■docomo GalaxyTab 10.1 LTE SC-01D ラウンジ版 感想…
 有楽町のドコモスマーフォンラウンジでGalaxyTab 10.1 LTE (SC-01D)も見てきたので、簡単に感想を書いておこうと思います。GalaxyTab 10.1 LTEはちょっと表記が長いのでこちらはSC-01Dで記述します。ラウンジに展示されていたSC-01Dは、本当に開発途中という感じで正直不具合っぽいものがたくさん散見されて、評価するようなレベルではないと思いました。当然開発途中なので今後どんどんアップデートされて良くなっていくと思います。ここでは極簡単に実機を見た感想を並べていきます。

 ハードウェアの第一印象は持ってみて「軽い!」ということでした。iPad2もとても軽くなって印象的でしたが、SC-01Dはそれを上回る軽さを印象づけてくれました。薄くて軽い、ものすごくシンプルだけどとっても印象に残ります。薄くて軽いとなると剛性が心配ですが、全然軋んだり撓んだりする感じはなく、正に板という感じでした。液晶はとても発色が良く、Samsungの原色に近いカラフルな色をちりばめたホーム画面の配色と合わせて、とってもポップでキレイに見えます。フォントはやや太字のゴシック系でデザインにもマッチして視認性もいい感じです。Samsungのカスタムホーム画面は配色や機能デザインがとてもうまくまとまっていて一見するとキレイに見えるのですが、使い続けていると少し疲れてしまうので、個人的にはあまり好みではありません。慣れの問題だとは思いますが、Androidの標準UIの方が落ち着いた感じでいいかなと思ってしまいます。タッチの反応は極めて良さそうなのですが…いい時とぎこちない時の差が結構あるように感じます。これはまだ調整が終了していないからだと思います。

 SC-01Dもスイッチ類は最小になっており、横持ちで上面に左から電源・ボリュームキー・ヘッドホンジャック・SIM、左右面にはスピーカーのみ、下面には独自コネクタがあるだけです。背面上部中央にはカメラがあります。SIMはLTE用ですがサイズは通常のものになっています。MicroSDスロットはなく、使用する場合には独自コネクタにアダプタを付けて利用することになるとのことでした。ラウンジにはそのアダプタはなく実物は確認できませんでした。非常にシンプルで好感が持てますが、使用頻度が比較的多いのでMicroSD利用にアダプタが必要というのはちょっと残念です。

 起動時間やファームバージョンもチェックしてはあるのですが、ほとんど参考にならないと思うので割愛します。正直展示に出していいのかなぁ?と疑問に思うような状態なので、結構な台数展示しているのですが、むしろGalaxy Tabのブランドの評判を落としてしまうことにならないか心配になります。今の時点で見に行くのであれば、ハードウェアの大きさ重さ、画面デザインの感じを掴むくらいにしておくのがいいかもしれません。スペック的には非常に期待の大きいタブレット端末なので、早く安定したアップデートが提供されることを期待したいと思います。今回はしばらく触ってみてちょっと残念な感じだったので、9月の末頃にでも再度行って改めてレビューができればと思います。

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■docomo Arrows Tab LTE F-01D ラウンジ版 簡易レビュー
 有楽町のドコモスマーフォンラウンジにArrows Tab LTE (F-01D)を見に行ってきたので、簡単にレビューしておこうと思います。ラウンジの展示は既にLTEタブレット2機種がメインになっており、Xperia Rayですら隅っこに追いやられているような状態でした。LTEタブレットへの力の入れようが感じられます。発表直後の日曜日ということで混み合うかと思ったのですが、朝イチに行ったのでまだ来客も少なくゆっくり見ることができました。

 富士通製の初物ということと、防水・ワンセグ・DTCP-IP対応とタブレットとしては初搭載の機能を搭載しているため、個人的にとても興味深く感じていたのですが、展示された実機を見て少々期待が大きすぎたかもと意気消沈してしまいました。ラウンジの展示はOptimusPadやGalaxyTab同様ただ単に展示台に乗せてあるだけで、ワンセグはもちろん受信して表示できるものの、折角の防水機能や他のタブレットと一線を画すDTCP-IP対応DLNA機能を実感できる展示方法になっていませんでした。なんというもったいない。一番アピールできる部分が全く活かされない展示をするなんて、フラッグシップ店舗としてどうなんでしょう…。防水展示はビルの管理規則とかもありそうなんで難しいにしてもDTCP-IPのデモはdocomoスポンサーの番組やCMなどを使えば簡単に準備できると思うのに、なぜやらないのか残念でなりません。説明員さんによるとデモはないが発売前後に各社のTVやBDレコーダーとの互換表みたいな情報が公開される予定なのでそれをご覧くださいとのこと。いや、実際に動いてこう使えるこう見えるというのを展示に期待しているんですけど…。

 ともあれ、極々普通に展示されていたArrows Tab LTEですが、第一印象はプラスチックだな…という感じでした。プラスチック面が多く材質感がやや中華パッドぽい印象です。液晶の品質は非常に良く視野角も広い感じです。タッチ反応は非常に良くサクサク動作していると思いました。液晶の周りはベゼルとその外周が黒の網目になったプラスチック部品で覆われていますが、これは網目にすることで濡れた手で触った際にすべって落としたりすることを避ける目的だと思われ、非常にいい工夫がされているなと思いました。背面も梨子地など滑りにくい加工にしたらいいのにと思いましたが、その辺りはコストとの兼ね合いなのかもしれません。手に持った感覚は「重くない」でした。「軽い!」とまでは思わなかったのですが、視覚的にやや厚ぼったく見える見た目と比較すると軽めに感じるという感覚です。親指をかける辺りが網目になっていてもあまり違和感なく具合良くホールドできます。

 横持ち前提の設計で、本体左側面に上からヘッドホンジャック・MicroUSB・MicroSD・MicroSIMが並びます。それら以外に側面にはコネクタ類はありません。底面の2つ穴はクレードル用の位置固定用のようです。電源やボリュームキー・充電接点などは背面にあります。残念ながら背面ボタン類は小さめであまり操作し安くありません。特にボリューム操作は微妙な位置&感じです。スピーカーはベゼル周辺の網目部分に組み込まれているようです。

 起動時間は以下のような感じです。表示するロゴ大杉…。
 電源長押し→8秒→docomoロゴ→6秒→画面暗転→20秒→Xiロゴ→3秒→
 防水警告画面→4秒→Arrows Tab LTEロゴ→6秒→Fujitsuロゴ→8秒→ロック画面(合計約55秒)

 Androidのバージョンは周知の通り3.2で、展示機はカーネルバージョン 2.6.35.7、ベースバンドバージョン C_L1_034、ビルド番号V12R11Fとなっていました。日本語入力は NX!input powered by ATOK ver.1.0.0となっていました。まだ開発途中で今度どんどんアップデートされるということでしたが、一緒に展示されていたGalaxy Tab 10.1 LTEよりは完成度は高い感じで、あまり大きな不具合は操作していても感じることはありませんでした。Arrows Tab LTEはAndroid OS自体に積極的な改変を行うというよりも、カスタマイズ機能を追加アプリで実現する方向で実装されたようで、標準状態で様々なダウンロードアプリがインストールされており、ホーム画面のカスタマイズ専用の「スタイル変更」や節電用「Ecoモード」アプリなど多種多様なアプリが用意されていました。特にスタイル変更は6種類のカスタムスキンが用意されており、簡単にホーム画面のデザインを変えタブレットの印象を変えられるので面白いと思いました。個人的にはロハスというデザインが好みでした。

