■Viber v1.1の現状とv2.0のリリース予定

 最新の記事
 Viber 2.1遂に連絡先平文送信を変更
 http://blog.isnext.net/issy/archives/1610

 久しぶりにViberの記事追加です。1月に約束通りv1.1がリリースされていたこと、約束された変更が行われたことは確認していましたが、記事にしていませんでした。例のblogにViber社CEOのTalmon Marco氏が2/20のコメントでv2.0について言及していたので、思い出して今更ですが記事にしておこうと思いました。

■v1.1の現状
 v1.1では以前の記事で取り上げた内容の内、以下の3つの約束が実行されています。

 ・アドレス帳へのアクセスに関する通知については1月のリリースで変更する
 ・同様に1月にプライバシーポリシーへのリンクを最初の画面に追加する
 ・Viberを買収や合併しようとする場合、強制的に自分達のプライバシーポリシーを受け入れる必要があることを明記する

1)現在通知は以下のようになっています。

The Viber service needs to access your address book.
Viberサービスはあなたのアドレス帳にアクセスする必要があります。

 Don’t Allowを選んだ場合以下の説明が表示され、確認後再度通知が行われるようになっています。

Access to your address book is required to determine which of your contacts are on Viber.
あなたのアドレス帳にアクセスするのは、あなたの連絡先の内誰がVibarを使っているか確定するために必要だからです。

 Viberサービスがアクセスするという言い方は微妙なところですが、アプリがアクセスするという表現よりは、サービスとして必要としていると言う説明と合わせて、それなりに合理性はあるように感じます。

2)ポリシーへのリンクについては以下の箇所で追加されていることを確認しています。
 ・インストール直後に表示されるWelcome to ViberのタイトルページのContinueボタン直下
 ・起動後moreメニューの中にPrivasy Polisy項目を追加

3)ポリシーへの追記事項についてはプライバシーポリシーの 5. Business Transitions の項目に同内容が追記されています。

■v2.0のリリース予定
 以前の記事で取り上げた内容の内残る約束は2つでそれはおそらく数週間以内にリリースされる予定のViber v2.0で実現されると推測されます。内容は以下の2つです。

 ・暗号化対応
 ・個人データの削除リンクの追加

 コメント内でTalmon Marco氏は「Viber 2.0 should be around in a couple of weeks.」と述べていますので、2/20から起算して長くても3週間程度、3月中旬にはv2.0がリリースされると考えられます。以前の記事でも太字で記載しましたが、当時Viberの問題点は2つあり、1つはユーザの了解のないところでアドレス帳データをサーバに送信していること、もう1つはデータ送信が平文で送られていること、だと考えています。v2.0のリリースが果たされることで問題は解決されると期待できます。リリースされたら、またキャプチャして検証した上で記事を起こしたいと思います。

※Viber 2.0自体ではSMS機能が目玉として追加される予定です。またこれまで明らかにされているリリーススケジュールから推測するとAndroidバージョンが同時リリースされる可能性があります。Android版のベータテスターには応募していたのですが、タイミングが遅かったこともあり結局連絡来ずで残念という感じでしょうか。

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■docomo Optimus Pad L-06C ラウンジ版 レビュー
 今回のdocomo新製品の3つめのレビューはLG製 Tegra & Android3.0搭載Optimus Pad L-06Cです。スマートフォンラウンジでは展示機が2台と少なめでしたが、こちらもいつも誰か触っているという感じで人気でした。GalaxyTabを触っている人の方が多いくらいで、最新のAndroid3.0端末でもあるのですが、LGが人気ないのかタブレット自体の関心がまだあまり高くないのか、やや控えめな展示は少し残念な気がします。説明員さんもあまりOptimus Pad近辺にはいなかったので、新しいものすぎて手に余っていたのかもしれません。

■ハードウェア
 普段iPad Wi-Fiを使っているのですが、それより細長くてやや厚い本体は、持った時に見かけよりもズッシリと重い感覚を持ちました。iPadが680g、Optimus Padは620gということで40gも差があるのですが、細長い形をしていることで端を持った時にかかる荷重は少し大きく感じるようです。あれ?こんなに重いんだっけ?というのが最初の印象でした。本体の厚みは手持ちするにはちょうどいいくらいで、背面もつるつる加工ではないので両手でホールドする分にはとても持ちやすいと思います。ただ操作する時には大抵片手持ち状態になるので、やや持ち手にかかる負担があり、iPadとあまり変わらないなぁと思いました。

 液晶面はとても指紋が付きやすく目立つのでしっかりふき取りしないといけない感じです。8.9インチの液晶自体は大きすぎず精細感もあってコントラストや発色も十分キレイだと思いました。タッチ精度は高くフリック等も非常に快適に動作します。本体前面には物理ボタンもタッチ式ボタンもなく、液晶画面内のアクションバーで「戻る・ホーム・メニュー」の機能を操作することになります。Acerの試作機を試させてもらった時に、システムエラーが発生するとそのダイアログで機能ボタンがタッチ操作不能になる問題があったので、Android3.0でどのように改善されているのか気になります。

 背面に3D撮影対応のカメラがあり、その真ん中にdocomoロゴが堂々と描かれています。本体下部には充電接点・HDMI・USB、本体上部左側にボリュームキー、本体左側面に電源キー・イヤホンジャック・電源端子があり、両側面にスピーカーが配置されています。電源端子が左側面下部にあるため、ケーブルを挿し込んだまま使おうとすると、持ち手に干渉する感じになるのがやや残念ですが、通常はオプションのドッキングステーションで充電して使う想定でこんな位置にしたのかもしれません。

 起動時間については以下のような感じです。
 電源オン→7秒→LGロゴ表示→22秒→docomoロゴ表示→11秒→ロック画面(約40秒)

 デュアルコアTegra+1Gメモリ搭載ということで爆速を期待したのですが、それほどでもありませんでした。Desire HDくらい速いと思ったのですが、ちょっとがっかりな感じです。Android端末としては速い方だとは思いますが、スペックからしたらもうちょっと速いと嬉しいかなぁと思います。

