■Galaxy Tab 専用レザーケース 2種 レビュー
 Galaxy Tab用にPDairとMelkcoのレザーケースを購入したので簡単にレビュー。本来のこのblogの主旨的にも微妙だし、画像はおかないと決めているので紹介度合いもうまく伝えられるか微妙ですが、どちらもよい製品だと思ったので紹介しておこうと思いました。海外製品のため個人輸入したのですが、今後は国内の販売店で入手できるようになるといいなぁと思っています。

■PDair Leather Case for Samsung Galaxy Tab GT-P1000/SGH-T849
 Book Type (Black)

 PDair http://www.pdair.com/
 製品へのリンク

 国内でもビザビなどが扱っているのでガジェット好きには割とお馴染PDair製のGalaxyTab用ソフトレザーケース。残念ながらビザビでは現在GalaxyTab用にはNoreveのケースのみ扱っているようで、ラインナップには入っていないようです。

 PDairのソフトレザーは手触り良く安っぽい感じは少なく、持った時に心地よくしっくりくるのでオススメできます。PDairのこのケースの特徴はGalaxyTab用に電源ボタンやボリュームボタン、MicroSDとSIMの抜き差し穴、インカメラ・アウトカメラ、スピーカ穴やコネクタ穴がちゃんと利用できるようになっていることはもちろんですが、前面背面にしっかりした芯地が入っていて、スクリーンや本体背面の圧迫からしっかり保護してくれる構造部分だと思います。本体はケース上から挿し込むようにして入れるのですが、前面ホールドする部分がZENUS等のケースと違ってやや厚手の革でスクリーンのふちを全体で覆うようになっているため、前面フタとスクリーンの間に少し空間を作ることで、前面からの圧迫があってもすぐに圧力がスクリーンに伝わらない構造になっています。このため満員電車でGalaxyTabを入れたカバンへの圧力がかかっても多少安心していられます。

 GalaxyTabをレザーケースに入れて利用される場合BTヘッドセットと組み合わせて通話するケースも多いと思いますが、このPDairのケースの場合、前面と背面の折りの部分のつなぎが下半分だけになっていることで、本体左側面にあるMIC穴が通常状態でも外に開放されていますので、ケースを閉じたままスピーカホンとして利用することが可能です。これは他のレザーケースではあまり見られない特徴ですね。

 ケースふたはマグネットで止めるタイプなので場合によっては電子コンパスのキャリブレーションに本体を取り出す必要があるかもしれません。マグネット部の使い勝手自体は悪くありません。ケース背面にはスタンドとして使えるパーツが用意されていますが、こちらはホックで止めるようになっています。スタンドも角度があれば十分安定しますが、本体を横にしてキーボード入力に便利なような角度で利用することはできません。上から挿し込む構造上、ケースに入れたまま充電のためコネクタを下から接続しようとすると上に本体が抜けズレることがしばしばあります。手に持って運ぶ時にはうっかり逆さにして本体を落とすことのないよう注意が必要です。

 スクリーンふちがやや厚めの革でホールドされることで得られる安心感と引き換えに、その厚さから通知バーを引き出す操作の時に若干の煩わしさを感じることもあります。指がどうしても革部分に当るため、通知バーがうまく引き出せないことがしばしばあるからです。また革が厚手になることで、GalaxyTabを入れた時に全体の印象が少し大きめ厚めのシステム手帳という感じになります。レザーケースなので仕方がないところではありますが、ややスマートさには欠ける感じです。

 ケース自体の重さは実測で182g、GalaxyTabを入れた場合GalaxyTabが実測387g(ミヤビックスのOverLay Plus for GALAXY Tab SC-01Cを貼っています)で、合計569gとなります。決して重すぎるわけではありませんが、その厚さも手伝ってコートやスーツのポケットには入れておくという感じにはなりません。