 注目のDTCP-IP対応はDiXiM Playerというアプリで実現されるのですが、Arrows Tab LTEにはDiXiM Serverもインストールされていることから、もしServerもDTCP-IP対応ならば地デジの録画番組をタブレットにコピーして直接持ち運ぶことも可能になります。残念ながらそれが可能かは確認できなかったのですが、興味深いポイントになりそうです(商品説明ではDTCP-IP対応コンテンツがストリーミングで見られるとなっているので、コピーできる可能性は低そうですが…)。DLNAを試す環境も用意されていなかったため、地デジ録画番組を見ることができるという確認もできていません。ぜひフラッグシップ店舗であるスマホラウンジではデモを用意して欲しいと思います。(ちなみにMicroSDに入れた動画再生も確認したいとお願いしてみたのですが、展示機での動作確認はNGということでできませんでした)

 さすがにブラウザやマップは高速に動作しますしサクサクと言っていいかと思います。時々ぎこちないケースもあるのですが、操作の滑らかさはアップデートで修正される予定とのことでしたので、まだまだ改良されるようです。フォントは丸ゴシック系が標準のようで見やすく違和感を感じないキレイな表示でした。ワンセグは受信感度がかなりいいようでGalaxy S IIで受信できない場所でもArrows Tab LTEなら問題なく受信できたということでした。解像度の問題からワンセグは画面の粗さが目立ちますが、あったらやはり便利かなとは思いました。

 Arrows Tab LTEではLTE用のMicroSIMが採用されていますが、ハード的には通常のFOMAハイスピード等3G通信もサポートされているので3GのMicroSIMを差し替えても動作するのか聞いてみました。説明員さんの話によると現時点の展示機はLTEのMicroSIMでしか動作しないようになっているそうですが、実際に販売される時点で同じ制限がかかったままになるかはわからないとのことでした。とりあえず日本通信さんがLTE対応のサービスを開始してくれないと低コスト運用ができる可能性は低そうですw

 ざっと使ってみましたが、Arrows Tab LTE自体は堅実に使える感じのいいタブレットなのではないかと思いました。東芝製Android端末は過去の経緯から微妙と思っているのですが、説明員さんの話ではスマホの「富士通東芝」とは違って、こちらは純粋に「富士通」製だということだったので(ホントかなぁ…)、東芝製Android端末にトラウマをお持ちの方も一度触ってみられることをオススメします。個人的には白ロム4.5万くらいなら欲しいかなぁと思いました。Tweetでも書きましたが、防水タブレットは諸島部など塩害の多い地域にも通常端末より長持ちすることになると思うのでいいかもしれません。ぜひ諸島部のIT化地域活性などで役立ってくれることを期待したいと思います。

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■Sony Tablet S/P 9/1版 簡易レビュー
 本日国内正式発表され銀座ソニーショールームで展示が開始されたSony Tablet S/Pの両機種を早速見に行ってきたので、簡単にレビューしておきたいと思います。両機種の詳細はこちら( Sony Tablet S)こちら(Sony Tablet P)が詳しいのでご参照ください。どちらもソニーショールームの中2階で展示されており、Sは十数台、Pも4台ほど?自由に触れるようになっていました。説明員さんも十分に配置されており、気軽に質問できるようになっていますが、さすがに発表即展示ということで詳細な部分についてはわからないことも多かったようです。

■Sony Tablet S
 9.4インチの比較的一般的なタイプのタブレット。楔形という独自形状ですがこの形のおかげかホールド感は悪くなく、iPadやTF101に比べるとかなりコンパクトで軽く感じます。液晶画面は非常にきれいで発色もいいのですが、如何せんAnti-reflectionや防指紋処理も何もされていないが如く反射しまくる&指紋つきまくるため、ちょっと画面を見ているのがしんどい感じがしました。おそらくショールームならではの照明配置のせいではないかと思いますが、タブレットのコーナーの照明は見直しした方がいいのではないかと思いました。液晶自体は説明員さんに確認してもわからなかったのですが、PC WatchによるとIPS液晶ということのようです。Sについてはリビングで家族一緒に利用することを想定しているため視野角の広い液晶になっているとのことでした。タッチスクリーンの反応は上々で非常に快適快速に動作します。画面が広いこともあり、文字入力でもあまり誤タッチをすることはありませんでした。

 本体が楔形という独自形状のため、主なコネクタ類は横向きの左右に振り分けられています。本体左側面には上(太い方)からヘッドホンジャック・USB・スピーカー・ストラップホール。本体右側面には上から電源・ボリュームキー・リセットホール・スピーカーとなっています。本体下面にはクレードル接続や電源接続につかう独自コネクタがあります。背面上部中央にカメラ、液晶上部中央にインカメラがあります。タブレットでストラップホール(実はセキュリティロック用?)があるのは嬉しいですね。ちょっと驚いたのはハードリセットに使うリセットスイッチ(穴にピンを挿して使うらしい)が用意されていることです。説明員さんの話では端末を初期化するのではなく、本体がフリーズした際にリセットするためのものということなので、一般的なPCで言うところのリセットスイッチで間違いないようです。えーと…要するにリセットスイッチが必要なくらい…ということ?うーむ。

 楔形の形状は思ったほど違和感はありませんでしたが、特別に持ちやすいかというとそれほどとは思いませんでした。むしろ重量配分で軽く感じさせる効果の方が重視されているように思います。ソニーとしてはソファに座って低めのリビングテーブルに置いて使うという感じの想定をしているようで、角度が付いているメリットを強調していましたが、タッチパネルでのキーボード入力に便利なほどの角度ではないように思いました。どちらかと言えばリモコンやDLNAコントローラとして操作する際に便利かなという感じです。

 本体と同時発売になるクレードルも展示されていましたが、横置きするタイプでちょっと場所を取るなぁという印象です。クレードルとの接続は比較的容易で、接点は緩い感じでガッチリした感覚を期待するとがっかりすると思います。同じ接点に充電ケーブルを接続することもできるのですが、このL型コネクタがやや大きめで付けた時もグラグラしてしまうのでちょっと気になります。ケーブル取付け部もちょっと細身で断線とか接点不良が心配な感じでした。クレードルと一緒に利用するであろうAndroid専用のアイソレーションキータイプのキーボードも展示されており、英語キー配列のみの販売となる代わりAndroid汎用に設計されていて他のAndroidタブレットでも利用できるとのことでした。通常の英語配列(ASCII配列)の並びでファンクションキーはありません。Android特有の独自キーはキーボード本体左上に左から「戻る・ホーム・起動アプリ一覧・メニュー・検索」と並んでいます。通常のアイソレーションキーと違い、大きさも小さくキーボード本体平面から押し込むタイプのボタンのため、ちょっと使いにくい感じがしました。独自キーとしてはもうひとつスペースキーの右altキーの右横に□にAと書かれたキーが設定されており、このキーで文字入力中の英語/日本語入力切替をできるようになっていました。最初何に使うキーかわからなかったのですが、使ってみるとスムーズに入力切替ができかなり便利だと思いました。残念なのはキーボードで入力した内容が本体に反映されるのに1秒強の時間がかかるため、長文入力などであまり実用的と思えないことです。この点はぜひとも改善して欲しいと思いました。

 SのOSはAndroid3.1ということで、カーネルバージョンが2.6.36.3 integ-build@build10 #1、ビルド番号は1.00.001100022でした。ほぼ製品版ということで、ファーム自体には変更は入らないが、搭載されるアプリはまだ変更があるかもしれないと説明がありました。今回のSony Tabletは他社のようにAndroid OS自体に手をあまり入れない代わりに独自アプリを入れてくる手法ではなく、Android OS標準のアプリに改修を加える選択をしてしまったようで、ホーム画面やアプリ一覧・標準キーボード・動画プレイヤー・標準ブラウザなど大小様々なカスタマイズが施されていました。ホーム画面では画面左上のGoogle音声検索のマイクアイコンの横に4つまでアプリが登録可能な小ラウンチャーが用意されています。ここはホーム画面を左右に遷移しても変わらず表示されるので便利ということなのでしょう。アプリ一覧はデザインが独自のものになっており、上下にスクロールする際に3Dっぽいエフェクトがかかるなど見た目に工夫されています。標準キーボードは日本語がデフォルト入力可能になっており、シフトやaltキーなどの入力状態が一目でわかる青いバーが表示されるようになっています。動画プレイヤーについては通常動画再生時にはアクションバーは表示されたままか、消えても操作アイコン位置がわかるドットが表示されるようになっているのですが、こちらは完全に消えるようになっていました。標準ブラウザでは大きなデータのロードを待たずに素早く表示できるよう小さいデータを優先してレンダリングする独自技術が組み込まれているそうです。リンク先ページの先読みのようなデータトラフィックの無駄使いではない表示の高速化技術ということで、これはなかなか面白いと思いました。気付いたことだけ書いていますが、これら以外にもいろいろと工夫されているところがあるようなのですが、OSに近いところを改修してしまうとアップデートの不安が発生してしまうので、やはりちょっと気になってしまいました。アップデートの質問をした際に説明員さんが苦笑いしながら答えてくれたのですが、一応SについてはPの発売と同時期にAndroid3.2へのアップデートを予定しているらしいとのことだが本当にアップデートされるかはわからないと言っていました。4.0に至っては完全に未定とのことでした。