■ソフトウェア
 Androidバージョンは期待通りの3.0、カーネルバージョンは 2.6.36.3-00001-gc9596d7 jungsik.sin@atena #3、ベースバンドバージョンはL06C-V09aでした。L-06CはUIのLG独自カスタマイズというのはあまりないようで、おそらくかなり素の3.0に近い状態なのではないかと思います。ホーム画面の特徴としては2.xまで画面上部にあった通知エリアが画面下部右に移ったこと、Google検索が画面左上に配置されたこと、アクションを起こすボタン「+」が画面上部右に配置されていること、という感じでしょうか。ポイントは「+」マークの付くアクション部分で、ホームでは「アプリ」、設定メニューの「アカウントと同期」を開いている時は「アカウントを追加」というように、メイン画面で操作されている内容に合わせて必要に応じて変化するところだと思います。これまで2.xではある画面で追加等のアクションをする場合、大抵画面下でハッキリわかりやすく表示されていたボタンがなくなり、一見今開いている画面と離れた右上にテキストリンクっぽい感じで表示されるだけになっていることは、操作の一貫性を欠きUI的にはあまり好ましい実装とは思えませんでした。Android1.xから使っている人が、このUIに慣れるのはちょっと時間がかかりそうな気がします。ブラウザなど標準で入っているアプリケーションもUIが結構変わっていて、2.xからの変化をとても感じることができます。

 設定アプリから操作可能なメニューはレイアウトこそ2.xと異なるものの、内容的にはほぼ変わらずで、タブレット用に?「タブレットの暗号化」という機能が追加されていたり、テザリングメニューが利用可能(docomo的にはデータ端末扱いのため)になっていたりしました。テザリングはUSBとWi-Fiアクセスポイント化の2種類が利用可能になっています。また内蔵ストレージの容量をグラフで表示することで、残量を把握しやすくする工夫なども盛り込まれています。日本語入力はiWnn IMEが導入されていました。このタブレットの独自アプリとして「3DPlayer」という3Dアプリが導入されているのですが、起動して見てみたところ…うーん…という感じで正直よくわかりませんでした…。

■まとめ
 正直なところハードスペックは悪くないはずなのですが、Android3.0に期待し過ぎていたのか、まだチューニングが詰め切れていないのか、基本的に動作は俊敏に感じるのですが、ところどころ動作がぎこちないというか練れていないというか、残念に思うところがありました。マップの動作が遅いとか、ブラウザで表示された小さな文字のレンダリングが汚い(実際ギラついたように見えて読むに耐えません…)とか、本当に短時間しか使っていないのに日常的にストレス要因になりそうなところで結構目に付いてしました。GalaxyTabでもたまに感じますが、フォント関連の表示についてはやはりAppleに一日の長があるように感じます。Optimus Padを試しながら、Android3.0の主にグラフィカルな部分での変化を感じるとともに、ユーザ体験の本質的な部分での変化の少なさも感じられたような気がします。

 iPadを擁護するつもりもありませんが、L-06Cを使った実感からするとiPadを購入する方が総合的な満足度ではいいのではないかと感じました。動画再生の用途などではL-06Cは威力を発揮できると思いますし、ブラウザでFlash再生必須ならもちろん優位なわけですが、タブレットとしてiPad以上にお金をかけて嬉しい端末になるのかやや微妙な気がします。個人的にはデータ通信契約の縛り無し一括4万円台なら検討できるかな…買っても後悔しないかな…という感じ。重ねて書きますがハードスペック自体は悪くないと思うので、ソフトウェア的なところでもっとアドバンテージが感じられる状況になれば評価はすぐに変わると思います。3.0用のTegraのスペックを活かせる魅力的なアプリの登場や、爆速な起動を実現するアップデートなどを期待したいと思います。

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■ThunderbirdとCommuniGate Proでアドレス帳共有
 Thunderbirdではアドレス帳をLDAP参照するかローカルに個人アドレス帳として保存するかが標準の利用方法になるが、CommuniGate Proと組み合わせることで、サーバ上で他者と個人管理のアドレス帳を共有可能にできる。その設定方法のメモ。

■LDAPの設定方法(mail.example.comのuser01で設定する場合)
 ツール>アドレス帳>ファイル>新規作成>LDAPディレクトリ>一般タブ
 名前:任意
 ホスト名:mail.example.com
 ベース識別名:cn=mail.example.com
 ポート番号:389
 バインド識別名:user01

 一般タブの隣、オフラインタブを開き「今すぐダウンロード」
 パスワードを入れて「正常に複製されました」と出ればOK
 OKを押してアドレス帳も閉じる

 ツール>オプション>編集>アドレス入力>LDAPサーバ
 チェックを入れてmail.example.comを選択
 これでメールアドレス入力時にLDAPが自動参照され、補完されるようになる

■個人アドレス帳をサーバ保存する設定方法(SyncCGP機能拡張の利用)
 http://www.niversoft.com/downloads/synccgp/ へアクセスしてファイルを保存
 ThunderBirdのツール>アドオン>機能拡張>インストールでダウンしたファイル指定
 ThunderBird再起動
 メールウインドウでIMAPのアカウントを選択して、右クリックから新規フォルダ作成
 名前を「newbook」とする
 ツール>アドレス帳からOutlookからインポートした「連絡先」を「newbook」に名称変更
 ツール>SyncCGP Optionを開き、newボタンで新規設定を名前を付けて作成
 作成した設定名を選択して、IMAPアカウントを選択
 on sync conflict:をUse local Versionに変更
 AddressBookでnewbookを指定、Contact FolderでIMAP上のnewbookを指定
 Save to IMAP Folderにチェックがあることを確認してOK
 ツール>Start SyncCGPを選択して出てきたダイアログをOKすると完了

 これで自分のアドレス帳をサーバに同期できる
 同期するアドレス帳は英数字で命名すること

■上記設定を利用した共有アドレス帳を実現
 上記方法で共有したいアドレス帳をサーバに同期する
 pronto! UIでCommuniGate Proにログインしてnewbookに共有設定をする
 共有したいユーザでpronto!ログインして共有設定
 共有したいユーザのThunderBirdを起動する
 上記方法と同様にしContact FolderでIMAP上の共有されたnewbookを指定
 on sync conflict:をUse Server Versionに変更
 Save to IMAP Folderにチェックがないことを確認してOK