 このケースはGalaxyTabをビジネス用途でお使いで、カバンに入れて毎日満員電車に乗って持ち歩いている方にはお勧めできると思います。操作部分は慣れですし、本体の出し入れも上から簡単にできますので、プレゼンの時は取り出してというのも容易です。入手は上記PDairのホームページからPaypal決済で購入可能です。値段は送料込みですが、国際書留になりますので香港で発送されてから5〜7日到着までかかることになります。PDairのカスタマーサービスのメール返信は(英語で問い合わせる必要があります)非常に速いのでその点は安心です。

■Melkco Leather Case for Samsung Galaxy Tab
 Limited Edition Book Type (Black Fiber / Black LC)

 CarryMobile http://www.carrymobile.com/
 製品へのリンク

 こちらは国内ではあまりみかけないMelkcoというブランドのレザーケースです。GalaxyTabのレザーケースを探していた時にYouTubeの動画で見かけて気に入ってPre-Orderに申込み入手しました。言葉で説明するよりその動画を見てもらう方が早いと思うのでリンクを紹介します。

 http://www.youtube.com/watch?v=GF0-1Vi5Tyw

 実際に届いた製品の質感は悪くありませんでした。本体の大半がスウェード調に加工されており、背に当る折り部分と内面がスムース革になっています。スウェードっぽいので若干汚れ等付くことが気になるかもしれません。前面背面の芯地はやや弱め。前面は折り返してキーボード入力に適した角度になるよう工夫されているため、芯地も2つに分割された状態になっています。こちらもケースに入れた際本体スクリーンのふち全体をカバーするような構造になっているのですが、PDairのケースと異なりカバーする部分が薄いスウェード調の革になっているため、前面ふたとの間に空間はできず、通知バーの操作の邪魔になることはありません。また上からの差し込みでなくケース中央部分から右に挿し込んでいく作りで、GalaxyTab全体をホールドする仕組みのため、抜けたりすることがなく非常に安心感があります。

 キーボード入力用スタイルで実際使ってみましたが、カバー部分も邪魔にならず角度もいい感じで、それなりに使える仕様だと思いました。仕事用のメモである程度長い文章を作成する場合、このケースはなかなか使えると思います。GalaxyTabをケースに入れた場合でもPDairのケースに比べて厚みが少なく手に持った感覚では2割くらい薄いのではないかと思うくらいです。これならコートのポケットくらいはOKかなと思えました。ただ、PDairに比べて薄い分、液晶面にふた部分が当っている実感もあり満員電車等では少し恐い感じも残ります。

 前面ふたはGalaxyTab本体右上カドと右下カドに当る部分に付けられた弱いマグネットで閉まるようになっています。個人的にはマグネットがなさそうという期待をしていたのですが、しっかり付いていました。非常に弱い磁力なので今のところ電子コンパスの邪魔はしていないようですが、もしキャリブレーションが必要になった場合、本体を取り出すに少々手間がかかるのが気になります。

 こちらのケースも当然のように電源ボタンやボリュームボタン、MicroSDとSIMの抜き差し穴、インカメラ・アウトカメラ、スピーカ穴やコネクタ穴がちゃんと利用できるようになっているのですが、どうも品質管理はまだまだのようで、スピーカ穴の開け位置がズレているor上下逆に裁縫したのか小さい穴の半分くらいしかスピーカが見えていません。またスクリーン上部のカバー部分に余裕が足りないらしく突っ張ってカバーの一部がやや浮き上がってしまう状態でした。革なので突っ張ってる部分はしばらく使えば馴染むと思いますし実用上支障はないのですが、残念と言えば残念です。