 独自アプリケーションもサービスと連動していくつか搭載されており、プレイステーションのゲームが遊べるなど期待されている機能もデモで遊べるようになっていました。ただ、Sの発売時に搭載されるアプリでもサービス側の整備が間に合わず、本格的なサービス開始がPの発売時期まで遅れるものがいくつかあるとのことでした。プレイステーションのゲームもその一つで初期の30タイトルほどが揃うのは10月末くらいになるそうで、それまでは限定的な利用になるかもしれないということでした。そういう意味ではSについては、あまり買い急ぐ必要はないかもしれません。

■Sony Tablet P
 2つ折りという独自形状が印象的なタブレットです。発売がちょっと先ということもあり、展示機はSと違って台数も少なく、まだまだ今後大幅な変更があるかもしれないのでファームのバージョンなど詳細はblog等に書かないでくださいと明示的に説明がありました。他のblogさんもご注意を。公式発表でAndroid3.2となっている通り展示機も3.2ではありましたが、いろいろ操作してみるとSと同様な点や大きく異なる点(画面の使い方など)があり、表示の仕方を見てもまだまだ開発途中なんだなということがよくわかる感じではありました。また今日の時点で既にシステムアップデートの通知がアクションバーに出ていましたので、まだ頻繁にアップデートが繰り返されていることがよくわかります。ですので、とりあえずハード面で感じたことだけ簡単に紹介するに留めようと思います。

 1024×480の液晶を2つ搭載しているのですが、どちらも視認性は非常にいいと思いました。任天堂DSのように2つの液晶に差異はありません。本体を開くとちょうど180度、平面になるところでピタリと止まるようになっているので、平面タブレットのような感じで使うことも可能です。画面が下画面から上画面にスムーズにスクロールしていく様を見るのはなかなか楽しいと思いました。液晶はパーソナル利用を想定しているためSのようなIPS液晶ではなく、やや視野角の狭い液晶に変更されているとのことでした。実際使ってみている限りでは視野角の狭さを実感することはなかったのですが、S同様Anti-reflectionや防指紋処理も何もされていないが如く反射しまくる&指紋つきまくる(しかもS以上に!)ので角度によっては反射で非常に見にくく、神経質な方はちょっと使っていられないんじゃないかと思いました…。低反射フィルムは必須だと思います。

 本体の大きさはあまり大きいとは思わなかったのですが気持ち重めに感じます。閉じた本体はおっきなアルミ製筆箱という印象でした。ヒンジ部分の艶のある黒パーツがなんとなく安い感じがして残念ですが、全体の質感は悪くありません。P用のハードシェルケースも展示されていましたが、なんとなく付けない方がいいんじゃないかなぁと思ってしまいました。本体自体が結構発熱するようで、下画面側の本体が手に持っていると汗をかくくらいあったかく感じました。Pは下画面両手持ちで使うのが一般的なスタイルになると思うので、この点は気になります。実際プレイステーションのゲームを起動すると上画面にゲーム画面、下画面に十字キー等の操作部が表示されるのでまるでDS熱中すると相当手に汗をかくことになりそうです。

 タブレットとしての利用想定からすると使いどころが実に微妙な感じがする製品ではありますが、ガジェット好きにはギミック含めて非常に興味をそそる存在であることは間違いないと思います。使い勝手とかよりも所有欲をかき立てられる、そんな端末だと思います。

■3G対応について
 既に既報の通りSony Tablet S/Pの両機種はdocomoからも発売されるそうです。docomoから発売されたものもスマホ同様SIMロック解除はできるとのことでした。しかし3G SIMロックフリーの端末も国内で発売を予定しているそうで、SonyStyle限定モデルとして提供されるのではないかとのことでした。価格の方はおよその想定価格は出ているようですが、blogには書かないで欲しいということなので残念ながらご紹介できません…。SIMロックフリーでもし発売されるなら、国内メーカー初事例になると思うので期待したいところです。日本通信さんが好条件で販売できるようになるといいなぁと思いますね。

週アス+の記事ではSonyStyleで販売される3GモデルもdocomoのSIMロックがかかっているとされていますね。またSの3Gモデルの価格が53000円と明示されていました。うーん、SIMロックありだとするとちょっと残念です。

■まとめ
 まだ展示初日ということもあり、説明員さんがお客さんの感想や意見を一生懸命メモされていて、製品改良のためのフィードバックをしようと努力されている様子がよく伝わってきました。SONYブランドで出す初タブレットということで国内の期待も高いようで、展示初日平日お昼過ぎに行ったにも関わらず非常に多くの方が展示を見に来ていました。正直なところWi-Fiオンリーモデルの価格設定は競争力という点で微妙な感じはしますが、SIMロックフリー3G端末であれば当面キャリア以外から購入可能な国内唯一の存在と言うことになると思うので、非常に存在感を出していけるのはないかと思います。実勢価格など今後の動向が気になりますが、ぜひともヒットして欲しい端末(特に個人的にはSが)だと思いました。当面情報をウォッチしていきたいと思います。

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■docomo Xperia ray SO-03C ラウンジ版 簡易レビュー
 有楽町のスマートフォンラウンジでXperia rayを見てきたので簡単にレビューしておきます。この端末で気になったのはやはりその大きさと軽さ。これは実機確認しないとと思いチェックしてきました。ラウンジでは早速メイン展示機のポジションに。お盆休み真っ最中の休日だったのであまり人もおらず、説明員の方々も心なしかのんびりした雰囲気で、ゆっくり確認することができました。

 持ってみた感想はやはり軽い小さい!通常のAndroid系端末の8割くらい?の大きさで100gという重量は本当にスマホ?という不思議感覚になります。スモールライトで小さくした感じ…。小さいながらも全体の品質は非常に高く塗装もキレイで、液晶の高い精細感と外装のシンプルながらもしっかりした印象が非常にいい感じです。上面に電源ボタンとイヤホンジャック、左側面上部にUSB、右側面上部にはちょっと細小さくて使いにくい感じのボリュームキー、下部にはマイクとストラップホールだけと、とてもシンプルな造りになっています。液晶下のボタンは左から戻る・ホーム・メニューの順で、ホームが物理ボタンになって一段下がっているため、ちょっと押しづらい感じでした。

 タッチスクリーンの反応は上々で、フリック等の操作も非常にスムーズです。ただ10点マルチタッチサポートということでしたが、手のサイズが大きいと片手操作しようとした際に、親指の内側がかなりスクリーンに触れてしまってうまくタッチ操作ができないというケースがしばしば発生してしまいます。タッチ式ボタンも反応エリアがやや広めで思わぬ反応をしてしまうことがありました。なんとなく女性向けをアピールしている理由はこのヘンなんじゃないかと思ってみたり。本体が薄いことで指が回り込みやすいため、操作時には注意が必要そうです。

 起動時間については以下のような感じです。
 電源オン→11秒→ソニエリロゴ動画→7秒→docomoロゴ→6秒→ロック画面(約24秒)