 これで共有アドレス帳がローカルに同期される

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■docomo MEDIAS N-04C ラウンジ版 レビュー
 ということでXperia arcに続いてNECカシオの初Androidスマートフォン MEDIAS N-04Cをレビューします。ドコモのスマートフォンラウンジではXperia arcほど待ち行列はないものの、台数が5台くらい?とXperia arcに比べると少なかったため、常に誰かしら使っているくらいには混み合っていました。若干年齢が高めの方が主に触っていたように見えましたが、やはり国産ブランドということで安心感があるのかもしれません。こちらも説明員の方への質問は諦めたので、実機の感想と現状をベースにレビューを書いていきます。

■ハードウェア
 持った第一印象は本当に素直に「かるっ!うすっ!なんだこれ!?」という感じでした。極薄をウリにしているのは理解していましたし、軽量というのも頭に入っていた上で、持った瞬間予想以上に軽くて薄いので、結構衝撃を受けました。昔のType II PCMCIAカードみたいだと思いました。このままPCのカードスロットに挿せそう…というくらい薄いです(実際Type IIは5mmなのでムリですがw)。カード端末と言ってもいいんじゃないかと思います。この驚きは実際の端末を触っていただく以外にないのですが、スマートフォンに慣れた人ほど衝撃を受けると思います。薄い割には剛性も低いわけでなく持ってキシむような違和感は全くありませんでした。正直デザインはどうかと思っていたのですが、この剛性を担保するためということであれば納得せざるを得ないなと思いました。さすがにズボンの後ろポケットに入れるとヤバそうな気はしますが、スーツや夏のワイシャツのポケットに入れても、大きさや重さでポケットが引っ張られてだらしなく見えてしまうようなことはないと思いますので、結構ビジネスマンに受けるのではないかと思いました。

 4インチの液晶は大きく品質もギラついた感じのないおとなし目の発色ですが、十分に高いレベルのものだと思います。Xperia arcの液晶よりは個人的には好みの感じでした。本体全面の一番下にアーチ状に左から「メニュー・ホーム・戻る」ボタンが配置されていますが、他機種と異なりボタンがフラットで出ていないため、若干押しにくい感じがありました。クリック感も今一つで、表面の加工により光の角度次第でボタンに描かれているマークが見えづらいのがちょっと気になりました。この辺りは慣れが必要そうです。本体右側面には何もボタン類がありません。左側面も音量ボタンだけです。本体下部中央にストラップホール。本体上部左に小さい電源ボタン、中央にMicroUSB端子、右にワンセグアンテナとなっていて、本当にシンプルな作りになっていることがわかります。電源ボタンが押しにくいとか、ワンセグアンテナがなんとなくちょっと悲しい感じとか、残念なところはありますが、全体の実装のシンプルさ優先の潔い割り切りだと思い納得することができます。

 起動時間については以下のような感じです。
 電源オン→6秒→docomoロゴ表示→48秒→MEDIASロゴ動画→22秒→ロック画面(約76秒)

 正直ちょっと起動時間は長い印象を持ちました。CPUは800MHzとは言えMSM 7230なので、あまり遅いということはなさそう。どちらかというと内蔵ストレージの速度によるもののような気がします。起動してしまえば十分快適なので、再起動を頻繁に必要とするようなトラブルがない限りはあまり問題にならないかもしれません。

■ソフトウェア
 Androidバージョンは2.2.2(端末上はファームウェアバージョンとなっています)、カーネルバージョン 2.6.32.9-perf ncmc@ncmc #3、ベースバンドバージョン M1002001、ビルド番号 A1002001となっていました。設定の中で特徴的なメニューとして「ecoモード」がありオプションとして画面の明るさ調整や各種機能をoffにする設定などが集められて分かりやすくなっています。また、Android2.2から追加されたセキュリティ関連機能で、「デバイス管理者」という設定がありますが、通常何も設定されていないのがデフォルトなところ、この展示機には「Androidシステム」が登録されておりすぐに有効にできる状態になっていました。「Androidシステム」はデータ消去・パスワードリセット・強制ロック等の権限のあるアカウントなので、セキュリティツールなどを利用する時に必要になるものですが、展示機にはそれらしきアプリは入っていなかったので、標準で設定が用意されているのかどうかが気になります。

 ホームはAndroid標準に近い独自UIとなっており、操作は非常に快適でした。フリックの応答性追従性は高く2.2端末として十分なレスポンスを得られます。またアプリ一覧画面の上部に「アプリケーション」と「ウィジェット」の一覧を切り替えるボタンが配置され、ウィジェットの一覧も素早く表示することができ、非常に良く考えられたUIになっていると思います。これまでのカスタムUIには冗長でむしろ操作感をスポイルしているのではないかと思うものが多かったのですが、MEDIASではシンプルで快適な操作を実現している珍しいパターンだと思いました。個人的に非常に好印象を受けました。

 ウリになっている日本語入力はATOKでVer.1.0.0が導入されています。フルキーボードで日本語入力をしてみましたが、キーの打ちミスも少なく安定した入力が可能でした。こちらの端末には既にSPモードアプリやおサイフケータイアプリ、ワンセグやID設定アプリ等も導入されていたので、もう既にリリース版の品質になっていたのかもしれません。それでいてあまり導入済みアプリも多くないので、本当にシンプルにまとめている印象です。

 ざっと見た中でアプリとしてちょっと面白かったのは、カメラアプリの機能が意外と充実していることでした。500万画素と特別高いスペックなわけではありませんが、カメラアプリのインターフェースが良く出来ており、設定できる項目も「シーン:オート・人物・人物+イルミ・風景・逆光・夜景・ペット・料理・スポーツ・シーンOFF」「撮影モード:標準・クイックショット・連写・高感度・タッチ撮影」「オートフォーカス:ノーマル・接写・顔検出AF・AF Off」と多彩で、手振れ補正などももちろん搭載されています。シーンに料理があるところなど、bloggerを意識したいい演出だと思いました。