 ケース自体の重さは116gとPDairのものより65gほど軽く、GalaxyTab本体を入れても503gということで、厚さも減っていることで持った感触はずいぶん異なります。日常持ちならこちらの方が持ちやすい印象です。電子ブックリーダーとして利用する場合に適しているように思います。GalaxyTab本体のホールドもいいので自宅内や満員電車に圧迫されることがない状況であれば、十分安心して使えると思います。入手は上記CarryMobileのホームページからPaypal決済で購入可能です。こちらも値段は送料込みで、国際書留になりますので香港で発送されてから5〜7日到着までかかることになります。CarryMobileのカスタマーサービスのメール返信は(英語で問い合わせる必要があります)若干遅いし回答がラフな感じがしますが、問い合わせにはちゃんと応えてくれるので、めげずに丁寧に対応しましょう。ちなみにMelkcoの商品パッケージには「ウルトラスリム」という日本語のコピーがあったので、ひょっとすると日本でも販売される予定があるのかもしれません。

■まとめ
 どちらも特徴がありオススメできると思います。個人的にはしばらくMelkcoのケースを使うつもりです。仕事でメモを入力するのに便利に使えそうだからです。満員電車に乗ることはありますが、そこはカバンの方でカバーすることにして、普段手に馴染んでくれる使い勝手を期待したいと思っています。Melkcoのケースが届くまでPDairを使っていましたが、これはこれで便利なのでE7001で使えないかと試してみたのですが、コネクタ類はうまく使えそうだったのですが、メニュースイッチにちょうど前面と背面をつなぐ革部分が当ってしまうので流用はちょっとムリでした。もったいないので、時々交換して使うなど考えておこうと思います。

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■SoftBank 001DL Streak レビュー
 もう明日発売ということで、遅くなってしまいましたが例によってヨドバシ秋葉原店で001DL Streakを触ってきたので、レビューを書いておこうと思います。展示機は1台、003SHに比べてあまり人気がないようで夕方の混雑時間だというのに誰も使っていなかったのですぐに試すことができました。

■ハードウェア
 5インチTFT液晶が最大のポイントになるのですが、もともとが両手横持ちを意識してデザインされている筐体のため、横持ちで使いやすいようスクリーンの左右に余裕のある持ち手部分があることで、スクリーンサイズの割には大きめな印象になっています。ただ厚みはあまりないので、重さはそれほどに感じません。両サイドがカーブしたデザインなので実際両手横持ちでしっくりくる感じです。電源ボタンやカメラシャッターボタン、音量ボタンが側面にあるのですが、どれも横持ちを前提とした位置になっているので、縦持ちの際には微妙な場所かなと思いました。もっとも縦持ちでも片手で操作するにはやや厳しいため、結局両手で操作することになればボタン位置はあまり気にならないかもしれません。

 液晶自体の品質は悪くないという程度。800×480で5インチだとドットが粗く感じるかと思いましたがそんなことはなく、十分にキレイに見えると思いました。若干輝度や鮮明度が他のものに比べるとやや低めの印象という感じ。屋外では少し見にくい場合があるかもしれませんが、室内での通常利用には問題ないと思います。スクリーンの右(横持ち時)にあるタッチスイッチは上から戻る・メニュー・ホームの順番に並んでいます。最初メニューのアイコンデザインがピンとこなくて、これなんの機能だろうと思ってしまいました。

 起動時間は以下のような感じです。
 電源オン→0秒→SoftBankロゴ→20秒→デルロゴ→11秒→ロック画面(約31秒)

 非常に高速に起動します。ロック画面までは本当に速いのですが、ロック解除後、ホーム画面の表示で少しもたつく印象がありました。デル独自のWidgetが表示が遅れる原因になっているように見えました。

■ソフトウェア
 OSバージョンはAndroid 2.2、カーネルバージョン 2.6.32.9-perf、ビルド番号 10688、ベースバンドバージョン GAUSB1A130512-US、OEMバージョン GAUSB1A130512。OEMバージョンが明示されているのは珍しいと思いました。ベースバンドにUSという文字がありモデルナンバーもDell Streakとなっていたので、展示機は日本向けの001DLではなかったのかもしれません。SoftBank 3Gには接続していたようですが、画面左上のキャリア表示はVodafonになっていました。もしこのまま発売されてしまうようなら、それはそれでびっくりです。

