる実感がある方が好みだなと思いました。auはドックを使うことを想定しないのか、この端末も微妙な位置にUSB端子があるので充電時への配慮がもうちょっと欲しいなと思います。
 
■ソフトウェア(OS)
 展示のOSバージョンはAndroid 2.2-update1、カーネル 2.6.32.9-perf P12405@BS154#1、ビルド番号 FRF91でした。同じ場所にハード関連情報も少しだけ表示されており、メモリ容量 Total RAM 401MB, Free RAM: 287MB、ボードとソフトウェア 8×50 V02.00という内容になってました。メモリが401MBとなっているのがやや気になります。2.2までは良くても次のOSバージョンアップが出来るかどうか…。NexusOneのスペックが最低ラインになると思われるので、メモリ不足でNGにならないことを期待したいと思います。

 日本語表示はもちろん可能になっていますし、iWnnで入力も問題なくできます。フォントの変更も可能になっていますが、展示機には選択肢がひとつしかなかったので変えて見ることはできませんでした。フォントを導入する仕組みもそこではわからなかったので、マーケット等からインストールするパターンになるのかもしれません。

 設定関係では、テザリングはもちろんメニューから消えており、代わりに?フィルタリング設定という項目があってWebアクセスなどをフィルターするサービスの設定ができるようになっています。また通常ホームから「設定」アイコンをクリックした場合テキストメニュー画面になるのですが、Pantechはここにもカスタマイズが入っていて、「音/バイブ」「音量」「ディスプレイ」「サウンド」「通話モード」「システム」という6つのアイコン選択画面になり、「システム」から一般的な設定項目を表示します。「通話モード」の設定には「通話時間/料金」「番号付加設定」「外部機器オプション」「着信/拒否設定」など日本のサービスっぽい感じに分かりやすくまとめてありました。

 ちょっと面白いところでは、ダイアル画面のテンキー画像を何パターンか差し替えることができたり、Qsound設定というイコライザ設定があったりと、細かいカスタマイズが結構いろんなところでされていて、なかなか楽しい感じになっています。

■ソフトウェア(アプリ)
 まず驚いたのはパンテック動画プレイヤー。DivX対応のこのプレイヤーはレスポンスが素晴らしいです。プレイヤー画面からはフォーマットが判別できなかったのですが、導入されていた40M近い動画のデータを再生しながら再生時間スライダを指で動かすと止めたところから遅延無くすぐに再開されます。先送りでも巻き戻しでもとても快適に動作します。アスペクト設定やABリピートもあったりして、動画再生が(フォーマットとビットレート次第だとは思いますが)相当快適に楽しめるように感じました。

 カメラも画像解像度が9種類(2560×1920 /2460×1536 /2048×1536 /2000×1200 /1600×1200 /1600×960 /1280×960 /800×280 /640×480)、撮影シーンモードが12種類(一般、自動、人物、風景、室内、スポーツ、夜景、浜辺、雪景、夕日、テキスト、花火)、詳細設定で手ブレ防止ON/OFFや測光エリア設定などが可能になっています。撮影方法も連写撮影、分割撮影、ポラロイドが用意されていました(分割とポラロイドってなんだろう?)。

 メモ帳的なアプリとしてスマートノートというアプリが導入されていて、それなりに使いやすそうな印象でした。というようなパンテック独自の拡張や追加アプリケーションが結構たくさん導入されているようで、NexusOneでFRF91をよくご存知の方も、ああFRF91か…とか思わないでぜひ一度触ってみられることをオススメします。違いを知れば知るほど楽しめると思います。もっといろいろ使ってみたかったのですが、ここまでで15分経過してしまったため、また次に行く機会があったら追記したいと思います。

 ちなみにブラウザのUser-Agentはこんな感じでした。
 [code]User-Agent: Mozilla/5.0 (Linux; U; Android 2.2-update1; ja-jp; IS06 Build/FRF91) AppleWebKit/533.1 (KHTML, like Gecko) Version/4.0 Mobile Safari/533.1[/code]