■まとめ
 非常に衝撃的な端末で、国内独自サービス全部入りでこの軽さ薄さは本当に素晴らしいと思いました。バッテリ持ちが気にはなりますが、外部バッテリを持つことを厭わなければとても面白い選択肢になると思います。夏ごろAndroid2.3へのバージョンアップ予定ということなのでそちらも期待したいところです。また夏には防水モデルも出るようなので、防水必須という方は夏モデル待ちですね。正直なところNECのAndroid端末ということで、タブレットの方を連想して最初あまり期待していませんでした。しかしながら、これは良い方向に裏切られたと感じました。Xperia arcを購入しようかと思っていた気持ちが、かなりMEDIASに持っていかれました。価格もそれほど高くないという噂なので、グラついてしまいますね。個人的には国内メーカー製Androidスマートフォンでは現在のところイチオシだと思いました。多機能高スペック高級感を求める向きには物足りない端末だと思いますが、快適さと実用度(バッテリは不安ですが…)のバランスは一番いいんじゃないでしょうか。

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■docomo Xperia arc SO-01C ラウンジ版 レビュー
 昨日発表のあったdocomoの新製品Xperia arcがスマートフォンラウンジで既に展示されていると聞いて速攻で行ってきました。さすがにXperia arc SO-01Cはすごい人気で、MEDIAS N-04CもOptimus Pad L-06Cも展示されているのに、この機種だけ順番待ち札が出ていて10台ほど?展示されていたにも関わらず、かなりの待ち時間となっていました。18時過ぎという時間だけにサラリーマン風な人も多く、主に男性ばかりでしたがとてもラウンジは賑わっていました。説明員の方も結構たくさんいらっしゃったのですが、順番待ち対応や説明対応にと手が足りていない感じで忙しそうでした。あまり期待はしていなかったのですが、説明に関しては「入荷したばかりでほとんど詳しいことがわからない」「そこまで説明を受けていない」「正確なことはわからないが、正式発売までにまだたくさんの変更があると思う」という感じで、少し突っ込んだ質問にはほとんど回答は得られませんでした。ということで、実感と現状をベースにレビューをしたいと思います。

■ハードウェア
 第一印象は軽い!でした。見た目の印象はもうちょっと重そう(大きいので)なのですが、持ってみるとアーチ型に反った背面のせいか持ち手の安定感があり、結構軽く感じられます。形状からしてどんな感触になるのかと思っていましたが、とても自然に違和感なく安定感良くちょっと意外でした。液晶は深い色味で(GUIのカラーマネージメントの影響も大きいと思います)、iPhone4の様にガラス表面に液晶画像が貼り付いているかのような印象を与える作りになっています。iPhone4よりももっと表面に近い感覚で、初めてみると「おっ!違うな」と思うくらいハッキリと感じられます。コントラストもハッキリしていていいのですが、見やすいかと言われると個人的には少し違和感を感じる度合いの方が大きかったと思います(全体的なGUIの色使いが深い青で、本体が黒(Midnight Blue)だったのと相まって少し暗い印象を持ってしまいました)。

 大きな液晶下端に左から順に「戻る・ホーム・メニュー」の並びでやや細いボタンが配置されています。片手で操作するのはちょっと厳しい感じですが、ボタン自体の感触は悪くありませんでした。片手操作しようとすると少し持ち手を下持ち加減に持ち直す必要があったのですが、背面の形状のおかげかこの場合でも比較的安定感があったので、とても操作しにくいということにはならないと思います。

 充電ケーブルは本体右側面上部端にあるため、充電しながら操作しても持ち手の邪魔になりません。これはIS03等と大きく違う点です。展示機にはL型プラグが刺さっていましたが、これが製品添付のケーブルなのかはわかりませんでした。上部左端に電源ボタンがあるのですが、小さくて正直ちょっと使いにくい感じです。左側面上部端にはイヤホンジャックがありますが、横向きに端子を挿すことになるので胸ポケットなどで入れて使う用途ではとても不便になりそうです。これはもうBlueToothを使えということなのだなと感じました。下部左にはストラップホールがあります。端でも中央でもない微妙な位置なのですが、落下防止に手首に通すタイプのストラップを使う場合には意外といい位置なんじゃないかと思いました。

 この機種の特徴としてカメラ性能が挙げられると思うのですが、カメラ部分のソフトウェアはあまり凝った仕掛けはなく基本的な機能という印象、撮影画像も本体で見る分にはあまり違いがわからないので評価は別の方にお任せします。しかしながら、ハードウェア的に本体右側面下部端にシャッターボタンが独立で設けられており、カメラが重視されていることが伺えます。残念ながらボタンは小さく、使い勝手がいいとまでは言えない感じですが、半押しでフォーカス、更に押し込んでシャッターというデジカメと近い動作をしてくれるので、画面タッチで撮影するよりも使いやすいとは思いました。

 起動時間については以下のような感じです。
 電源オン→10秒→ソニエリロゴ動画→8秒→docomoロゴ表示→38秒→ロック画面(約56秒)。

 起動はdocomoロゴ表示時間が意外に長く、あまり速い印象ではありません。この辺りも正式版では改善されるのではないかと思います。

■ソフトウェア(OS)
 Androidバージョンは2.3.1、カーネルバージョン 2.6.32.9-pref SEMCUser@SEMCHost #1、ベースバンドバージョン 7X30A-AAABQMAZM-1290_09-01、ビルド番号は3.0.A.2.28でした。docomo版のファームということでメニューの日本語フォントもキレイに表示されていますが、まだ未完成であるらしく一部に英語のままのメニューが残っている状態でした。設定に「Sony Ericsson」というメニュー項目があり、「Connectivity / Connect the phone to other devices or PCs with USB or via Wi-Fi」という名前の項目以下が全て英語のままでした。USB接続モードなどを設定する箇所なので、こちらも正式リリースでは日本語化されると思います。また意外なところで、表示メニューで独自部分である「Mobile BRAVIA engine」も英語表記のままでした。docomo版なので当然のようにテザリングメニューはありません。またAndroid2.3の特徴であるはずの通話設定におけるIP電話(SIP)設定の項目もごっそり無くなっている状態でした。

 Android2.3だけあって液晶のタッチ反応は非常に良く、フリックの応答性追従性は申し分ないと思いました。独自UIも小気味よく動作する印象を与えるギミックと、粘り気を感じさせるぬるっとした画面切替えの動きがなかなか面白い感じに組み合わせられていると思いました。操作感そのものはとても心地よい感じになってると思います。再起動直後は若干ぎこちない動きを見せるものの、すぐにそれは解消されました。サクサクした動作感覚を望む場合にはホームアプリを変えるなどの工夫をした方がいいかもしれません。