 展示機のOS部分は非常に素のAndroid2.2に近く余計なカスタマイズはほとんど入っていないように思いました。ホーム自体も2.2の標準のもののように見えます。ただデルのStage WidgetsというカスタムのWidgetが設定されており、このWidgetがホーム1面を丸々使う巨大サイズのためか、これを表示するのに時間がかかっているようでレスポンスの体感は今一つでした。正直あまり意味のないWidgetだと思うので、使わなくていいのではないかと思います。追加アプリとしては面白いなと思ったのが SIM Managerアプリが入っていたこと。本来Streakの2.2版では削除されているはずのアプリなので、この機体が前バージョンからアップデートされたものであることがわかります。まさかリリース版に残っていることはないと思いますが…。

■まとめ
 起動直後は全体的にカクカクすることもありましたが、2.2らしく基本的に非常にタッチレスポンスもよくサクサク機敏に動作してくれます。展示機はおそらく日本仕様ではないものと推測しますが、日本用にチューニングされたものは、更に快適になっているものと期待したいと思います。この端末の場合、大きさが評価の分かれるポイントだと思いますが、普段GalaxyTabを使っている感覚から見ると、5インチもいいじゃないかと好印象でした。GalaxyTabはスーツの内ポケットにも入るという話はありますが、それはケースなしの前提であって、ケースを付けると一回り大きく重くなってしまうのでさすがにポケットは厳しくなります。001DLならケースを付けてポケットに収められるなぁとちょっと魅力的に感じてしまいました。

 少しキワモノ感があったサイズだったのですが、ひょっとすると40代以降くらいの小さいディスプレイは目が疲れると感じているビジネスマン用スマートフォンとしては、意外とヒットするかもしれません。GalaxyTabよりも機動性は高いと思うので、興味を持たれたらぜひホットモックを触って実感されることをオススメします。意外と面白いサイズだと思います。

【12/16追記】
 発売日直前ということでYAMADA新橋店にてホットモックを確認。モデル番号001DL,Androidバージョン2.2、ベースバンドバージョンGAUSB1A131312-US、カーネルバージョン2.6.32.9-pref、OEMバージョンGAUSB1A131312、ビルド番号12186となっていました。モデル番号もSB用に、ビルド番号もかなり更新された数字になっています。ベースバンドは相変わらずUSが付いていましたが、この時点で付いているということは国表記とは異なるのかもしれません。動作に特に大きな違いはみられませんでしたが、ホームのWidgetが重かった印象はずいぶんマシになっていました。SIM Managerもなくなっていたので、残っていたのはヨドバシ秋葉原店やITmediaのレビューで使われたホットモックのビルドの問題だったようです。

 GalaxyTabのキャンペーンによる実質的な値下げが発表されているので、割高感のある001DLがどれほど販売を伸ばせるのか微妙な感じはしますが、電話として著しく不自然でない掛け方ができ、スーツでもポケット等に入れて常に持ち歩き可能な最大サイズのAndroid端末になると思いますので、ビジネス関係でAndroid端末を検討されている30代以上の方にはとても魅力的な選択肢になるだろうと改めて感じました。画面が大きいのはやはりいいですね。SoftBankがもう少し魅力的な価格設定をしてくれたらと残念に思います。

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■Viberが送信する情報のメモ
 Viberが利用者のアドレス帳情報をサーバに送信して保管するということなので、具体的にどんな内容が送信されているのか、登録から全てパケットキャプチャして確認してみた。暗号化されていたらわからないなと思っていたが、昨日の記事で電話番号が平文で送信されていたのでひょっとしたらと予想した通り、Viberは登録時にほぼ全ての情報をhttpで平文のまま流通させていた。せっかく素晴らしいソフトなのに残念なことだと思う。