 正直一番驚いたのはここです。たった24秒でロック画面に!起動だけで言えばAndroidハンドセットで最速ではないでしょうか?これは先日レビューしたWindows Phone 7.5を搭載したIS12Tの26秒を上回る起動速度です。IS12TやOMNIA7を見て、しばらくAndroid端末は起動時間ではかなわないなと思っていたのですが、まさかすぐにこれほど速い端末がリリースされるとは驚きました。SO-03Cに搭載されているのは既存のMSM8255でスペック的な点では特別に優れたハード構成になっているわけではありません。それでこの起動時間が実現できるのですから、ソニエリの実装努力の賜物ということだと思います。

 OSはAndroidバージョン2.3.3、カーネルバージョン 2.6.32.9-perf SEMCUser@SEMCHost #1、ベースバンドバージョン 8x55A-AAABQOAZM-20302204-41、ビルド番号 4.0.D.2.61でした。日本語入力はPOBox Touchでバージョンは4.3とのこと。中国語入力も入っていてChinese keyboardはバージョン4.0.16、CooTekという会社の製品でした。POBoxを少し試してみましたが、スクリーンが小さいため誤タッチが多くなってしまい、特に最下段の入力がちょっと厳しい感じでした。記号や顔文字は入力しやすいと思います。

 アプリ面ではdocomoによるキャリア導入アプリが非常に増えていてちょっと微妙な感じ…。なんというか一時期のWindowsマシンのように使わないアプリがゴテゴテ場所を取ってしまっているんじゃないかという印象を持ってしまいます。説明員さんに確認したところ、最終決定ではないが一応これらが標準インストールになる予定とのことだったので、ちょっとゲンナリです。今回もLiveWareマネージャーがプリインストールされていましたが、LiveViewも国内発売になっていますので今回は標準導入されそうですね。説明員さんのアピールによるとrayは音質がすごくいいとのことだったのですが、いつものインナーイヤフォンを持っていなかったので、こちらは確認できませんでした。

■まとめ
 カメラなど個々のアプリの動作は確かめてこなかったのですが、ハードとしての出来栄えは手のサイズさえ合えばとてもいいのではないかと感じました。起動時間含めて基本性能部分が非常に良く出来ているのではないかと感じさせます。これで価格が新規一括で43,250円、実質25,620円、MNPだと実質15,540円ということなので、非常に購入しやすい思い切った価格になっていると思います。新製品の発表から発売までが非常に短くかつ価格も安いというのは、これまでの端末リリースの実績からするとちょっと驚いてしまいます。ワンセグやFelicaなど独自機能を実装するよりも、タイムリーなリリースを優先したということで、docomoがかなり力を入れていることがわかります。独自機能がないことでどの程度販売が伸びるのかは興味深いところですが、端末としては非常に訴求ポイントが分かりやすく魅力的だと思いますので評価されるのではないかと期待します。

 

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■docomo 2011夏モデルで気になったことメモ
 docomoの夏モデルをスマホラウンジで見てきて気になったことのメモ。今回はあまりピンとくる端末がなかったので個別の機種レビューはありません。もう他でいろいろ出てきてるしいいよね。確認した機種はSC-02C, SO-02C, SH-12C, N-06C, L-07C, P-07Cの6機種です。全てAndroid 2.3.3となっておりタッチ等の反応も良く、Android端末としての完成度が上がってきていることが実感できます。にも関わらず、何かこう平均的で購買意欲がわかないというかなんというか。2011夏モデルに限ってはauの方が端末の性格付けやキャラ立てに成功しており魅力的に見えるため、SIMフリー化可能というアドバンテージはあるもののdocomo端末に興味をあまりかき立てられませんでした。ということでまとめて気になったことを書いていきます。

■Samsung Galaxy S II SC-02C
・デュアルコア搭載の現在国内唯一のハンドセット
・思った以上に薄くて板っぽい&背面下部の膨らみは気にならない
・背面のギザ加工は好みでなかった
・有機ELの精細度は上がった印象だが発色がキツイ感じ
・パレットUIに対応しててちょっと驚いた
・展示数は一番多かった

■Sony Ericsson Xperia acro SO-02C
・中肉中背になったarc
・arcの時の感動はなくなんだかやぼったく感じてしまった…
・液晶パネル面に例の格子状のドットが目立ち相変わらず気になる
・ワンセグアンテナが右側面にあり邪魔ではないものの微妙
・基本性能はarcと同じで高いため安心感はある
・パレットUI非対応
・展示数は二番目に多かった

■SHARP AQUOS Phone SH-12C
・液晶の精細感はとっても高いが一部文字が細すぎて読みづらい
・3Dは相変わらず解像感低く個人的には不要な気がする
・カメラの応答性がすごく向上してる気がする
・ホーム切替アプリはあるのにパレットUI非対応?
・右側面のワンセグアンテナすぐもげそう…
・思ったよりちょっと重い印象

■NECカシオ MEDIAS wp N-06C
・防水なのにこの薄さを維持しているのはすごい
・ホーム/メニュー/戻るボタンがタッチ式になって良くなった
・音量ボタンが背面カメラ横になり使いにくい
・表面ガラスはつるつる加工なのに液晶自体は表面マットな処理になってる?
・パレットUIがとっても馴染んでる感じでなんだか使いやすい

■LG Optimus bright L-07C
・液晶は特別いいとか感じなかった
・むしろ背面含めたデザインがシンプルでいい感じ
・背面が平らではないので板っぽい感じは少ない
・とても軽いけど安っぽすぎない印象
・液晶面に横ラインが気になった(SO-02Cのドットみたいな感じ)
・パレットUI非対応

■パナソニック P-07C
・ホームやアプリの動作にぎこちなさを感じる
・独自の片手操作UIは反応悪く使い物にならない
・パレットUIもぎこちない
・表面ガラスはつるつる加工なのにN-06C同様液晶自体は表面マットっぽい
・ボタンに何か世代遅れ感を感じてしまった…
・地雷端末の危険性を感じる…

 ということで全体的には、ソフトウェア面ではdocomo独自のパレットUIが思ったより使えるかもと思ったことと、DLNA対応としてTwonkyが導入されている端末が多かったことが印象的でした。それぞれの端末の完成度が高くなっているのでP-07Cを除いてどれを購入してもそれなりに満足できる品質なのではないかと思いました。どのモデルもカメラレスポンスが良くなっている印象で、Xperiaのアドバンテージが少し減っている気がしました。個人的には購入したいなぁと思う端末は無し。SIMフリーで安く入手できたらGalaxy S IIかOptimus brightで遊んでみたいかなという感じ。P-07Cについては発売までにまだ改善はあると思いますが、Android2.3.3とは思えない動作だったので、選択には必ず実機を確認し慎重になった方がいいのではないかと思います。

 夏モデルではAndroidスマートフォンとして数年の開きがあった世界との差をかなり詰めた印象があります。現在は1年未満にはなっているかなと思いました。ただ真価が問われるのはこれからで、Googleとメーカー・キャリアがGoogle I/Oで発表したAndroidのアップデート保証ガイドラインに参加するなど、ユーザが安心して端末を購入して最新状態で使い続けられることが目に見える形で担保されてほしいと思っています。Android端末をカスタマイズでガラパゴス化してしまわないように、ぜひがんばって欲しいですね。

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■docomo Optimus Pad L-06C 製品版ビルド レビュー
 発売日までにもう間もないのですが、本日有楽町のdocomoスマートフォンラウンジでOptimus Pad L-06C 製品版ビルドを触ってきたので、簡単にレビューしておこうと思います。説明員さんに製品版ビルドであることを確認したのでたぶん間違いないと思います。今回も更新分ということで気付いたことを書いていきます。前回のレビューはこちら