■ソフトウェア(アプリ)
 ソニエリ製品として当然のように「LiveWareマネージャー」がプリインストールされるそうです。もちろんマネージャーは半角カタカナ表記ですw この辺にソニエリのよくわからないこだわりがあるようです。LiveView使いの皆さんはひょっとすると活躍させられるパートナーをやっと手に入れられることになるかもしれません(期待は薄いですが…)。LiveWareマネージャーのバージョンをチェックするのを忘れてしまったのですが、GUIを見た限り新しいバージョンになっているような気がします。

 ちょっと気になったアプリとしては「life.episode」のマーケットへのエイリアスが入っていました。マーケットでの名称は「life.episode Japan beta」となっており、日本向けのアプリになっているようです。利用するには自分でマーケットからインストールする必要があります。AndroLibの説明では「life.episode(tm)ベータはニュース、音楽、アニメーション、写真、グルメ情報、ショッピングなど幅広いジャンルの最新情報を発見できる、ソニー・エリクソンによる新しいエンタテインメントです。「ポケット」機能ではお気に入りの情報を簡単にスクラップし、好きな時に取り出すことが可能です。新感覚のインターフェースを体感してみましょう。」ということなので、メーカーが用意するコンテンツサービスということのようです。まだベータということなので、プリインストールではないのだと推測されます。

 期待していたDLNA対応は「メディアサーバ」というサーバアプリが導入されていて端末内のコンテンツを共有できるというものでした。詳細表示が英語のままなどまだローカライズが完了していない状態でした。残念ながらDLNAクライアントになるアプリは用意されていないようでした。

■まとめ
 全般的に魅力的な端末になっていると思いました。個人的には購入意欲が高い端末だったので期待はしていたのですが、価格次第で十分購入に踏み切れそうだと思いました。ただ夏には国内独自機能を追加したバージョンがリリース予定ということなので、そこが悩みどころかなと思っています。また内部ストレージが512Mしかないという記事をどこかで読んだので、そこも少し気になっています。OSとしてはSDカードにアプリをインストールすることが可能な仕様ですが、多くのアプリが未だにSDに移動できない現状では512Mはちょっと小さすぎるのではないかと心配しています。今回実機で確認してくるのを忘れてしまったのですが、この点は夏モデルで解消して欲しいと思います。

 既にデュアルコア時代に入ったAndroid端末ですが、やっと少しずつ世界からの遅れを取り戻してきているように感じます。今回Xperia arcが大きく遅れずにリリースされることは非常に感慨深いものがあります。docomoがAndroid端末の先進性をマーケティング面でも活かそうとしているのが伝わってくるようです。4月からはSIMロック解除もできるようになるということで、国内独自機能に拘らず最新のグローバルモデルをどんどん国内に投入してもらいたいと強く思います。
 

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■Android用アンチウイルス&アンチマルウェアソフト 2011年3月版
 以前紹介したアンチウイルスソフトの記事へのアクセスが比較的多いため最新版へ更新します。2010年6月と比較するとAndroid向けに現実のウイルスが発見されたこともあって、アンチウイルス・アンチマルウェアを掲げるソフトウェアが増えてきています。また、そうしたアプリの検証目的と思われる疑似ウイルステストファイルもAndroidマーケットで複数確認できました。ここではAndroid2.xに対応した無償で利用可能なアプリを紹介します。全てをインストールしたわけではありません。現在入手可能な製品をリストしているだけですので、ご注意ください。ご利用は自己責任で。

各アプリケーションの紹介リンクはAndroid用アプリケーションの検索サイト「AppBrain」です。
http://www.appbrain.com/

以前はCyrketを紹介していましたが更新がされていないようなので、AppBrainに変更しました。

■無償利用可能なアンチウイルスアプリ
(Anti Virusと説明にあるものでAnti Malwareも含む)

Antivirus Free
http://www.appbrain.com/app/antivirus-free/com.zrgiu.antivirus

NetQin Antivirus FREE
http://www.appbrain.com/app/antivirus-free-netqin/com.netqin.antivirusgm20

Antivirus Free – AVG
http://www.appbrain.com/app/antivirus-free-avg/com.antivirus

BluePoint Antivirus Free
http://www.appbrain.com/app/bluepoint-antivirus-free/bluepointfree.ad

Antivirus – Risk Detector
http://www.appbrain.com/app/antivirus-risk-detector/com.edroidapps.riskdetector

Onetouch Antivirus
http://www.appbrain.com/app/onetouch-antivirus/com.shipwrecktech.antivirus1

Super Security Standard
http://www.appbrain.com/app/super-security-standard/com.superdroid.security2

MYAndroid Protection 2.0+
http://www.appbrain.com/app/myandroid-protection-2-0/com.mymobileprotection20

AppScan Beta (security tool)
http://www.appbrain.com/app/appscan-beta-(security-tool)/com.aegislab.atrprj.appscan

Kinetoo Malware Scan
http://www.appbrain.com/app/kinetoo-malware-scan/com.cpumedia.android.kinetoo

Anti virus
http://www.appbrain.com/app/anti-virus/com.aka.antimalware

Dr.Web for Android Light
http://www.appbrain.com/app/dr-web-for-android-light/com.drweb

360 Mobile Safe
http://www.appbrain.com/app/360-mobile-safe/com.qihoo360.mobilesafe

MobiShield
http://www.appbrain.com/app/mobishield/com.trustmobi.MobiShield

ViRobot Mobile
http://www.appbrain.com/app/virobot-mobile/com.hauri.ViRobotMobile

SecuritySuite (new)
http://www.appbrain.com/app/securitysuite-(new)/com.droidHunter

Virus Terminator(antivirus)
http://www.appbrain.com/app/virus-terminator%28antivirus%29/com.opensystem.terminator

Android Defender Virus protect
http://www.appbrain.com/app/android-defender-virus-protect/com.moonbeamdevelopment.riskdetector.android

Aegislab Antivirus Free
http://www.appbrain.com/app/aegislab-antivirus-free/com.aegislab.sd3prj.antivirus.free