■まとめ
 Pantechは8月にVEGAを2.1で発売して今既にIS06で2.2をこの完成度でリリースできる(各種オリジナルアプリもてんこ盛りで)のですから、相当デバイス関連に強い&Androidアプリにリソースを割いているのではないかと推測されます。Android関連のウォッチをする中でもPantechはほとんどノーケアだったので、auがPantechを採用すると噂が流れた時になぜ日本ではほとんど無名に近いメーカーを選択したのかと思いましたが、むしろよく研究された成果であったことを、調査をして実機を触って改めて実感しました。ここでもauの本気を強く感じることができました。(この端末のベースになったVEGAはPantechでもSKYというブランドを付けた端末になっており、SKYはSKテレコムとKYOCERAの2社の名前から付けられたものだそうで、KDDIとKYOCERAのところで繋がっていたみたいですね。Pantechの携帯はKDDIで過去にも出ていたそうです。)

 Felica等の日本独自サービスがないことであまり注目されていない印象すらあるIS06ですが、独自サービスが不要でブラウジングやGmailなどの一般的な用途を中心に使うのならば、なかなか入手しにくいHTC Desire系やAndroid2.1系でリリースされる他端末よりはむしろオススメかもしれません。レスポンスはスマートフォンを使う上で最も重要な要素のひとつだと思います。長時間稼働させていないので、時間を経るに従ってレスポンスが落ちる可能性は否定できませんが、そうした不具合がないことを祈りつつ、IS06のリリース版の登場を楽しみに待ちたいと思います。

 スタジオから帰宅途中、電車内でネットをチェックしてみたらIS03がファームアップされたものに入れ替わって展示されていたとのこと。ショック!IS03を再チェックしてくるの忘れました。こちらもまた機会があればチェックしたいと思います。

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■au IS03 KDDIデザイニングスタジオ版 検証追加レビュー

【11/10追記】IS03の最新レビューはこちら
 au IS03 更新ビルド2種 レビュー
 http://blog.isnext.net/issy/archives/482

 先のIS03レビューが「標準ブラウザが3G接続で端末識別情報を送信する」という点について2chやTwitterで注目されたため、これは自身できっちり真贋を確かめねばと思い、本日KDDIデザイニングスタジオにお伺いして「端末識別情報の送信」について検証と確認を行ってきました。結果から先に書いておきます。

 「標準ブラウザが3G接続で端末識別情報を送信する」は間違いです。
  ガセネタを流してしまうことになり、大変申し訳ありませんでした。
  先のレビューは本日確認の内容に合わせて一部訂正いたします。

先のレビューはこちら
http://blog.isnext.net/issy/archives/406

■検証内容
 ここのblogサーバにhttpヘッダのlog出力が出来るプログラムを設定し、3G接続のIS03からアクセスしてヘッダ情報を確認する。また簡単ログインができるプログラムを用意し、簡単ログインを試みる。実際に使用したのは、ヘッダ出力にはCommuniGate ProをHTTPU接続のログを全情報に設定して確認、簡単ログインにはMyNETSというSNSプログラムの設定で携帯版でUser-Agentのチェックをするかどうかをfalseに設定して確認しました。デザイニングスタジオのIS03はCEATECで展示されたものと同一のファームでAndroidのバージョンは2.1-update1、カーネル 2.6.29-perf nbproj@TG721404#1、ビルド番号 D9156 でした。

 ヘッダのチェック内容は以下の通りです。一部マスクしています。設定の都合上proxy経由のため通常のヘッダとは少し出力内容が異なります。

□WiFi接続時ヘッダ(IP:222.226.221.xxx)
[code]GET / HTTP/1.1
Host: localhost:xxxx
Accept-Encoding: gzip
Accept-Language: ja-JP, en-US
Accept: application/xml,application/xhtml+xml,text/html;q=0.9,text/plain;q=0.8,image/png,*/*;q=0.5
User-Agent: Mozilla/5.0 (Linux; U; Android 2.1-update1; ja-jp; sdk Build/ECLAIR) AppleWebKit/530.17 (KHTML, like Gecko) Version/4.0 Mobile Safari/530.17
Accept-Charset: utf-8, iso-8859-1, utf-16, *;q=0.7
X-Forwarded-For: 222.226.221.xxx
X-Forwarded-Host: xxxx.isnext.net
X-Forwarded-Server: xxxx.isnext.net
Connection: Keep-Alive[/code]

 IP whois 情報
 inetnum: 222.226.221.0 – 222.226.221.255
 netname: KDDI-NET
 descr: DION (KDDI CORPORATION)