 製品版はAndroid 3.0.1、カーネルバージョン 2.6.36.3+ OptimusPad@withGoogle #2、ビルド番号 HRI66、ベースバンドバージョン L06C-V10fとなっていました。Androidバージョンが上がり、カーネルにもwithGoogleが明示されるなど、製品版としての自信が現れているようです。Optimus Padはどうしてもauから発売されるMotorolaのXOOMとの比較になってしまうのですが、Android3.0のリファレンスモデルとされているのはXOOMの方なのにXOOMの本体には(auサイトの画像で確認する限り)Googleロゴの表示がなく、Optimus Padには背面中央にwithGoogleの表記がどーんと明示されているのが面白いところです。

 タッチスクリーンのレスポンスは悪くなく、ホームアプリの動作にもぎこちなさを感じた部分はなくなり、とても安定して動作する印象を受けました。ただXOOMと比較すると俊敏さは感じられず、どちらかというとスムーズに動くことを重点にチューニングされている印象を受けました。決して遅いということではないのですが、フリック操作をした場合でもコンマ1秒反応が遅れたように画面が動くというか、動作はスムーズなのに後ノリになっているというか、そんな微妙な感覚を受けます。これはホーム画面だけでなくGoogleMapやブラウザを使ってピンチ操作やスクロール操作した場合にも感じましたので、意図的なチューニングなのかなと思いました。指の動きにリアルに追従はしないけど、操作自体には的確に付いてくるので慣れればあまり問題ないような気はします。

 日本語入力はiWnn IME for Tabletで、Ver.2.0.4.jp-tablet-25となっていました。キーボードはシンプルですが微妙に記号や数字入力に切り替えるキーの位置がAndroid2.xと異なるので、最初少し慣れがいるような気がします。日本語関連ではフォントが変更されたのかレンダリング精度が変更されたのか、前回よりとても見やすくなった印象です。撮影してきた写真で比べても丸ゴシック系のフォントで書体変更はなさそうなのですが、ドット目立ちがなくきれいに表示されているように見えます。これは結構嬉しい修正だと思いました。通信関連部分でdocomoではこの端末はデータ端末という位置づけなのでテザリングが許容されていますが、Wi-Fiテザリング設定でOpenかWPA2 PSKしか選べなくなっているようで、ニンテンドーDSを接続したかったりする場合はちょっと微妙な気がします。

 本体に取扱説明書がインストールされていたので、起動してみるとネットワークにアクセスして新しいバージョンがあると表示されました。アップデートしようとしたところAndroid Market経由のインストールでないためセキュリティ機能でアップデートがブロックされてしまいました。取扱説明書なのでこれは問題なくアップデートできるようにしておいてもらいたいところですね。

 全般的にいろいろ操作してみましたが、マーケットアプリやホームアプリを含めてUIはとてもキレイになっていると思います。しかしながら前回も感じましたがAndroid3.0で変更されたUIで、ユーザの操作する動線が右上と左下に対角分散してしまうこと、メニューやダイアログの表示方法が右スライドで出たり中央にポップアップしてみたり全画面書き変わったりと不規則になっているように感じることなど、Android2.xに慣れた人にはかなり違和感を感じるであろう状態はそのままでした。初めて使う方にはあまり問題ないのかもしれませんが、携帯として2.x系のものを後で利用するようになった時に、同じAndroidなのに不便を感じてしまうような気がします。これはXOOMも同じなのでOptimus Pad独自の問題ではないのですが、短期的にAndroidが使いにくいという印象を与えることになってしまわないか心配です。

 31日に発売ということなので、もうすぐ販売店店頭でモックを確かめることができるようになると思います。正直なところ急いで購入してしまうのでなく、実機を確認して(可能ならXOOMと比較をした上で)購入判断をされるのが望ましいと思います。3.0に対応したアプリはまだ多くはないようですし、焦らなくてもいいのではないかと思います。ただ動画のビューワとして主に利用するということであれば、液晶の発色もキレイで密度感もあるOptimus Padは現時点でなかなか良い選択肢だと思います。動画の再生対応やDLNAでの再生対応状況までは確認できていませんが、720pの対応フォーマットであればドットバイドットでかなりキレイに見られるのではないかと期待します。残念ながら外部メモリスロットがないのは残念ですが、機会があれば試してみたいとは思います。

 個人的にはXOOMやiPad2の方が買いかなと思いますが、キャリアやサイズ・入手性などでOptimus Padを選ばれるのもいいのかもしれません。GalaxyTabのように短期間でよい条件が出るといいなぁと思います。

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■docomo Xperia arc SO-01C 更新ビルド レビュー
 ドコモスマートフォンラウンジのXperia arcのビルドが更新されているということで確認をしてきました。Androidバージョンは2.3.2、カーネルバージョン 2.6.32.9-pref SEMCUser@SEMCHost #1、ベースバンドバージョン 7X30A-AAABQMAZM-1290_12-05、ビルド番号は3.0.D.2.79となっていました。前回記事からAndroidバージョンも上がり、ビルド番号もリリース版と噂されているD系になっています。オープン時間からほどなく訪問したので、店内は人も少なくじっくり触るとともに後述しますが、ラウンジ担当のエンジニアの方ともゆっくりお話することができ、楽しい時間を過ごすことができました。今回は前回記事との差分という感じになります。

■ハードウェア
 特に変更があったわけではありませんが、少し追加確認したことを書いておきます。前回も軽い印象だったことを書いていますが、実は銀座ソニーショールームでもXperia arcを触ってみて、展示方法の違いから更に軽さを実感することができました。スマートフォンラウンジでは盗難防止+充電の専用ケーブルが結構しっかり堅めのものを使用していることで、本体は軽いのにケーブルの重さと堅さのため実際のものよりやや重く感じます。対してソニーショールームでは軽量なワイヤになっているため、実機自体の軽さをストレートに実感できました。重さを重視される方はソニーショールームで確認されることをオススメします。改めて本当に軽いと実感できました。

 今回EVOで試したのと同じ方法でイヤホンジャックの音質も確認してみました。使用したヘッドホンは今回もVictorのHA-FXC71-Bです。比較対象はiPhone3GSになりますが、Xperia arcは良く言えば軽め明るめの音場の広い音になっています。悪く言えば足が地に着かない浮ついた音です。高音はきれいに感じますし、ボーカルもしっかり出てきますが、低音が低くなり切れずやや軽めにブーミーな感じで鳴ってしまいますので、ソースによってはかなり残念な再生になってしまいそうです。低音重視の方はヘッドホンとの相性を気にする必要があるかもしれません。残念ながら個人的には好みの音ではなかったので、この端末を選択する積極的な理由がまたひとつ減ってしまいました…。

 起動時間については以下のような感じになっていました。
 電源オン→9秒→ソニエリロゴ動画→18秒→docomoロゴ表示→27秒→ロック画面(約54秒)。

 結果は微妙に早くなっているかな、という感じ。ロック画面の解除自体は51秒くらいで可能になっているので前回よりは少し(10%くらい?)良くなっていると言えそうです。ソニエリロゴとdocomoロゴの表示時間配分が変わっただけで、ずいぶん印象が違って見えたようにも思います。時間計測したら改善は僅かでしたが、体感では結構早くなった?と感じていました。

■ソフトウェア
 Androidバージョンが上がり、ほぼリリース版と言われているバージョンになったことで、前回英語のまま残されていたメニューなどは問題なく日本語化されており、ホーム画面のフリック等の動作も更に快適な印象になっていました。本当にサクサクで気持ちいい操作感です。特に操作感が上がったと思ったのは、カメラの部分で撮影から保存して再度撮影可能になるまでの時間がとても短く、とても使い勝手が良くなった印象を受けました。保存スピードが向上したように感じます。スマホのカメラは反応があまり良くないというイメージを改めて覆されました。もともとカメラ部分はセールスポイントであるわけですが、スマホとしては本当に快適だと思います。画質そのものはやはり端末上で比べても分かりにくいのですが、ラウンジのエンジニアさんによると「暗所撮影をしようとした時に、液晶画面に映る画像を見るだけで他との違いが確認できますよ」とのことでした。暗所に強いというのは室内撮影が多い方に嬉しいですね。