Mobile Secure/Security
http://www.appbrain.com/app/mobile-secure-security/com.mobileann.MobileAnn

ALYac Android
https://market.android.com/details?id=com.estsoft.alyac&feature=search_result

■無償利用可能なアンチマルウェアアプリ
(Anti Malwareと説明にあり、Anti Virusとないもの)

Lookout Mobile Security
http://www.appbrain.com/app/lookout-mobile-security/com.lookout

Norton Mobile Security (Beta)(おそらく製品版発売に伴い3/18前に非公開になると推測)
http://www.appbrain.com/app/norton-mobile-security-(beta)/com.symantec.mobilesecurity

Android Optimizer
http://www.appbrain.com/app/android-optimizer/cn.opda.a.phonoalbumshoushou

nProtect Mobile
http://www.appbrain.com/app/nprotect-mobile/com.inca.nprotect

Super Security Standard
http://www.appbrain.com/app/super-security-standard/com.superdroid.security2

■試用可能なアンチウイルスアプリ

BlackBelt AntiVirus – Trial:30日試用版
http://www.appbrain.com/app/blackbelt-antivirus-trial/com.blackbelt.antivirus

SmrtGuard Mobile Security:Pro版を30日試用可
http://www.appbrain.com/app/smrtguard-mobile-security/com.smrtguard

F-Secure Mobile Security6:「Try for Free」ボタンから試用可能
http://f-secure.mobi/

Kaspersky Mobile Security日本語版:30日試用可能
http://www.androidsecurity.jp/

Kaspersky Mobile Security:「Free Trial」ボタンから7日間試用可能
http://www.kaspersky.com/kaspersky_mobile_security

MYMobile Protection 2.0+:30日試用版
http://www.appbrain.com/app/mymobile-protection-2-0/com.netqin.antivirussc

■SoftBank利用者向けアンチウイルスサービス(3月末まで無料)

スマートセキュリティpowered by McAfee
http://mb.softbank.jp/mb/special/10winter/feature/smart_security/

■アンチウイルスアプリの動作検証用テストファイル
 アンチウイルスアプリをインストールした状態で以下のファイルをインストールしようとすることで、アンチウイルス機能が正しく動作しているかどうか確認できるというもの。アンチウイルスアプリをインストールしたら念のため試しておくことをオススメ。

Antivirus TESTVIRUS
http://www.appbrain.com/app/antivirus-testvirus/com.ANTIVIRUS.TESTFILE

EICAR Anti-virus Test
http://www.appbrain.com/app/eicar-anti-virus-test/uk.co.extorian.EICARAntiVirusTest

■雑感
 今回敢えてAnti Virusと書いていないアプリを分離して表記してみました。何故かと言うと上記リストにもある比較的メジャーなアンチウイルスだと思っていたアプリLookoutをインストールしていたのですが、たまたま気になってEICARのウイルステストファイルをEICARのWebサイトから直接ダウンロードしてみたところ、何の警告もなくダウンロードされてしまったことで、実はそのアプリがAndroidのマルウェアやスパイウェアアプリしかチェックしていないことに気付くことになったためです。Android上でウイルスが活動しようとする場合アプリとして動作する前提でチェックしているため、メールやSDカードなどにウイルスファイルが存在してもチェックができないというものでした。Android2.xの標準メーラでは画像以外添付できないよう制限されているようなので(添付ボタンでファイル添付しようとするとギャラリーアプリから画像のみ添付対象として表示される)、誤って送信してしまうというようなことはないと思われますし、Lookoutがそういう動作をするものだと思っていればいいのですが、知らずにウイルスファイルを端末内に保持してしまう可能性があるのは嬉しくない(端末をUSBでPCマウントした時に初めて警告が出る可能性がある)と思いました。

 近いうちに上記の全てとはいきませんが、いくつかメジャーなものを選択してアンチウイルス機能の対象範囲がどの程度(WebアクセスやメールやSDカードがチェックできるのか)なのか検証してみたいと思っています。とりあえず、Androidのアンチウイルスアプリを検討する場合には用途に応じてウイルステストファイルなどで適切な動作確認をされることを強くオススメします。

※2/27 Kaspersky Mobile Securityを追記
 3/5 Norton Mobile Securityの発売予定とβ公開停止予測を追記
 3/26 ALYac Android他新しいソフトを追加
 4/18 Kaspersky Mobile Security日本語版を追記

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■Android用DLNAクライアント動画再生比較検証2

最新の記事はこちら↓
 Android用DLNAクライアント動画再生比較検証3
 http://blog.isnext.net/issy/archives/826
 Android用DLNAクライアント動画再生比較検証4
 http://blog.isnext.net/issy/archives/939
 Android用DLNAクライアント動画再生比較検証5
 http://blog.isnext.net/issy/archives/1077

 Androidマーケットで利用可能なDLNAアプリが少し増えてきたようなので無償利用可能なアプリをいくつか検証してみた。以前テストしたものもバージョンが変わっているので再度検証してみようと思ったが、有償のものはAndroidマーケットの返品条件が変わっていることや、再購入時には返品できないことなどからパス。また今回検証によりAndroid端末により再生可能結果が違うこともわかったので、比較のためNexusOne(Froyo FRF91)とGalaxyTab((Froyo XXJK5)の結果を併記することにした。今回検証したアプリは以下。DLNAサーバはMacOSX上のPS3 Media Server。

 ・AndroMote Remote Control
  http://www.appbrain.com/app/andromote-remote-control/de.czesla.android.remote
 ・Eyecon
  http://www.appbrain.com/app/eyecon/com.eyecon.cloud
 ・Skifta beta
  http://www.appbrain.com/app/skifta-beta/com.skifta.android.app
 ・Twonky Mobile – FREE
  http://www.appbrain.com/app/twonky-mobile-free/com.pv.twonkyremote
 ・UPnPlay
  http://www.appbrain.com/app/upnplay/cx.hoohol.silanoid

 再生検証に利用したファイルは以下。前回テストで使用したファイルに追加して、iPhone用にエンコードしたmp4ファイルを入れておいた。Hは1280×720、Iは640×480の元ファイルをPermuteのiPhone設定でエンコードしたもの。