 ※こちらの記事はガジェット通信に転載いただきました。

 最新の記事
 Viber 2.1遂に連絡先平文送信を変更
 http://blog.isnext.net/issy/archives/1610

3/15 地震関連でViber検索の結果こちらにたどり着かれる方が多いようなので一部再編集しました。Viber関連は可能な限り以下のリンクを全てご確認いただき、使用するかどうか判断材料としていただければと思います。4/2 暗号化検証記事を追加しました。5/8 他記事を読まずにミスリードされる方がいるので必要と思われる注記を追記しました。

 ・Viber 暗号化対応を示唆 CEOが表明【12/31追記】
  Viber社の情報取扱いの詳細に言及しています
 ・Viber 5つの誓い
  Viber社が会社として守るべきと定めた誓約を紹介しています
 ・Viber v1.1の現状とv2.0のリリース予定
  Viberの問題点の現状と次期リリース版について言及しています
 ・Viber 2.0の暗号化対応は限定的
  Viber 2.0の暗号化対応について検証しました

■キャプチャで判明したこと
・登録で通信するサーバはwa.viber.com
・NYのミッドタウンセンターにあるNetVision社のIP
・Webサーバはngnix Webアプリはphp
・User-Agent: Viber/1.0.95906 CFNetwork/485.12.7 Darwin/10.4.0
・登録時にクライアントから送信される項目
 RegisterUserRequest
 PhoneNumber
 PushToken
 CountryIDDCode
 UDID
 DeviceType
 SystemVersion
 ViberVersion
・アクティベートがOKになるとアドレス帳が送信される
 送信はTCP4244宛て平文
 送信先はAmazon EC2上にあるサーバ
 送信内容は連絡先アプリ内の登録情報全員分
 送信項目は 「姓、名、携帯番号、着信音設定値」
 他の入力項目は送信されていないように見える

 ※当初送信項目を「性、名、携帯番号、着信音設定値」としていましたが、漢字の変換ミスです。iPhoneの連絡先の登録項目には標準では性(性別)という項目はありません。

■所感
 3G接続を前提にしているとはいえ、せめてSSLは利用してもらいたいと思う。アドレス帳を項目は限定されているとは言え、全てネット上に平文で送信するのはどうかと思う。たしかにアプリの設定時にアドレス帳へのアクセスは許可しているが、通常それはアプリケーションがローカルでアクセスすることを想定し、情報がネット上にアップロードされることを許可しているつもりまではないと思われる。仕様上必須なのであれば「アドレス帳のデータをViberサーバにコピーするが構わないか?」という問いかけで許可を得るのが適切だと思う。Viberのサイト上のポリシーにはサーバ上にコピーする旨が明記されているが、アプリをダウンロードして設定するまでの間に、それに気付く機会がないのでは片手落ちだと思われる。Viber自体は非常に優れたアプリケーションだと思うので、告知内容の見直しや、登録時や架電時の通信内容の暗号化はぜひとも対応してもらいたい(※v2.0のリリースにより3月中に暗号化対応される予定)。

 Viberはユーザの意図しないところで、アドレス帳情報を外部送信していると見られても仕方ない状況だと感じる(※v1.1で通知内容が改善されたことで一応の対処はされている)。一般の人は個々の判断でViberをどのように利用するか判断すればいいと思うが、少なくともアドレス帳に入っている友人知人の情報(一部)が、TRUSTe等の比較的信頼のある個人情報保護体制認定プログラムを取得していると明示されていない外国企業に流れていることは自覚しておく必要がある。もしPマーク等の個人情報保護体制認定プログラムの適用事業者に勤務している場合には、業務上利用しているiPhoneにViberはインストールしてはいけない。アドレス帳に取引先や従業員情報が入っていた場合、法人としてViber社と適切な契約状況になければ情報漏えいに該当すると判断される可能性が否定できない。おそらくEU辺りからViber社はいろいろ突っ込みをもらうことになるのではないかと推測する。その改善後には安心して利用できるようになるかもしれないと思う。

Viber社
http://www.viber.com/
Viber社プライバシーポリシー
http://www.viber.com/privacypolicy.html