□3G接続時ヘッダ(IP:111.238.16.xx)
[code]GET / HTTP/1.1
Host: localhost:xxxx
Accept-Encoding: gzip
Accept-Language: ja-JP, en-US
Accept: application/xml,application/xhtml+xml,text/html;q=0.9,text/plain;q=0.8,image/png,*/*;q=0.5
User-Agent: Mozilla/5.0 (Linux; U; Android 2.1-update1; ja-jp; sdk Build/ECLAIR) AppleWebKit/530.17 (KHTML, like Gecko) Version/4.0 Mobile Safari/530.17
Accept-Charset: utf-8, iso-8859-1, utf-16, *;q=0.7
X-Forwarded-For: 111.238.16.xx
X-Forwarded-Host: xxxx.isnext.net
X-Forwarded-Server: xxxx.isnext.net
Connection: Keep-Alive[/code]

 IP whois 情報
 inetnum: 111.238.16.0 – 111.238.16.255
 netname: KDDI-NET
 descr: KDDI CORPORATION

 結果はWiFiでも3Gでも同じ内容が送信されていました。当然ながら端末識別情報がないので、簡単ログインは成立しません。3Gアクセスの際のIPアドレスは2つ確認していますが(111.238.16.xxと111.239.220.xx)、どちらも現在及び追加予定のEZサーバのIPアドレスには含まれていませんでした。

 EZサーバのIPアドレス帯域
 http://www.au.kddi.com/ezfactory/tec/spec/ezsava_ip.html

■auの説明員さんに聞いてみた
 上記のことから少なくともIS03においては「標準ブラウザが3G接続で端末識別情報を送信する」は正しくないことが推測されます。そこで、デザイニングスタジオの説明員さんに直接お話を伺ってみたところ、以下のような回答でした(要約しています)。

 私)携帯サイトにアクセスして簡単ログインできると聞いたんですが本当ですか?
 説)どちらでその情報を聞かれましたか?
 私)CEATECで説明員の方から伺いました。
 説)情報が錯綜してしまったようですいません、簡単ログインはできません。
 私)確かに端末識別情報出てないですよね?(ログ見せながら)
 説)はい、現在のところ端末識別情報は出していません。
 私)じゃあ携帯サイトで簡単ログインできるというのは間違いですね?
 説)はい、現時点ではそうなります。ただ最終版でどうなるかはわかりません。

 えーと…少なくとも展示しているバージョンではできないことは間違いないようなのですが、ファームが最終版(リリース版?)ではないこと、最終版ではどうなるかわからないことを強く念押しされてしまいました。

 CEATECでその情報を話してくださったのはSHARPの説明員さんだったので、もしかして対応したバージョンも存在していたりするのでしょうか?そしてリリースまでに判断次第で端末識別情報が付いたりする可能性があるということなのでしょうか?若干の疑問を残しつつ15分の制限時間が来てしまったので、その場を立ち去ることにしました。

 今回端末識別情報ともうひとつ、au-one ID設定についても確認してきました。こちらも上記の内容の通り端末識別情報はIS03から出ていませんし、それとは一切関わりが無くあくまでau-oneサービスを利用するアカウントでしかないということで、変更が可能なことは端末識別情報のセキュリティとは無縁でした。au-one IDで利用可能なサイトは端末識別情報がなくても利用可能ということです。混同した内容を書いてしまい、申し訳ありませんでした。自分自身が耳を疑ったことは、やはりちゃんと確認が取れるまで慎重に扱うべきだったと改めて反省しています。お騒がせして申し訳ありませんでした。

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■TOSHIBA Folio100 CEATEC版簡易レビュー
 CEATEC会場では東芝ブースが設置されていて、主に3Dレグザを中心に展示されていたのですが、その中でどちらかというとこっそりAndroid端末も展示されていたので触ってきました。正直レビューとか以前にがっかりしてしまったので、ごく簡単にだけ書いておきます。

 東芝が展示していたのはAndroidタブレットのFolio100と、4インチくらいの液晶を搭載した携帯デバイス(名前チェック忘れました)の2つでした。Folio100は展示台にハメ殺しで手に取って操作することはできず。携帯デバイスはレグザAppsコネクトのデモ用に説明員さんが持っていたのを軽く触らせていただくくらいは可能という感じでした。どちらもデバイスとして動作はしていましたし、機能はしていたようです。