 今回改めて確認したところ、前回ラウンジで説明されたLiveWareマネージャーのプリインストールはないということが判りました。ソニエリのソフトウェアなのでプリインストールされていてもおかしくはないと思うのですが、ソニーショールームでも諸元表にないのでプリインストールはありませんと説明を受けたので、前回の内容は訂正いたします。これがあるということは国内のLiveView提供も近いのではないかと期待していたのですが、どうもそういうことにはならなそうな印象です。一応LiveViewも持って行ってたのですが、試すのは止めてしまいました…。

 セキュリティ面でちょっと気になることがあったので、説明員さんにお願いしてラウンジのエンジニアさん立ち会いでExchange設定を行いリモートワイプの実験もさせていただきました。利用したのはこちらの記事のCodenameのアカウントです。初代XperiaではMoxierが導入されていたこともありMoxierデータしか初期化できませんでしたが、Xperia ArcではNexusOne同様端末自体の初期化が行われ、SDカード以外は初期状態に戻せることを確認しました。これはビジネス利用でも少し安心できる材料です。

■まとめ
 改めて今回確認してみてXperia arcは初代から大きく変わって、シングルコア世代の最強機のひとつになったと感じました。ハードの持ちやすさ快適さ、ソフトウェアの操作の快適さのバランスがとても良くできていると思います。予約が殺到するのも理解できます。個人的にはメイン機として利用するには音質が好みでないことと、現時点ではWiMAXの件もあり春に購入するのはEVOで決まりかなと考えていますが、LiveView持ちとしては非常に魅力的な端末でもあるので、資金に余裕があればいずれ入手したいとも思います。ぜひともdocomoには、こうした高品質なグローバルモデルをどんどん展開してAndroid市場を面白くしてもらえればと思います。

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■docomo Optimus Pad L-06C ラウンジ版 レビュー
 今回のdocomo新製品の3つめのレビューはLG製 Tegra & Android3.0搭載Optimus Pad L-06Cです。スマートフォンラウンジでは展示機が2台と少なめでしたが、こちらもいつも誰か触っているという感じで人気でした。GalaxyTabを触っている人の方が多いくらいで、最新のAndroid3.0端末でもあるのですが、LGが人気ないのかタブレット自体の関心がまだあまり高くないのか、やや控えめな展示は少し残念な気がします。説明員さんもあまりOptimus Pad近辺にはいなかったので、新しいものすぎて手に余っていたのかもしれません。

■ハードウェア
 普段iPad Wi-Fiを使っているのですが、それより細長くてやや厚い本体は、持った時に見かけよりもズッシリと重い感覚を持ちました。iPadが680g、Optimus Padは620gということで40gも差があるのですが、細長い形をしていることで端を持った時にかかる荷重は少し大きく感じるようです。あれ?こんなに重いんだっけ?というのが最初の印象でした。本体の厚みは手持ちするにはちょうどいいくらいで、背面もつるつる加工ではないので両手でホールドする分にはとても持ちやすいと思います。ただ操作する時には大抵片手持ち状態になるので、やや持ち手にかかる負担があり、iPadとあまり変わらないなぁと思いました。

 液晶面はとても指紋が付きやすく目立つのでしっかりふき取りしないといけない感じです。8.9インチの液晶自体は大きすぎず精細感もあってコントラストや発色も十分キレイだと思いました。タッチ精度は高くフリック等も非常に快適に動作します。本体前面には物理ボタンもタッチ式ボタンもなく、液晶画面内のアクションバーで「戻る・ホーム・メニュー」の機能を操作することになります。Acerの試作機を試させてもらった時に、システムエラーが発生するとそのダイアログで機能ボタンがタッチ操作不能になる問題があったので、Android3.0でどのように改善されているのか気になります。

 背面に3D撮影対応のカメラがあり、その真ん中にdocomoロゴが堂々と描かれています。本体下部には充電接点・HDMI・USB、本体上部左側にボリュームキー、本体左側面に電源キー・イヤホンジャック・電源端子があり、両側面にスピーカーが配置されています。電源端子が左側面下部にあるため、ケーブルを挿し込んだまま使おうとすると、持ち手に干渉する感じになるのがやや残念ですが、通常はオプションのドッキングステーションで充電して使う想定でこんな位置にしたのかもしれません。

 起動時間については以下のような感じです。
 電源オン→7秒→LGロゴ表示→22秒→docomoロゴ表示→11秒→ロック画面(約40秒)

 デュアルコアTegra+1Gメモリ搭載ということで爆速を期待したのですが、それほどでもありませんでした。Desire HDくらい速いと思ったのですが、ちょっとがっかりな感じです。Android端末としては速い方だとは思いますが、スペックからしたらもうちょっと速いと嬉しいかなぁと思います。

■ソフトウェア
 Androidバージョンは期待通りの3.0、カーネルバージョンは 2.6.36.3-00001-gc9596d7 jungsik.sin@atena #3、ベースバンドバージョンはL06C-V09aでした。L-06CはUIのLG独自カスタマイズというのはあまりないようで、おそらくかなり素の3.0に近い状態なのではないかと思います。ホーム画面の特徴としては2.xまで画面上部にあった通知エリアが画面下部右に移ったこと、Google検索が画面左上に配置されたこと、アクションを起こすボタン「+」が画面上部右に配置されていること、という感じでしょうか。ポイントは「+」マークの付くアクション部分で、ホームでは「アプリ」、設定メニューの「アカウントと同期」を開いている時は「アカウントを追加」というように、メイン画面で操作されている内容に合わせて必要に応じて変化するところだと思います。これまで2.xではある画面で追加等のアクションをする場合、大抵画面下でハッキリわかりやすく表示されていたボタンがなくなり、一見今開いている画面と離れた右上にテキストリンクっぽい感じで表示されるだけになっていることは、操作の一貫性を欠きUI的にはあまり好ましい実装とは思えませんでした。Android1.xから使っている人が、このUIに慣れるのはちょっと時間がかかりそうな気がします。ブラウザなど標準で入っているアプリケーションもUIが結構変わっていて、2.xからの変化をとても感じることができます。

 設定アプリから操作可能なメニューはレイアウトこそ2.xと異なるものの、内容的にはほぼ変わらずで、タブレット用に?「タブレットの暗号化」という機能が追加されていたり、テザリングメニューが利用可能(docomo的にはデータ端末扱いのため)になっていたりしました。テザリングはUSBとWi-Fiアクセスポイント化の2種類が利用可能になっています。また内蔵ストレージの容量をグラフで表示することで、残量を把握しやすくする工夫なども盛り込まれています。日本語入力はiWnn IMEが導入されていました。このタブレットの独自アプリとして「3DPlayer」という3Dアプリが導入されているのですが、起動して見てみたところ…うーん…という感じで正直よくわかりませんでした…。

■まとめ
 正直なところハードスペックは悪くないはずなのですが、Android3.0に期待し過ぎていたのか、まだチューニングが詰め切れていないのか、基本的に動作は俊敏に感じるのですが、ところどころ動作がぎこちないというか練れていないというか、残念に思うところがありました。マップの動作が遅いとか、ブラウザで表示された小さな文字のレンダリングが汚い(実際ギラついたように見えて読むに耐えません…)とか、本当に短時間しか使っていないのに日常的にストレス要因になりそうなところで結構目に付いてしました。GalaxyTabでもたまに感じますが、フォント関連の表示についてはやはりAppleに一日の長があるように感じます。Optimus Padを試しながら、Android3.0の主にグラフィカルな部分での変化を感じるとともに、ユーザ体験の本質的な部分での変化の少なさも感じられたような気がします。

 iPadを擁護するつもりもありませんが、L-06Cを使った実感からするとiPadを購入する方が総合的な満足度ではいいのではないかと感じました。動画再生の用途などではL-06Cは威力を発揮できると思いますし、ブラウザでFlash再生必須ならもちろん優位なわけですが、タブレットとしてiPad以上にお金をかけて嬉しい端末になるのかやや微妙な気がします。個人的にはデータ通信契約の縛り無し一括4万円台なら検討できるかな…買っても後悔しないかな…という感じ。重ねて書きますがハードスペック自体は悪くないと思うので、ソフトウェア的なところでもっとアドバンテージが感じられる状況になれば評価はすぐに変わると思います。3.0用のTegraのスペックを活かせる魅力的なアプリの登場や、爆速な起動を実現するアップデートなどを期待したいと思います。