 A) 1280×720 H.264 AAC mp4
 B) 1920×1080 H.264 AAC mp4
 C) 640×480 H.264 mp3 avi
 D) 640×480 WMV9 WMA2 wmv
 E) 640×480 DivX mp3 avi
 F) 640×480 Xvid mp3 avi
 G) 1280×720 x264 AAC mkv
 H) 480×272 H.264 AAC mp4
 I) 426×320 H.264 AAC mp4

■ローカル再生
 まずはテストファイルをMicroSDに入れて端末の動画プレイヤーで再生する。使用するプレイヤーは端末標準のもので、3rdパーティ製のプレイヤーはインストールしていない状態。NexusOneはH,Iのみ再生可能、GalaxyTabは全て再生可能とのっけから再生性能の差が明らかに出ている。各種エラーの経験上NexusOneでは480×320のサイズを超える動画はプレイヤーが再生できない制約があるようだ。

■AndroMote Remote Control
 名前の通りDLNAコントローラとして動作するものだが、レンダラーとしてLocalPlayerを選択することでクライアントとしても動作可能。ただし再生はストリーミングでなく、指定したファイルをダウンロードして全て読込んだ後で再生が始まるという方式。そのため大きなファイルの再生には向かないと思われる。NexusOneはH,Iのみ再生可能、GalaxyTabは全て再生できず。

■Eyecon
 DLNAコントローラっぽい使い方をする動画再生アプリ。横画面のみ対応。登録が必要に見えるが、DLNA再生にはguestでログインしてやればOK。ログイン後SearchのLocalMediaを選択するとDLNAサーバがリストされる。DLNAサーバを選択するとresultsにファイルの一覧が表示され、選択するとファイルの詳細画面が表示され再生可能になる。若干クセのある動作だが慣れれば詳細画面の表示は便利だと思われる。NexusOneはH,Iのみ再生可能、GalaxyTabはA,Bのみ再生可能。

■Skifta beta
 今年のMWCでQualcommが展示して話題になったDLNACertifiedがウリなアプリ。起動時に毎回updateチェックが入るのがちょっと煩わしいが、インターフェースデザインが美しく使い勝手もよい。DLNAコントローラ、クライアント、サーバの全ての機能を実装されているっぽい。操作系は縦画面のみ対応(動画再生は横画面になる)。NexusOneはH,Iのみ再生可能、GalaxyTabはA,Bのみ再生可能。

■Twonky Mobile – FREE
 前回と少し結果が違ったので再度紹介。DLNAクライアントとサーバが1つのアプリになっている。Skiftaがリリースされた現状ではこのアプリも御役御免かなと思ってみたり。操作系は縦画面のみ対応(動画再生は横画面になる)。前回試験同様、動画再生時にメニューバーが残存し、残りエリアいっぱいに画面伸長表示するため4:3系のコンテンツには向かない。NexusOneはH,Iのみ再生可能、GalaxyTabはA,Bのみ再生可能。

■UPnPlay
 操作画面などデザインはいまいちだが、DLNAクライアントとして細かい設定もいろいろできるアプリ。若干クセのある操作感だが慣れれば問題なし。プレイリストを作れるところは便利。NexusOneはH,Iのみ再生可能、GalaxyTabはA,Bのみ再生可能。

■まとめ
 ということで、前回の結果と異なり今回はある程度まともに再生ができる状況が出来ている。SkiftaはとてもオススメできるDLNAアプリだと思う。Twonky Mobile – FREEを除いて全てのアプリが動画再生を標準の動画プレイヤーアプリに任せるため、アスペクト比も適切に再生されるし、メニューバーもちゃんと非表示になっている。ただし再生可能なサイズとフォーマットが端末スペックに依存することになるため、本来トランスコードなどで再生できそうな場合でも再生できないという状況になっていた。また、今回GalaxyTabでは本来ローカル再生で問題ないはずのファイルも再生できないケースがあり、この原因がよくわからない。

 どうやらAndroid環境では端末やアプリの実装に依存して、同じDLNAサーバの同じファイルで、同じDLNA対応アプリを使用しても再生できたりできなかったりということが当然のように起こるようなので、とにかく実機で動作確認をするしか確実に再生できるか判断する術はないようだ。iPhoneやiPadが単一実装なのと比べて多様性がウリのAndroidとは言え、さすがにこれはどうかと思う…。

 とは言え、多少再生環境が向上したことは嬉しい。もうすぐTegra搭載のAndroidタブレットがたくさんリリースされてくるが、いくつか購入の予定をしているので、入手したらまたDLNA周りの検証を再度行ってみようと思う。

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■SoftBank 005SH 簡易レビュー
 ヨドバシ秋葉原店にてキーボード付きAndroid端末005SHのホットモックを触ってきたので簡単にレビューしておこうと思います。全体的な印象は003SHより少しマシ、でもやっぱりちょっと購買意欲はわかないかな…という感じでした。既に5台以上が展示されており、3種類の色全てが実機展示されていますので、キーボードの触感を含めて確認したい方はゆっくり触って確かめることができると思います。

 展示機のAndroidバージョンは2.2.1、カーネルバージョンは2.6.32.9-pref sharp@TG440903 #1、ビルド番号S0500、ベースバンドバージョンは00.00.00でした。003SHからの更新数字は僅かで、全体的な動作の印象もあまり変わった感じは受けません。再起動直後など多少スムーズさが向上しているような気はしますが、在る程度の稼働時間が経過しているものは、タスクマネージャーでアプリを全て終了しても、動作が緩慢だったりするので、本質的に改善が図られているという印象はもてませんでした。標準ホームのフリックの追従度合いも2.2端末としてはもう一息と思ってしまいます。003SHに対して発売時期が遅れたことのアドバンテージをあまり感じられない印象でした。