【12/23追記】
 Viberの情報の取扱いについて以下のblogが12/04に懸念を表明したところViber社のCEO Talmon Marco氏から12/10 16:02のコメントで回答があった。その一部に気になる発言があったのでメモしておく。

 Agmon Dot Com / Privacy 101 or Why You Should Not Use iPhone App Viber
 http://blog.agmon.com/2010/12/04/why-i-will-not-install-viber/

 アドレス帳を送信していることについては、アドレス帳でなく名前と電話番号のみだ(we actually do not send the entire address book, we only send names and phone numbers)と回答している。blogではアドレス帳の全ての詳細が送信されているとしている(They now know practically every detail of your phone book.)ことからこの反論は妥当と思う。正確には着信音設定も送信されているのだが、プライバシー項目に相当しないという観点から述べられていない可能性がある。電話番号と名前をセットで送信している理由としては、Push通知する時に電話番号だけではない方がいいと判断しているから(We send the names associated with the numbers because otherwise we won’t know what to write in the push notification and will have to send something like +12125551212 is calling you. Not good.)だそうだ。これはある程度理解できるが、だとすれば事前告知で適切に説明すべきと思う。

 個人情報が第3者に提供されることについては、パートナーと共有する可能性があること(Yes, we may share information with partners in order to provide the service.)を明確にしているが、例示としてSMS配送会社との共有を出しており(For example, we share your phone number with an SMS delivery company in order to send you a text message.)、規約を修正して明示する(I do believe that we can make this clause clearer. We will fix it.)としている。規約へのより適切な明示は歓迎すべきところではあるが、例示されたSMS配送会社への共有というのは、やや不安感を伴うものであり、Viber社がどのような信頼性評価をするのかわからないが、今後SMS配送会社経由でSMSスパムが送信されてくるかもしれない懸念を感じざるを得ない。第3者提供の可否について個別のオプトアウトを可能にしてもらいたいと思う。(※こちらの後日記事情報が共有される範囲はサービス提供上妥当な範囲であることが確認されています

 通話記録を残していること(their privacy agreement states that they collect and log all your phone calls)については、特別な言及はなかった。ViberではP2Pでの通信が前提なのでiPhoneで3G回線同士で通話する限り通話内容をViberサーバに残すことはできない。サーバに残るのはプライバシーポリシーにはViber ID, phone number, 端末識別コードUDIDとなっている(hese logs contain your internal Viber identification which is a combination of your account identification (i.e., your phone number) and Apple Unique Device Identification (“UDID”) or Android Device ID.)ので、通信事業者?としては妥当なものだと思われる。ただ保存目的や保存期間の明示がないのは残念だと思う。(※こちらの後日記事で保存期間等についても明示されています)

 コメントの最後に、ポジティブなレビューと同じくらい製品とポリシーの改善に役立つから批評について歓迎する(Anyway, we welcome the critiques – they help us improve our product and our policies as much as we are happy about the positive reviews we get.)と書いてある。CEOが直接個人blogにコメント返信するなど、今ではあまり驚くことでもないかもしれないが、真摯に回答がされることはやはり素晴らしいと思う。

 一方、自分で記事を書いてやはり暗号化されてないことが非常に気になったので、12/18にViber社のサポートに暗号化のリクエストを出してみたのだが、受付された旨の表示にはなっているものの12/23現在全く進捗がない。12/17に投稿されている別人からの暗号化通話のリクエストにも何も進展がないように見える。(なぜ自分のリクエスト投稿は公開されていないのか不明、カテゴリが違うのか?)年末が近くもしかしたら既にクリスマス休暇で稼働していない可能性もあるが、CEOの対応はなかなか興味深いのに、通常あるべきサポートのレスポンスが残念に見えてしまう。リクエストへのレスポンスがあったら、またこちらに追記していこうと思う。(※その後Viber社のCEOとコンタクトする機会があり、直接要望を行い対応してもらうことができた。サポートも解決済みステータスに移行した。)

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