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■docomo MEDIAS N-04C ラウンジ版 レビュー
 ということでXperia arcに続いてNECカシオの初Androidスマートフォン MEDIAS N-04Cをレビューします。ドコモのスマートフォンラウンジではXperia arcほど待ち行列はないものの、台数が5台くらい?とXperia arcに比べると少なかったため、常に誰かしら使っているくらいには混み合っていました。若干年齢が高めの方が主に触っていたように見えましたが、やはり国産ブランドということで安心感があるのかもしれません。こちらも説明員の方への質問は諦めたので、実機の感想と現状をベースにレビューを書いていきます。

■ハードウェア
 持った第一印象は本当に素直に「かるっ!うすっ!なんだこれ!?」という感じでした。極薄をウリにしているのは理解していましたし、軽量というのも頭に入っていた上で、持った瞬間予想以上に軽くて薄いので、結構衝撃を受けました。昔のType II PCMCIAカードみたいだと思いました。このままPCのカードスロットに挿せそう…というくらい薄いです(実際Type IIは5mmなのでムリですがw)。カード端末と言ってもいいんじゃないかと思います。この驚きは実際の端末を触っていただく以外にないのですが、スマートフォンに慣れた人ほど衝撃を受けると思います。薄い割には剛性も低いわけでなく持ってキシむような違和感は全くありませんでした。正直デザインはどうかと思っていたのですが、この剛性を担保するためということであれば納得せざるを得ないなと思いました。さすがにズボンの後ろポケットに入れるとヤバそうな気はしますが、スーツや夏のワイシャツのポケットに入れても、大きさや重さでポケットが引っ張られてだらしなく見えてしまうようなことはないと思いますので、結構ビジネスマンに受けるのではないかと思いました。

 4インチの液晶は大きく品質もギラついた感じのないおとなし目の発色ですが、十分に高いレベルのものだと思います。Xperia arcの液晶よりは個人的には好みの感じでした。本体全面の一番下にアーチ状に左から「メニュー・ホーム・戻る」ボタンが配置されていますが、他機種と異なりボタンがフラットで出ていないため、若干押しにくい感じがありました。クリック感も今一つで、表面の加工により光の角度次第でボタンに描かれているマークが見えづらいのがちょっと気になりました。この辺りは慣れが必要そうです。本体右側面には何もボタン類がありません。左側面も音量ボタンだけです。本体下部中央にストラップホール。本体上部左に小さい電源ボタン、中央にMicroUSB端子、右にワンセグアンテナとなっていて、本当にシンプルな作りになっていることがわかります。電源ボタンが押しにくいとか、ワンセグアンテナがなんとなくちょっと悲しい感じとか、残念なところはありますが、全体の実装のシンプルさ優先の潔い割り切りだと思い納得することができます。

 起動時間については以下のような感じです。
 電源オン→6秒→docomoロゴ表示→48秒→MEDIASロゴ動画→22秒→ロック画面(約76秒)

 正直ちょっと起動時間は長い印象を持ちました。CPUは800MHzとは言えMSM 7230なので、あまり遅いということはなさそう。どちらかというと内蔵ストレージの速度によるもののような気がします。起動してしまえば十分快適なので、再起動を頻繁に必要とするようなトラブルがない限りはあまり問題にならないかもしれません。

■ソフトウェア
 Androidバージョンは2.2.2(端末上はファームウェアバージョンとなっています)、カーネルバージョン 2.6.32.9-perf ncmc@ncmc #3、ベースバンドバージョン M1002001、ビルド番号 A1002001となっていました。設定の中で特徴的なメニューとして「ecoモード」がありオプションとして画面の明るさ調整や各種機能をoffにする設定などが集められて分かりやすくなっています。また、Android2.2から追加されたセキュリティ関連機能で、「デバイス管理者」という設定がありますが、通常何も設定されていないのがデフォルトなところ、この展示機には「Androidシステム」が登録されておりすぐに有効にできる状態になっていました。「Androidシステム」はデータ消去・パスワードリセット・強制ロック等の権限のあるアカウントなので、セキュリティツールなどを利用する時に必要になるものですが、展示機にはそれらしきアプリは入っていなかったので、標準で設定が用意されているのかどうかが気になります。

 ホームはAndroid標準に近い独自UIとなっており、操作は非常に快適でした。フリックの応答性追従性は高く2.2端末として十分なレスポンスを得られます。またアプリ一覧画面の上部に「アプリケーション」と「ウィジェット」の一覧を切り替えるボタンが配置され、ウィジェットの一覧も素早く表示することができ、非常に良く考えられたUIになっていると思います。これまでのカスタムUIには冗長でむしろ操作感をスポイルしているのではないかと思うものが多かったのですが、MEDIASではシンプルで快適な操作を実現している珍しいパターンだと思いました。個人的に非常に好印象を受けました。

 ウリになっている日本語入力はATOKでVer.1.0.0が導入されています。フルキーボードで日本語入力をしてみましたが、キーの打ちミスも少なく安定した入力が可能でした。こちらの端末には既にSPモードアプリやおサイフケータイアプリ、ワンセグやID設定アプリ等も導入されていたので、もう既にリリース版の品質になっていたのかもしれません。それでいてあまり導入済みアプリも多くないので、本当にシンプルにまとめている印象です。

 ざっと見た中でアプリとしてちょっと面白かったのは、カメラアプリの機能が意外と充実していることでした。500万画素と特別高いスペックなわけではありませんが、カメラアプリのインターフェースが良く出来ており、設定できる項目も「シーン:オート・人物・人物+イルミ・風景・逆光・夜景・ペット・料理・スポーツ・シーンOFF」「撮影モード:標準・クイックショット・連写・高感度・タッチ撮影」「オートフォーカス:ノーマル・接写・顔検出AF・AF Off」と多彩で、手振れ補正などももちろん搭載されています。シーンに料理があるところなど、bloggerを意識したいい演出だと思いました。

■まとめ
 非常に衝撃的な端末で、国内独自サービス全部入りでこの軽さ薄さは本当に素晴らしいと思いました。バッテリ持ちが気にはなりますが、外部バッテリを持つことを厭わなければとても面白い選択肢になると思います。夏ごろAndroid2.3へのバージョンアップ予定ということなのでそちらも期待したいところです。また夏には防水モデルも出るようなので、防水必須という方は夏モデル待ちですね。正直なところNECのAndroid端末ということで、タブレットの方を連想して最初あまり期待していませんでした。しかしながら、これは良い方向に裏切られたと感じました。Xperia arcを購入しようかと思っていた気持ちが、かなりMEDIASに持っていかれました。価格もそれほど高くないという噂なので、グラついてしまいますね。個人的には国内メーカー製Androidスマートフォンでは現在のところイチオシだと思いました。多機能高スペック高級感を求める向きには物足りない端末だと思いますが、快適さと実用度(バッテリは不安ですが…)のバランスは一番いいんじゃないでしょうか。