 携帯デバイスはほとんど触れなかったのですが、Folio100は数台展示台に設置されて操作することができました。dynabook AZと同じTegra2プラットホームで、ホーム画面のアイコン等もdynabook AZと類似していることから、同じ開発系統であると推測されます。ただAZがAndroid2.1だったところFolioは2.2ということで操作感の向上等が期待されました。…が、その期待はものすごく裏切られました。ほぼ全てのアクションがぎこちなく遅い。タッチ操作も入力操作も全てコンマ5秒以上遅れて動いている、目に見えて遅い、反応悪い、安い中華タブレットでもこれより全然マシというような状況でした。たまたまその展示機の調子が悪いのかと思ったら、隣で使っていたお客さんも同じだったようで説明員を呼んで事情を聞いていらっしゃいました。10月に英国で発売とかニュースになっていたはずですが、これはあまりにあまりでちょっとびっくりしてしまいました。どうも東芝端末はAZも含めてハードというよりはソフト、しかもデバイスドライバ関連が弱いような印象を持ちます。AZは10月に2.2へのアップデートがあるかもとされていましたが、これは…難しいんじゃないでしょうか…。

 正直当面東芝ブランドのAndroid端末には注意が必要と思いました。参考展示とはいえ、SAMSUNGやSHARPが相当がんばった製品を出してきている中で、あのような端末を展示してしまうのは失敗だったのではないかと思います。国内では数少ないAndroid端末に積極的なメーカーなので、ぜひとも挽回してがんばっていただきたいと思います。

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SHARP GALAPAGOS CEATEC版レビュー

■SHARP GALAPAGOS CEATEC版レビュー
 CEATECでは何度もSHARPブースに足を運んだのですが、IS03だけでなく当然のように展示のメインを張っているのはGALAPAGOSでした。製品としては2種類、5.5インチと10.8インチが用意されていたのですが、主に5.5インチの製品を見てきたので、簡単にレビューをしておこうと思います。

 5.5インチということでIS03やGalaxy Sと比較しても一回り大きい本体ですが、7インチのGalaxy Tabを触っていたこともあり、特に大きいとは思いませんでした。むしろ文庫サイズの本を読むならこれくらいの液晶がいいかなという印象です。コミックを読むにはギリギリ、ちょっと小さいかもしれません。液晶の解像度が1024×600で解像度が高いので非常に高精細な画面なのですが、文庫サイズコミックのようにはいかないのではないかと思いました。

 実際に操作してみると本を開いてフリックでめくる操作はそこそこ快適です。しかし書籍の一覧表示や設定画面などの遷移をする場合には、タッチ操作かボタン操作かに関わらず常にコンマ3秒ほど遅れて反応しているような遅延感が強く出て、決して快適な操作とは言えませんでした。個体差かと思って他の展示機も使ってみましたが、あまり変わらないので、現時点での性能ということかもしれません。まだチューニングの余地は大きいようなので、発売までの改善に期待です。個人的にはトラックボールがついていて嬉しかったのですが、これももうちょっと使い勝手がよくなるといいなと思いました。起動時間も約50秒、変化に乏しいこともあってちょっと長く感じます。

 Androidベースということですが、操作系の反応を見ていると1.6系なのではないか?と思ってしまいました。2.1ならもうちょっとマシな気がする…というだけの根拠ですが…。設定画面などは完全に独自の実装になっていてAndroidらしいところと言えばポップアップしてくるダイアログ画面くらいかなと思います。ブラウザや別アプリはほとんど使っていないのですが、全体的にAndroidっぽさは意図的に消されている気がします。ちょっとAndroidファンには物足りないかもしれません。

 個人的には本を読むためにこのデバイスを買うかというとNOだなと思いました。相当安い価格であれば考慮に入るかもしれませんが、電子デバイスの購入動機としては「いろいろできるけど、特に読書もしやすい」から読書利用するのであって、「読書に便利だけど、他のこともできる」というベクトルでは購入動機につながっていかないと思います。Amazonなどは3G通信を価格に含めて、自社の書籍販売のためのデバイスとして販売したから成功したけど、SHARPさんはどのヘンに勝機を見いだしているのか気になります。ただデバイスの素性は悪くなさそうなので、Androidのバージョンを上げて操作感を向上させ、通常のAndroidデバイス+読書アプリにした方が結果的に幅広く売れるのではないかと思いました。

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