■TOSHIBA Android端末 dynabook AZ レビュー
 7月3日秋葉原で行われたASCIIのイベントで先日発表された東芝の新製品「dynabook AZ」の実機をみてきました。 3台ほど展示がされていて、開催時間直後に行ったことで十分に試す時間がとれたので、簡単なレビューを書いておこうと思います。

製品版レビューを9/2追加しました
http://blog.isnext.net/issy/archives/375

■ハードウェアについて
 やはりすごい薄いってのが実感ですね。液晶は日中、それも快晴でこそないものの明るい屋外のイベントにもかかわらず表示は見やすく、かなりキレイな印象を受けました。グレアタイプのため反射は大きいのですが、さすが国産機と思いました(比較対象はUL20AとU100なので…)。
 特徴になっているパターン入りの樹脂外装は指紋とかの心配もなく若干安い印象はあるものの実用的だと思いました。展示台が微妙な取り付け具合でしたが、キーボードは妙なヘタリ感もなくペチペチした打ち加減だけどそれなりに使えそう。ファンクションボタン類の配置は慣れるしかないかなと思います。タッチパッド下のクリックボタン部がパーツが強度不足ですぐに壊れそうな感じなのが一番気になりました。

■操作感について
 デスクトップ画面、東芝製のランチャーは好みの問題もあると思いますが、キーボードで操作するには悪くないかなと思いました。通常のHOMEっぽい画面も選択できるので使い分けは可能そうです。
 心配していたトラックパッドの操作はそれほど違和感ありませんでしたが日本語入力の切り替え動作がいまいち…わかりにくいというか…アプリ毎に切り替わりが一定していないというか、なんだかとても不安定な印象でした。
 起動してしまえばそこそこ動作は速いと思いますが、起動時間がちょっと長く感じます。電源ONからデスクトップ表示まで約40秒。実際に日本語入力などデスクトップ操作が軽快に可能になるのに更に10秒以上。数回試した起動時のおよその時間(手動ストップウォッチなので正確じゃないですが)は以下のような感じです。

 電源ON→dynabookロゴ表示(6秒)→Androidロゴ表示(18秒)→デスクトップ表示(40秒)

電源オフは3秒ほどで完了。起動中にディスプレイを閉じるとすぐにサスペンドモードになるようですが、ここからディスプレイを開けてもすぐには画面が表示されず、ホームキーや戻るキー、電源ボタンを押してもすぐに戻ってこないので、復帰はなにかキーコンビネーションになっているか、サスペンドからの復帰も数十秒かかっている可能性があります。一応いろいろしてたら画面は戻ってきたのですが、なにで復帰できたのかわかりませんでした。

 WiFiでネット接続できたので、標準ブラウザとOperaでいくつかのサイトを表示させてみました。表示自体は決して遅すぎることはないのですが、速いとは言えない印象。縦長ページでのブラウザスクロールはかなり遅い感じ。サクサクというよりカクカク。スクロール操作はタッチパッドの右端を縦になぞることでちゃんとできました。一番快適さを期待したブラウザがこの状態なのはちょっと残念。

 操作に関しては、全体的な印象として2GメモリとSSD搭載してUbuntu10.04インストールしたU100の方が全般的に快適という感じです。ただ稼働時間の長さ、薄さ軽さは大きな強みなので意外と売れるような気がします。あとは液晶が比較的キレイでかつ動画再生能力が高いので、そちらの用途では活躍してくれると思います。

■搭載OSについて
TOSHIBA Service Stationというアプリに表示されていた内容は以下です。
 アプリケーションバージョン:2010.06.07
 Androidバージョン:2.1.4.0021
 モデル名:dynabook AZ
 型番:PND01J-XXXXXX

設定アプリで表示されていた情報は以下。
 モデル番号:TOSHIBA_AC_AND_AZ
 ファームウェアバージョン:2.1
 ベースバンドバージョン:R1K06
 カーネルバージョン:2.6.29-arm2-svn1296 / sl@project-laptop #1
 ビルド番号:PAZ0000,4,0021-PVT-r1326