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■docomo Xperia arc SO-01C ラウンジ版 レビュー
 昨日発表のあったdocomoの新製品Xperia arcがスマートフォンラウンジで既に展示されていると聞いて速攻で行ってきました。さすがにXperia arc SO-01Cはすごい人気で、MEDIAS N-04CもOptimus Pad L-06Cも展示されているのに、この機種だけ順番待ち札が出ていて10台ほど?展示されていたにも関わらず、かなりの待ち時間となっていました。18時過ぎという時間だけにサラリーマン風な人も多く、主に男性ばかりでしたがとてもラウンジは賑わっていました。説明員の方も結構たくさんいらっしゃったのですが、順番待ち対応や説明対応にと手が足りていない感じで忙しそうでした。あまり期待はしていなかったのですが、説明に関しては「入荷したばかりでほとんど詳しいことがわからない」「そこまで説明を受けていない」「正確なことはわからないが、正式発売までにまだたくさんの変更があると思う」という感じで、少し突っ込んだ質問にはほとんど回答は得られませんでした。ということで、実感と現状をベースにレビューをしたいと思います。

■ハードウェア
 第一印象は軽い!でした。見た目の印象はもうちょっと重そう(大きいので)なのですが、持ってみるとアーチ型に反った背面のせいか持ち手の安定感があり、結構軽く感じられます。形状からしてどんな感触になるのかと思っていましたが、とても自然に違和感なく安定感良くちょっと意外でした。液晶は深い色味で(GUIのカラーマネージメントの影響も大きいと思います)、iPhone4の様にガラス表面に液晶画像が貼り付いているかのような印象を与える作りになっています。iPhone4よりももっと表面に近い感覚で、初めてみると「おっ!違うな」と思うくらいハッキリと感じられます。コントラストもハッキリしていていいのですが、見やすいかと言われると個人的には少し違和感を感じる度合いの方が大きかったと思います(全体的なGUIの色使いが深い青で、本体が黒(Midnight Blue)だったのと相まって少し暗い印象を持ってしまいました)。

 大きな液晶下端に左から順に「戻る・ホーム・メニュー」の並びでやや細いボタンが配置されています。片手で操作するのはちょっと厳しい感じですが、ボタン自体の感触は悪くありませんでした。片手操作しようとすると少し持ち手を下持ち加減に持ち直す必要があったのですが、背面の形状のおかげかこの場合でも比較的安定感があったので、とても操作しにくいということにはならないと思います。

 充電ケーブルは本体右側面上部端にあるため、充電しながら操作しても持ち手の邪魔になりません。これはIS03等と大きく違う点です。展示機にはL型プラグが刺さっていましたが、これが製品添付のケーブルなのかはわかりませんでした。上部左端に電源ボタンがあるのですが、小さくて正直ちょっと使いにくい感じです。左側面上部端にはイヤホンジャックがありますが、横向きに端子を挿すことになるので胸ポケットなどで入れて使う用途ではとても不便になりそうです。これはもうBlueToothを使えということなのだなと感じました。下部左にはストラップホールがあります。端でも中央でもない微妙な位置なのですが、落下防止に手首に通すタイプのストラップを使う場合には意外といい位置なんじゃないかと思いました。

 この機種の特徴としてカメラ性能が挙げられると思うのですが、カメラ部分のソフトウェアはあまり凝った仕掛けはなく基本的な機能という印象、撮影画像も本体で見る分にはあまり違いがわからないので評価は別の方にお任せします。しかしながら、ハードウェア的に本体右側面下部端にシャッターボタンが独立で設けられており、カメラが重視されていることが伺えます。残念ながらボタンは小さく、使い勝手がいいとまでは言えない感じですが、半押しでフォーカス、更に押し込んでシャッターというデジカメと近い動作をしてくれるので、画面タッチで撮影するよりも使いやすいとは思いました。

 起動時間については以下のような感じです。
 電源オン→10秒→ソニエリロゴ動画→8秒→docomoロゴ表示→38秒→ロック画面(約56秒)。

 起動はdocomoロゴ表示時間が意外に長く、あまり速い印象ではありません。この辺りも正式版では改善されるのではないかと思います。

■ソフトウェア(OS)
 Androidバージョンは2.3.1、カーネルバージョン 2.6.32.9-pref SEMCUser@SEMCHost #1、ベースバンドバージョン 7X30A-AAABQMAZM-1290_09-01、ビルド番号は3.0.A.2.28でした。docomo版のファームということでメニューの日本語フォントもキレイに表示されていますが、まだ未完成であるらしく一部に英語のままのメニューが残っている状態でした。設定に「Sony Ericsson」というメニュー項目があり、「Connectivity / Connect the phone to other devices or PCs with USB or via Wi-Fi」という名前の項目以下が全て英語のままでした。USB接続モードなどを設定する箇所なので、こちらも正式リリースでは日本語化されると思います。また意外なところで、表示メニューで独自部分である「Mobile BRAVIA engine」も英語表記のままでした。docomo版なので当然のようにテザリングメニューはありません。またAndroid2.3の特徴であるはずの通話設定におけるIP電話(SIP)設定の項目もごっそり無くなっている状態でした。

 Android2.3だけあって液晶のタッチ反応は非常に良く、フリックの応答性追従性は申し分ないと思いました。独自UIも小気味よく動作する印象を与えるギミックと、粘り気を感じさせるぬるっとした画面切替えの動きがなかなか面白い感じに組み合わせられていると思いました。操作感そのものはとても心地よい感じになってると思います。再起動直後は若干ぎこちない動きを見せるものの、すぐにそれは解消されました。サクサクした動作感覚を望む場合にはホームアプリを変えるなどの工夫をした方がいいかもしれません。

■ソフトウェア(アプリ)
 ソニエリ製品として当然のように「LiveWareマネージャー」がプリインストールされるそうです。もちろんマネージャーは半角カタカナ表記ですw この辺にソニエリのよくわからないこだわりがあるようです。LiveView使いの皆さんはひょっとすると活躍させられるパートナーをやっと手に入れられることになるかもしれません(期待は薄いですが…)。LiveWareマネージャーのバージョンをチェックするのを忘れてしまったのですが、GUIを見た限り新しいバージョンになっているような気がします。

 ちょっと気になったアプリとしては「life.episode」のマーケットへのエイリアスが入っていました。マーケットでの名称は「life.episode Japan beta」となっており、日本向けのアプリになっているようです。利用するには自分でマーケットからインストールする必要があります。AndroLibの説明では「life.episode(tm)ベータはニュース、音楽、アニメーション、写真、グルメ情報、ショッピングなど幅広いジャンルの最新情報を発見できる、ソニー・エリクソンによる新しいエンタテインメントです。「ポケット」機能ではお気に入りの情報を簡単にスクラップし、好きな時に取り出すことが可能です。新感覚のインターフェースを体感してみましょう。」ということなので、メーカーが用意するコンテンツサービスということのようです。まだベータということなので、プリインストールではないのだと推測されます。

 期待していたDLNA対応は「メディアサーバ」というサーバアプリが導入されていて端末内のコンテンツを共有できるというものでした。詳細表示が英語のままなどまだローカライズが完了していない状態でした。残念ながらDLNAクライアントになるアプリは用意されていないようでした。

■まとめ
 全般的に魅力的な端末になっていると思いました。個人的には購入意欲が高い端末だったので期待はしていたのですが、価格次第で十分購入に踏み切れそうだと思いました。ただ夏には国内独自機能を追加したバージョンがリリース予定ということなので、そこが悩みどころかなと思っています。また内部ストレージが512Mしかないという記事をどこかで読んだので、そこも少し気になっています。OSとしてはSDカードにアプリをインストールすることが可能な仕様ですが、多くのアプリが未だにSDに移動できない現状では512Mはちょっと小さすぎるのではないかと心配しています。今回実機で確認してくるのを忘れてしまったのですが、この点は夏モデルで解消して欲しいと思います。

 既にデュアルコア時代に入ったAndroid端末ですが、やっと少しずつ世界からの遅れを取り戻してきているように感じます。今回Xperia arcが大きく遅れずにリリースされることは非常に感慨深いものがあります。docomoがAndroid端末の先進性をマーケティング面でも活かそうとしているのが伝わってくるようです。4月からはSIMロック解除もできるようになるということで、国内独自機能に拘らず最新のグローバルモデルをどんどん国内に投入してもらいたいと強く思います。
 

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