 ハードの一番の特徴であるキーボードについては、WillcomのW-ZERO3シリーズと比較しても非常に良好で、ショートストロークですが心地よいクリック感のある押しやすいキーだと感じました。キー自体に少し角度を付けてある具合が操作するのによい感覚をもたらしてくれているようです。カーソルキーと戻る&ホームは左端にレイアウトされているのですが、個人的にはdocomoのL-04Cの配列の方が使いやすいと感じました。これは慣れもあると思うので、使い込むと評価は変わるかもしれません。どちらかというとキー配列そのものより、例えばブラウザ画面でカーソルキー操作しようとした時に、直感的に動作してくれないというか、思ったフィールドを選択するのに、なんとなく期待するのと違う動作をすることが多く、とても違和感を感じてしまいました。日本語入力時にも変換範囲選択と変換文字指定の操作がうまく行かず、ちょっと慣れが必要だなと思ってしまうなど、やや直感性に欠ける印象を強く持ちました。L-04Cではあまりこの辺が気にならなかったので、(もう具体的にどう違うのかまで思い出せないのですが)005SHをキーボード付きということで購入しようとしている方は、日本語入力についてはよく確認された方がいいのではないかと思いました。日本語入力は例によってiWnn IME – SH editionになっていますので、設定等の工夫も必要なのかもしれません。また「言語とキーボードの設定」メニューには「端末内蔵キーボード」という項目があるので、この辺りも必要に応じて変更してみるといいかもしれません。

 本体はキーボードが付いていることで、003SHよりも背面がふっくら丸く厚みのある感じになっていますが、丸みがホールド感をよくしてくれているようで、縦持ちはしやすいと思いました。横持ちの時ちょっと気になったのは、充電用USB端子がキーボード側面右下に位置することで、充電しながら横持ち操作がとてもしにくいと感じられたことです。指をかける位置がやや苦しい感じで、HDMI端子になっている右上にしてくれたらいいのにと思いました。HDMI端子よりUSB端子の方が使用頻度が高いと思うので、個人的にはこの設計はとても残念に感じます。003SHに比べて本体前面のメニュー・ホーム・戻るボタンの大きさが小さくなっていますが、操作感はあまり変わりませんでした。見かけの印象を変えるための大きさ変更なのかもしれませんが、個人的にはこのくらいのサイズでいいなと思いました。液晶等は003SHとあまり大きく印象は変わりません。3D表示は個人的には不要なので2Dで見る限り発色も悪くなく十分な品質だと思います。

 003SHの印象があまりよくなかったので、005SHの印象もややそれに影響されている感はありますが、むしろ改善されて良くなっていると感じられない品質の方が問題なのではないかと思います…。今期SHARPからリリースされた端末では、正直なところauのIS03が(ホームアプリを入れ替えるのが前提ですが)一番マシな端末なのではないかと感じています。SoftBankはマーケティング的には魅力のある端末に見えましたが、実際にリリースされた内容ではやや残念な印象がぬぐえませんでした。もう少しハードとソフトの統合度合いのバランスを取ってくれていたらと思います。ぜひとも2.3か2.4へのアップデートを提供してより機敏で安定した端末へと向上してくれることを期待したいと思います。

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DLNA対応メディアプレイヤー DN-MP500 動画再生検証メモ

■DLNA対応メディアプレイヤー DN-MP500 動画再生検証メモ
 iPadでのDLNA再生が日常化してきており、TVでもDLNA再生に移行しようと思い、これまで利用していたWDTVを上海問屋のDN-MP500に置き換えたので、動画再生検証したメモ。AppleTVは720pまでしか再生できないが、DN-MP500は1080p対応かつ多種フォーマット対応ということなので期待。DN-MP500の購入価格は送料込み7980円。ファームウェアバージョンは1.7.7で日本語表示もバッチリ、内部的にはLinuxがOSとして採用されているらしい。DLNA機能としてはメニューからuPnPを選ぶことでDLNAサーバが検出される。今回もDLNAサーバはMacOSX上のPS3 Media Serverで試験。一応USB再生もと思ったがWDTVで利用できたHFS+フォーマットのHDDはDN-MP500では認識できず。これは仕方ないところ。

■DLNA動画再生検証
 これまでのテスト同様以下の7フォーマットで再生試験。結果はEのみフレームレートが対応していないというエラーを出して再生できず。高レートだったかと思って確認したが24FPS。他のDivXは再生できたのでファイルとの相性かもしれない。

 A) 1280×720 H.264 AAC mp4 ◎
 B) 1920×1080 H.264 AAC mp4 ◎
 C) 640×480 H.264 mp3 avi ◎
 D) 640×480 WMV9 WMA2 wmv ◎
 E) 640×480 DivX mp3 avi ×
 F) 640×480 Xvid mp3 avi ◎
 G) 1280×720 x264 AAC mkv ◎

 再生の動作までに若干時間がかかるような気がするが、メニュー操作も含めて2拍くらい遅れて動作するような、やや緩慢な反応のため全般的な動作の問題かもしれない。有線接続なので再生後のコマ落ちや音切れはほぼなく、スロー、早送り、逆再生などもほぼ完璧に動作する。動画再生中のリモコン操作はメニュー操作よりも機敏の反応するので、動作上の支障はあまり感じない。

 iPadのDiXiM DMCアプリからメディアレンダラーとして指定できるかどうか試してみたが、レンダラーとしてリストされず。これはちょっと残念。これに対応してくれれば、iPhone/iPadやAndroid端末をリモコンとして利用できて便利だったのだが。まぁ価格も安いし、日本語パス対応、フォルダ内のファイル連続再生も可能、再生能力も非常に高いと思うので、これ以上は望み過ぎかもしれない。非常にコストパフォーマンスが高くお買い得な製品だと思う。

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MacOSXでMKV(x264/flac)をmp4に変換

■MacOSXでMKV(x264/flac)をmp4に変換
 ロスレス音声データとして利用されるflacはMacOSXではあまりうまく処理をしてもらえないことが多く、iMovieなどで扱うためにはmp4への変換が必要になるのだが、Windowsユーザで良く使われるフォーマットMKVの動画に利用されている場合ある程度の長さのあるものだと、Handbrakeの最新版0.95を使っても終わりの方でコンマ数秒の音ズレが発生してしまう。音ズレなく変換する方法を確認したところ、以下のアプリであればx264/flacの組み合わせでもMac上で音ズレなく変換できたので紹介しておく。UIもシンプルで64bit対応マルチコア対応でHandbrake同様の高速変換が可能なのでオススメ。

ただし、アップデートでVer.1.0.9にしてしまうと音声の変換がうまくいかなくなるので、Ver.1.0.8のまま利用すること。シェアウェアだが10変換まではフリーで利用可能。

 Permute
 http://fuelcollective.com/permute

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