Android携帯同様、3Gの項目もありましたが「SIMが挿入されていません」と表示され、通知バーでは×マーク付のアンテナ表示になっていました。また、TouchPadという設定メニューが追加されていたことを確認しています。

ということで、netbookを大きく上回るのはおそらく稼働時間くらい。全体的には価格的にもnetbook程度だなという印象でした。Tegra2採用ということで動画再生能力を求める向きにはオススメですし、長時間稼働を必要とする用途にもとてもオススメできると思います。Android端末としてソフトウェアやレスポンス的なアドバンテージはあまり強く感じませんでしたが、それを補うハードウェア的な要素(軽量薄型超長時間稼働)があるので、価格次第で検討したいところです。3万円代なら購入してしまうかも…?

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とりあえず付けておく無駄ではなかったなまぁまぁ読めたちょっと役に立ったかなかなり良かったかも (まだ評価されていません)
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■AndroidとSIP/VoIP 2010/06版
 Androidの記事をこちらに書くことにしたので、他所に書いておいたものから、こちらネタっぽいものを転載しておくことにします。この記事はjugemで書いていたものをベースに加筆修正しています。

【12/03追記】2010/12版を記事追加しています。最新状況は以下へ。
 http://blog.isnext.net/issy/archives/556

ということで、今回は2010/06/13ごろAndroid端末のSIP環境について一部検証?した内容になります。

現在自宅はNTTのひかり電話になっていて、CommuniGate ProのSIPサーバ機能とRSIP(リモートSIP)機能を利用してCommuniGate Proサーバ自体をひかり電話の子機としてRV-230SEにレジスト、iPhoneやデスクトップマシンからCommuniGate Proサーバに自アカウントでSIPレジストして電話を発着信できるようにしています。

ひかり電話では対応するコーデックが、ISDNで使われるコーデック「G.711 μ-Law」のみになるので、これに対応したSIPクライアントを使わないと外部通話はできないことになります。面白いことにiPhoneで利用可能なSIPクライアントのメジャーどころはほとんどG.711 μ-Lawに対応しているらしく外部通話が可能になるのに対して、AndroidのSIPクライントは対応しているものが極めて少ない状況です。

現在のところ通話まで利用可能だったのはfringとLinPhoneくらいのもので、ほとんどがG.711 μ-Lawに対応していないためエラーになり、コーデックとしては対応しているはずのSipAgentは、OSバージョンとの互換性問題かもしれませんが、なぜか音声が一切利用できないという状況でした。

G.711 μ-Law自体はソース公開されているコーデックなので、利用できないものではないと思うのですが、このヘンがAndroidマーケットとiPhoneマーケットの開発者層の差なのか、ツールの差なのかとても不思議な気がします。(たまたまiPhoneでよく使われるSIPライブラリがあってG.711 μ-Lawを含んでいるだけなのかもしれませんが…)

iPhone 4/iOS 4でVoIP用APIがマルチタスク対応になるので、これまでの待ち受け上の不便が徐々に解消される可能性があるとは言え、Android端末でもぜひともひかり電話子機としてアドバンテージを活かせるよう、多くのSIPクライアントがG.711 μ-Lawに対応してくれることを期待したいと思います。

5月前半ごろ試した結果なので現在は多少変わっているかもしれませんが、ひかり電話で試したアプリを以下に。もう数個試した気がするのですが全然NGで記録するのすら忘れていた模様。試した電話経路は WiFi接続でNexus One →CommuniGate Pro →RV-230SE →ひかり電話網 →WillcomPHS電話

・aSIP ×G.711 μ-Law未対応
・LinPhone ○ 通話可能 遅延少ない
・Sipdroid ×G.711 μ-Law未対応
・CSipSimple ×G.711 μ-Law未対応
・fring ○ 通話可能 レジストに多少時間かかる 遅延少々
・SipAgent ×G.711 μ-Law対応なのに音声出ない聴こえない
・Nimbuzz ×SIP未対応…iPhoneではOKなのに…

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